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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
233 女性の勢いは恐ろしい
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なぜか庭に用意されたパーティ会場。春の柔らかい日差しだから問題はねぇけど。思いっきり太陽というスポットライトが当てられた感じだ。まず、ベランダから出たら注目される。それも高等学校時代に慣れてる。問題は幼馴染み五人なんだって。
「嘘?!」
「全く成長してないじゃない! それに!」
そう言って突進してきたのは幼馴染みの女二人。いきなり両頬を掴まれ、至近距離で凝視。さすがのルイも若干、身を引いた。
「このお肌のツヤは何?!」
「化粧品は何を使ってるの! 男の肌とは思えないわ!」
そんな鬼気迫る勢いで来られたら何も言えねぇから。
「昔から綺麗な肌してたけど、更に磨きがかかってるってどういうこと?!」
そんなのオレだって知らねぇよ。
「ああ、サクヤの魔力が体の細胞全てを修復してるからだよ」
女二人の疑問をサラッと解決したのはルイ。へ? これも魔力効果なのか?!
「魔力?」
「そう、魔力」
ルイの存在をスコーンッと忘れ去ってた二人。この、見た目抜群、高身長のルイより俺を視界に入れてくれたのは非常に嬉しいが、周りの目も考えろよ。図太い神経は健在なんだな。これじゃ、草食系男子は尻尾巻いて逃げ出すだろうに。
「見た目が中学時代と大差ないのは?」
「それも魔力」
それを聞いて顔を見合わせた二人。後ろに視線を向ければ男三人も顔を見合わせてた。
「じゃあ、身長は?」
「それも魔力」
……オレってそんなに成長してねぇのかよ。女二人を遠巻きにしながら大回りで近付いて来たユエ。なるべく、関わりたくないんだな。なんとか俺の背後を陣取る。
「友達なの?」
「そう。俺の数少ない友人五人」
「なんで、女の人まで入ってんの?!」
「この五人、オレが学校入る前からの友達だからさ。どうしたんだよ?」
今日のユエは男の礼装で来てんだけどさ、やっぱり、綺麗で可愛いんだよな。オレが可愛いとか言うルイの目は節穴か?!
「女の人って怖い」
「ユエの母親は女だろう?」
「そうだけど! そんなに会うこともないし、なかったし」
まあ、初等部入学と同時に男のみの世界にどっぷり浸けられてたし、吃驚するよな。この勢いに!
「写真撮りましょう」
「そうそう! この日のために購入したのよ。最新版!」
待てよ。あの、変なポスターは諦めたけど、個人で写真なんて撮れる時代なのか? オレが疎いだけなのか?!
「職場のみんなに自慢できるわ! 魔法使いと友達だって言っても信じてくれないのよ。もう、魔法使いって雲の上の存在だし!」
「そうなのかよ?!」
「そうよ。しかも、超が付くエリート魔法学校に入ったって後から聞いたクラスの子達が大騒ぎよ。あれだけ爪弾きにしといて」
二人して機関銃だな。後ろに控えてる男三人は苦笑いを浮かべてるし。それに、なんだろう。五人はちゃんと歳をとってる。オレはやっぱり魔力の影響で成長が遅いんだな。
「どうしたの?」
ルイがオレの様子が変わったことにいち早く気が付いた。
「オレ、此奴らに置いて行かれるんだよな?」
父さんと母さんも魔力を持たない人間だし、寿命が百年あるかないかくらいだろう?
「きっとさ、オレはこのまんまの姿で生きてくんだろ? それなのに……」
「何言ってんのよ。私達は普通の人なんだから。寿命が短いのなんて当たり前なのよ。そんなこと嘆いてたら何も楽しめないじゃない。短いなりに精一杯生きるの。ねえ?」
「そうそう。だから、私達の人生に潤いを頂戴! えっと、二人だけじゃなくて、ここにいる人達も魔法使いよね? 写真撮らせてくれると嬉しいわ」
普通なら萎縮する。多分、来た時は萎縮してたんだと思う。此奴ら、凄いなぁって改めて思った。
「良い友達だね」
ルイの呟きに頷くことしかできなかった。
「嘘?!」
「全く成長してないじゃない! それに!」
そう言って突進してきたのは幼馴染みの女二人。いきなり両頬を掴まれ、至近距離で凝視。さすがのルイも若干、身を引いた。
「このお肌のツヤは何?!」
「化粧品は何を使ってるの! 男の肌とは思えないわ!」
そんな鬼気迫る勢いで来られたら何も言えねぇから。
「昔から綺麗な肌してたけど、更に磨きがかかってるってどういうこと?!」
そんなのオレだって知らねぇよ。
「ああ、サクヤの魔力が体の細胞全てを修復してるからだよ」
女二人の疑問をサラッと解決したのはルイ。へ? これも魔力効果なのか?!
「魔力?」
「そう、魔力」
ルイの存在をスコーンッと忘れ去ってた二人。この、見た目抜群、高身長のルイより俺を視界に入れてくれたのは非常に嬉しいが、周りの目も考えろよ。図太い神経は健在なんだな。これじゃ、草食系男子は尻尾巻いて逃げ出すだろうに。
「見た目が中学時代と大差ないのは?」
「それも魔力」
それを聞いて顔を見合わせた二人。後ろに視線を向ければ男三人も顔を見合わせてた。
「じゃあ、身長は?」
「それも魔力」
……オレってそんなに成長してねぇのかよ。女二人を遠巻きにしながら大回りで近付いて来たユエ。なるべく、関わりたくないんだな。なんとか俺の背後を陣取る。
「友達なの?」
「そう。俺の数少ない友人五人」
「なんで、女の人まで入ってんの?!」
「この五人、オレが学校入る前からの友達だからさ。どうしたんだよ?」
今日のユエは男の礼装で来てんだけどさ、やっぱり、綺麗で可愛いんだよな。オレが可愛いとか言うルイの目は節穴か?!
「女の人って怖い」
「ユエの母親は女だろう?」
「そうだけど! そんなに会うこともないし、なかったし」
まあ、初等部入学と同時に男のみの世界にどっぷり浸けられてたし、吃驚するよな。この勢いに!
「写真撮りましょう」
「そうそう! この日のために購入したのよ。最新版!」
待てよ。あの、変なポスターは諦めたけど、個人で写真なんて撮れる時代なのか? オレが疎いだけなのか?!
「職場のみんなに自慢できるわ! 魔法使いと友達だって言っても信じてくれないのよ。もう、魔法使いって雲の上の存在だし!」
「そうなのかよ?!」
「そうよ。しかも、超が付くエリート魔法学校に入ったって後から聞いたクラスの子達が大騒ぎよ。あれだけ爪弾きにしといて」
二人して機関銃だな。後ろに控えてる男三人は苦笑いを浮かべてるし。それに、なんだろう。五人はちゃんと歳をとってる。オレはやっぱり魔力の影響で成長が遅いんだな。
「どうしたの?」
ルイがオレの様子が変わったことにいち早く気が付いた。
「オレ、此奴らに置いて行かれるんだよな?」
父さんと母さんも魔力を持たない人間だし、寿命が百年あるかないかくらいだろう?
「きっとさ、オレはこのまんまの姿で生きてくんだろ? それなのに……」
「何言ってんのよ。私達は普通の人なんだから。寿命が短いのなんて当たり前なのよ。そんなこと嘆いてたら何も楽しめないじゃない。短いなりに精一杯生きるの。ねえ?」
「そうそう。だから、私達の人生に潤いを頂戴! えっと、二人だけじゃなくて、ここにいる人達も魔法使いよね? 写真撮らせてくれると嬉しいわ」
普通なら萎縮する。多分、来た時は萎縮してたんだと思う。此奴ら、凄いなぁって改めて思った。
「良い友達だね」
ルイの呟きに頷くことしかできなかった。
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