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「なんて美味しいスープなの?」
「このオムレツ、同じ材料で作ったのか?」
「こんなに美味しいものをジョセフはいつも食べているのか?」
「んがっ、ングっ。いくらでも食べてしまいそうですね」
お義父様もお義母様もお義兄様たちも食べながら話すことができるとは器用である。しかも皆様大変お行儀もよく、所作も美しい。しかしあっという間にお皿は空になっていく。
「ライラ、宿舎は不便でしょ?ここに住んだらいいんじゃないかしら」
「んっ、それは名案だ」
「父上、母上、それはなりません」
「そうです、夫婦が離れ離れに住むのは神がお許しになりません」
お義母様の提案にお義父様が乗り、お義兄様が待ったをかけてくれる。ここから宿舎まで離れているし、ジョセフ様と会えなくなってしまうのは寂しいし困る。
寂しいと思うと今もそうだ。今までは食事は一緒に摂っていたので、一緒ではない朝食は初めてだった。ジョセフ様は今どうされているのだろう。サンドイッチを食べてくださっているだろうか。
「ノクタンにいい物件があるそうです。そこなら宿舎まで馬車で通える範囲です。その物件にジョセフとライラが住めばいいでしょう」
フリッツ義兄様、いつの間にそんなことを調べたのだろうか。さすがご長男様、というべきか。
「ノクタンに新しく教会を建てましょう。そして私はそこの司祭になりましょう」
リアム義兄様がにっこりと微笑んだ。なりましょうと言ってなれるものなのだろうか。確か別の教会の司祭をされていると思うのだが。
「あら、ノクタンならここからでもすぐの場所ね」
「うむ、それなら何かあればすぐに駆けつけられるな」
お義母様もお義父様も来てくださる気満々である。
「それならいっそ、私たちもそこに住んじゃえばよくない?」
「うむ、そうだな」
「それならいっそ、本家もそこに移しましょう」
え?何の話をしているのだろうか。いつの間にか全員で引越すことになりそうである。
「ライラ、ライラはどう思う?」
「我々と一緒に住むのはどうだろうか?」
「ジョセフの仕事は数日家を空けることもある。ライラを1人にするのはジョセフも心配だと思うし」
「教会が近くにあれば安心だよ」
全員が私を見ている。期待を込めた目だ。実家を頼れない私としたら、クルーソン家の方々は頼りになる。実家のような扱いをしないこともわかる。でもしかし・・・。
「大変有難いお申し出と思います」
私の言葉に全員がパァッと笑顔になった。
「ですが」
次の言葉に今度は全員落胆の表情を浮かべる。わかりやすい人たちだ。このご家族の中、何故ジョセフ様の表情はあまり変わらないのか不思議だ。騎士という仕事のせいなのだろうか。
「ジョセフ様のご意見も伺いたいと思います」
そうだ、まずはジョセフ様と話してみないとわからない。宿舎で暮らすことは嫌ではない。むしろ宿舎での生活があったから、私はジョセフ様との結婚に意義を感じた。もし最初からお屋敷で使用人がいれば、私も食事を作ることはなかっただろう。
「そうよね」
「うむ、なるほど」
「ジョセフの意見をまず確認しないとだな」
「教会は作るよ、ノクタンの教会の司祭になれば宿舎にもすぐ行けるから。ライラにもすぐに会える」
そんなに簡単に教会が作れて思う通りに司祭様になれるのかわからないけど、リアム義兄様はその気のようだ。
「でも忘れないで。どこに住むことになっても私たちはライラの家族なのよ。何かあればすぐに駆けつけるから」
「うむ、安心しなさい」
「ジョセフが数日家を空けるようならここに来ればいいんだから」
「教会もあるから」
家族ってこういうものなんだ。心配してくれて安心させてくれる存在。それを与えてくれたのはジョセフ様だ。
「ありがとうございます」
お礼を言いながら、ジョセフ様は今どうしているだろうかと思う。ここにいてくれたらいいのに。私の横にただいてくれたらいいのに。
「このオムレツ、同じ材料で作ったのか?」
「こんなに美味しいものをジョセフはいつも食べているのか?」
「んがっ、ングっ。いくらでも食べてしまいそうですね」
お義父様もお義母様もお義兄様たちも食べながら話すことができるとは器用である。しかも皆様大変お行儀もよく、所作も美しい。しかしあっという間にお皿は空になっていく。
「ライラ、宿舎は不便でしょ?ここに住んだらいいんじゃないかしら」
「んっ、それは名案だ」
「父上、母上、それはなりません」
「そうです、夫婦が離れ離れに住むのは神がお許しになりません」
お義母様の提案にお義父様が乗り、お義兄様が待ったをかけてくれる。ここから宿舎まで離れているし、ジョセフ様と会えなくなってしまうのは寂しいし困る。
寂しいと思うと今もそうだ。今までは食事は一緒に摂っていたので、一緒ではない朝食は初めてだった。ジョセフ様は今どうされているのだろう。サンドイッチを食べてくださっているだろうか。
「ノクタンにいい物件があるそうです。そこなら宿舎まで馬車で通える範囲です。その物件にジョセフとライラが住めばいいでしょう」
フリッツ義兄様、いつの間にそんなことを調べたのだろうか。さすがご長男様、というべきか。
「ノクタンに新しく教会を建てましょう。そして私はそこの司祭になりましょう」
リアム義兄様がにっこりと微笑んだ。なりましょうと言ってなれるものなのだろうか。確か別の教会の司祭をされていると思うのだが。
「あら、ノクタンならここからでもすぐの場所ね」
「うむ、それなら何かあればすぐに駆けつけられるな」
お義母様もお義父様も来てくださる気満々である。
「それならいっそ、私たちもそこに住んじゃえばよくない?」
「うむ、そうだな」
「それならいっそ、本家もそこに移しましょう」
え?何の話をしているのだろうか。いつの間にか全員で引越すことになりそうである。
「ライラ、ライラはどう思う?」
「我々と一緒に住むのはどうだろうか?」
「ジョセフの仕事は数日家を空けることもある。ライラを1人にするのはジョセフも心配だと思うし」
「教会が近くにあれば安心だよ」
全員が私を見ている。期待を込めた目だ。実家を頼れない私としたら、クルーソン家の方々は頼りになる。実家のような扱いをしないこともわかる。でもしかし・・・。
「大変有難いお申し出と思います」
私の言葉に全員がパァッと笑顔になった。
「ですが」
次の言葉に今度は全員落胆の表情を浮かべる。わかりやすい人たちだ。このご家族の中、何故ジョセフ様の表情はあまり変わらないのか不思議だ。騎士という仕事のせいなのだろうか。
「ジョセフ様のご意見も伺いたいと思います」
そうだ、まずはジョセフ様と話してみないとわからない。宿舎で暮らすことは嫌ではない。むしろ宿舎での生活があったから、私はジョセフ様との結婚に意義を感じた。もし最初からお屋敷で使用人がいれば、私も食事を作ることはなかっただろう。
「そうよね」
「うむ、なるほど」
「ジョセフの意見をまず確認しないとだな」
「教会は作るよ、ノクタンの教会の司祭になれば宿舎にもすぐ行けるから。ライラにもすぐに会える」
そんなに簡単に教会が作れて思う通りに司祭様になれるのかわからないけど、リアム義兄様はその気のようだ。
「でも忘れないで。どこに住むことになっても私たちはライラの家族なのよ。何かあればすぐに駆けつけるから」
「うむ、安心しなさい」
「ジョセフが数日家を空けるようならここに来ればいいんだから」
「教会もあるから」
家族ってこういうものなんだ。心配してくれて安心させてくれる存在。それを与えてくれたのはジョセフ様だ。
「ありがとうございます」
お礼を言いながら、ジョセフ様は今どうしているだろうかと思う。ここにいてくれたらいいのに。私の横にただいてくれたらいいのに。
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