銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

148 使い魔は強引

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 本当なら、教師とか魔法省の役人とかに根掘り葉掘り訊かれるんだろうけど、オレ達の場合、特殊すぎてそう言うのはないんだよな。でもさ、珍獣扱いが通常になってきて、若干、おかしくねぇか? って思ってる。
 
 卵の魔法使いについては、クレハさんがなんとかしてくれるみたいだから連絡待ちだ。で、もし許可されたら、リッカの一族の長老に鍵を解いてもらって、魂を捕獲しなきゃならねぇ。って、かなり面倒じゃねぇか。オレさ、まだ、学生なんだけど。魔法省から給料だって貰ってねぇし。請求したら支払われるのか?
 
「どうかした?」
 
 三学期が始まって、移動した教室でルイが問い掛けてきた。
 
「あのよ。オレ達学生だろう?」
「なにを当たり前のこと言ってるの?」
「なのにさ、魔法省絡みの面倒事多くねぇ? こっちは無給だろう?」
「そうだね。請求してみようか?」
「できるのかよ?!」
「できるはずだけど? リッカは学生時代、魔法省からかなりの給金を支払われてたはずだよ」
 
 そうか。一族単位だもんな。その仕事についた時点で、未成年とか関係なしに給料が出る仕組みなのか。
 
「多分だけど、正式に決まった場合、私達は役職の数だけ給金が支払われるよ。まあ、一つは秘密だから無給だけど」
「司書官に監視人に卵?」
「そう。司書官と監視人は危険が伴うから、かなり高額だよ。卵の方は作った数だけの給金だと思う。そんなにひっきりなしに作るものでもないし。でもね、卒業した後、孵化しなかった魔法使いの家に行く事にはなると思うよ」
「どうしてだよ?!」
「魔力を帯びた精霊がいるかの確認をしないといけないからね。いた場合は、捕まえないと大変だよ」
 
 あ……、そうだよな。そうなると女の魔法使いにも会うんだよな。未だに、女の魔法使いに対して実感がねぇんだけど。
 
「じゃあ、本格的に卵の魔法使いさせられたら、最初は凄い仕事量じゃねぇか?」
「そうだね。ただ、魔力を帯びた精霊はすぐに成長を始めると思うんだ。そうなると調整していかないと、同じ年に孵化する卵が偏ってしまうんだよ」
 
 ……どれだけの数、残ってるかにかかってるのか? わあ、本当にどうしてこんな事になったんだろうな。オレって普通の学校に通ってるときは、いじめには合わなかったけど、爪弾きにされてる感じだったからさ。変な感じなんだよな。今のオレの姿を見たら、数少ない友達は吃驚すんだろうな。
 
「サクヤ?」
「なんでもねぇ。あのさ。あの話」
「あの話?」
「ユグドラシルの」
「ああ、あの話ね」
「必要なのかよ?」
「必要だから、私とサクヤを指名したんだと思うよ。それに、私達はある意味、卒業して、封印の建物近くで生活を始めると隔離された状態になるでしょう?」
 
 ほえ? 隔離されるのかよ?!
 
「勘違いしないで。出入りは自由だけど、あの場所に入るには条件が必要になるはずだから」
「そうなのか?」
「そうだよ。よからぬ事を考える輩が容易に入り込めたら大変でしょう? 私やサクヤ。多分だけど両親もあそこに住むだろうから、特定の魔法使いのみ、入れるようにすると思う」
 
 わあ、そんな所で生活するのか。じゃあ……。
 
「ユグドラシルはそれを知ってるってことだよ。私達が少し変わってるのも理由だろうけど、それだけじゃあ、指定した理由には弱いよね」
「もうさ。なにもねぇよな?」
「さあ。でもね、両親に言ったように、次は拒絶するよ」
「あいつ等が出張ってきたらどうすんだよ?」
「あいつ等?」
「ベニ達」
 
 今回のことだって、元をただせばあいつ等のせいじゃねぇか。もうさ、使い魔って言われてっけど、使い魔と違うだろうよ。我が強いって言うか、強引っていうかさ。オレの言葉にルイの表情が引き攣った。
 
 
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