銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

035 やっぱり、異星人

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 食べるだけ食べて(流石に完食は無理だった)、やっぱりパンは食べられなかったから、お持ち帰りになった。店を出て、すぐに向かったのは制服を仕立てる店。……両親と行ったとこに比べると、高級感が半端ねぇんだけど。
 
 ルイが店の人にたくさん注文つけてる間、何故かユエと一緒に採寸する場所に連れてかれた。ちなみにユエはオレの護衛……。なんでだ?! ユエも狙われてんじゃねぇの?!
 
「会長は注文してるし、かといってライカ先輩がサクヤの採寸する姿見るのは会長が許さないと思うけど」
「ユエはいいのかよ?!」
「俺は受けだからいいってさ」
 
 受けって……、要は受け入れる方だよな。そうだよな。ユエが副会長を抱く側とは考えにくいもんな。
 
「それに、昼前に比べたら、後つけてる人数が激減りしてるし。ただの保険だよ」
「そんなもんなのかよ」
 
 店の人にサイズを測られて、すぐにルイのいる場所に戻された。多分、ルイと副会長の指示だよな。
 
「夏服と冬服。それぞれ、四着ずつ。運動着四着と運動靴四足。夏と冬のローブと冬用のコート。それにマフラーと手袋も」
「ブーツはどうなさいますか?」
「それも四足」
「承知しました」
 
 あのよ。注文する量に問題感じるのはオレだけか。
 
「どうしたの?」
「あのよ。制服ってそんなに必要かよ?」
「当たり前でしょう。穴とか開いたりしたら、防護服の意味がないんだから」
 
 ……それって、みんな、替えをそんなに持ってるってことかよ。
 
「ユエも替えとかあるの?」
「俺は二着ずつ」
「それじゃあ、作らないと駄目じゃない!」
 
 副会長がいきなり叫んだ。当然、ユエは固まったけどよ。
 
「二着で十分……」
「そんな訳がないでしょう! サイズ測ってもらうよ!」
「いいってば!」
 
 店の奥に連れてかれたよ。素直に従っとけばいいのに。オレはもう、今日は諦めた。なに言ったって聞きゃしないしさ。
 
「あとは帽子もだね。日差しが強くなると大変だし」
「別に帽子はいらねぇと思うけど」
「サクヤは髪が黒いから強い太陽光と熱を吸収しやすいでしょう」
「そうだけどさ」
 
 ルイって過保護。
 
「これで全部でしょうか?」
「とりあえず」
「仕上がりましたら、学校の寮の方にお届けします」
「お願い」
「畏まりました」
 
 両親とおっかなびっくり制服を注文したのが嘘みてぇだよ。サクサク注文するし。
 
 で、ユエだけど、結局一式注文されてっし。副会長、楽しそうだよな。ユエはぐったりしてるみてぇだけど。
 
「サクヤ。ライカ先輩容赦ない」
「素直に買って貰えばよかったんじゃねぇの?」
「だってさ。制服って高いだろう。杖だって、あそこの店高級店だし。それにさ、ブレスレットも桁が違ったしさ」
 
 この二人、異星人だよ。金銭感覚が破壊的だよ。まともに考えていたら、頭がおかしくなるし。
 
「今日は諦めた方がいいんじゃね?」
「……でもさ」
「結局、押し切られて終わりだし。抵抗するだけ体力の無駄」
 
 それに二人して楽しそうに何かを選んでっし。
 
「普通の店ならいいけどさ。連れてかれるとこ全部、高級店じゃん!」
「それは否定しねぇけど」
「ここも一流店だし。それに、二人して更に高そうなもの物色してるじゃないか!」
「自分のじゃねぇの?」
「あのサイズは俺達のだろう?! 二人のサイズに合ってないじゃん!」
 
 ユエ、よく見てるな。感心する。って、どんだけ買う気だ?! わけ分かんねぇよ?!
 
 
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