最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

排他的経済水域

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第七十二話 テロリスト

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僕とガルド、そして金髪の美少年が並んで雑巾掛けをしている。

「僕はクリフと言います。一年生です。宿題丸々忘れて雑巾掛けすることになりました……」

「ああ、よろしく。僕はケイン、同じく一年生」

「俺はガルドっす。一年なんでよろしくです」

こうして僕達は校内中の雑巾掛けをする事になった。

4時間かかってようやく終わらせることができた。

「ふぅ………これがあと1週間」

「嫌になりますね」

「あ、明日もよろしくお願いします」

「うん。よろしく。じゃあね!」

こうして僕達は1日目の雑巾掛けを終わらせた。  
2日目、3日目と同じ様に掃除をしていたのだが、4日目でアクシデントが起こる。

「オラァ!動くなぁ!コイツの命が惜しければ大人しく言うことを聞けぇ!」

そう、校舎内にテロリスト達が入ってきたのだ。
テロリストに押さえつけられているのはあの筋肉ダルマ先輩だった。

「ひ、ヒィ助けてくれ」

筋肉ダルマ先輩は首元にナイフを押さえつけられて身動きが取れないでいる。
この学園の警備システムはどうなってるんだよ!

そのまま校舎内にいた人間を皆んな体育館に連れて行った。

「僕達はゴミ捨てに行ってたから見つからなかったけど……」

「どうする?この状況。教師達も捕まってるじゃん」

「人質取られて反撃ができないみたいだな。なんとかして助け出したいが……」

「どうやるんすか?あ!投石で気絶させるとか……」

「それやると間違いなくテロリストが死んじゃう」

「命に関わらない範囲で尚且つテロリスト達を一気に無効化できる方法なんて……」

「あの……一つ提案が」

そこでクリフが僕達に案を出してくれた。

「何?なにかあるの?」

「僕のオリジナルスキルは『空気操作』といって……空気中の成分量なんかを調節可能です。だからこれでテロリストの周りを二酸化炭素だらけにすれば……」

「なにそれ!?めちゃ強いじゃん!」

「ただ、弱点として、射程距離が5メートルしかないんです」

「ああ……それだとテロリストに届かないな」

「はい。ですからケインさんとガルドさんに気を引いて欲しいのです」

「了解!そういうことならやってくるよ。ガルド行くぞ!」

「ええ!おっかないっすよぉ~」

僕とガルドはテロリスト達に見つかりに行った。

「あ?まだ捕まってねぇ奴がいたか……さっさと捕まえろ」

リーダー格の男が捕縛を命じる。

「……一つ聞いてもいいか?」

「だめだ。大人しくしてろ!」

「なんでこんなことやってんだよ?お前それなりに強そうだが……」

「は?そんなん決まってんだろ……あれ?なんでだっけ?」

ん?何やら様子がおかしいぞ……

「まぁ良い、さっさと縄で捕まって大人しくしてろ」

「フッ、まだ気づいてないのか?」

「何をだ?」

そう、テロリストの周りは既に二酸化炭素で包まれていた。
それに遅れてテロリスト達も気づいた様だったが、もう遅い。

「うっ……」

顔色を悪くして全員ぶっ倒れた。
そのタイミングでクリフが出てきてくれた。

「なぁ、これって命に別状はないんだよな?」

「はい。大丈夫な筈ですが……」

はずって……

そのまま倒れているテロリスト達はぐるぐる巻きにして騎士団に引き渡した。
ちなみに筋肉ダルマ先輩は授業中に抜け出して学校の外に行っていたそうだ。
その際に捕まって学園で人質として使われていたそうだ。
当然怒られた。


………………………………
………………
……
数日後

「お久しぶりですクウガさん」

「やぁ、久しぶりケイン。今回のテロリスト達は調べてみた結果Bランク冒険者だった」

「な、何故彼らがそんな事を!?」

「それが分からないんだ。彼等も『自分が何故あんな事をしたのか未だに分からない』と言っていてね。明らかに誰かに操られていた形跡がある」

「操られていた?」

「そして、時を同じくして監獄からとある男が脱獄した」

「それってまさか……」

「ああ、かつて君が倒したテクストだ」







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