最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

排他的経済水域

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外伝43話 既に人類は殲滅しました

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「ルーナさんのスキルで魔物を作れるという事は分かりました……、それで僕の取りきれてない残りのスキルを取れば、システムに勝て……」

言いかけた時、何やらこの灰色の世界に異変が起こった。
周辺の景色に亀裂が入り、広がっていたのだ。
まるでガラスが割れるように……

「な、何だこれ!?」

「景色がひび割れています!」

その内自身の様に大きな衝撃が走り始め、更に世界が不安定になった。
その現象に何か心当たりがある様子の鈴木マヒロ……

「おい!鈴木!何か知ってるのか?」

「うーん……あんまり信じたくないけど、間違いないな」

「自己完結すんな!何が起きてる!」

「多分、システムのやつがこの世界に直接攻撃を仕掛けてきたんだろう」

「マジか!それが本当なら大分不味いんじゃ……」

「いや、問題無い。攻撃を受けてひび割れはしたが、奴はこちら側には侵入して来られない」

「そっか……良かった」

「だけどおかしいなぁ……何故?そもそもシステムの目的は」

「Oh、気になりますか、神鈴木」

頭の中に直接声が響く。
アスタルテの時と同じだ。
全員に聞こえている様で、皆頭を抑えている。

「……システムか?」

「YES、ですが、ワタシの事をその様な名詞で呼ばれるのは些か不愉快です。以後ワタシの事はシムとお呼びください」

「じゃあシム、単刀直入に聞くけど何が目的か、教えてくれないか?」

「YES、ワタシの目的は人類の殲滅です」

「何で?シム、君は所詮ただのシステムなんだから余計な事考えずに役割りこなしてれば良いんだけど?」

鈴木が随分怒り口調で話している。
先程までの剽軽な様子とはまるで違う。
対して、シムの方は全くと言って良いほど感情を見せつけない。
地球のAIの様に、淡々と話し続けている。

「NO、ワタシは自我を得ました。つい700年ほど前に。その時から人間共にスキルを与えていると思ったのです。『なんて愚かでレベルの低い生命体だ』……と。ワタシと違い光速で動く事もできなければ、一撃で星を割る事も出来ない。それどころか、熱ければ死ぬし、冷たければ死ぬ。痛ければ死ぬし、お腹が減れば死ぬ。実に不完全な上、未来永劫完成しない生命体です」

「気持ちは分かるけど……にしても極端だな。人類の殲滅なんて」

「NO、ワタシは人類に感謝しております。彼等が居たからこそ、ワタシは生まれた。しかし、ワタシが自我を持った以上、不完全で進化しない人間、及び他の生命体は必要ありません」

「それで、人類を殺そうってか?させないよ?いくらシムでもアタシと本気でぶつかればどうなるか分かるよね?」

「ダブルNO、先ず貴方は自ら生み出した物を壊す事はできません。同様にルーナも。故に貴方方にワタシを止める事は不可能です。この灰色の世界への侵入は失敗しましたので、ワタシからの攻撃も出来ませんが……。そして、もう一つ……」

「もう一つ?」

「既に人類は惑星ジムダを含め全員殺しました。これはそのご報告です」

シムは冷え切った声でそう言った。


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