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銀の鳥籠Ⅱ マシロ&アサギ編
005 黒い刃
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アサギと二人で中等部の特A教室に向かう。昨日、父さん達、帰った後どうしたんだろう。
「ねぇ」
アサギが俺の制服の裾を引く。引かれた勢いのまま、アサギを見た。うん。見た目はライカさんそっくり。でも、中身が母親のユエさんそっくり。ユエさんは茶の髪と榛色の瞳。肌は象牙色。ライカさんに溺愛されてて、かなり人見知りするんだ。今は母さんと一緒に親、一族全て滅んだ子達を育ててる。一応、魔法省管轄の仕事。アサギの髪色は先祖帰りらしい。
「昨日の……」
「朝起きて直ぐにも言ったと思うけど」
「だってっ!」
「大体、あの二人が結託してるし。何より、俺はアサギを手篭めにする気だし」
「手篭めって!!!」
あ、顔真っ赤。
「言葉のまんま」
俺はそう言うと、勢いよく特Aの教室に突進。そのまま両手を腰に当てて息を吸い込む。
「アサギに手を出したら、教室破壊するから」
俺の宣言に、教室内沈黙。不遜な笑みを向けたら、全員が息を飲んだ。まあ、破壊した教室って、初等部の特Aの教室だったからな。半分くらいは、それ知ってるから。
しかも、教室って言ってるけど、休憩所みたいな感じなんだ。椅子は革張り。机は年代を感じる古い木材で光沢がある。カーテンも美しい模様が編み込まれた物だ。ただし、豪華なのは特Aの教室のみ。普通教室はもう少しランクが下がる感じだ。ついでに言うと、特A生のみ、教室で昼を食べる。理由は簡単で安全の為だ。
「何言ってるのっ!」
「今のうちに牽制しとこうかと」
「マシロのは牽制じゃなくて脅迫だから!」
アサギが言ってる事は正解。牽制じゃなくて脅しだ。こう言えば、多分、アサギにおかしな情報を言った奴が。ほら、白状した。
「昨日のは!」
って言って土下座。確か、同じ学年の一人だ。俺はそいつの前に威圧しながらしゃがみ込む。
「それなんだけど。訊きたい事があるんだよね」
俺が目線を合わせると、そいつは驚いたように目を見開く。俺は指を鳴らして杖を出す。当然、制裁すると周りは思ったのか悲鳴が上がった。違うんだけどね。アサギの制服のズボンの裾を掴んで、目の前の奴を見詰めて杖を振る。勿論、古代語だから無言。
「どうしてお前等が」
一番安全なアサイ先生の部屋に移動。
「昨日の。父さんとライカさん来たでしょう?」
「その前に、普通の魔法じゃこの部屋には入れないんだぞ!」
「普通の魔法を使うとでも思ってんの」
教師の部屋にはもれなく個人の結界付きだ。そんなの知ってるって。だからこその禁呪だろう。
「お前、父親と一緒なのか?」
「さあね」
俺はそう言うと思いっきり誤魔化した。父親と一緒って、父さんの魔力の特性を知ってるんだ。知らなかった。そして、連れ込んだ奴の顔を覗き込む。呆然としながら俺を驚愕の眼差しで見詰めてる。
「昨日、アサギに何言ったか覚えてるよね」
其奴は素直に頷くと震え出した。まあ、現れた時、威圧しながら脅したし。
「何、怯えてんだ?」
「脅したから」
アサイ先生が驚いたように俺を見た。
「何を言ったらここまで怯えるんだ?!」
「教室破壊するって」
「それは脅しじゃないだろう……」
俺はあえて微笑んで見せた。親子二代に渡って教室を破壊したって有名だから。しかも、母さんも半壊並みに教室を破壊してたらしい。魔力を制御出来なくて。
「その情報。何処から仕入れたの?」
「え?」
「学校じゃないよね」
其奴は俺の問いに右手で頭を押さえた。言ったことは記憶にある。でも、何処で聞いた情報かは抜け落ちてるって感じかな。
「分からない……。それにどうしてあんな事を言ったんだろう。会長の相手が務まるのなんて、副会長くらいしかいないのに」
自分の意思で言ってるようで、実際は言わされたって事か。じゃあ、彼の中を探るのが一番だ。
「そのまま動かないで」
俺は無言で杖を振った。父さんに古代語の魔法は無言でって言われたし。俺の周りに光の魔法陣が展開する。それを見てあからさまに表情を変えたのはアサイ先生。まあ、父さんと母さんも古代語で魔法使うと光の魔法陣が浮かび上がるもんな。
アサギの中で見た男と一緒だ。黒い靄が掛かってて顔は確認出来ない。その時、目の前に黒く染まった切っ先が襲い掛かってきた。慌てて杖を振ると魔法を遮断した。左頰を掠った冷たい感触。その後に首筋に向かって生暖かいものが伝っていく。
慌てて探っている奴に視線を向ければ、何があったのか分からない顔をしていた。くそっ! 取り逃がした。それに、此方が勘付いた事を教えてしまった。
「大丈夫か?!」
「平気」
アサイ先生に俺はそう言うと、杖を振ってベルを呼び寄せた。クレナイを呼び出すベルだ。それを鳴らす。
「どうしたの?」
「相手にこっちが気が付いてると気付かれた」
慎重に探ったつもりだったのに! それに、此奴の中の繋がってる部分を断ち切らないと駄目だ。また、操られる。俺では駄目だ。父さんじゃないと。
「アサイ先生。此奴、保護しといて。後で、父さんが来るから」
「何がどうなってる?!」
それは俺が訊きたい。一体、何が起こってるんだ。
「ねぇ」
アサギが俺の制服の裾を引く。引かれた勢いのまま、アサギを見た。うん。見た目はライカさんそっくり。でも、中身が母親のユエさんそっくり。ユエさんは茶の髪と榛色の瞳。肌は象牙色。ライカさんに溺愛されてて、かなり人見知りするんだ。今は母さんと一緒に親、一族全て滅んだ子達を育ててる。一応、魔法省管轄の仕事。アサギの髪色は先祖帰りらしい。
「昨日の……」
「朝起きて直ぐにも言ったと思うけど」
「だってっ!」
「大体、あの二人が結託してるし。何より、俺はアサギを手篭めにする気だし」
「手篭めって!!!」
あ、顔真っ赤。
「言葉のまんま」
俺はそう言うと、勢いよく特Aの教室に突進。そのまま両手を腰に当てて息を吸い込む。
「アサギに手を出したら、教室破壊するから」
俺の宣言に、教室内沈黙。不遜な笑みを向けたら、全員が息を飲んだ。まあ、破壊した教室って、初等部の特Aの教室だったからな。半分くらいは、それ知ってるから。
しかも、教室って言ってるけど、休憩所みたいな感じなんだ。椅子は革張り。机は年代を感じる古い木材で光沢がある。カーテンも美しい模様が編み込まれた物だ。ただし、豪華なのは特Aの教室のみ。普通教室はもう少しランクが下がる感じだ。ついでに言うと、特A生のみ、教室で昼を食べる。理由は簡単で安全の為だ。
「何言ってるのっ!」
「今のうちに牽制しとこうかと」
「マシロのは牽制じゃなくて脅迫だから!」
アサギが言ってる事は正解。牽制じゃなくて脅しだ。こう言えば、多分、アサギにおかしな情報を言った奴が。ほら、白状した。
「昨日のは!」
って言って土下座。確か、同じ学年の一人だ。俺はそいつの前に威圧しながらしゃがみ込む。
「それなんだけど。訊きたい事があるんだよね」
俺が目線を合わせると、そいつは驚いたように目を見開く。俺は指を鳴らして杖を出す。当然、制裁すると周りは思ったのか悲鳴が上がった。違うんだけどね。アサギの制服のズボンの裾を掴んで、目の前の奴を見詰めて杖を振る。勿論、古代語だから無言。
「どうしてお前等が」
一番安全なアサイ先生の部屋に移動。
「昨日の。父さんとライカさん来たでしょう?」
「その前に、普通の魔法じゃこの部屋には入れないんだぞ!」
「普通の魔法を使うとでも思ってんの」
教師の部屋にはもれなく個人の結界付きだ。そんなの知ってるって。だからこその禁呪だろう。
「お前、父親と一緒なのか?」
「さあね」
俺はそう言うと思いっきり誤魔化した。父親と一緒って、父さんの魔力の特性を知ってるんだ。知らなかった。そして、連れ込んだ奴の顔を覗き込む。呆然としながら俺を驚愕の眼差しで見詰めてる。
「昨日、アサギに何言ったか覚えてるよね」
其奴は素直に頷くと震え出した。まあ、現れた時、威圧しながら脅したし。
「何、怯えてんだ?」
「脅したから」
アサイ先生が驚いたように俺を見た。
「何を言ったらここまで怯えるんだ?!」
「教室破壊するって」
「それは脅しじゃないだろう……」
俺はあえて微笑んで見せた。親子二代に渡って教室を破壊したって有名だから。しかも、母さんも半壊並みに教室を破壊してたらしい。魔力を制御出来なくて。
「その情報。何処から仕入れたの?」
「え?」
「学校じゃないよね」
其奴は俺の問いに右手で頭を押さえた。言ったことは記憶にある。でも、何処で聞いた情報かは抜け落ちてるって感じかな。
「分からない……。それにどうしてあんな事を言ったんだろう。会長の相手が務まるのなんて、副会長くらいしかいないのに」
自分の意思で言ってるようで、実際は言わされたって事か。じゃあ、彼の中を探るのが一番だ。
「そのまま動かないで」
俺は無言で杖を振った。父さんに古代語の魔法は無言でって言われたし。俺の周りに光の魔法陣が展開する。それを見てあからさまに表情を変えたのはアサイ先生。まあ、父さんと母さんも古代語で魔法使うと光の魔法陣が浮かび上がるもんな。
アサギの中で見た男と一緒だ。黒い靄が掛かってて顔は確認出来ない。その時、目の前に黒く染まった切っ先が襲い掛かってきた。慌てて杖を振ると魔法を遮断した。左頰を掠った冷たい感触。その後に首筋に向かって生暖かいものが伝っていく。
慌てて探っている奴に視線を向ければ、何があったのか分からない顔をしていた。くそっ! 取り逃がした。それに、此方が勘付いた事を教えてしまった。
「大丈夫か?!」
「平気」
アサイ先生に俺はそう言うと、杖を振ってベルを呼び寄せた。クレナイを呼び出すベルだ。それを鳴らす。
「どうしたの?」
「相手にこっちが気が付いてると気付かれた」
慎重に探ったつもりだったのに! それに、此奴の中の繋がってる部分を断ち切らないと駄目だ。また、操られる。俺では駄目だ。父さんじゃないと。
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