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五章 白の神官の輪廻
98. 妖精熊改め?
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ぷー くまっぷー くまっぷー
領主館の広間に入ると、妖精熊達は起きていた。
縛られたまま可愛らしい顔の眉間にシワを寄せ、半眼になって、懸命にぷーぷー不満を口にしていた。
「うるさいから、まずこの熊達を黙らせようと思うのよね。レベッカはこの熊に収納の他にどんな機能があってほしい?」
「えっと……強くて、賢くて……やればなんでもできるような……」
マグダリーナは少しレベッカの頬が赤くなってるのに気づいて、こっそり回復をかける。今まで暑いとこに居たのだから、熱とかあったらいけない。
「ふんふん、そうねーやっぱり便利な方がいいわよね。ただ妖精熊は戦闘向きじゃないから防御寄りになるかなー」
エステラは妖精熊に向き合う。
「さっきも説明したけど、盗みをやめて云う事を聞くか、素材になるか、覚悟は決まった?」
ぷっぷー ぷー ぷっ くまっぷー
「『どっちもゴメンだ さっさと縄を解きやがれブース』って云ってるよぉ。ヤるぅ? ヤっちゃうぅ?」
ヒラはにゅっと腕をだした。
ぷー くまくまぷー ぷっしゃー
「『そっちこそ蜂蜜寄越さねぇと、財産すっからかんにしてやるぜ』だってぇ」
マグダリーナは呆れた。
「見た目はめちゃくちゃ可愛いのに、中身はめちゃくちゃダメダメね……」
「よし、全員正座!」
エステラがそう言って手を振ると、瞬時に妖精熊達は魔法で正座にされた。
そして三秒経つと、足が痺れたのか、目に涙を溜め始める。
驚くほど、根性がなかった。
ぷっく ぷっく と泣きそうな熊の中から、レベッカの目当ての鈍色熊を選んで、その額に魔力を流しこむ。
熊の身体が光に包まれた。
鈍色熊は寝起きのようなぼーっとした顔をして、エステラを見た。
「蜜蜂を襲わない?」
鈍色熊は頷いた。
「盗みをする?」
鈍色熊はふるふる首を横に振る。
「良い子ね、じゃあ彼女と従魔契約しちゃおっか」
ヒラが鈍色熊の頭の上に乗って、レベッカを手招きする。
「ヒラがぁ、お手伝いするからぁ、大丈夫だよぉ」
レベッカは頷いて唱えた。
「テイム!」
青白い魔力の光が鈍色熊を包み、その身体に溶け込むように入っていくと、鈍色熊は目をぱっちり開けて、くまっくまっくーと鳴きながら、レベッカの足元に走り寄った。
レベッカは鈍色熊を抱き上げ、その若草色の瞳を見つめた。
「名前はどうするの?」
当然名前を付けるものだと思って、エステラはレベッカを見る。
「……っ、……ナード」
「ナード?」
「ちが……ううん、ナード、ナードにする。ずっと側にいてね、ナード」
レベッカはぎゅっと鈍色熊改めナードを抱きしめる。
マグダリーナとライアンは目配しあった。言われてみればあの色合い、そっくりだった。
バーナード第二王子。
レベッカの王子様。
オーブリーの血縁である彼女は、もう決して王族と結ばれる事は無いだろう。
切ない初恋になったのだ。
「エステラお姉様、ナードに蜂蜜をあげても?」
「ええ、もうあなたの大事な相棒だもの」
レベッカはポシェットから小さな蜂蜜の瓶を取り出して、スプーンでひとすくい、ナードに与える。
ナードはほっぺたが落ちそうなほど幸せな顔をして、蜂蜜を味わっている。
ぷっくぅまぁー ぷっくぅー
正座をさせられている熊達は、ナードの様子を見て、とうとう折れた。
エステラの魔法を受け入れることにしたのだ。
すっかり大人しくなった妖精熊は、エステラの改造魔法を受け入れ、新たなショウネシーの仲間となった。
エステラはまず最初に、熊達に専用トイレを配って魔法収納に納めさせた。
それから各自ちゃんとトイレが使えるのと、改造時に伝授してある、ととのえるの魔法で身綺麗に出来るのを確認して、熊の首に大きなリボンを結んでいく。
マグダリーナが何気なく鑑定をしてみると、〈世界初の更生妖精熊(女神の特典あり)〉と出ている。
ハラとモモの周りには、数匹の妖精蜂がいて、一連の様子を観察していた。
どうやら危険はないと納得したらしく、ヒラとエステラのところに挨拶に寄ってから、ふわふわと外へ戻って行った。
「やっと静かになったので、本題のこちらの品物達だけど、書物は全部図書館収納、未加工の金属類と植物の種は、素材として私がもらっても良いかしら?」
そもそもエステラが捕まえて、収納を開放したので、全員否やはない。
「じゃあ皆んな、好きなの選んでちょうだい」
領主館の広間に入ると、妖精熊達は起きていた。
縛られたまま可愛らしい顔の眉間にシワを寄せ、半眼になって、懸命にぷーぷー不満を口にしていた。
「うるさいから、まずこの熊達を黙らせようと思うのよね。レベッカはこの熊に収納の他にどんな機能があってほしい?」
「えっと……強くて、賢くて……やればなんでもできるような……」
マグダリーナは少しレベッカの頬が赤くなってるのに気づいて、こっそり回復をかける。今まで暑いとこに居たのだから、熱とかあったらいけない。
「ふんふん、そうねーやっぱり便利な方がいいわよね。ただ妖精熊は戦闘向きじゃないから防御寄りになるかなー」
エステラは妖精熊に向き合う。
「さっきも説明したけど、盗みをやめて云う事を聞くか、素材になるか、覚悟は決まった?」
ぷっぷー ぷー ぷっ くまっぷー
「『どっちもゴメンだ さっさと縄を解きやがれブース』って云ってるよぉ。ヤるぅ? ヤっちゃうぅ?」
ヒラはにゅっと腕をだした。
ぷー くまくまぷー ぷっしゃー
「『そっちこそ蜂蜜寄越さねぇと、財産すっからかんにしてやるぜ』だってぇ」
マグダリーナは呆れた。
「見た目はめちゃくちゃ可愛いのに、中身はめちゃくちゃダメダメね……」
「よし、全員正座!」
エステラがそう言って手を振ると、瞬時に妖精熊達は魔法で正座にされた。
そして三秒経つと、足が痺れたのか、目に涙を溜め始める。
驚くほど、根性がなかった。
ぷっく ぷっく と泣きそうな熊の中から、レベッカの目当ての鈍色熊を選んで、その額に魔力を流しこむ。
熊の身体が光に包まれた。
鈍色熊は寝起きのようなぼーっとした顔をして、エステラを見た。
「蜜蜂を襲わない?」
鈍色熊は頷いた。
「盗みをする?」
鈍色熊はふるふる首を横に振る。
「良い子ね、じゃあ彼女と従魔契約しちゃおっか」
ヒラが鈍色熊の頭の上に乗って、レベッカを手招きする。
「ヒラがぁ、お手伝いするからぁ、大丈夫だよぉ」
レベッカは頷いて唱えた。
「テイム!」
青白い魔力の光が鈍色熊を包み、その身体に溶け込むように入っていくと、鈍色熊は目をぱっちり開けて、くまっくまっくーと鳴きながら、レベッカの足元に走り寄った。
レベッカは鈍色熊を抱き上げ、その若草色の瞳を見つめた。
「名前はどうするの?」
当然名前を付けるものだと思って、エステラはレベッカを見る。
「……っ、……ナード」
「ナード?」
「ちが……ううん、ナード、ナードにする。ずっと側にいてね、ナード」
レベッカはぎゅっと鈍色熊改めナードを抱きしめる。
マグダリーナとライアンは目配しあった。言われてみればあの色合い、そっくりだった。
バーナード第二王子。
レベッカの王子様。
オーブリーの血縁である彼女は、もう決して王族と結ばれる事は無いだろう。
切ない初恋になったのだ。
「エステラお姉様、ナードに蜂蜜をあげても?」
「ええ、もうあなたの大事な相棒だもの」
レベッカはポシェットから小さな蜂蜜の瓶を取り出して、スプーンでひとすくい、ナードに与える。
ナードはほっぺたが落ちそうなほど幸せな顔をして、蜂蜜を味わっている。
ぷっくぅまぁー ぷっくぅー
正座をさせられている熊達は、ナードの様子を見て、とうとう折れた。
エステラの魔法を受け入れることにしたのだ。
すっかり大人しくなった妖精熊は、エステラの改造魔法を受け入れ、新たなショウネシーの仲間となった。
エステラはまず最初に、熊達に専用トイレを配って魔法収納に納めさせた。
それから各自ちゃんとトイレが使えるのと、改造時に伝授してある、ととのえるの魔法で身綺麗に出来るのを確認して、熊の首に大きなリボンを結んでいく。
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ハラとモモの周りには、数匹の妖精蜂がいて、一連の様子を観察していた。
どうやら危険はないと納得したらしく、ヒラとエステラのところに挨拶に寄ってから、ふわふわと外へ戻って行った。
「やっと静かになったので、本題のこちらの品物達だけど、書物は全部図書館収納、未加工の金属類と植物の種は、素材として私がもらっても良いかしら?」
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