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久しぶりのジョセフ様との食事。途中まで作っていたので後は料理人の人たちが仕上げてくれた。テーブルの上には大量の料理。作りすぎかと思うが、クルーソン家では普通の量だ。
ジョセフ様は目を細めてステーキを口に入れた。そのまま目を瞑り、じっくりと味わうようにゆっくりと咀嚼している。
「うまい!」
ジョセフ様はそう言うと、ものすごいスピードでステーキを平らげていく。見ていて圧巻であった。作り甲斐があるとはこういうことをいうのだな。と、私は感心した。と同時に達成感と高揚感に包まれる。
ジョセフ様でよかった。
心からそう思う。あの時、王妃様がジョセフ様ではなく違う人物を指名していたら?そう考えるとゾッとする。他の誰かではなくジョセフ様だからこそ、今のこの気持ちを感じることができるのだ。すぐそばにジョセフ様がいて一緒に食事をしている。これが当たり前になるのだ。
「ライラ、あなたも食べないと」
お義母様に言われ、私は気がつく。テーブルの上の食事は残り少なくなっている。私以外の人はもう食べ終わる寸前だ。
「も、申し訳ございません」
思わず謝った。あのスピードにはついていけないけど、もう少し早く食べられるようにならないと。しかも今回はジョセフ様のことを考えていた。それで食べてなかったなんて恥ずかしすぎる。
私が食べることに集中していると、ハァという声が聞こえた。見るとフリッツ義兄様だ。
「本当にライラの食べ方は綺麗だよねぇ」
「うん、ずっと見てられるよ」
リアム義兄様までそんなことを言う。恥ずかしくなって俯いてしまう。緊張して食べづらい。
「あなたたち、見てるんじゃないの」
「そうだぞ、ライラがこれ以上痩せたらどうするんだ」
お義母様とお義父様が注意してくださった。
「はいはい」
「はいは一回でいいんだ」
リアム義兄様が子どものように口を尖らせると、お義父様がすかさず言う。そのやりとりに思わず笑ってしまう。こんな暮らしが私のものになるなんて思わなかった。実家にいた頃、家族と笑い合うなんてなかった。おそらくレナード様と結婚しても経験できなかっただろう。
私はメイリンに目で合図をして近くに来てもらった。そして小声で指示をする。メイリンはにっこり笑うとうなづいてくれた。しばらくしてメイドたちが現れた。手には大皿を抱えている。
「これは・・・」
「素晴らしいわっ」
「すごい」
「完璧・・・」
みんなの目が輝いている。全てのデザートを1つのお皿の上にのせてもらったのだ。メイドの腕が震えている。あんなに山盛りにしたら重いだろうと思うが、クルーソン家では大皿料理は当たり前。メイドも諦めてもらうしかない。
「ライラ様渾身のデザートでございます」
メイリンが恭しく頭を下げた。口元が笑っている。悪戯が成功した子どものような、ちょっと悪そうな顔つきに見えた。
「うまいっ!」
「美味しいわぁ、このクリーム」
「このケーキも最高だ」
「神に感謝しないと」
皆様の感想を聞きながら、私も自分の料理を食べるのに専念した。しかしふと視線を感じ顔を上げると、ジョセフ様がじっと私を見つめていた。
「ゆっくり食べなさい」
ジョセフ様の声が優しく響く。見るとジョセフ様はデザートに手をつけていない。
「俺はライラと一緒に食べるから」
お義父様とお義母様が目配せしている。お義兄様たちの手がより一層早く動いているようだ。
「ご馳走様」
「私たちは先に失礼するわね」
「ごゆっくり」
「モグモグ・・・んがっ。じゃっ!」
リアム義兄様はまだ口に残っていたようだったけど大丈夫かしら?と思ったけど、引き留めることもできない。後には、私とジョセフ様だけが残された。使用人たちもいつの間にか退室していたのだ。
早く食べ終わりたい。私はいたたまれない気持ちで咀嚼を続ける。お肉があと少しというところだが、もう喉を通る気がしなかった。お腹がいっぱいである。私はやむなくナイフとフォークを置いた。
「もう食べないのか?」
「はい、お腹がいっぱいで」
「ほら、あと一口だろう」
ジョセフ様の口なら一口ですが、私の口では3口くらいと思われます。と、心の中で言ってはみたのだが、言葉にはできなかった。食べ物を粗末にしていると思われるのも嫌だけど、本当に入らないと思う。
「そうか」
私の様子を見てジョセフ様は私のフォークを手にした。そして残ったお肉を食べてしまった。
「きちんと食べないとデザートは出てこないからな」
唖然とする私にジョセフ様はそう言ってフォークを置いた。私の使ったフォークだ。私の心臓がドクドクと脈打つのがわかる。思わずジョセフ様を見ると、モグモグと動く口元が目に入ってしまい、余計に私は恥ずかしくなって俯いてしまったのだった。
ジョセフ様は目を細めてステーキを口に入れた。そのまま目を瞑り、じっくりと味わうようにゆっくりと咀嚼している。
「うまい!」
ジョセフ様はそう言うと、ものすごいスピードでステーキを平らげていく。見ていて圧巻であった。作り甲斐があるとはこういうことをいうのだな。と、私は感心した。と同時に達成感と高揚感に包まれる。
ジョセフ様でよかった。
心からそう思う。あの時、王妃様がジョセフ様ではなく違う人物を指名していたら?そう考えるとゾッとする。他の誰かではなくジョセフ様だからこそ、今のこの気持ちを感じることができるのだ。すぐそばにジョセフ様がいて一緒に食事をしている。これが当たり前になるのだ。
「ライラ、あなたも食べないと」
お義母様に言われ、私は気がつく。テーブルの上の食事は残り少なくなっている。私以外の人はもう食べ終わる寸前だ。
「も、申し訳ございません」
思わず謝った。あのスピードにはついていけないけど、もう少し早く食べられるようにならないと。しかも今回はジョセフ様のことを考えていた。それで食べてなかったなんて恥ずかしすぎる。
私が食べることに集中していると、ハァという声が聞こえた。見るとフリッツ義兄様だ。
「本当にライラの食べ方は綺麗だよねぇ」
「うん、ずっと見てられるよ」
リアム義兄様までそんなことを言う。恥ずかしくなって俯いてしまう。緊張して食べづらい。
「あなたたち、見てるんじゃないの」
「そうだぞ、ライラがこれ以上痩せたらどうするんだ」
お義母様とお義父様が注意してくださった。
「はいはい」
「はいは一回でいいんだ」
リアム義兄様が子どものように口を尖らせると、お義父様がすかさず言う。そのやりとりに思わず笑ってしまう。こんな暮らしが私のものになるなんて思わなかった。実家にいた頃、家族と笑い合うなんてなかった。おそらくレナード様と結婚しても経験できなかっただろう。
私はメイリンに目で合図をして近くに来てもらった。そして小声で指示をする。メイリンはにっこり笑うとうなづいてくれた。しばらくしてメイドたちが現れた。手には大皿を抱えている。
「これは・・・」
「素晴らしいわっ」
「すごい」
「完璧・・・」
みんなの目が輝いている。全てのデザートを1つのお皿の上にのせてもらったのだ。メイドの腕が震えている。あんなに山盛りにしたら重いだろうと思うが、クルーソン家では大皿料理は当たり前。メイドも諦めてもらうしかない。
「ライラ様渾身のデザートでございます」
メイリンが恭しく頭を下げた。口元が笑っている。悪戯が成功した子どものような、ちょっと悪そうな顔つきに見えた。
「うまいっ!」
「美味しいわぁ、このクリーム」
「このケーキも最高だ」
「神に感謝しないと」
皆様の感想を聞きながら、私も自分の料理を食べるのに専念した。しかしふと視線を感じ顔を上げると、ジョセフ様がじっと私を見つめていた。
「ゆっくり食べなさい」
ジョセフ様の声が優しく響く。見るとジョセフ様はデザートに手をつけていない。
「俺はライラと一緒に食べるから」
お義父様とお義母様が目配せしている。お義兄様たちの手がより一層早く動いているようだ。
「ご馳走様」
「私たちは先に失礼するわね」
「ごゆっくり」
「モグモグ・・・んがっ。じゃっ!」
リアム義兄様はまだ口に残っていたようだったけど大丈夫かしら?と思ったけど、引き留めることもできない。後には、私とジョセフ様だけが残された。使用人たちもいつの間にか退室していたのだ。
早く食べ終わりたい。私はいたたまれない気持ちで咀嚼を続ける。お肉があと少しというところだが、もう喉を通る気がしなかった。お腹がいっぱいである。私はやむなくナイフとフォークを置いた。
「もう食べないのか?」
「はい、お腹がいっぱいで」
「ほら、あと一口だろう」
ジョセフ様の口なら一口ですが、私の口では3口くらいと思われます。と、心の中で言ってはみたのだが、言葉にはできなかった。食べ物を粗末にしていると思われるのも嫌だけど、本当に入らないと思う。
「そうか」
私の様子を見てジョセフ様は私のフォークを手にした。そして残ったお肉を食べてしまった。
「きちんと食べないとデザートは出てこないからな」
唖然とする私にジョセフ様はそう言ってフォークを置いた。私の使ったフォークだ。私の心臓がドクドクと脈打つのがわかる。思わずジョセフ様を見ると、モグモグと動く口元が目に入ってしまい、余計に私は恥ずかしくなって俯いてしまったのだった。
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