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婚約者と妹が駆け落ちし私を裏切りましたが…悲しみの後には、幸せが待ってました。
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『もうお前が好きではなくなった。俺は、君の妹と一緒になりたい─。』
そんな書き置きを残し、彼は私の妹と駆け落ちをした─。
あの二人が私に隠れ、密会して居るという噂はあったが…それが、こんな形で真実だったと判明してしまうとは…。
私はこの辛い現実に、その書き置きを握りしめ涙した─。
そしてそれから半年が経った頃、二人が見つかったという知らせが入った。
「痛い!離してよ!」
「やめろ、彼女に乱暴な事をするな!」
大勢の領民たちに取り囲まれ、引き摺られこちらへやって来る姿は…まるで、罪人そのものね。
まぁ…実際その通りかしら。
だって、あんな事をしでかしたんですもの。
彼も、さぞややるせないでしょう…。
私は、目の前に座る男をちらりと見た。
彼は、連れて来られた私の婚約者をギロリと睨み、口を開いた。
「兄上…あなた、ご自分が何をしでかしたか、理解しているのですか?」
「俺は、ただ愛する者と共に在ろうとしただけだ!」
「…あなたの婚約者は彼女でしょう?彼女を愛すると私に言ったのは、嘘だったんですか?あなたがそう誓ったから、父も俺も婚約を許したと言うのに…。その妹にうつつを抜かし駆け落ち騒ぎを起こすなど、許される事ではありません。しかもここを出る時に、勝手に領民の納めた金を持ち出した挙句、豪遊し使い込むなど…あなたは犯罪者ですよ?」
「お前、気づいて…クソ、上手く行ったと思ったのに!」
「その事は、既に領民たちも知って居ます。ですから、あなたたち二人を探すのに協力してくれたんです!そしてそんなあなたとは、今日をもって親子の縁を縁切ると、父上は仰っていました。」
その言葉に、次期領主を務めるはずだった私の婚約者は、真っ青な顔をしてその場に崩れ落ちた。
「だ、大丈夫ですわ。必死に謝れば、きっと皆許して─」
「あなた…それは甘いわ。あなたは彼の共犯者です。そして、姉の私を裏切った人でなしだわ。あなたたちのやった事は、謝って住む事じゃない。二人仲良く、牢の中で反省なさい。」
「そ、そんなぁ…!」
※※※
こうして二人は、駆けつけた憲兵に引き渡され、牢へと連れて行かれた。
そしてその後は島へと送られ…揃って強制労働させられる事となった。
愛の逃飛行の果てに行き着いたのが、地獄島と呼ばれるそんな恐ろしい島とは─。
でも…悪人のあなた達には、とてもお似合いだと思うわ。
そしてそれから暫くし…領地も落ち着きを取り戻した頃…私は、彼の弟から愛の告白をされた。
「こんな事になるなら、あなたを兄に譲るんじゃなかった。俺は、あなたの事がずっと好きだった。…すみません、今更こんな事を言うなんて。」
「いえ…。あなたは、あの二人に裏切られた私をずっと気遣い、優しくしてくれたでしょう?そんなあなたに、私の心もいつしか惹かれていたわ。」
「兄の事など、俺が全て忘れさせてみせます。どうか…俺と結婚して下さい。」
私は差し出された手を握り返し、そっとこの身を彼に預けた─。
あの二人に裏切られ、地獄のような苦しみと悲しみを味わう事になったけど…これからの私には、天国のように楽しく幸せな生活が待って居そうね─。
彼の言ってくれた通り…地獄に落ちた愚か者達の事など、きっとすぐに忘れてしまうでしょう─。
そんな書き置きを残し、彼は私の妹と駆け落ちをした─。
あの二人が私に隠れ、密会して居るという噂はあったが…それが、こんな形で真実だったと判明してしまうとは…。
私はこの辛い現実に、その書き置きを握りしめ涙した─。
そしてそれから半年が経った頃、二人が見つかったという知らせが入った。
「痛い!離してよ!」
「やめろ、彼女に乱暴な事をするな!」
大勢の領民たちに取り囲まれ、引き摺られこちらへやって来る姿は…まるで、罪人そのものね。
まぁ…実際その通りかしら。
だって、あんな事をしでかしたんですもの。
彼も、さぞややるせないでしょう…。
私は、目の前に座る男をちらりと見た。
彼は、連れて来られた私の婚約者をギロリと睨み、口を開いた。
「兄上…あなた、ご自分が何をしでかしたか、理解しているのですか?」
「俺は、ただ愛する者と共に在ろうとしただけだ!」
「…あなたの婚約者は彼女でしょう?彼女を愛すると私に言ったのは、嘘だったんですか?あなたがそう誓ったから、父も俺も婚約を許したと言うのに…。その妹にうつつを抜かし駆け落ち騒ぎを起こすなど、許される事ではありません。しかもここを出る時に、勝手に領民の納めた金を持ち出した挙句、豪遊し使い込むなど…あなたは犯罪者ですよ?」
「お前、気づいて…クソ、上手く行ったと思ったのに!」
「その事は、既に領民たちも知って居ます。ですから、あなたたち二人を探すのに協力してくれたんです!そしてそんなあなたとは、今日をもって親子の縁を縁切ると、父上は仰っていました。」
その言葉に、次期領主を務めるはずだった私の婚約者は、真っ青な顔をしてその場に崩れ落ちた。
「だ、大丈夫ですわ。必死に謝れば、きっと皆許して─」
「あなた…それは甘いわ。あなたは彼の共犯者です。そして、姉の私を裏切った人でなしだわ。あなたたちのやった事は、謝って住む事じゃない。二人仲良く、牢の中で反省なさい。」
「そ、そんなぁ…!」
※※※
こうして二人は、駆けつけた憲兵に引き渡され、牢へと連れて行かれた。
そしてその後は島へと送られ…揃って強制労働させられる事となった。
愛の逃飛行の果てに行き着いたのが、地獄島と呼ばれるそんな恐ろしい島とは─。
でも…悪人のあなた達には、とてもお似合いだと思うわ。
そしてそれから暫くし…領地も落ち着きを取り戻した頃…私は、彼の弟から愛の告白をされた。
「こんな事になるなら、あなたを兄に譲るんじゃなかった。俺は、あなたの事がずっと好きだった。…すみません、今更こんな事を言うなんて。」
「いえ…。あなたは、あの二人に裏切られた私をずっと気遣い、優しくしてくれたでしょう?そんなあなたに、私の心もいつしか惹かれていたわ。」
「兄の事など、俺が全て忘れさせてみせます。どうか…俺と結婚して下さい。」
私は差し出された手を握り返し、そっとこの身を彼に預けた─。
あの二人に裏切られ、地獄のような苦しみと悲しみを味わう事になったけど…これからの私には、天国のように楽しく幸せな生活が待って居そうね─。
彼の言ってくれた通り…地獄に落ちた愚か者達の事など、きっとすぐに忘れてしまうでしょう─。
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