最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

排他的経済水域

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第六十五話 山

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リュウグウを倒した僕らはその後クニトラを観光しまくった。



2日目

「ケインさん!見てくださいよ、下に雲が見えますよ!」

僕達は初めにガルドが提案していた山に登っている。

「おい待て、よく見ると虹も見えないか?」

山を登り始めて5時間ほど経ったが未だ頂上にはつかない。
この山はトラテクタ山脈の1つで、世界で2番目に高い山と言われている。
しかし、周辺国が山脈の一部が自分たちの領土と被っているので我々のものだ!と主張しているらしい。
流石に1割、2割山脈が被っている程度でこの山の権利の主張が通るはずもなく、山の所有権はクニトラ国にあり、人類領土の中で最も高い山と謳い文句をつけている。

「おふたりとも~走ったら危ないですよ~」

「ケイン!ガルド!やめる!」

2人の静止で僕達は足を止めた。

「……全く、ガルドさんはともかく、ケインさん、あなたはしたないですよ?」 

「うっ!」

「……ケインってなんか男勝りな性格してるよね」

「………両親にスパルタに教育されてたからなぁ、昔から両親は僕の事を冒険者にしようとしてたんだ」

「へぇ…ケインさんもそれを望んでいたのですか?」

「まぁ、冒険者にはなりたかったよ。でも両親の金づるになる気は無かった」

「……なるほど、ご両親は今どうされてますか?」

「学園に来る前に噂で聞いた程度だけど、元々金遣いの荒い2人だったから、貯金はあったけどほとんど使いきっちゃって、流石にもう50近い2人だから冒険者は出来ないし、今はバイトを幾つかこなして生計を建てているらしい」

「それは……なんとも悲惨ですね」

「まぁ、僕を捨てたわけだしいい気味だよ」

そんな会話で山を登ること8時間

「ふぅ…今日はここで野宿しましょうか」

「お嬢様が野宿したことあるの?」

「馬鹿にしないでください!私だってこれくらい……」

と言いながらエルナはテントを組み立て始めた。

「おおっ!」

「すごい!」

「……あの、見てないでお三方とも手伝って下さい」

「ああ、ごめんごめん」

僕達はエルナを手伝いテントを組み立て、持ってきた携帯食を食べ始める。

「魔法で加工してあるからかなんかいつも食べるパンと違う感じがする」

「仕方ないよ、鮮度を保てるだけありがたく思わなきゃ」

「エネマさん…少し食べ過ぎでは?」

「だって美味しい」


食事を終えると明日も早いのですぐに寝ることにした。
ガルドは1人で小さめのテントに、女子3人は大きめのテントで一緒に寝ることになった。


暗くなって、もう意識が半分失われようとしていた時にエルナが話しかける。

「……おふたりとも、お泊まり会といえばなんだと思いますか?」

「枕投げ?」

「クレープ投げ?」

エネマよ……クレープ投げはないだろう。
というかなんだそれ。

「私……母様から聞かされたことがあります。なんでも女子みんなで気になる殿方について話し合う…と」

「へぇ……」

「いわゆる恋バナというらしいです。その…エネマさんは誰か気になる殿方はいらっしゃいませんか?」

楽しそうに話すエルナにエネマが一言。

「いない。私眠いからもう寝る」

「そ、そうですか……では、ケインさんは?」

「うーん……強いて言えばガルドかな?」

「!ガルドさんが気になるのですか!?一体どんなところが?」

「あいつの使う闇魔法、独特な使い方してるよな。普段から自分の右腕に闇を纏ってるんだもの。この間あいつが校舎裏で何かやってるの見かけたから覗いてみたら『クックック、我が力を貴様如きに使うのは少々惜しいが、封印を解く為には仕方のない事……』とか言ってた」

「ケインさんわざと言ってますよね?……はぁ、まぁ良いです。もう恋バナはお終いです!」


…だって本当にいないんだもの、好きな人。




3日目

翌朝、僕達はゆっくりと山頂に向けて歩み始めた。

「まだ眠い……」

エネマが寝たがっているが朝に出発しないとあと3日で登頂は難しい。

「ほら!早くしませんと」

「分かった~」

エネマは朝に弱そうだ。
夜にも弱いが……

そうして山を登っていたらなんと、山の向こうから岩人形が現れた。

「……不運ですね。この時期はあまり見ないのですが、どうやらロックゴーレムと当たってしまったようです」

ロックゴーレムとは、Bランク魔物に分類されるかなり強めの魔物。
……なのだが、リュウグウに比べれば多少弱い。倒せない相手ではない。

僕達はいつものように剣と魔法で難なく倒した。

「こいつは力はあるが、防御力がからっきしだったな」

「うん。結構攻撃通用してた」

ロックゴーレムを倒して前に進もうとしたら、今度は雄叫びが聞こえてくる。

「なんだ!」

「なっ!あれは……」

僕達の遥か前方に見えたその魔物は
ゴールドゴーレム
Aランク魔物に分類される、ロックゴーレムの上位種だ!




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