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第二十二話 副団長クウガ
しおりを挟む当たり前だが、どこの街を通るのにも通行料がかかる。
大きな町ほどそれが高い傾向にある。
となると、もちろん王都の通行料は馬鹿高い。
通行料、というか入場料が金貨1枚する。
だから、王都にいる人は貴族か、大商人、王都が出来る前からそこに住んでいた人たちばかりだ。
ちなみにこの街は銀貨3枚。
出身地なら、通行料を納める必要はない。
そして、通行許可証とは、街に入る際に見せるだけで通行料が免除されるという平民が喉から手が出るほど欲しがる代物だ。
「おっ!急にやる気になってくれたね。そんなに王都に行きたかったのかい?」
「はい。僕、王立エルディナ学院に入りたくて」
僕の最終的な目標は、Sランク冒険者になる事だ。
しかし、その為には魔王を倒すしかない。
だが、魔王を1人で倒すのは相当厳しいだろう。
だから、勇者と協力して倒したいが、勇者に協力するには国に認められる必要がある。
勇者は僕と同じ12歳。
育成のため、3年後からエルディナ学院に通うことになる。
ならば、そこで勇者と仲良くなり、更に在学中に勇者に勝てれば恐らく国から認めてもらえる。
という寸法だ。
その前に僕はAランク……最低でもBランク冒険者くらいにはなる必要がある。
3年でそこまで行くのは厳しいが、やると決めた以上やるに決まっている。
「へぇ、エルディナ学院に入りたいんだ。たしかにそれなら通行許可証は必要だね。……実は僕もあそこの生徒だったんだが、あそこは中々に化け物揃いだよ?」
「はい。覚悟の上ですから」
「まぁ、僕としても君が後輩になってくれたら嬉しいし、止めはしないよ。じゃあ模擬戦をしよう。ギルドの裏に来てくれ。」
クウガさんの跡をついていき、ついた場所は小さな闘技場。
「ここは高ランク冒険者が決闘する時とかにギルドが貸してくれる場所なんだ。今日は特別に貸してもらった」
「……よろしくお願いします」
「そんなに緊張しないでよ、ハンデとして僕は左手で戦ってあげるから」
クウガさんは、筋力に特化しているから、速度は大したことはないはず。
それなら動きにくく勝てるかもしれないが、
「!?良いんですか?いくらなんでも……」
「良いから良いから。さぁ始めようか」
僕は片手剣を握りしめて、対峙すると、一瞬で実力差に気づいた。
否、気付かされた。
圧倒的な威圧感。これは………
「どうしたの?こないんだ……じゃあ行くよ!」
ものすごいスピードで迫ってきたクウガさん。
ギリギリ目で追えたから、なんとか回避。
しかし、回避したと思っていたが少し当たっていたようだ。
次の瞬間僕はその場に倒れ込んだ。
「かすっただけで、この威力……」
このままでは負けが確定する。
僕のそばに辿り着き、剣を当てようとしてきた。
これを待っていた!
いくらクウガさんが筋力特化とはいえ、
どのステータスもまだ僕が負けているだろう。
現状僕のステータスの中で一番高いのは筋力だ。他のステータスで勝負をしない方が良い。
だから、カウンターを決めれば勝機はある!
低姿勢になり、クウガさんの剣を受け止めた。
良いぞ!筋力だけなら、そこまで劣ってはいなさそうだ。
受け止められたことに驚いているようだが、その一瞬の綻びが隙になる。
すぐさま体勢を変えてカウンターを食らわした。
その瞬間煙が上がった。
僕の剣は、手応えはあったが、直後に空を切った。
これはひょっとして……と思って後ろを振り返ったらクウガさんがいた。
「ごめんね」
そのまま手刀で眠らされた。
目が覚めた時、クウガさんは笑っていた。
「いや、受け止められるとは思っていなかったよ。君のステータスの平均は3000程かなと思っていたんだが、筋力だけ飛び抜けて高そうだね」
「そんなのよりも、最後に消えたあのスキルの方がよっぽど酷いでしょう」
ゆっくりと立ち上がった僕にクウガさんは笑いながら答えてくれた。
「あぁ、あれね。あれは僕のオリジナルスキル『魔鎧』だよ。一定時間ステータスが3倍になるんだ」
「とんでもないチートスキルじゃないですか」
「そうかな?『雷神』の方がすごいと思うけど」
「そりゃそうでしょうけど……」
「とにかく!負けたから通行許可証は無しね!」
「クッ!そこは『可愛い未来の後輩の為に……』みたいな感じで渡してくれても良かったじゃないですかぁ」
「あははは。駄目だよちゃんと約束だったんだから」
まぁ仕方がない。素直に金貨1枚払うか……
名前 ケイン
Lv17
体力 2985/3358(186)
魔力 3528(146)
筋力 35764(147)
速度 3286(145)
肉体硬度 3301(129)
魔力強度 3544(162)
幸運値 25
スキル
ステータスボード
スキル重複
投擲×2456
片手剣の基本×3002
身体強化×3141
防御の初心×31
魔法の初心×201
魔法の基本×4
称号
ゴブリン狩りの猛者
40
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