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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
232 悪魔の微笑み
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本当なら、ルイに手を引かせるなんて絶対しねぇ! でも、この前はミニタイプのスカートで、後ろが長かっただけだった。でも、今回は全面ロング。歩き方も教わったけど、うまく歩けねぇ。女ってどうしてこんなもん着たがるんだ? それに加えてヒールのある靴。履きたくなかったけど、ルイとの身長差が……。
「……拷問」
「違うでしょう?」
「拷問以外の言葉があるかよ。高等部の友達だったら、最初からこんな感じだしさ、諦めも簡単につくんだよ。問題は中学時代までの友人にこの姿を晒すってことなんだからさ」
「サクヤのご友人、私を見ても驚かなかったけど」
そうだよ。なんで、ルイが迎えに行ってんだよ。
「サクヤが行くのは無理でしょう? 準備に時間がかかるんだから」
「もう、羞恥で死ねる」
「死なれたら困るんだけど。それに、お義母さんとお義父さんが説明済みだったみたいだしね」
「そりゃあ、嬉々として教えただろうよ。高等学校在学中、それも、入学して数ヶ月で結婚してんだからさ。まず、一般的に考えられないことなんだって」
「それって?」
「魔法使いじゃない常識。基本的に女は十六歳で結婚可能。でも、男は満十八歳を超えないと無理なんだよ。特例処置とかは一切なし」
「どうして?」
「当たり前だろう! 結婚したって若すぎて単なるママゴトの延長線上だ。それに、社会に出て働き始めるのは十八歳が一般的だ。まあ、特殊な技術職の場合は高校に行かないで修行するだろうけど。大学行く奴らは結婚する場合があったりするけど、それなりに覚悟が必要だろう」
ルイは更に首を傾げた。
「それはつまり?」
「言い方変えるなら、経済的理由が殆どだ。まず、学生では親のスネかじることになるしさ。結婚した者同士が稼げない。これが逆に女だと、年上を捕まえればいいんだし」
ルイは理解してるか分かんねぇけど頷いた。
「私達の場合、中等部あたりから収入ある子もいるからね」
そうなんだよな。魔法使いってオレが育った環境の常識が通じねぇ。最初は吃驚したもんな。
「この館にサクヤの中学時代のご友人を招待できるのは今回だけだよ。もちろん、お義父さんとお義母さんも。だから、楽しんでね」
ルイの言葉に頷いた。この館は外の桜の木とともにあの場所に移される。本当は桜は残していく予定だった。でも、レオが連れて行くべきだって言ったんだ。桜には精霊が宿ってる。それも、かなり強い力を宿してるみたいで。ルイを護ってるって。だから、離すべきじゃない。でも、桜の木は弱いんだ。環境に馴染まなければ枯れてしまう。それも、オレとルイの周りにいるか精霊と妖精がなんとかしてくれるらしい。
人のざわめきが届いてくる。俺は小さく息を吐き出す。ここまで来て怖気付くのはおかしい。これで終わりなんだからと、前を睨み付けた。
「笑ったほうがいいと思うけど?」
「無理に決まってんだろう。彼奴らは絶対、笑うに決まってんだから」
「どうかな? 私を見たときもなんでか知らないけど目を見開いて固まってたし、ライカ達を見たら更に固まってたしね。どうしてだろう? サクヤをからかう余裕はないと思うよ」
理由なんて簡単だろう。見た目がすこぶる良いからだ。慣れたら突進してくるぞ。それも、御構い無しに。
「楽しんでもらえたら、私はそれでいいけどね」
「オレがオモチャになるのはいいのかよ?」
「抱き付いて私のだって主張してもいいよ。サクヤが耐えられるならね」
「……今、何言った?」
「だから、みんなの前で終わるまで抱き付いてるって」
この格好で、ルイに抱き付かれるのかよ。冗談だろう?!
「私は冗談は言わないけど」
ニッコリ微笑んだその顔が悪魔そのものだった。
「……拷問」
「違うでしょう?」
「拷問以外の言葉があるかよ。高等部の友達だったら、最初からこんな感じだしさ、諦めも簡単につくんだよ。問題は中学時代までの友人にこの姿を晒すってことなんだからさ」
「サクヤのご友人、私を見ても驚かなかったけど」
そうだよ。なんで、ルイが迎えに行ってんだよ。
「サクヤが行くのは無理でしょう? 準備に時間がかかるんだから」
「もう、羞恥で死ねる」
「死なれたら困るんだけど。それに、お義母さんとお義父さんが説明済みだったみたいだしね」
「そりゃあ、嬉々として教えただろうよ。高等学校在学中、それも、入学して数ヶ月で結婚してんだからさ。まず、一般的に考えられないことなんだって」
「それって?」
「魔法使いじゃない常識。基本的に女は十六歳で結婚可能。でも、男は満十八歳を超えないと無理なんだよ。特例処置とかは一切なし」
「どうして?」
「当たり前だろう! 結婚したって若すぎて単なるママゴトの延長線上だ。それに、社会に出て働き始めるのは十八歳が一般的だ。まあ、特殊な技術職の場合は高校に行かないで修行するだろうけど。大学行く奴らは結婚する場合があったりするけど、それなりに覚悟が必要だろう」
ルイは更に首を傾げた。
「それはつまり?」
「言い方変えるなら、経済的理由が殆どだ。まず、学生では親のスネかじることになるしさ。結婚した者同士が稼げない。これが逆に女だと、年上を捕まえればいいんだし」
ルイは理解してるか分かんねぇけど頷いた。
「私達の場合、中等部あたりから収入ある子もいるからね」
そうなんだよな。魔法使いってオレが育った環境の常識が通じねぇ。最初は吃驚したもんな。
「この館にサクヤの中学時代のご友人を招待できるのは今回だけだよ。もちろん、お義父さんとお義母さんも。だから、楽しんでね」
ルイの言葉に頷いた。この館は外の桜の木とともにあの場所に移される。本当は桜は残していく予定だった。でも、レオが連れて行くべきだって言ったんだ。桜には精霊が宿ってる。それも、かなり強い力を宿してるみたいで。ルイを護ってるって。だから、離すべきじゃない。でも、桜の木は弱いんだ。環境に馴染まなければ枯れてしまう。それも、オレとルイの周りにいるか精霊と妖精がなんとかしてくれるらしい。
人のざわめきが届いてくる。俺は小さく息を吐き出す。ここまで来て怖気付くのはおかしい。これで終わりなんだからと、前を睨み付けた。
「笑ったほうがいいと思うけど?」
「無理に決まってんだろう。彼奴らは絶対、笑うに決まってんだから」
「どうかな? 私を見たときもなんでか知らないけど目を見開いて固まってたし、ライカ達を見たら更に固まってたしね。どうしてだろう? サクヤをからかう余裕はないと思うよ」
理由なんて簡単だろう。見た目がすこぶる良いからだ。慣れたら突進してくるぞ。それも、御構い無しに。
「楽しんでもらえたら、私はそれでいいけどね」
「オレがオモチャになるのはいいのかよ?」
「抱き付いて私のだって主張してもいいよ。サクヤが耐えられるならね」
「……今、何言った?」
「だから、みんなの前で終わるまで抱き付いてるって」
この格好で、ルイに抱き付かれるのかよ。冗談だろう?!
「私は冗談は言わないけど」
ニッコリ微笑んだその顔が悪魔そのものだった。
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