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第四十三話 雷帝
しおりを挟むエネマが合格したというのももはや1年前のこと……
明日はついに僕、ケインのエルディナ学園受験日
エルディナ学園の生徒は入学時からCランク相当の力を持っている人すらいる。
入試は学科と実技に分かれており、学科は過去問を解いてみた限りは大丈夫そうだ。
そして、実技は剣士系なら剣士系の先生と、魔法使い系なら魔法使い系の先生と1対1で戦う。
要は実践形式でやるらしい。
というわけで僕はちょくちょく王都に行ってクウガさんと戦ってもらっていた。
「………ふぅ……これで14勝2分け4敗ですね」
「はぁっ、はぁっ、……君…戦うごとに強くなってない?」
「?そりゃ当たり前でしょう。成長するんですから」
「いや、まぁそうなんだけどケインちゃんの場合は、なんか成長の仕方がおかしいというか……」
「ともかく今日もありがとうございました」
「いやいや、たしか明日試験なんだろ?これくらいお安い御用さ。……それにしてもこれだけ強いなら筆記さえ良ければ間違いなく首席合格だな」
「いや、そこまでは……」
「あると思うよ。多分だけどエルディナ学園で1番強いと言われる学園長が僕と互角くらいだからね。普通の教師にはほぼ間違いなく勝つよ」
「………じゃあ油断しないで勝ってきます」
「ああ、頑張ってくれよ。僕の名誉の為にも」
そんな会話をして、模擬戦を終えた時だった。
「うん。鍛錬しているようで何よりだ」
「!」
「あっ!隊長!どうしてここへ?」
「いやなに、廊下を歩いていたらお前の剣の気配を感じ取ってな。お前がこれほどまでに全力で戦うものなどそうはおらんから近くに来たまでよ」
「にしても、正体はあの時の小僧だったか……」
「隊長、ケインさんは女の子ですよ?」
「おお、女性であったか。それはすまんな」
「いえ、お気になさらず。よく間違われますので」
「………ケインよ、私と模擬戦をしてみるつもりはないかね?」
!いきなりだな……
だが、噂の『雷神』と戦える機会はそうはないぞ
「是非お願いします」
「ケインちゃん?僕の時は結構渋らなかった?」
「記憶にないですね」
「都合の良い脳みそしてるなぁ……」
「そうか、ならば少し待ってくれ、私の剣を持ってくる」
すると、オルトさんはとても刀身の細い剣を持ってきた。
「……レイピアですか」
「ああ、試してみた結果これが1番速いからな」
「そうですか……それでは参ります!」
縮地を使い、オルトさんの前に現れると、僕は全力で愛剣を振るった。
名前 オルト・メキナ
Lv180
体力 55105 (54105)
魔力 55152 (54152)
筋力 69129 (54129)
速度 120241 (90241)
肉体硬度 55145 (54145)
魔力強度 55107 (54107)
幸運値102
スキル
雷神
縮地
回復の基本
防御の極意
片手剣の極意
大剣の極意
レイピアの真理
魔法の極意
邪眼
解析鑑定
雷属性魔法極
身体強化
ステータスボード
称号
雷神
『雷神』
効果 速度のステータスが20000増加
筋力のステータスが5000増加
雷魔法の習得が速くなる
レベルアップ時に増えるステータス量が、
速度は500、他は300になる。
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