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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
098 涙と学習
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「二匹一緒に契約したのか?」
クレハさんがそう問い掛けてきた。
「そう。だからさ。一旦、キンの方の契約も解除しねぇと。でもさ、今は駄目」
おい、二匹して耳と尻尾を垂れさせるな。理由があるんだって。
「まだ、魔力が戻ってねぇの。本調子になったら解除してやるって。それまで我慢してくんね?」
「ガウゥ」
まあ、今のお前達、全く魔力っていうか、力がないもんな。完全に仔犬状態だよな。ある程度、成長しないと元の力が戻ってこないよな。それだけ、協力してくれたってことだろうけど。
「ギンはルイに甘えてぇんだろ? 許可するから甘えろよ」
耳と尻尾がピンッて立ったな。正直者め。
「ワン!」
「いや、ちょっと待っ、ブッ」
ああ、見事に顔面にヒット。で、舐めまわされてる。狼なのに完全に犬。見た目は豪華だけどな。でも、犬より手足はガッシリだから気を付けねぇと。
「……我が子ながら、変わったものに好かれるな」
「そうだね。クレナイのときも吃驚だったけど」
ん? ギンは狼だぞ。魔狼だけどさ。
「門の番人の眷属は強い魔力を持ってるからな」
「そうだよね。まあ、サクヤが召喚したものだろうけど」
召喚じゃねぇよ。クレナイに頼んだんだ。ガッツリ封印できるやつ、探してきてくれって。
「もしかしたら、あそこに配属になるんじゃない?」
「門番がいるからな」
「でも、禁書庫の司書官も兼任になるんでしょう。場所が……」
「禁書庫もあの場所にあるのは危険だから移すとか言っていたからな。それにサクヤの頭の中にも禁呪文が入ってるしな」
なんの話をしてるんだ?
「どういうことなの?」
ルイがなんとかギンを引き剥がし、クレハさんとカエデさんに問い掛けた。
「あの人が妖魔の住処とこちら側に無理矢理大穴を開けたんだ。なんとか閉じはしたが、不安定なんだよ。その穴の上に封印用の建物を建てる計画が持ち上がってる」
「建物だけじゃ、当然、安心できないから。監視人を置く計画が持ち上がっていて」
監視人?
「私に押し付けるの?」
「正確にはそこの二匹の門の番人の眷属だ。今は力を失ってるが、成獣化したら前と同じだけの魔力を持つだろう。もしかしたら、二人の影響で能力は前以上になるかもしれん」
「……あ」
ルイは複雑な表情を浮かべた。結局、魔法省に振り回されるのかよ。
「勿論、私は反対だよ! クレハの一族の屋敷だってあるんだ。ルイに継いでもらいたいし」
カエデさんがそう言ってもさ。いいだけ魔法省に振り回されたルイには慰めの言葉にもならないだろう。
「また、閉じ込められるの?」
「違うな。その門の狼達がいるからな。お前達二人は基本的に自由だろう。ただ、その穴の上に立つ屋敷で生活するように言われるんだ」
ルイはギュッと掛け布団を握り締めた。って、なんで泣くんだ?! クレハさんとカエデさんが慌てだした。
「ルイ?!」
「どうして泣くの?!」
あ……。これ、絶対、オレの影響だ。しかもさ。ルイの場合、感情がまだ、幼いんだって。オレの記憶で感情を学習してんだろうけど、追っついてないんだって。
「泣くなって。みんな困ってんだろう」
「だって、サクヤ」
「まだ、決まったわけじゃねぇだろう? 可能性の話してんだからさ」
掛け布団に顔をグリグリ押し付けて、コクコク頷いてる。まあ、言葉は理解できるんだから、幼い子供よりはマシだよな。で、クレハさんとカエデさんはルイを凝視してる。
「感情を学習中だから。そんな目で見ないでやってくんねぇ?」
オレがそう言うと、二人は驚いたようにオレを凝視した。
クレハさんがそう問い掛けてきた。
「そう。だからさ。一旦、キンの方の契約も解除しねぇと。でもさ、今は駄目」
おい、二匹して耳と尻尾を垂れさせるな。理由があるんだって。
「まだ、魔力が戻ってねぇの。本調子になったら解除してやるって。それまで我慢してくんね?」
「ガウゥ」
まあ、今のお前達、全く魔力っていうか、力がないもんな。完全に仔犬状態だよな。ある程度、成長しないと元の力が戻ってこないよな。それだけ、協力してくれたってことだろうけど。
「ギンはルイに甘えてぇんだろ? 許可するから甘えろよ」
耳と尻尾がピンッて立ったな。正直者め。
「ワン!」
「いや、ちょっと待っ、ブッ」
ああ、見事に顔面にヒット。で、舐めまわされてる。狼なのに完全に犬。見た目は豪華だけどな。でも、犬より手足はガッシリだから気を付けねぇと。
「……我が子ながら、変わったものに好かれるな」
「そうだね。クレナイのときも吃驚だったけど」
ん? ギンは狼だぞ。魔狼だけどさ。
「門の番人の眷属は強い魔力を持ってるからな」
「そうだよね。まあ、サクヤが召喚したものだろうけど」
召喚じゃねぇよ。クレナイに頼んだんだ。ガッツリ封印できるやつ、探してきてくれって。
「もしかしたら、あそこに配属になるんじゃない?」
「門番がいるからな」
「でも、禁書庫の司書官も兼任になるんでしょう。場所が……」
「禁書庫もあの場所にあるのは危険だから移すとか言っていたからな。それにサクヤの頭の中にも禁呪文が入ってるしな」
なんの話をしてるんだ?
「どういうことなの?」
ルイがなんとかギンを引き剥がし、クレハさんとカエデさんに問い掛けた。
「あの人が妖魔の住処とこちら側に無理矢理大穴を開けたんだ。なんとか閉じはしたが、不安定なんだよ。その穴の上に封印用の建物を建てる計画が持ち上がってる」
「建物だけじゃ、当然、安心できないから。監視人を置く計画が持ち上がっていて」
監視人?
「私に押し付けるの?」
「正確にはそこの二匹の門の番人の眷属だ。今は力を失ってるが、成獣化したら前と同じだけの魔力を持つだろう。もしかしたら、二人の影響で能力は前以上になるかもしれん」
「……あ」
ルイは複雑な表情を浮かべた。結局、魔法省に振り回されるのかよ。
「勿論、私は反対だよ! クレハの一族の屋敷だってあるんだ。ルイに継いでもらいたいし」
カエデさんがそう言ってもさ。いいだけ魔法省に振り回されたルイには慰めの言葉にもならないだろう。
「また、閉じ込められるの?」
「違うな。その門の狼達がいるからな。お前達二人は基本的に自由だろう。ただ、その穴の上に立つ屋敷で生活するように言われるんだ」
ルイはギュッと掛け布団を握り締めた。って、なんで泣くんだ?! クレハさんとカエデさんが慌てだした。
「ルイ?!」
「どうして泣くの?!」
あ……。これ、絶対、オレの影響だ。しかもさ。ルイの場合、感情がまだ、幼いんだって。オレの記憶で感情を学習してんだろうけど、追っついてないんだって。
「泣くなって。みんな困ってんだろう」
「だって、サクヤ」
「まだ、決まったわけじゃねぇだろう? 可能性の話してんだからさ」
掛け布団に顔をグリグリ押し付けて、コクコク頷いてる。まあ、言葉は理解できるんだから、幼い子供よりはマシだよな。で、クレハさんとカエデさんはルイを凝視してる。
「感情を学習中だから。そんな目で見ないでやってくんねぇ?」
オレがそう言うと、二人は驚いたようにオレを凝視した。
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