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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
048 想いの行方
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今日はみんなが言うあの人のおかげで、授業はなくなった。それぞれ寮に戻って外出禁止だ。
「じゃあ、勉強しようか」
「その前に」
寮の部屋に戻ってすぐ、ルイは勉強するとか言い出した。まあ、オレ的にも賛成だけどさ。守られてるだけじゃ納得できねぇんだよ。でもさ、言わなきゃならないことは言わないとな。
「なに?」
「あいつ、ずっとオレを狙ってくるのかよ?」
「あの人だけじゃないよ。闇に傾倒している魔法使い全部が狙ってくる」
待て。なに増えてんだ?!
「なんで、そんなことになってんだよ!」
「生まれてすぐ対応していたから、認識されてなかっただけだよ。あの人が動いたことで絶対多数の闇の魔法使いに知られた。危険は今までの比じゃないよ」
つまり、ルイが大泣きしたおかげで、オレは安全だったと。なんだよ。生まれたときから守られてんじゃねぇか。今更だろう。
「オレ、風呂入ってくる」
「は?!」
「覗くなよ!」
部屋着と下着を持ってバスルームに来ると、頭の上のベニをバスタオルの上に乗せた。
「ごめんな。辛いのは分かってんだけど、今日は我慢してくんね?」
「キュウ?」
「お前の親の主と、まあ、なんだ。腹くくったから」
「キュウキュウ」
「頑張れって。お前さ、分かってんの?」
「キュウキュウキュウ」
「決断が遅いって……」
悪足掻きしてた自覚はあるしさ。それに、その他多数に襲われるなら、ルイ一人の方が楽だろう。得体はそこそこ知れてんだし。周りも怒らせると怖いとか言ってても、何気に信頼してんだし。
だから、入念に体を洗った。まだ、日は高いんだけど、決心が鈍らないうちにやっちゃった方が諦めつくし。手早く体を拭いて、下着と部屋着を身に付けた。バスタオルごとベニを抱き上げて、ルイの横を通り抜ける。ベニをクレナイに預けて、今度はルイの手を取ってベッドルームに足を踏み入れた。
「サクヤ?」
握っていたルイの手を離して、向かい合う。首に腕を絡めた。本当に、ムカつくほど高身長だな。
「ルイはさ。オレを守ってくれんの?」
「……どうしたの?」
「質問してんのはこっちだ。どうなんだよ?」
「守るよ。どんな手を使っても」
「そう」
守られてるつもりはないけどさ、そこは重要なところだろう。
「あんたのモノになってやるよ」
目を見開いてんな。分かるけどさ。
「……え?」
「聞こえなかったのかよ。認めてやるって言ってんの。ここまで連れてきたんだし、察してくんねぇの?」
「……いきなり、どうして?」
「生まれたときから守られてて、選択権なんかなかったって言ってんの」
ルイが困惑を露わにした。そうだよな。両親や魔法省がオレをあてがったとか思ってたんだしさ。
「ルイがオレを見付けたんだってさ。魔法省でも両親でもなくて」
「え?」
「オレが生まれたときに大泣きしたって。本当に抜け目なさすぎて、吃驚だよ」
両親が全く魔法について教えなかったのは、下手な知識は間違った覚え方をするからだ。周りに魔法使いなんかいなかったし、知識に必要な書物も、魔力を持たない一般人には高嶺の花だ。まあ、忘れてた説が濃厚だけどさ。
「どういうこと?」
「副会長に聞いた。ルイが激しく泣いて、周りは慌てたんだってさ。その時間にオレが生まれたんだろう? ルイが泣かなければ、オレはどうなってたんだろうな?」
考えたくないけど、攫われたんだろうな。書記が悪い魔法使いに攫われなかったのは奇跡だって言ったのはあながち間違ってなかったってことだ。
「あいつにどうこうされるのは真っ平だし、気持ち悪いしさ。で、ルイにはあれこれされて嫌悪感はなかったからさ。そういうことなんだろうなって」
ルイの表情が歪んでいきなり抱きついてきた。若干、力が強くないか。肩に顔を埋めて、少し震えてる。それが、なんか愛しかった。
「じゃあ、勉強しようか」
「その前に」
寮の部屋に戻ってすぐ、ルイは勉強するとか言い出した。まあ、オレ的にも賛成だけどさ。守られてるだけじゃ納得できねぇんだよ。でもさ、言わなきゃならないことは言わないとな。
「なに?」
「あいつ、ずっとオレを狙ってくるのかよ?」
「あの人だけじゃないよ。闇に傾倒している魔法使い全部が狙ってくる」
待て。なに増えてんだ?!
「なんで、そんなことになってんだよ!」
「生まれてすぐ対応していたから、認識されてなかっただけだよ。あの人が動いたことで絶対多数の闇の魔法使いに知られた。危険は今までの比じゃないよ」
つまり、ルイが大泣きしたおかげで、オレは安全だったと。なんだよ。生まれたときから守られてんじゃねぇか。今更だろう。
「オレ、風呂入ってくる」
「は?!」
「覗くなよ!」
部屋着と下着を持ってバスルームに来ると、頭の上のベニをバスタオルの上に乗せた。
「ごめんな。辛いのは分かってんだけど、今日は我慢してくんね?」
「キュウ?」
「お前の親の主と、まあ、なんだ。腹くくったから」
「キュウキュウ」
「頑張れって。お前さ、分かってんの?」
「キュウキュウキュウ」
「決断が遅いって……」
悪足掻きしてた自覚はあるしさ。それに、その他多数に襲われるなら、ルイ一人の方が楽だろう。得体はそこそこ知れてんだし。周りも怒らせると怖いとか言ってても、何気に信頼してんだし。
だから、入念に体を洗った。まだ、日は高いんだけど、決心が鈍らないうちにやっちゃった方が諦めつくし。手早く体を拭いて、下着と部屋着を身に付けた。バスタオルごとベニを抱き上げて、ルイの横を通り抜ける。ベニをクレナイに預けて、今度はルイの手を取ってベッドルームに足を踏み入れた。
「サクヤ?」
握っていたルイの手を離して、向かい合う。首に腕を絡めた。本当に、ムカつくほど高身長だな。
「ルイはさ。オレを守ってくれんの?」
「……どうしたの?」
「質問してんのはこっちだ。どうなんだよ?」
「守るよ。どんな手を使っても」
「そう」
守られてるつもりはないけどさ、そこは重要なところだろう。
「あんたのモノになってやるよ」
目を見開いてんな。分かるけどさ。
「……え?」
「聞こえなかったのかよ。認めてやるって言ってんの。ここまで連れてきたんだし、察してくんねぇの?」
「……いきなり、どうして?」
「生まれたときから守られてて、選択権なんかなかったって言ってんの」
ルイが困惑を露わにした。そうだよな。両親や魔法省がオレをあてがったとか思ってたんだしさ。
「ルイがオレを見付けたんだってさ。魔法省でも両親でもなくて」
「え?」
「オレが生まれたときに大泣きしたって。本当に抜け目なさすぎて、吃驚だよ」
両親が全く魔法について教えなかったのは、下手な知識は間違った覚え方をするからだ。周りに魔法使いなんかいなかったし、知識に必要な書物も、魔力を持たない一般人には高嶺の花だ。まあ、忘れてた説が濃厚だけどさ。
「どういうこと?」
「副会長に聞いた。ルイが激しく泣いて、周りは慌てたんだってさ。その時間にオレが生まれたんだろう? ルイが泣かなければ、オレはどうなってたんだろうな?」
考えたくないけど、攫われたんだろうな。書記が悪い魔法使いに攫われなかったのは奇跡だって言ったのはあながち間違ってなかったってことだ。
「あいつにどうこうされるのは真っ平だし、気持ち悪いしさ。で、ルイにはあれこれされて嫌悪感はなかったからさ。そういうことなんだろうなって」
ルイの表情が歪んでいきなり抱きついてきた。若干、力が強くないか。肩に顔を埋めて、少し震えてる。それが、なんか愛しかった。
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