銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

206 疑問発生!

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 いつものメンバーになぜか、ウィルの爺ちゃん、エアリエル、火の精霊……。ウィルの爺ちゃんは分かるけど、エアリエルと火の精霊は卵の側にいないと駄目だろう?! それをシロガネさんに訴えたら、なぜか二つの卵が登場。いいのかよ?
 
「これが卵」
 
 興味津々なのが医者の二人。でも、セイトが不思議顔。そうだよな。卵は今、停止している状態だし。どう見ても、何年も前からって感じの卵じゃねぇし。
 
「この卵、どうしてあるんだ?」
「……えっと……」
 
 セイトがなぜかオレに問い掛けてきた。どうしてオレなんだよ?!
 
「ここにもある」
 
 そう言いながら、担任が横にいるツユハ先生が持っている小さめの籠を指差した。そんなもん持ってくるな!
 
「持って来たんですか?」
 
 ルイの反応が若干、冷たい。いや、冷たくもなると思うけど。このメンバーはほぼ知ってるけど、セイトはルイの関係者じゃねえから知らねぇんだって!
 
「ツユハが離すと思うか?」
「思いませんが。ここまでの道のりが危険だとは思わなかったんですか?」
「そう思って、移動魔法で店先まで来た。先輩二人の店だからな」
 
 そうだよな。同じ役職持ちだったもんな。
 
「で、どうして卵があるんだ?」
 
 セイトはそんなに知りたいのか?!
 
「これは俺としても重大なことだ。互いに医者なんだ。少なくとも内科外科、どちらも祖先が頑張って調べたものを継いで行かないといけない。卵の配布が実質、停止した理由は教えてもらえなくても、今後、その卵が配布されるという保険は必要だろう?」
 
 正論を言ってきやがった。
 
「分かったよ。ここだけの話で絶対に口外しないこと。まあ、そのうち、嫌でも広まるとは思うけど、今は勘弁してほしいからね」
 
 ルイは降参と両手を上げた。
 
「私とサクヤが卵の魔法使いの任を引き継いだんだよ」
 
 セイトが目を見開いた。真っ当な反応だよな。どうしてオレとルイがそんな任を任されるようになったのか、理解できねぇんだと思う。
 
「理由は端折らせてもらうよ。これは、誰も彼もに話していい内容じゃないからね」
「……二人が作らなければいけない事態になったということか?」
「そうだよ。それで、結果だけ言わせてもらうとね。相性が最悪ではない限り、孵化はすると思うよ。今、ここにある卵は成り行きで作ることになったんだよ。作ったのは一年近く前だけどね。魔法大臣の目の前で確認し、大事ないと判断された。私とサクヤが卒業したから、徐々に対応していくことになるよ」
 
 それでも、セイトが胡散臭そうにオレとルイに交互に視線を向けてくる。
 
「それと、これが今までと違う変更点だけどね。今度から卵に遺伝子を入れるのは私かサクヤで行うことになるよ」
「は?! それはありえないだろう?!」
 
 前の方法ならまず、ありえねぇだろうな。
 
「遺伝情報は血液だよ。卵を作成した魔法使いが行う方が、孵化する確率が高くなる」
「……確認済みか?」
「私の両親の卵で確認済みだよ。まず、ここにある卵の遺伝主は魔法使いの中ではトップレベルの魔力の持ち主。その、卵が三つ共成長を始めてる。あとは、無事、孵化を確認できれば問題ないと証明される」
 
 セイトはジッとルイを凝視。そのあと、二つの卵の上を浮遊している精霊を指差した。
 
「もう一つの疑問だ。あの二つの卵の上の精霊はなんだ?」
「あれは卵の守護をしている精霊だよ。風の精霊は元々、付いていたものだけど、火の精霊はベニが召喚したんだ」
「はあ?!」
 
 その反応、理解できる。精霊の守護は珍しいものなんだろうからさ。
 
 
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