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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
218 ファントムクォーツ
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結局居座ったライオンもどき。まあ、床に座ってる時とかの背もたれにはなるんだけどさ。驚いていたクレハさんとカエデさんも適応能力高いし。何より、オレとルイは普通じゃないから、変なものが寄ってくるって、笑いながら言うのもどうかと思うけどよ。
遺伝子を抱えた精霊を捕獲するのが最優先ではあるけど、初めて卵を貰うことになる夫婦にはちゃん二十五歳で渡すのを再開させた。四つの卵は順調に育ってるし、問題ないだろうってことだけど。
大抵驚かれるのは、オレとルイが卵の魔法使いだって事実だ。そして、卵に入れる遺伝情報が血液に変わっていることも驚かれた。それでも、初めて得ることができる自分の子供に思いを馳せる姿に二人で微笑み合ってるのがなんか良いなって思ったんだ。
禁書庫の整理ははっきり言えば果てがない……。これ、建物ができる前に整理できるのか? 丸ごと移動はダメなのか?
「無理だよ。まず、移動系の魔法がこの建物の中だと無効化されるからね」
そうだよな。他の魔法は使えたもんな。
「前に何かあったんだと思うよ。だから、そういう魔法をかけてあるんだろうしね」
つまり、移動系の魔法は建物の外で使わねぇと駄目なのかよ?
「そうそう、ライカに頼んであった水晶が届いたよ」
そう言って取り出した巨大な水晶。この水晶。初等部の子が魔力を上手く扱えない時に使う水晶の巨大版。何に使うかといえば、オレの魔力を込めるためだ。真逆の魔力を込めれば魔力が閉じ込められて取り出すことはできなくなる。それに、この水晶は細工がしてあるんだとか。
「本当に上手くいくのかよ?」
「どうだろうね? なんせ、初めての試みだしね。ライカは透明度の高い、変わった水晶を使ったって」
そうだよな。この水晶は、なぜか中が層になってんだよ。しかも、六角形。
「なんで中の層が六角形なんだ?」
「水晶は結晶が成長する過程で六角形に結晶化するからだよ。この層になってるように見える部分は、違う鉱物を取り込んだからなんだ」
ファントムクォーツは一旦成長が止まった水晶がまた成長を始める過程で他の鉱物を取り込んだ状態で成長するんだとか。横から見ると山みたいに見えるよな。最初に俺が魔力を込めてそれをベニとキンに喰べてもらう。流石に人間の頭サイズの水晶に込められた魔力をベニだけで喰べるのはデブの元だ。なんせ、ベニのポテッとボディはポテッとなままだからな。
更にルイが魔力を込めて、こっちはクレナイとギンが魔力を喰べた。更にオレが魔力を込めれば出来上がりだ。淡い桜色の魔力が水晶の中で踊ってる。その魔力を喰べようと近付いて来たベニ。けどさ、喰べるのは無理だって。やっぱり、ヘコんでるし。
「これをどうすんだ?」
「禁書庫の中に設置するんだよ。上手くいけば、書庫内の負のエネルギーを浄化できるからね」
そういうことかよ。確かに禁書庫って、負のエネルギーが無駄に集まってきてるよな。いつぞやにトウヤがルイに噛み付いてた理由が分かる。破壊の魔力のみのルイが一人で禁書庫に来るのは自殺行為だよな。オレの場合は、辺りを浄化して歩いてるらしいから、全然問題ねぇんだけどさ。とりあえず、置く場所もないし、適当に床に転がしてみた。二人で観察していたら、水晶の周りから負のエネルギーが霧散していくのが分かる。
「効果あるみたいだね」
「これ、故意に魔力を取り出せねぇみたいだけど、勝手に効果が出るようにしてあるのか?」
「そうだよ。ライカの努力の結晶。まあ、高額請求はされると思うけど。上手くできてるし、何個か注文するよ」
「簡単に手に入るものなのか?」
この水晶の大きさ、成長するのにかなりの年数を要するよな。つまりさ、そんなにないってことだろう?
遺伝子を抱えた精霊を捕獲するのが最優先ではあるけど、初めて卵を貰うことになる夫婦にはちゃん二十五歳で渡すのを再開させた。四つの卵は順調に育ってるし、問題ないだろうってことだけど。
大抵驚かれるのは、オレとルイが卵の魔法使いだって事実だ。そして、卵に入れる遺伝情報が血液に変わっていることも驚かれた。それでも、初めて得ることができる自分の子供に思いを馳せる姿に二人で微笑み合ってるのがなんか良いなって思ったんだ。
禁書庫の整理ははっきり言えば果てがない……。これ、建物ができる前に整理できるのか? 丸ごと移動はダメなのか?
「無理だよ。まず、移動系の魔法がこの建物の中だと無効化されるからね」
そうだよな。他の魔法は使えたもんな。
「前に何かあったんだと思うよ。だから、そういう魔法をかけてあるんだろうしね」
つまり、移動系の魔法は建物の外で使わねぇと駄目なのかよ?
「そうそう、ライカに頼んであった水晶が届いたよ」
そう言って取り出した巨大な水晶。この水晶。初等部の子が魔力を上手く扱えない時に使う水晶の巨大版。何に使うかといえば、オレの魔力を込めるためだ。真逆の魔力を込めれば魔力が閉じ込められて取り出すことはできなくなる。それに、この水晶は細工がしてあるんだとか。
「本当に上手くいくのかよ?」
「どうだろうね? なんせ、初めての試みだしね。ライカは透明度の高い、変わった水晶を使ったって」
そうだよな。この水晶は、なぜか中が層になってんだよ。しかも、六角形。
「なんで中の層が六角形なんだ?」
「水晶は結晶が成長する過程で六角形に結晶化するからだよ。この層になってるように見える部分は、違う鉱物を取り込んだからなんだ」
ファントムクォーツは一旦成長が止まった水晶がまた成長を始める過程で他の鉱物を取り込んだ状態で成長するんだとか。横から見ると山みたいに見えるよな。最初に俺が魔力を込めてそれをベニとキンに喰べてもらう。流石に人間の頭サイズの水晶に込められた魔力をベニだけで喰べるのはデブの元だ。なんせ、ベニのポテッとボディはポテッとなままだからな。
更にルイが魔力を込めて、こっちはクレナイとギンが魔力を喰べた。更にオレが魔力を込めれば出来上がりだ。淡い桜色の魔力が水晶の中で踊ってる。その魔力を喰べようと近付いて来たベニ。けどさ、喰べるのは無理だって。やっぱり、ヘコんでるし。
「これをどうすんだ?」
「禁書庫の中に設置するんだよ。上手くいけば、書庫内の負のエネルギーを浄化できるからね」
そういうことかよ。確かに禁書庫って、負のエネルギーが無駄に集まってきてるよな。いつぞやにトウヤがルイに噛み付いてた理由が分かる。破壊の魔力のみのルイが一人で禁書庫に来るのは自殺行為だよな。オレの場合は、辺りを浄化して歩いてるらしいから、全然問題ねぇんだけどさ。とりあえず、置く場所もないし、適当に床に転がしてみた。二人で観察していたら、水晶の周りから負のエネルギーが霧散していくのが分かる。
「効果あるみたいだね」
「これ、故意に魔力を取り出せねぇみたいだけど、勝手に効果が出るようにしてあるのか?」
「そうだよ。ライカの努力の結晶。まあ、高額請求はされると思うけど。上手くできてるし、何個か注文するよ」
「簡単に手に入るものなのか?」
この水晶の大きさ、成長するのにかなりの年数を要するよな。つまりさ、そんなにないってことだろう?
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