にゃこがやってきた

冴條玲

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猫仙郷奮闘記

にゃんこの脱走大作戦【前編】

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 昨今、にゃんこの脱走について完全室内飼い推進派に都合のよいデマが、あたかも侵略的外来種のように、またたくまに真実を駆逐して広まっているようです。
 もはや悪あがきにしかならない気もしますが、猫の絶滅を阻止したい猫仙人、知る限りの事実を、ここに残したいと思います。
(出入り自由で飼うのが当たり前だった昭和世代なら誰でも知っているような、少し考えれば当たり前の事実がデマに負ける令和という時代よ…)

【1】脱走した猫が帰ってこないリスクについて
 『自宅から』脱走した猫の多くは、下記の例外に該当しない限り、近所の公園に遊びに行った人間の子供よろしく、脱走の目的を果たしたら帰ってきます。

 ≪例外1≫ 家を建替えた直後・転居した直後・お迎えした直後
 ≪例外2≫ 旅先・帰省先・預け先からの脱走
 脱走の目的がそもそも、住み慣れた家に帰ることである場合、にゃこはもちろん迷子になります。どんなに探しても、見つからないにゃこの家。可哀相です。
 にゃこを『住み慣れた家』ではない環境に置く際には、トラッカーをつけるなどして、脱走に十分に配慮しましょう。

 ≪例外3≫ 去勢していないオスの成猫
 もはや、保護を必要としないオスの成猫は、愛を探す旅に出たきり、帰らないことがままあります。
 迷子ではなく巣立ちであり、「どつかれては逃げ、どつかれては逃げしているうちに帰れなくなる」というのは、巣立ちと迷子を取り違えた見方と思われます。自分より強いオスのいない楽園を求め、モテ期到来を夢見て、にゃこは旅を続けるのです。
 ガゼル山団地には『ガゼル山団地の仲間たち』に紹介している通り、山ほど外猫がいますので、何度も脱走したガゼルが「どつかれては逃げ、どつかれては逃げ」していないはずがありませんが、迷子になって、可愛いエトランジュのもとに帰れなくなったことなど、ただの一度もありません。
 子猫を産んでくれるメス猫のもとへ、オス猫は万難を排して馳せ参じるのです。
 浮気は全力でします。(コンチクショウめが)

【2】病気やケガのリスクについて
 『幼稚園児を子供だけで、公園で遊ばせる』程度のリスクがあります。
 これを大変なリスクと認識するか、過保護と認識するか。
 何かあると、人間の子供に対する認識を見ても、
 令和の今は『子供だけで遊ばせておくなんて』と非難されるようですが、
 昭和の昔は『子供だけでは遊ばせないなんて』過保護と考えられていました。
 どちらの認識が適切かという議論はさておき、脱走したらたちまちケガや病気をして瀕死になるというイメージは間違いです。
 雑種のスケバンユキは19年間、毎日のように外出して病気知らず、ケガ知らず、ワクチン知らず(ぇ)
※ 老衰が原因の病気はしています。
 箱入り息子のガゼルは半年間、毎日のように外出して熱中症1回、ケガ2回、ワクチンは3種混合。
※ クレームを受けてワンコのような散歩スタイルになった期間は除外しています。

 去勢していないオスの血統書つき、とろいスコなのに売られたケンカは絶対に買う負けず嫌いという、病気やケガのリスクが極めて高い猫でも、約1000時間の外出でようやく病気やケガをそれぞれ1~2回、程度なんですね。

 総じて、よく言われる迷子、病気、ケガのリスクは後述する別のリスクに比べれば、問題にならないほど低いです。
 別のリスクとは、猫ではなく人にとってのリスク。
 完全室内飼いは猫のためではなく人のため。
 人が人のためのルールをつくるのは当たり前なので、真正面から人都合だと認めればいいのに、猫のためのルールみたいな詭弁を弄すからドロ沼に。

 完全室内飼いは猫のためみたいな詭弁で道理を押しのけると、ひきこもりが増えますよ?
 だって、人に当てはめたらひきこもりでしょ。
 誰だって自分のために生きていいんだって価値観とのコンボで、他人のひきこもりに苦言を呈するのは価値観の押しつけだって話になるから。

 おっと、令和はすでに詭弁が道理を押しのけて、ひきこもりが増えた後でしたね。
 同じ命、猫も大切な家族だから。
 猫との向き合い方は、建前じゃなく、(自分自身を含めた)人との向き合い方に多大なる影響を及ぼすのです。
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