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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
231 桜
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時の流れって早いって思うんだよな。嫌だって思ってることって、本当に時の流れが激流だ。
「前の時も思いましたが、華奢ですね」
そう言ってきたのは、高等部の結婚式の時も、オレを担当したメイクアップの人。言わせてもらうと、嬉しくねぇよ。それに、何が憂鬱って彼奴らがオレを冷やかしに来るんだよ。
この日のために、また、髪を伸ばすように強要されたオレ。顔を綺麗に化粧されて、今回、髪まで染められた。真っ黒なオレの髪がふんわりに見える茶髪に変身だ。
何度も嫌だって言ったんだ。それなのに、ルイだけじゃなく、カエデさんとツバキは絶対に似合うと言い切り、クレハさんまで折角だからと強く押してきた。
ドレスの色は淡い桜色。庭にある桜が満開になる日を選んでセッティングされた今回の結婚パーティ。料理はクレハさんとクチバさんが担当してくれた。空は快晴で、嫌味なくらい淡い光を降り注いでる。前のドレスは肩を出すタイプじゃなかった。男の場合、肩幅があるから、隠すのが一般的だと言っていた。それなのに、カエデさんとクレハさん、どうも、母さんも参加してデザインを決めたみたいだ。
「準備できた?」
そう言って入ってきたルイ。ルイも淡い桜色の衣装を着てる。オレと色を合わせたんだろうな。
「一生、準備は終わらねぇ……」
悪足搔きなのは分かってんだ。でもよ、言わずにいられようか!
「喋らないと綺麗な女性に見えるよ。髪色を変えるって言った時、どうしてかと思ったけど、柔らかい印象になるね」
それは認めてやる。しかも、髪まで巻くとか。前日からのオレの苦労はかなりものだ。まず、夜寝れなかった。夜に髪を巻いて母さんが寝てる時があったけどさ、あれで寝られる神経が理解できねぇ。
「サク兄、はい!」
ルイの足元を見ると、可愛い桜色のドレスを着たツバキの姿。オレと同じデザインだ。ほら、ツバキの方が似合ってるじゃねぇか。そのツバキが差し出しているのはブーケ。そんな物まで用意してるのかよ。
「どうして?」
「お義母さんが持ってきたよ。ほら、友達に女性がいるんでしょう? 二人がどうしても欲しいって言ったらしくて」
結婚予定があるのは男二人だからな。オレから貰ったってご利益ねぇと思うけど。
「今更だけど、どうして肩出しドレスなんだ……」
「母さんとお義母さんがサクヤなら耐えられるだろうって」
「どういう意味だ」
「身長は伸びなかったし、筋肉は全く付かなかったし、肌は確実にツヤを増してるし。その辺の女性より綺麗に着こなすって」
……それは喜べねぇ言葉じゃねぇの。男として完全に見られてねぇよな。確かに嫁認定だけどさ。
ツバキがオレを一心に見上げ、ブーケをずっと差し出したままの体勢だ。どうして受け取ってくれないのかという表情だ。小さく一つ息を吐き出して受け取った。
「ツバキもおめかししたんだな」
「うん! お母さんがサク兄と同じの用意してくれたの!」
一つ疑問なのが、ツバキはオレを兄と呼んでんだ。それなのに、この格好に疑問を持ってねぇんだよ。恐ろしすぎる、魔法使い。遺伝子にでも刻まれてるのか?!
「あらあら、馬子にも衣装ね」
そう言って入ってきた母さんを一睨み。母さんは息子を産んだんじゃねぇのか?!
「睨まない睨まない。こんなに似合うなんて思ってなかったわ」
「嬉しくねぇって」
「でも、口を開いたら台無しね」
仕方ねぇだろう! 言葉遣いまで直したくねぇよ!そこまでしたら、何かを失った気になるじゃねぇか!
「彼奴ら来たのかよ」
「当たり前よ。みんな、連れてきてもらったわ。ルイ君に」
はあ?! マジで?!
「前の時も思いましたが、華奢ですね」
そう言ってきたのは、高等部の結婚式の時も、オレを担当したメイクアップの人。言わせてもらうと、嬉しくねぇよ。それに、何が憂鬱って彼奴らがオレを冷やかしに来るんだよ。
この日のために、また、髪を伸ばすように強要されたオレ。顔を綺麗に化粧されて、今回、髪まで染められた。真っ黒なオレの髪がふんわりに見える茶髪に変身だ。
何度も嫌だって言ったんだ。それなのに、ルイだけじゃなく、カエデさんとツバキは絶対に似合うと言い切り、クレハさんまで折角だからと強く押してきた。
ドレスの色は淡い桜色。庭にある桜が満開になる日を選んでセッティングされた今回の結婚パーティ。料理はクレハさんとクチバさんが担当してくれた。空は快晴で、嫌味なくらい淡い光を降り注いでる。前のドレスは肩を出すタイプじゃなかった。男の場合、肩幅があるから、隠すのが一般的だと言っていた。それなのに、カエデさんとクレハさん、どうも、母さんも参加してデザインを決めたみたいだ。
「準備できた?」
そう言って入ってきたルイ。ルイも淡い桜色の衣装を着てる。オレと色を合わせたんだろうな。
「一生、準備は終わらねぇ……」
悪足搔きなのは分かってんだ。でもよ、言わずにいられようか!
「喋らないと綺麗な女性に見えるよ。髪色を変えるって言った時、どうしてかと思ったけど、柔らかい印象になるね」
それは認めてやる。しかも、髪まで巻くとか。前日からのオレの苦労はかなりものだ。まず、夜寝れなかった。夜に髪を巻いて母さんが寝てる時があったけどさ、あれで寝られる神経が理解できねぇ。
「サク兄、はい!」
ルイの足元を見ると、可愛い桜色のドレスを着たツバキの姿。オレと同じデザインだ。ほら、ツバキの方が似合ってるじゃねぇか。そのツバキが差し出しているのはブーケ。そんな物まで用意してるのかよ。
「どうして?」
「お義母さんが持ってきたよ。ほら、友達に女性がいるんでしょう? 二人がどうしても欲しいって言ったらしくて」
結婚予定があるのは男二人だからな。オレから貰ったってご利益ねぇと思うけど。
「今更だけど、どうして肩出しドレスなんだ……」
「母さんとお義母さんがサクヤなら耐えられるだろうって」
「どういう意味だ」
「身長は伸びなかったし、筋肉は全く付かなかったし、肌は確実にツヤを増してるし。その辺の女性より綺麗に着こなすって」
……それは喜べねぇ言葉じゃねぇの。男として完全に見られてねぇよな。確かに嫁認定だけどさ。
ツバキがオレを一心に見上げ、ブーケをずっと差し出したままの体勢だ。どうして受け取ってくれないのかという表情だ。小さく一つ息を吐き出して受け取った。
「ツバキもおめかししたんだな」
「うん! お母さんがサク兄と同じの用意してくれたの!」
一つ疑問なのが、ツバキはオレを兄と呼んでんだ。それなのに、この格好に疑問を持ってねぇんだよ。恐ろしすぎる、魔法使い。遺伝子にでも刻まれてるのか?!
「あらあら、馬子にも衣装ね」
そう言って入ってきた母さんを一睨み。母さんは息子を産んだんじゃねぇのか?!
「睨まない睨まない。こんなに似合うなんて思ってなかったわ」
「嬉しくねぇって」
「でも、口を開いたら台無しね」
仕方ねぇだろう! 言葉遣いまで直したくねぇよ!そこまでしたら、何かを失った気になるじゃねぇか!
「彼奴ら来たのかよ」
「当たり前よ。みんな、連れてきてもらったわ。ルイ君に」
はあ?! マジで?!
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