銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

018 恋人未満?

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 怒涛の一日が過ぎて、今までだったらユエと登校していた道を会長、もとい、ルイと歩く。まあ、ルイが歩いてるだけで黄色い声だ。男子校だから、男しかいないけどな。ただ、耳が痛い。呼び方だけどよ。会長って言うと必ず訂正されるんだよ。面倒だし、同い年だし、名前呼び捨てだ!
 
 昨日の行為で全身怠いし、あらぬところは未だになにかが入り込んだような感覚があるし。なにより、容量以上の魔力を無理矢理ブッ込まれた感覚が残っていて調子悪い。
 
「おはよう」
 
 教室、もとい、休憩室に入ってすぐ、声を掛けてきたのはユエ。隣には副会長。見た感じ副会長がスッキリしてて、ユエが怠そうだから、やったんだよな。でもよ、ユエが昨日までとちょっと違う。色? 質?
 
「……はよ」
「辛そうだぞ。休んだら良かったんじゃない?」
「無知っぷりをまざまざと思い知らされたからよ。真面目に授業は受ける」
 
 そう言ったあと、椅子に体を沈めたら意味ねぇな。ここ、椅子が無茶苦茶良いから、体には楽。で、ルイが抱き付いてくるし。もう、どうでもいいわ。ルイが抱き付いてると、体が楽になるのは確かだしよ。本当に魔力を放出してんだな。ルイから魔力が流れてくるのが分かっし。まあ、昨日散々ヤられて(一回だけどな! )、なんとなく魔力の流れは掴めるようになったし。
 
「サクヤ、ウザくないの?」
「あ? 面倒だから」
「なにが?」
「引き剥がすの。離れねぇんだよ」
 
 ルイに理由は言うなって言われてっから、詳しくは言えねぇ。なんでも、オレの特徴を特Aの奴等が知ったら群がってくるんだと。相手のいない奴には堪らないってさ。意味分かんねぇ。で、書記もオレと似たような感じなんだってさ。だから、会計が抱き付いてる現場を目撃してたってわけ。あれ、他から吸収させないように予防してたんだな。納得だわ。
 
「循環の魔法、受け入れたんだ」
「そういうユエもな」
「……まあ、ね」
 
 言いにくいことされたわけね。オレもだけどさ。学校敷地内の寮であの行為は禁止されてないのか?! 疑問なんだけどな。
 
「美味しく頂かれたみたいだね」
 
 明るい声に四人で一斉に視線を向ける。そこにいたのは会計に抱きつかれた書記。やたらと爽やか。
 
「そして、ウザいのが増えたわけね」
「……ウザいって?」
 
 抱きついたまま、会計が書記に疑問を投げかけてるな。明らかにあんたのこと言ってんだよ。で、増えたのはルイだ。
 
「リッカとルイ。まあ、理由は分かるけどね」
 
 書記の含み笑いが怖いぞ。
 
「循環の魔法は許可したけど、恋人云々は保留」
 
 オレがぽそっと言うと、周りが目を剥いた。なんでだ?!
 
「はあ?! 悪足掻きやめたら!」
 
 ユエ、酷い言い様だな。少しは抵抗したいんだよ。たとえ、最終的には折れるとしてもさ。
 
「面倒だし、ここで恋人宣言してくれないかな? 大騒ぎになるのは目に見えてるしね」
 
 書記よ。事実を正確に知ったのが昨日なんだよ。すぐ納得できる内容なわけなかろうが!
 
「離れないから問題ないよ」
 
 ルイ……。もういい。なんか、グッタリだ。
 
 
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