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103 光る苔
しおりを挟むフルフラールに頼んでキノコの国から取り寄せた、光る苔なのだけれども……
「想像以上に凄かった! なんじゃコレ!?」
何が凄いのかって、まず色のバリエーションの豊富さに驚く。
白色よりも少し赤みのある暖色系、人間の目には一番白く見える白色系・昼白色系、植物の成長を助け光合成を促す赤系、イルミネーションだけでなく医療用にも使われている青系。
なお青系もまた植物植物の成長を促す効果アリ。
うふん、あはんなピンク系、ディスプレイのバックライトや集魚灯の光源などに使われているグリーン系、車のウインカーや警報器などに用いられているオレンジ系、ムーディな演出で威力を発揮するパープル系。
赤・青・緑の光の三原色が揃い踏みにて、混合色も作れるので表現の幅がとにかく広い。
本家本元のLEDとタメを張るほどの高性能!
自然由来な分だけ、こっちの方がずっと環境に優しい!
だがしかし、光る苔はそれだけに留まらない。
なんとこの苔……食べられるのだ。
味はあおさっぽい。
ちなみに、あおさは潮の満ち引きがある浅い海の岩に付着して生息してい緑藻類だ。
まぁ、青のりの親戚みたいなものである。ただし一般的に、青のりの方が食感、風味がよく高級品とされている。磯の香りや、風味はあおさの方がやや強め。
汁物にぶち込むもよし、乾燥させてふりかけにするもよし。ちゃんと加工すれば海苔みたいに使えるかもしれない。
さらには光る苔は消臭抗菌効果まであったりもする。
乾燥してもなかなか枯れず。
霧吹きで水をかけてやれば、すぐに復活するタフなヤツ。
そして放っておいてもワサワサ生えるから手間いらず。
屋外でも問題なく育ち、試しにうちの中庭に移植してみたら、これがまたいい塩梅になった。
苔と竹林はたいそう相性がいい。
一面が苔むし、緑の絨毯となり竹林の美しさをよりいっそう際立たせる。
眺めているだけでうっとり「う~ん癒される」
おかげさまで私の理想とする祖父の竹林へと、また一歩近づけた。
といった具合にて、見てよし、使ってよし、食べてよし。
「素晴らしい! ワンダフル! トレビアン!」
脱帽である。
文句のつけようがない。
光る苔はじつにたいしたヤツであった。
これまで私は竹こそが最強にして至高、リグニンこそが世界を救うとおもっていたけれども、その自信が若干揺らぐ。
なお、そんな光る苔なのだが、ジュドーくんに問い合わせてみたところ「見たことも聞いたこともない」との返答にて。
彼は元名うての探索者、そんなジュドーくんが言うのだから、まず間違いなかろう。
すなわち、この苔はまだ未発表の新種だということ。
地下深くはキノコの国にのみ自生していたのが、このたび、初めて外部に流出したっぽい。
それでもって肝心かなめの竹の育成についても問題ないことが、試験によって明らかとなったので……
「よし! これならキノコの国に飛び地が作れそうだね」
これにより地下茎を張り巡らせて、リグニンパワーの供給が可能となる。
竹通信については……、実際に試してみないとちょっとわからない。
地下というのがどれぐらい入り組んでおり、深さがあるのかによって、電波状況が変わってくるので。
「候補地の選定もしないと。場合によっては外部から土を大量に運び込む必要があるかもしれないし」
あとは実際に現地に足を運んでからの話となる。
というわけで「いざ、行かん。キノコの国へ!」
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