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異世界からの厄介者
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健太の「家」は、ガリア王国での敗北で深く傷ついた彼らにとって、一時的な安堵の場所となっていた。しかし、その安堵は脆く、救出されたアストリア王国の民たちの間では、不満の声がじわりと、しかし確実に広がり始めていた。
彼らは「家」の広い空間で、健太によって与えられた温かい食料と清潔な寝床で日々を過ごしていた。しかし、その表情に明るさはなく、深い悲しみと先の見えない不安が刻まれている。
地下牢から救い出された者たち、王宮の隠し通路から命からがら逃れてきた者たち、そして、幼い孤児院の子供たち。彼らは皆、故郷を失った喪失感と、未来への絶望を抱えながら、ただ静かに時が過ぎるのを待つことしかできずにいる。
ある日の昼下がり、健太が自室で今後の作戦について深く思案していると、リビングからざわめきが聞こえてきた。それは、これまでの静けさを破る、耳障りな不協和音だ。嫌な予感が健太の胸をよぎる。健太はゆっくりと立ち上がり、リビングへとむかう。
リビングの奥まった場所、人々の輪の中心で、数人の年配の男女が、救助されたばかりの市民たちに囲まれて、抑えきれない不平不満を漏らしているのが見えた。健太は、物陰に身を潜め、彼らの会話に耳を傾けた。その声は、まるで鋭い刃のように健太の心臓を抉った。
「だいたい、あの男が来てからだ。この国がこんなことになったのは」
口火を切ったのは、かつて王宮に仕えていたらしい、いかにも尊大そうな初老の貴族だった。彼の言葉は、まるで長く溜め込まれた膿が溢れ出すかのように、淀んだ空気を震わせた。その言葉に、周囲の者たちが深く頷き、同調の声が上がる。
「そうだ。あいつが来るまでは、西方三国が攻めてくることなどなかった。なぜ、アストリアだけがこんな目に遭わなければならないのだ」
痩せた老婦人が、縺れる舌で絞り出すように言った。彼女の目には、拭いきれない憎悪と悲しみが宿っていた。
「我々は平和に暮らしていたのに。あの男のせいで、全てが破壊された!」
力強い声で叫んだのは、かつて職人だったらしい男だ。彼の両手は、かつて道具を握っていた名残のようにごつごつと節くれ立っていた。
「あんなよくわからない力を持つ者を、なぜ国王陛下は重用したのだ!」
彼らの不平不満は、まるで堰を切ったかのように次々と噴出した。健太のチート能力によって救われたはずの人々から発せられる、彼への不満と怒りの声。それは健太の耳に、耐えがたいほどの重さで響いた。
彼らは、健太がもたらした「異変」によって自分たちの日常が壊されたと感じ、その責任の全てを健太に押し付けているようだった。
「もしあいつがこの国に来なければ、私たちは今も故郷で暮らせていたはずだ!」
貴族が再び叫んだ。その声は、健太の心を更に深く抉る。
「そうだ!あいつのせいで、家族が、友人が死んだんだ!」
その声が、健太の全身を震わせた。そこにいたリリアやルーク、グレン、そして幼い孤児院の子供たちが、怯えたように健太の方を――正確には、ざわめきの中心にいる大人たちの方を――見つめている。
彼らの小さな体が震えているのが、健太には痛いほどに分かった。健太は物陰で奥歯を強く噛み締めた。拳を握りしめ、震える体を必死で抑え込んだ。
その時、そばにいたロアが、彼らの声に気づき、顔を真っ赤にして飛び出そうとしていた。ロアの瞳には、燃えるような怒りの炎が宿っている。
「何言ってんだよ!健太様がいなければ……」
ロアの怒声が響き渡ろうとした瞬間、健太は素早くロアの口を覆い、物陰へと引き戻した。ロアは抵抗しようともがいたが、健太の悲痛な眼差しに、その動きをぴたりと止めた。健太の瞳は、これまでに見たことのないほどに深く、そして痛みに満ちていた。
「ロア、やめろ。彼らの言ってることは正しい」
健太の言葉に、ロアは信じられないものを見るような目で健太を見つめた。その表情はまるで、健太に助け出された時、未来に希望を見出だせずにいた自分やユーリのようだった。
ユーリもまた、不満を口にする人々を睨みつけながらも、健太の指示に従い、静かにそこに留まった。ユーリの目は、感情を押し殺したまま、怒りに燃えていた。
「奴らはいつになったら我々の故郷を取り戻してくれるというのか? いつまでこの見知らぬ場所で、不安に怯えて暮らせばいいのだ!」
貴族の言葉が、健太の心にさらに深く突き刺さる。周囲の者たちも「そうだ!」「どうするつもりだ!」と畳みかけるように叫んだ。その声は、健太の心を容赦なく打ちのめした。
健太は、その場で全身を震わせる。彼らの言葉は、鉛のように健太の心に突き刺さった。アストリアを救うために戦っているつもりだった。彼らを救うために、命がけで戦ってきた。しかし、結果として、彼らにとっては「異世界から来て、王国を滅亡に導いた厄介者」でしかなかったのだ。
彼らの言う通りだ。健太がこの世界に来なければ、アストリア王国は滅亡しなかったかもしれない。しかし、同時に、西方三国が魔素エネルギーを狙って侵攻してくる可能性は常にあった。
そして、もし健太がいなければ、今ここにいる人々も、生き残ることはできなかっただろう。健太は、その矛盾の中で、深い苦しみに顔を歪ませた。自分の存在が、果たしてこの世界にとって本当に「希望」なのか。国王の死、ガリア王国での敗北、そして今、救ったはずの人々からの不満。全てが健太の心を蝕んでいく。
ロアが再び口を開こうとした。
その口から、怒りの言葉が飛び出す寸前だった。しかし、健太は首を横に振って、その言葉を制する。深い悲しみを湛えている健太を見て、ロアはぐっと唇を噛み締め、健太の背を追うようにその場を後にした。
その背中は、見るからに重く、どこか頼りなく見えた。
ロアの心臓は、怒りと悲しみで激しく脈打っている。健太の背中を見つめるロアの瞳には、涙がにじんでいた。ユーリは、無言で健太の後を追ったが、その表情は硬く、握りしめた拳が微かに震えている。
健太は、里長と族長が待つ会議室へと戻ると、彼の顔には、先ほどの苦悩の跡がわずかに残っていたが、それを悟られないよう努めた。
その表情は、まるで何層もの仮面を被っているかのようだ。
「皆、悪い。少し考え事をしていた」
健太は、平然を装ってそう言った。里長と族長は、健太のわずかな変化に気づいたようだったが、何も言わずに頷いた。
彼らは、健太が背負っている重荷を、漠然とではあるが感じ取っていたのかもしれない。健太は、何事もなかったかのように、今後の作戦について話し始めた。
(今は、彼らの言葉に耳を傾ける時ではない。今は、アストリアを再建することだけを考えよう……)
健太は、心の中でそう呟いた。その言葉は、まるで自分自身に言い聞かせているかのようだった。しかし、彼の心の中に生まれた、故郷を追われた人々からの不満という小さな亀裂は、この後、少しずつ、しかし確実に広がっていくことになる。そして、それはやがて、健太の運命を大きく変えるきっかけとなるだろう。
彼らは「家」の広い空間で、健太によって与えられた温かい食料と清潔な寝床で日々を過ごしていた。しかし、その表情に明るさはなく、深い悲しみと先の見えない不安が刻まれている。
地下牢から救い出された者たち、王宮の隠し通路から命からがら逃れてきた者たち、そして、幼い孤児院の子供たち。彼らは皆、故郷を失った喪失感と、未来への絶望を抱えながら、ただ静かに時が過ぎるのを待つことしかできずにいる。
ある日の昼下がり、健太が自室で今後の作戦について深く思案していると、リビングからざわめきが聞こえてきた。それは、これまでの静けさを破る、耳障りな不協和音だ。嫌な予感が健太の胸をよぎる。健太はゆっくりと立ち上がり、リビングへとむかう。
リビングの奥まった場所、人々の輪の中心で、数人の年配の男女が、救助されたばかりの市民たちに囲まれて、抑えきれない不平不満を漏らしているのが見えた。健太は、物陰に身を潜め、彼らの会話に耳を傾けた。その声は、まるで鋭い刃のように健太の心臓を抉った。
「だいたい、あの男が来てからだ。この国がこんなことになったのは」
口火を切ったのは、かつて王宮に仕えていたらしい、いかにも尊大そうな初老の貴族だった。彼の言葉は、まるで長く溜め込まれた膿が溢れ出すかのように、淀んだ空気を震わせた。その言葉に、周囲の者たちが深く頷き、同調の声が上がる。
「そうだ。あいつが来るまでは、西方三国が攻めてくることなどなかった。なぜ、アストリアだけがこんな目に遭わなければならないのだ」
痩せた老婦人が、縺れる舌で絞り出すように言った。彼女の目には、拭いきれない憎悪と悲しみが宿っていた。
「我々は平和に暮らしていたのに。あの男のせいで、全てが破壊された!」
力強い声で叫んだのは、かつて職人だったらしい男だ。彼の両手は、かつて道具を握っていた名残のようにごつごつと節くれ立っていた。
「あんなよくわからない力を持つ者を、なぜ国王陛下は重用したのだ!」
彼らの不平不満は、まるで堰を切ったかのように次々と噴出した。健太のチート能力によって救われたはずの人々から発せられる、彼への不満と怒りの声。それは健太の耳に、耐えがたいほどの重さで響いた。
彼らは、健太がもたらした「異変」によって自分たちの日常が壊されたと感じ、その責任の全てを健太に押し付けているようだった。
「もしあいつがこの国に来なければ、私たちは今も故郷で暮らせていたはずだ!」
貴族が再び叫んだ。その声は、健太の心を更に深く抉る。
「そうだ!あいつのせいで、家族が、友人が死んだんだ!」
その声が、健太の全身を震わせた。そこにいたリリアやルーク、グレン、そして幼い孤児院の子供たちが、怯えたように健太の方を――正確には、ざわめきの中心にいる大人たちの方を――見つめている。
彼らの小さな体が震えているのが、健太には痛いほどに分かった。健太は物陰で奥歯を強く噛み締めた。拳を握りしめ、震える体を必死で抑え込んだ。
その時、そばにいたロアが、彼らの声に気づき、顔を真っ赤にして飛び出そうとしていた。ロアの瞳には、燃えるような怒りの炎が宿っている。
「何言ってんだよ!健太様がいなければ……」
ロアの怒声が響き渡ろうとした瞬間、健太は素早くロアの口を覆い、物陰へと引き戻した。ロアは抵抗しようともがいたが、健太の悲痛な眼差しに、その動きをぴたりと止めた。健太の瞳は、これまでに見たことのないほどに深く、そして痛みに満ちていた。
「ロア、やめろ。彼らの言ってることは正しい」
健太の言葉に、ロアは信じられないものを見るような目で健太を見つめた。その表情はまるで、健太に助け出された時、未来に希望を見出だせずにいた自分やユーリのようだった。
ユーリもまた、不満を口にする人々を睨みつけながらも、健太の指示に従い、静かにそこに留まった。ユーリの目は、感情を押し殺したまま、怒りに燃えていた。
「奴らはいつになったら我々の故郷を取り戻してくれるというのか? いつまでこの見知らぬ場所で、不安に怯えて暮らせばいいのだ!」
貴族の言葉が、健太の心にさらに深く突き刺さる。周囲の者たちも「そうだ!」「どうするつもりだ!」と畳みかけるように叫んだ。その声は、健太の心を容赦なく打ちのめした。
健太は、その場で全身を震わせる。彼らの言葉は、鉛のように健太の心に突き刺さった。アストリアを救うために戦っているつもりだった。彼らを救うために、命がけで戦ってきた。しかし、結果として、彼らにとっては「異世界から来て、王国を滅亡に導いた厄介者」でしかなかったのだ。
彼らの言う通りだ。健太がこの世界に来なければ、アストリア王国は滅亡しなかったかもしれない。しかし、同時に、西方三国が魔素エネルギーを狙って侵攻してくる可能性は常にあった。
そして、もし健太がいなければ、今ここにいる人々も、生き残ることはできなかっただろう。健太は、その矛盾の中で、深い苦しみに顔を歪ませた。自分の存在が、果たしてこの世界にとって本当に「希望」なのか。国王の死、ガリア王国での敗北、そして今、救ったはずの人々からの不満。全てが健太の心を蝕んでいく。
ロアが再び口を開こうとした。
その口から、怒りの言葉が飛び出す寸前だった。しかし、健太は首を横に振って、その言葉を制する。深い悲しみを湛えている健太を見て、ロアはぐっと唇を噛み締め、健太の背を追うようにその場を後にした。
その背中は、見るからに重く、どこか頼りなく見えた。
ロアの心臓は、怒りと悲しみで激しく脈打っている。健太の背中を見つめるロアの瞳には、涙がにじんでいた。ユーリは、無言で健太の後を追ったが、その表情は硬く、握りしめた拳が微かに震えている。
健太は、里長と族長が待つ会議室へと戻ると、彼の顔には、先ほどの苦悩の跡がわずかに残っていたが、それを悟られないよう努めた。
その表情は、まるで何層もの仮面を被っているかのようだ。
「皆、悪い。少し考え事をしていた」
健太は、平然を装ってそう言った。里長と族長は、健太のわずかな変化に気づいたようだったが、何も言わずに頷いた。
彼らは、健太が背負っている重荷を、漠然とではあるが感じ取っていたのかもしれない。健太は、何事もなかったかのように、今後の作戦について話し始めた。
(今は、彼らの言葉に耳を傾ける時ではない。今は、アストリアを再建することだけを考えよう……)
健太は、心の中でそう呟いた。その言葉は、まるで自分自身に言い聞かせているかのようだった。しかし、彼の心の中に生まれた、故郷を追われた人々からの不満という小さな亀裂は、この後、少しずつ、しかし確実に広がっていくことになる。そして、それはやがて、健太の運命を大きく変えるきっかけとなるだろう。
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