銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

080 大食漢?

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 もう一つ疑問があるんだよな。ルイの魔力は何でもかんでも収集してくんだろう? それこそ、頭に入るもんなら、なんでもさ。
 
「素朴な疑問なんだけどよ」
「今度はなに?」
「ルイの魔力は何でもかんでも情報や知識を集めてくんだろう?」
「そうだけど?」
「さっきの話し方だと、俺に関することは誰かに聞いたみたいだったよな? あいつに関しても、集めてきた知識ってより、聞いた感じなんだけどさ。どういうことだよ?」
 
 お? 少し顔色が変わったな。
 
「前に魔力が興味をそそられなかったら集めない、みたいな話をしたと思うんだけど」
「してたな」
 
 オレがまだ、会長とか呼んでたときだ。
 
「興味とは別に、あえて、集めてこないときがあるんだよ。変な集め方をするんだ。あの人が妖魔の住処にいることと私の容姿と酷似していることは魔力が拾ってきたけど、それだけだしね。サクヤに関してはあえて拾ってこなかったんだと思うよ」
「どうしてだよ?」
「魔力は魔力自体を浄化する相手を守る傾向が強いんだと思う。だから、あえてサクヤに関しては拾わずに、そのままにしてたんだと思うよ。私がサクヤに関して聞いたのは初等部高学年になるかならないかの時期で、その時期に、なんとなく人並みの反応ができるようになったんだよ」
 
 前に三学年のときにやっとで、なんとなく人並みが高学年かよ。あくまで、なんとなくだよな。だってよ。今でもトンチンカンな反応するときあるもんな。それ、完全に魔力による弊害だよ。
 
「まさか、私がサクヤを見付けていたなんて知らなかったよ」
「魔力はそこに関することは拾ってこないのか?!」
「そこはあえて、なんじゃないかな?」
 
 どうしてだ?!
 
「私もだけど、あの人も魔力が知識を拾ってくるみたいで」
「……そうだろうな」
「うん。おそらく、私の魔力が拾ってきてるものを、あの人は認識できるのかもしれない。サクヤに関しては、違う次元にいたから今まで知られていなかったんだよ。認識される前に魔法省が手を打ったから」
「はぁ?!」
 
 待て待て! まず、なんであんなに似てるんだ?! しかも、容姿だけじゃねぇよ! 魔力もまんまだった。唯一違うのが火の鳥クレナイの存在だ。風紀委員長が聖獣とか言ってただろう。でもって、クレナイは庇護欲からルイの側にいるんだよ。ルイは多分知らねぇよな。離れてくれないとか言ってやがったし。つまりだ。オレの存在もだろうけど、クレナイが纏う聖気がルイを守ってたんだよな。ベニがオレの魔力を喰うんだから、クレナイはルイの魔力を喰ってんだろうし。
 
「あのよ」
「なに?」
「クレナイが側にいるようになって、なんか楽にならなかったか?」
「そうだね。まあ、余計な魔力をある程度、喰べてくれてたし」
「キュウ?」
 
 そういや、俺の頭にはベニがいたんだ。慣れすぎて忘れてたけどよ。
 
「お前は常時、オレの喰ってるだろう?! 不満か?! しかも、大量摂取したときはオレ経由でルイのも喰ってんだよ! 自覚しろよな」
「待って。ベニがサクヤ経由で私のも喰べてるの?」
「は? 喰ってると思うけど。見ろよ。この丸々としたボディを。喰べすぎだって」
 
 本当に呆れるだろう。ただ漏れ魔力だけ喰べてろよな。時々、違和感あるし。そんなときは、ルイから魔力を摂取してやがんだよ。まあ、オレ自体が放出しすぎるとルイから奪うからさ。
 
「この子。攻撃もできるかもよ」
「へ? どういうことだよ?」
「サクヤ経由だとある程度、浄化された魔力だろうけど、補充してるわけだし、完全に浄化しきれてないよ」
 
 待てよ。こいつもクレナイ張りに攻撃的になるのか?!
 
「顔に全部出てるよ。おそらく、クレナイより攻守に長けてるかもしれない」
 
 こいつが? ポテッとボディのどう見ても肥満児まっしぐらのベニが? 親のクレナイより使えるって? ありえない。
 
 
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