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122 「雪とパイナップル」
しおりを挟むこんにちは。
今回はこちらの本のご紹介です。
こちらも前回と同様でして、昨年度までの光村図書版の中学国語教科書で紹介されていた本でした。
〇「雪とパイナップル」
鎌田 實・著 / 唐仁原 教久・絵 / 集英社(2004)
いや、泣かされました……。
まさかこんなに泣くとは思いませんでしたが、仕事帰りのバスの中で涙が止まらなくなって困りました。
ともあれ内容を少しご紹介しましょう。
こちらもまたノンフィクションの作品です。それも、あのチェルノブイリ原発事故によって重い放射能後遺症のために白血病になった人々、特に子どもたちを救おうと日本から派遣された医師によるお話。
ご存じのことと思いますが、ウクライナ共和国・チェルノブイリ原発の事故は1986年に発生しました。鎌田先生は、その数年後、1990年の夏に「ベラルーシ共和国で大変なことが起こってる。助けてほしい」というSOSを受けます。
その後、日本チェルノブイリ連帯基金という国際医療ボランティアの会を作り、ベラルーシへ医師団が派遣され、医薬品や医療機器が現地へ送られたそうです。
鎌田先生は現地で「カマト」と呼ばれ、特に子どもたちの医療に携わりました。
この本は非常に平易な文体で、巻末で鎌田先生もおっしゃるとおり「大人向けの絵本」としての装丁で作られています。唐仁原氏による美しく抒情的な挿絵が多数入れられており、全体に非常に読みやすいものとなっています。文章を読むことが苦手なお子さんにも勧めやすいのではないかと思います。とはいえ内容は深く胸に刺さってくるものですから、読書感想文を書く場合にも「書きたいこと」がすぐに浮かんでくる内容ではないかと思います。
鎌田先生はこの本で、とある重い白血病の少年アンドレイ・マルシコフとの思い出を語ります。彼が被ばくしたのはほんの乳幼児のころですが、やがてじわじわと彼の体を放射能がむしばんでいった流れが淡々と語られていきます。
タイトル「雪とパイナップル」がどういう意味なのかは、ぜひお読みいただきたいです。
とある心優しい日本人看護師の女性の行動に胸を打たれます……。
この本については、特に多くを語るべきでないという気がいたします。
どうかぜひとも手に取っていただいて、またご自身のお子さんや児童生徒さんたちにもお勧めしてみられてはいかがでしょうか。間違いのない一冊だと思います。
では、今回はこのあたりで。
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