声劇・シチュボ台本たち

ぐーすか

文字の大きさ
18 / 25
シチュボ

【シチュボ】普段はそっけない天才科学部員(♀)は薬の力で正直になりたいようです

しおりを挟む
(科学室にやってくる主人公)

ん、いらっしゃい。そう、実験中。

今は……ちょっと面白いものを作ってる。

何って…それはできてからのお楽しみ。

まあ座って。少ししたら終わるから。

今日は何しにきたの?「私に会いにきた」?

…ふーん、そ。

…別に?なんでもない。

「嬉しそうな顔してた」? はいはい、そうかもね。

じゃ、私実験中だからまた黙ったままだけど、ゆっくりしてて。


…うーん、今日はとりあえずこの辺で…。

よし、記録終わり。さ、帰ろ。

もう科学室閉めるから。

…え?もちろん、一緒に帰るに決まってるじゃん。

…ん、わかった。さっさと帰ろ。

じゃあ、玄関で待ってて。

(しばらくして)

お待たせ。職員室で先生に捕まっちゃった。

じゃあ、行こっか。

…え、先生となんの話したかって?

まあ、いろいろだよ。学校来られるようになってよかったなとか、また賞とってすごいなとか。

そんなものとっても、別になんとも思えないのに。

なんなら、昔はそれで嫌な思いしたのに。

…ん、そうだね。懐かしいね。

ちょうどあの頃だったよね。私たちが仲良くなったの。

私が科学大会で賞を取った時、周りから妬み嫉みでいじめられて。

そのうち学校にも行きたくなくなってさ。不登校になったっけ。

でも、君が助けてくれたよね。毎日家まで来てくれてさ。

学校に来てからも、こうやって私の相手してくれて。

とにかく、その…嬉しくてさ。

…「珍しくいっぱい喋ってる」?

う、うるさいな…。別にいいでしょ?

そ、それに…。ちゃんと、言わなきゃいけないこともあるし…。

えと…その…。…君は、私のことどう思ってる?

正直でいいから、聞かせて?

「友達として好き」か…。そっか、そうだよね。

君なら、そう言うよね。

…ううん、なんでもない。

あ、もう家着いちゃった。

…あ、待って。明日さ、明日もまた科学室来てくれない…?

そう。また、いつもみたいに。話するだけでいいから…。

いいの?…ありがとう。じゃ、また明日。


(次の日)

ん、来た。いらっしゃい。

実験?今終わったところだよ。

今日は君とゆっくり話したかったから、急いで終わらせた。

「珍しい」?ま、こんな日もあるよ。

さ、とりあえず座って。コーヒー淹れたから適当に飲んで。

ん、なに?「コーヒーが変な匂いする」?

そ、そんなわけないでしょ。

まさか、そんな。君に私が薬とか盛るわけないじゃん。

え…「だったら飲めるだろ」って…。

…い、いいよ、飲むよ。じゃあ、いただきます…。

(自白剤入りコーヒーを飲む、ふわふわした感じになる)

…ほ、ほらぁ、飲んだよ。

普通でしょ?さあ、君も早く飲んでぇ。

(主人公がコーヒーを飲む)

え、えへへ。飲んでくれた…。

えへへ、えへへへへ。

さてと…、えい。

(主人公に抱きつく)

えへへ、ぎゅーっ。抱きついちゃう…。

んー、何?…私は何もおかしくないよー?

コーヒーの中身?媚薬?そんなんじゃないよ。

えへへ、別に媚薬入れてあげてもよかったけど…、ありきたりでしょ?

だからね、…正直になれる薬を入れたの。

自白剤ってやつだよ。

そう。君と私で、お互い正直に話したいなって。

だから、私がこういう風になってるのは、本来の正直な私なんだよ。

喋り方がふわふわしてるのも、君に抱きついてて嬉しいからなの…。えへへ。

(主人公が無理やり離れる)

…あー、引き剥がされた…。悲しい…。

もっとぎゅーってしてよ!

…そうだよ、本当の私は君に甘えさせて欲しいんだよ!

…あ、そうだ。

くっくっく…。君、何か体の調子いつもと違わない?

えへへ、そうだよね。なんだか、胸の辺りがきゅうってなって、頭が少しぼやけてるよね?

そして…なんだか心の中を打ち明けたいような気持ちが込み上げてくるでしょ?

そう、君もこのコーヒー飲んだんだから、自白剤がそろそろ効き始めるはず。

私みたいに早い人もいれば、君みたいにちょっと遅い人もいるんだね。

次への勉強になるなあ。

本当はね、私の分だけあればいいかなって思ったんだけど、君にも本当のこと言って欲しかったんだ。

だから、その…聞いて欲しいの。私の本心。

私、君が好き。大好き。

私を助けてくれたあの日から、ずっと君のことを想ってる。

ずっと、君みたいな人が私のそばにいてくれたらって…。

…ね、聞かせて?君が私のこと、どう想ってるのか。

今なら、包み隠さずに本心言えるでしょ?


「本当に友達として好き」?

…そっか、そうだよね。昨日のやつは、やっぱり本心なんだ…。

ふふっ、あはは…あははは!やっぱり、そうだよね。

君みたいに頭も、外見も、性格もいい人が、私みたいな科学しか取り柄のない女のこと、愛してくれるわけないよね…。

わかってる。わかってたよ、そのくらい。

でも、私は君に振り向いて欲しかったんだ。

いつかはまた君が、私を助けてくれた時と同じように、君の方から好いてくれるかなって。

だからいつもそっけなくして、無理に君との距離を詰めないようにって。

嫌われないようにって、それだけを考えてたのに…。


…やっぱり、そうだよね。

やっぱり君は、私の方からグイグイ行った方が好きに決まってるよね。

ごめんね、ちょっとだけチクっとするよ…。

(主人公に注射する)

痛いよね?…これ使う気はなかったんだけど、仕方ない。

だって、君をもう待たせすぎたもんね。

「何をしたのか」って?

見てわかるでしょ?注射だよ。

ああ、君ご所望の媚薬だよ。昨日私が作ってたやつ。

(椅子から転げ落ちる主人公)

何、今さら怖くなったの?椅子から落ちちゃうなんて。顔も赤いし、それに…。

(倒れた主人公に近づく)

ほら、ここからでも聞こえるくらい君のドキドキが聞こえる。

ふふっ、薬は成功したみたいだね。

この薬はね、君の欲を際限なく増加させる媚薬なの。

今、私の姿を見て、こんなに近づいて、どう?

すっごく興奮してるでしょ?見ればわかるよ?


(ささやく)もし、今私が君に触れようものなら、君が保つのがやっとの理性が簡単に飛んじゃうんだ。

「何をするのか」って?ふふっ、この状況になってもわからない?

ま、今は理性を保つだけで精一杯だもんね。

私ね、君を他の人に取られたくないの。

だから、既成事実さえ作ってしまえば、優しい君は私を見捨てない。

そして、二人はずーっと一緒にいられる。

素敵でしょ?

…口ではイヤイヤって言っても、内心興奮してるでしょ。わかるよ。

私もすっごくドキドキしてるから。

じゃあ、そろそろ始めよっか。

ん、触ってもまだ耐えるんだ。私に酷いことさせまいと必死なんだね。

優しいねー。でも、いいんだよ?

そのグッツグツに煮えたぎった欲望、私にぶちまけても。

ふふっ、いつまでその理性持つのかな。

じゃあ、私が飛ばしてあげるよ。

ばいばい、優しい君の理性さん?

(主人公にキスをする)

あはっ…、君とのキス…最高。

君の目、すっごくいい目してる。

私のこと、自分のものにしようとしてる。

いいよ?私のこと、君だけのものにして?

ああ、愛してる。わたしたち、ずっと一緒だよ?

もう、離さないでね?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

👨一人用声劇台本「寝落ち通話」

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
彼女のツイートを心配になった彼氏は彼女に電話をする。 続編「遊園地デート」もあり。 ジャンル:恋愛 所要時間:5分以内 男性一人用の声劇台本になります。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

アレンジ可シチュボ等のフリー台本集77選

上津英
大衆娯楽
シチュエーションボイス等のフリー台本集です。女性向けで書いていますが、男性向けでの使用も可です。 一人用の短い恋愛系中心。 【利用規約】 ・一人称・語尾・方言・男女逆転などのアレンジはご自由に。 ・シチュボ以外にもASMR・ボイスドラマ・朗読・配信・声劇にどうぞお使いください。 ・個人の使用報告は不要ですが、クレジットの表記はお願い致します。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

👨一人声劇台本【日替わり彼氏シリーズ】(全7作)

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
月曜~日曜まで曜日のイメージから一話1分半ほどで読める短いシチュエーション台本を書いてみました。 あなたが付き合うならどんな男性がお好みですか? 月曜:人懐っこい 火曜:積極的 水曜:年上 木曜:優しい 金曜:俺様 土曜:年下、可愛い、あざとい 日曜:セクシー ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

処理中です...