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海上戦
しおりを挟む「敵の砲撃!」
初撃は空母スネックを捕えたが、空母内にある『耐壁』の魔道具が作用しその攻撃を防ぐことが出来た。
だが間髪入れず第二波が来る
音は3か所から聞こえたと思う、その内の一つを偶然目に捉える、何もなかった場所に急に軍艦らしき姿が現れ、その砲身から火を噴き直ぐにその姿を消す。
そして狙われたのはまたしても空母だった
直撃したその攻撃は再度『耐壁』により防ぐことに成功したが、次も防げる保証はない。その直撃した砲撃に運悪く爆風で煽られた一機の竜翼機が、離陸直前に体制を崩し海へと落ちてゆく
漂流かと思いきや今度は奇襲かよ、まったく次から次へと
この時点で自分達が乗船している艦の砲身が動き出す、それと同時にこの艦自体も動き出した
「前進している? 曳航を諦めるのか」
空母スネックと曳航の準備をしていたはずで、まだその準備が完了していなかった。これでは空母がいい的になってしまう
「動けない空母を見捨てる気‥‥じゃない、空母が‥‥動いてる」
「推進力が戻ったようですね」
砲撃によりその爆風で艦が揺れ出し足元が不安定になった為、タクティアは俺につかまり立ちをしていた。
というか邪魔!
「足元が悪い時は『重力』魔法を使って床と引っ付くんだよ、お前『重力』使えたろ」
「あっ、そうでした」
俺から手を離し、自身の魔法で艦と自分を固定する
「それにしてもギリギリのタイミングで回復しましたね」
「ああ、これ以上ないタイミングだな」
そしてこの艦の副砲が発射される、ビリッとした空気が割れるような音がし、その弾丸が放たれる。
海軍でのマシェルモビアとの戦いでは、まず最初に相手の姿をあぶり出す事が重要になる。相手は『潜伏・隠蔽』の魔法が付与された魔道具を搭載しており、まずはその魔法を解除する事が優先される。
そして今副砲から発射された弾丸が『潜伏・隠蔽』解除の付与された弾丸だろう、空母に発射された相手の砲撃の位置からその場所を割り出し、解除用の弾丸を撃ち込んだと思われる。
解除用の弾丸の効果範囲は約50メートル程、これはどう改良しても50メートルしか効果が出ない。 俺も改良に挑戦した事はあったが、この解除魔法の範囲だけはどうしても変える事は出来なかった
その弾丸が敵艦予想位置に到達し音もなく飛び散る、これにより敵艦の姿が‥‥
「姿を現さないぞ、今のは解除の砲撃を撃ったんだよな?」
「海軍の事はそこまで詳しくはないのですが、通常なら『潜伏・隠蔽』解除の砲撃を行うはずです」
解除の砲撃をしたにも関わらず、敵艦は姿を現さなかった。そしてまた一瞬だけ姿を現し空母に対し敵艦の砲撃が放つ、だが空母は推進力を回復しておりギリギリの所でその砲撃を回避した。
そしてその時にはもう敵艦の姿は消えている
「まさか‥‥」
何かに気が付いたタクティアは
「もしかしたらヨルド要塞攻略時に、マシェルモビアが使用していた魔道具かもしれません」
「‥‥あの地下通路の?」
サコナ・ソルセリーの『消滅』魔法で破壊されたヨルド要塞、その攻略前に要塞周辺で見つけた魔道具。
『探知』魔法には反応せず、しかも『幻惑』まで付与された魔道具で、『幻惑』が付与されている事は確認できたが、『探知』魔法に引っかからず、尚且つ『潜伏・隠蔽』魔法の解除も出来なかった今だに謎が解明されていない魔道具。
分かっているのは『幻惑』魔法が付与されているのと、『探知』魔法に引っかからない事から、当初マシェルモビアにしかない魔法『潜伏・隠蔽』かと思われたが、解除の魔法が通用しない事から新たな別の魔法が使われているのでは? という判断になった。
そしてその魔道具の特徴の一つに、外からの攻撃を受けた場合と中から攻撃をした場合に限り、一時的にその魔道具が解除されるという事だった。
砲撃の際、一瞬だけ姿を現している事から目の前の敵艦はその魔道具を積んでいると見て間違いないだろう
「タクティアその事を艦長に」
「はい、報告してきます」
砲撃の衝撃で揺れる甲板を、タクティアは何があってもいいよう手すりに触れながらブリッジに急ぐ
さて、このまま見ているだけってのも‥‥
何か手伝う事があればいいのだが、実際の所は出来る事が無い。
魔力の通った金属で出来ている軍艦は、言わば砦の防壁と一緒であり、どう頑張っても一兵士が何かやれるのは難しい、「俺達は選ばれたエリートだ、落ちこぼれの海軍兵士なんかとは違う」なんて言っている陸軍兵士がいたとしても、いざ戦闘が始まってしまえば海の上ではやれることが無い、黙って祈る事しか出来ないのだ
そして今まで空母にだけ向けられていた砲弾が、ついにこの艦にも向けられ
ガン!
という音と共に爆風が荒れ狂った
「うっ‥‥っ、なんて威力だよ」
竜翼機の機銃ですら数発しか持たない『耐壁』だが、軍艦の砲弾ともなるとそれも桁違いでかなりの質量と人工魔石が埋め込まれた砲弾は直撃すれば人は生きてはいないだろう。
この艦に積んでいる『耐壁』の魔道具はそれなりに強化されているだろうが、それでも少しだけヒビが入る音を確認できた
「姿を現した敵艦は3隻、こっちは空母がいるからそれさえ飛び立てる事が出来ればこっちが有利」
こちらの世界でも航空戦力というのは重要であり、『耐壁』を付与できるハルツールにとっては制空権を取ることはさほど難しい事では無い、数さえそろっていれば敵艦を頭から押さえつけ、有利に進める事が出来ていた
「お、おい大丈夫かよ!」
「今直撃しなかった?」
流石に『耐壁』が発動し、衝撃を直接受けることとなったため、今まで艦内にいた陸軍の兵士が出てきてしまった。
本来なら戦闘があった場合、海軍兵士以外は危険という事もあるが、邪魔になるので規則で外に出てはいけないのだけれど‥‥‥
真っ先に出てきてしまった自分が言えた事では無いが、爆風で海に放り落とされる可能性もある、この兵士達の隊長は何をやっているんだ! 大人しく戻るよう指示も出せないのか?
第一、出てくる前に普通止めるだろう、それを止められなかった時点で隊長失格だぞ
‥‥‥って、ウチの隊員達も出て来てるじゃん
ぞろぞろと出て来た兵士達の中に、出てくるなと言っておいたはずの我が愛しい隊員達がいた。
なんとまぁ‥‥
流石に最年長のオーバはいないみたいだが‥‥それとソルセリーも見当たらない、男女で部屋が分かれているので出てくるなと指示は出していない、出していないにも関わらず外に出てこないとは、さすがだな‥‥自分の立ち位置をよく分かっている。
ここでソルセリーに何かあった場合、軍だけではなく国にも大きな損害が出てしまう、立場というものを理解している、大人しく艦内に━━
「待つんだ、出ては危険だ! 艦内に入っているんだ!」
叫ぶような声が聞こえて来た
エクレールの声ですねぇ‥‥
うーん‥‥
俺の隊長失格が決定したが、そんな中でも空母はその場から離れるように移動しつつ、次々に艦載機が飛び立つ、俺が確認できた敵艦は『3』に対し、こっちは『2』数では負けているがその内の一隻は空母。
負ける事は無いだろう、いくら探知や解除の魔法が効かなくても敵の砲撃から位置を割り出し、空からの攻撃で叩くことが出来るだろう‥‥
「ハ、ハヤト隊長」
「艦長には伝えられたか?」
敵の魔道具の情報を伝えに行ったタクティアが戻ってきた。しかし、タクティアの目が泳いでいる事に不安がよぎる
「はい‥‥、それとこの艦と空母の全ての機能が回復しました」
「やったね、これであの3隻を倒したらコントルに━━」
「囲まれました」
「━━は?」
「探知用の魔道具も回復し作動した直後、探知範囲内に30隻程の敵艦に囲まれている事が分かりました」
「い、いや、だって。今攻撃しているのはあの魔道具をつかってるんだろ? だったらその30の敵艦も使って無きゃおかしいだろ?」
「もう使う必要もないという事でしょう‥‥」
「それだったら空母が推進力を失って居た時、周囲の偵察は竜翼機で欠かさずしていたはずだ。その時に見つけられたはずだろう?」
「だからもう使う必要が無いという事です、完全に包囲出来た時点でその役目は終わっているんです」
「‥‥‥」
「それに敵艦の中には空母が4隻、いくら『耐壁』の魔道具が搭載された竜翼機がこちらに居ようとも、完全に数で負けています。‥‥‥すみませんハヤト隊長、私がラベル島駐留を計画しなければこんな事には‥‥全て、私の責任です」
「お、おい、なにを誤ってるんだ。まだ終わったわけじゃ無いだろう? 推進力が戻ったんだこのままうまく逃げきれる事が出来れば━━」
「逃げ切れると思いますか?」
表情が抜け落ちたタクティアは言葉にすらもう生気が無い、俺はそのタクティアを見て『ああ、終わりか』と感じた。
だから逃げ切れるとは口に出来なかった
「申し訳ないのですがハヤト隊長、ソルセリーだけでも逃がす事は出来ないでしょうか?」
逃がしてくださいではなく、出来ないでしょうか? と聞いてきた。
答えは『不可能』である。
陸地ならともかくここは海、逃げるとしても飛んで逃げることの出来るコスモは一人しか乗ることが出来ない。
よってもし逃げるとしたら俺しかこの場から逃げる事が出来ない
それはタクティア自身も分かっている事だった。だから『出来ないでしょうか?』と聞いてきたのだ
そんな中でもこの艦からは砲撃が続き、逆に敵艦からも容赦なく砲撃が迫る。あれだけいた陸軍兵士もその半数がここは危険だと判断し、艦内に入って行った
「‥‥悪いが、今回ばかりは」
「そうですか‥‥、では、ハヤト隊長だけでも‥‥」
逃げろ
と言いたいのだろうタクティアは
そういえば‥‥前も同じ事を言われたな
だがもう遅い、空には小さな影が無数現れ、それは徐々に大きくなっていく。俺自身この数をいっぺんに見るのは始めてだ。
影の正体は敵の竜翼機で空を飛べるコスモの天敵である。流石にあの数を振り切って逃げるのは不可能だろう、例え逃げたとしても必ず追ってくる
逃げ場は‥‥無い
敵艦を狙っていた味方竜翼機は高度を上げ、敵竜翼機を撃墜しようと機銃を放つ。この艦と空母を沈めようと敵機が迫る、すると自ずと戦いの場は俺達の頭上へと変わる
竜翼機に兵装は3つしかない、『潜伏・隠蔽』解除の特殊な弾丸、それと対空用の機銃と対艦用の爆弾の3つ。
マシェルモビアの竜翼機は対艦の兵器を投下しようとするが、それを味方機が防ぐというのが上空で繰り広げられていた。
それをまだ外にいる陸軍兵士は見ているしか出来ない、爆弾の一つ位なら魔法で何とか出来るだろう、だがこの艦すべてを守るとなると難しい、体は一つしかないので全てを守る事など出来ない、その間に敵艦の砲撃が飛んでくるかもしれない
正直詰んだと思う、こればかりは俺もどうしようもない。そして今も上空で投下態勢に入った竜翼機がいるが、それをギリギリの所で味方機が機銃で防ぐ、逆に言ってしまえば、投下態勢に入った瞬間を狙って機銃を撃ったと言えよう
そしてそのまま敵機は機銃の餌食となり海上に落下する運命だった。
━━はずだった
ガン
砲撃や機銃の音で耳も塞ぎたくなるような状態だったが、微かに‥‥わずかに聞こえたその音、確かに聞こえたその音は何度も聞いたことのある独特の音。
聞き間違いなどではなく、その敵機を見ていたから間違いない。
その音は‥‥
「『耐壁』魔法‥‥」
ハルツールにしかない『耐壁』魔法がマシェルモビアの竜翼機を守った音だった
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