お願いだから俺に構わないで下さい

大味貞世氏

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第272話 夏期休暇後半

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2夜連続の深い愛が通じた様子でフィーネが代表で俺の前に土下座した。
「大変申し訳有りませんでした」
「解ってくれたようで良かった。フィーネが一番罪が重い。実の妹のように可愛がっていたシュルツをあんな目に遭わせて。
血の繋がらない未成年者が一緒に風呂に入っただけでもロロシュさんの耳に入ればお終いだ。許す許さないじゃなくて心臓が先に止まる。それか脳の血管が切れる」
「はい。猛省して居ります。ですのであの薬だけはお控え願えませんでしょうか。
頭と心と身体に焼き付いて日常生活に支障を来しますのでどうか」

「帰ったらちゃんとシュルツに謝れよ」
「はい。誠心誠意謝る所存です」

「解った。暫く使用は控えます」
「仕方ねえな」

5人が安堵の溜息を吐いた。

「それからレイルさん」
「な、何じゃ」
「何かで不満や欲求溜め込んでるなら前以て相談して。男がダメでも女性が5人も居て隠す必要無いだろ。こんなに親密になってまで」
「うむ…。ちゃんと相談する。前以て」

「では。今日が15日。ラフドッグでの休暇も後4日。19は直ぐに帰って20日の式典準備をします。
潜水艇の問題点は今の所見付からず。連絡が王都に来なければそのまま本番トライ。
定員的に王族城関係者で2回。
ロロシュ、カメノス財団限定関係者で1回。
自分たちとバインカレ婆ちゃんで1回。計4回。
何れもアローマは固定。フィーネは外固定。それ以外は4回目で行きます。
フィーネは毎日潜れる?1日置いた方が良い?」
「体調面なら連日可能。深海の海流は時期で大きく変わるから出来るだけ固めた方が良い。
だから連続」
「操縦者の俺の体調次第か。ロイドは不安有る?」
「全く無いです。あなたの隣なら」

「有り難う。まあ絶対トイレ行けない訳じゃないから俺もそんな心配してません。戦ってるフィーネをあんまお披露目したくないけどこればっかはお願いします」
「任せて。恥ずかしいとか言ってる場合じゃ無いし。乗るのは関係者だけだし」

「うん。本番トライは固め打ちと。
4日間の内1回はスフィンスラーで鍛錬。
エッチな事してるとまたベルさんにド叱られるので真面目に行きましょう。
今日合わせて3日は自由にする積もり。スタフィー号で釣りするか日光浴か。鰻釣り行くとか。
他に何かやりたい事とか有る?皆でも個人でも」

レイルが珍しく手を挙げた。
「デ、デートがしたい。お主とソプラン。一日ずつ」
「あぁそれで苛々してたのかぁ」
「姐さん言ってくれよぉ」
「恥ずかしのじゃ…。言うのが」

「可愛いなぁもう」
お顔が真っ赤。
「今夜もたっぷり愛します。
個人同士のデートは後半のルーナに行ってからにしよう。回ってない場所多いし。タイラント内だと人目が有るから」
「うむ」

「ルーナの浜辺はペリーニャと夕方に行ったけど。町長さん話し掛けに来なかったから建築関係は順調みたい」
「良かったぁ。確認レベルで済みそうね」

他は特に無し。
「無いようなので自由行動。迷宮は明日にします。
では解散」

女性陣はまだフワフワしてるので今日は寝室で休むと。

メールでシュルツに落ち着いた?と打ち込むと。
もう大丈夫ですとの返事。

そろそろサンタギーナのモメットから引っ越しの手紙来そうですと。
通話でお返事。
「注意します。後お兄様」
「ん?何?」
「もう一度。デートの遣り直しを…」
「あ、そやね。明日迷宮行くから明後日にお出掛けしよう。2人で今度は普通にな」
「はい!」
アフターケアーも大切です。

通話後に隣で紅茶を啜るフィーネさんが。
「スタンさん」
「はいはい」
「まだルーナの予約入れないの?」
「ちょっとメレディスが引っ掛かってて。動くならそろそろ」
「あぁ~そっちねぇ」
「休暇は余裕有るから後ろに倒せるんだけど」
「うん。確かに納得」

クワンとピーカー君。
「暇なので」
「見に行きます!」
「宜しくお願いします」
ロイドと3人で一礼。

グーニャからの相談。
「最近我輩の出番が無いニャ」
「ん~。潜入調査かぁ。クワンとピーカー君とグーニャと借りれたらダメス。揃うと結構凄い事出来るんだよな」
「国が1個潰せそうね」
「道具を破壊するのはお手の物」とロイドさん。

まだ室内に全員いたので。
「皆!メレディス解放。ペッツ4者に任せようと思うんだけどどうかな」

一同賛成の緊急会議で再びリビング集合。

「レイル。ダメスドーテ借りれる?」
「勿論じゃ。あんな臭い国には行きとうない」
ダメスが影から出て。
「おいの初仕事でやんすな」
「そそ。ペッツ4者なら障壁装置も王城の起動具も何でも侵入して壊し放題」
「腕が鳴るでやすな兄貴」
「やっと出番ニャ~」

目撃した障壁形状の書き出しから始り。推定起動方法。
外部起動の筈なので必ず近くに起動者か起動装置が有る筈だと。近くの何処にも無いなら王城の何処か。
その他悪用出来そうな道具は片っ端から破壊。
議論を重ねて。
最後にクワンがミミズフロンティアの大宣伝!

「決まりやな」
「決まりね」
全員頷きカタリデも大賛成。

「クワンの食糧は」
「リゼルナッツ山盛りと鰹節と本鮪は一匹温存中。
後は小さい魚が少々。水はどうにでも成るので自分は平気です」
「おけ。クワンのパック収納にも岩塩少し入れよう。
最後の最後離脱する前に。リゼルナッツの半分を弱ってる南部民にバラ撒いたら完了です!」
「クワッ!」
「やりますよぉ」
「やるニャ~」
「お仕事でやす!」

3匹を搭載したクワンをリビング内でお見送り。

「んじゃルーナの予約はここの商業ギルドから普通に送ります。22日から取り敢えず1週間で。宿は王都で半々」
「これで気兼ね無く休めるぅ~」

「行くかね主。御婦人方はお疲れのご様子」
「では参ろうか」

俺とソプランでお出掛け。

メレディス解放は3日も掛からず完了しましたとさ。




--------------

本日は訓練デー。

何時もの14層コテージ内で打ち合わせ。
「ペッツたちがメレディス奮戦中の最中。人型7人がアホをやってる暇は有りません。本日も真面目に訓練デー」
「負荷バンドは4本。手っ取り早いけど何か別にいい方法無いかしら」
「別の使用方法か…」

アローマが挙手。
「レイル様。死霊系。詰りシュピナードやナーディに巻くとどうなるのでしょうか」
「おぉその発想は無かったの。上の層でやってみるかえ」

各自武装を整え出陣。

ガントレット手首とナーディの膝に装着。
騎乗後に走って貰ったが変化は無く。
「変わらんのぉ」
気になるアローマは。
「単体で動いたり走ったりして下さい」

指示通り動いた途端。旋風が周囲に舞った。
「むっ!?な、何だこの軽さ…」
「ヒヒ~ン!」

「おぉ性能が上がったのぉ。出来したぞアローマ」
「何の。生命と反対側だとどうなるかの疑問です。
人馬一体。詰り二つの負荷バンドが重なった状態だと効果が打ち消し合う。
排他的に二重では使えないと解りました」
「うむ。成程の」

「レイルさん」
「何じゃな」
「これでも黒蹄鉄要ると思う?」
「要らんの。全く。何処かで拾えたら着けてみるかえ」
「魔境に行く手間が省けました」

能力向上したシュピナードと上位陣が模擬したが全敗。
前回上を行ったロイドが。
「強敵が増えましたね」
「じゃのぉ。敵に回したら面倒じゃった」
武器術師範代シュピナードが完成した。
俺も教わらなきゃ。魔王様と戦う前までには。

ナーディ騎乗許可者3名が乗り走行テスト。
結果灰色の霧が宙まで舞い上がり高速移動で中空を駆け回った。飛翔ではないので限度は有る。

皆で集まり。
「グーニャとダメス泣くぞこれ」
「間違い無いの。飛翔と地上の中間じゃ」
「舞い上がっても何の不安も感じませんでした」
「やはり私が一番遅かった…」
シュピナードがまた泣いた。
「姐さんは個別としてもかなり戦術の幅が広がったな」
「うむ。ナーディだけアローマに預けるとかの」

フィーネさんの閃き。
「あ、宙を舞えるならナーディ単体で水中戦出来るんじゃないかな。シュピナードは沈んで邪魔そうだけど」
「おぉ今度のルーナでこっそり試すかえ」
「水際前後で防衛線張れそうな気がして来た。ナーディと従者2人で」
「仕事増えるなぁ。ま、俺は地上班だが」

ラフドッグ時間夕方まで真面目に訓練と検討会。
それと同時に現実味を帯びる魚人戦…。

18層の氷の棺をプレマーレが分厚く固く上乗せ堅牢に。
更に神にも届く怒りのレイル特製全力反撃闇罠を施し気分もスッキリ爽快。

14層にクワンたちが何時でも入れる虹玉風呂を設置して帰宿した。




--------------

休暇を取ったシュルツと朝からデート。

「何処行きたい?」
俺の右手をそっと握って。
「ペリーニャ様と同じ所へ。欲を言えばもう少し別の」
「あぁ」
恋のライバル的な。

急にモテ期が来ると戸惑う。でも凄く幸せ。
「参りましょうかお嬢様」
「はい!」
こんな俺を選んでくれるなら全力で幸せに。

けれどシュルツは後2年。俺の方が陥落する事受合い。
ロロシュさん助けて…。

シュルツを連れたシャインジーネは全く邪魔されなかった。
表に出てる有名人と身内しか知らない子ではその違いも当然。

展望台ではバックハグ。
「大きく成った」
回した腕に手を添えて。
「後二年ですから。…この差が苦しくて切ないです」
「焦っちゃ駄目。俺を襲っても駄目。添い寝とキスまで。
俺もシュルツも水竜教で広く名の知れる公人。シュルツなら守れるよな」
「はい」
一番自信が無いのが自分だったりします。

「ペリーニャもシュルツも好きって言ってくれて嬉しかったしずっと前から知ってた。俺も大好き」
「はい。嬉しいです」
「でもそうじゃない選択も有る。フィーネが居たのも大きいけど。こんな身勝手な俺じゃ複数人を幸せにしてあげられる自信が無くて別の人を、とか」
「お兄様は皆の事を考えられる人です」

「ありがと。別の選択肢。商業大国タイラント。
今ではすっかり平和な国。そこには沢山の人が居て。
色んな国から行商や観光客が来る。
当然出会いも沢山。成人後に国を飛び出してみれば。
あ、なんだこんな素敵な人が居るんだとか。こんな面白い国が有るんだとか。
偶々助けられた。偶々近くに居た。距離が近すぎて周りが見えてなかったんだとかさ」
「…はい」

「世界で一番の危険に突っ込む俺を選ぶ必要なんて無い。
俺が親なら絶対反対」
「嫌です。何の為にピレリ様とお別れしたのか解らなくなるではないですか」
「ごめん。今のは例え話。ペリーニャだってそう。
今日、明日、来月、来年。沢山の人と出会う中で全く違う人を好きに成る事だって有る。俺がシュルツに手を出して失望したり嫌悪したりして。特に彼女の場合は」
「その面も有りましたね…。失念。反省の毎日です」

「シュルツは賢い。賢すぎる。でも人間は感情で動く生き物で心が弱い。シュルツも普通の女の子だって解って安心した」
「はい。私も自分に驚きました。拉致される前の我が儘娘に戻っていた事に。あぁ私はやっぱり私だったんだと」
「そんな我が儘だったんだ」
「毎日御爺様を困らせる事ばかり考えていました。忙しいのを解っていながら構って欲しくて」
「子供らしい子供だな」
「恥ずかしいです」

「そろそろ降りようか。町中に」
「お姫様抱っこは…」

「シュルツさん」
「はい」
「1週間も経ってないのに嫁に隠れて聖女様の次は謎の美少女まで。俺ってどんな男に見える?」
「済みません。別の機会に」

普通に手繋ぎデート。端から見れば妹風。

散策。前とは別の店で食事。大声では話せない事ばかり抱えているが口に出せる範囲で未来の話をした。


今回は早めの時間にリオン側の浜辺へ。
海水浴客は疎ら。麻ぽい上着と短パンが主流の水着。
安心安全健全な形。

「こっちは隣国ルーナリオン側の浜辺。意外に海泳いでる人少ないな」
「水温が冷たいとか」
「それ有りそ」

町民の皆さんに手を振りながら誰も居ない波打ち際へ。
手で波を触ってみると。
「「お!」」

「冷たい。だから水着が」
「分厚目なのですね」
めっちゃ納得。
「確かに前の夕方涼しかった。やっぱ南極大陸が近いからかなぁ」
「この先に在るのですよね」
「そうです良く聞いてくれました。その先が本日の最終ポイント。
と思ってましたが結構早く来てしまいさてどうしよか。防寒着に着替えなきゃだし」
「あぁ~。水着を見に町中へ行くと言うのは」
「名案です。手を水で流してから向かいましょう」
「はい!」

近くを歩いていた町民を捕まえてリサーチ。
「大体自作で自前ですね」
「え!?」
「売られてはいないのですか?」
あらま自分たちで用意せんと。厚めで面積広い奴。
「有るには有るんですが数が少なくて勇者隊の皆様のお身体に合うかどうかは」
「「あぁ~」」

「帰ったら早急に作ります。丁度考案中だったので」
「何時も助かります。じゃあ普通に散策しよっか」
「はい」

町中や運河方面を歩き。自分たちも協力した南橋を遠目で眺めた。
「あれが俺たちが改修手伝った橋の1つ。損傷無いみたいで良かった」
「成程。あれを改修されてたのですね。何でもやってしまわれるのですねぇ」
「もう完全に便利屋だよ。冒険終わったらそっちも伸ばそうかな」
「良いですね。わた」
「シュルツが作るととんでもない商品並ぶから止めて」
「自重します…」


更衣所で冬服に着替え。シュルツはフィーネから借りたジャケットコート。

極点手前の戦場跡地で腕からオーラを出した。
「ここがこのオーラとクワンが空中戦した場所だ」
「惨敗だった…。今でも忘れられん。鳥に弄ばれるとは」
「へぇ~ここが」
グルグル見回し凄い凄いの連発。

「オーラ。離れて元の大きさに成って」
「御意」
「ワクワクします」

ドーンと現われた巨大黄金竜。

「うわぁ~」
お口をポカーンと見上げた。
「クワンティは本当に鳩なのでしょうか」
「前世は神様だったりして」
「有り得ますね」

「ちょっと頭の上に乗ってもいい?」
「良いぞ」

お言葉に甘え。
シュルツをお姫様抱っこで飛翔し飛び乗った。

「おぉいいね。俺もこの角度は初めてだ」
「お兄様凄い。凄いです!ペリーニャ様にお話すると完全に自慢に成っちゃいますよ」
「じゃあ内緒で」
「ここに来たと言うお話に留めます。嘘は吐かないと決めていますので」
「偉い子や。見習おう」

「オーラ。低空で飛んで極点に向かって。ゆっくり」
「うむ」

凍て付く寒さと風も大狼様ジャケット毛皮で快適。
優雅な空中遊泳を2人で楽しみ帰宅。

俺とシュルツの初デート。楽しんで貰えただろうか。




--------------

私フィーネはアローマを連れバートハイト家のバインカレ女史を訪ねた。

話題は勿論潜水艇のスケジュールの伝達。
それともう1つの情報を頂きに。

3人切りとなったリビング室でアローマが淹れてくれた紅茶を飲みながら。

「以上が暫定予定です。バインカレさんの体調が優れなければ慣し巡航も加えます」
「いよいよ来月ねぇ。楽しみだよ。
まあ死ぬ時は死ぬさ。どうしたって。海の底でくたばれるなら本望。気にせずは無理でも涙なんて要らないよ。
満面の笑み浮べて逝ってやるさね」

「ご冗談を。まだまだ10年は持ちそうなお元気で」
女史はハハハッと軽快に笑った。

「今日はもう1つお伺いしたい事が」
「何だい」
「頂いた避妊具の件なのですが。追加で欲しいと成った時用に購入先をお伺いしたくて」
「是非とも」

驚き口を半開き。
「まさか…そう言う方向に?」
「はい。お互いの夫を許し合いました。それに釣られて他の隊員も我慢出来ずに」
「使い方を誤ってしまったのは謝罪致します」

「こりゃ魂消たねぇ。はぁ確かにガラッと変わった気がしてたがね。いや謝る必要は無いさ。四六時中一緒に居て踏み越えてしまったなら。役に立って良かったよぉ」
「「有り難う御座います」」

「私に任せな。あんたらだと足が付く。幾つでもとまでは行かないけど購入してあげる。幾つ欲しいんだい」
「お言葉に甘えて出来れば5個。スタン側の関係者数人に気付かれ将来的に多妻と成るのは確実なので」

「どうしようもなくモテる男に成ってしまったからね。フィーネが腹括れたなら良い事さ。毎月少しずつ買うから月末辺りに寄っとくれ。来月は本番の前に。
仕事が出来ちまったから益々死ねないや」
「感謝します」
「長生きを」

軽快に笑い合い温かいお茶と世間話を楽しむ昼下がり。

シュルツとペリーニャに許され。バインカレ女史に認められ。私たちの心の痞えは綺麗に消えた。




--------------

我らがペッツたちが帰って来たのは転移3日後の15時過ぎ。

スフィンスラーを経由し身綺麗な状態で。
愛鳩クワンから。
「完遂です!あたしにしては丁寧に。ご主人様たちと同様に遣り過ぎるのはピーカー君が止めてくれました」
「危ない所は幾度か。でも何とか」
「名コンビ誕生だな」
「ずっと前からよ」
「そやった」

「楽しかったニャ~。思う存分暴れられて」
「城内と地下だけでやんすよ。ご安心して下せえ」
「グーニャが思う存分て言うと冷や冷やする」
「心臓に悪いわ」

グーニャがフィーネの膝上に。ダメスがレイルの膝上。
全員着席で机上のクワンとピーカーが結果解説。

挨拶代わりに北部軍と南部軍本営が削り合う戦場でソラリマクワンが北部軍大拠点を破壊。
この時点で皆がえぇ~となったが何時もの事。

拠点から近く南部軍が向かう先の食料庫を開放。
ミミズフロンティアの眷属として現われたグーニャとダメスが阻止しようとした北部軍を制圧。
南部の人質を解放してやると捨て台詞を置き南部へ。
障壁の起動装置は2種。近距離型と遠距離型。
近距離全てを壊しても残存が有ったので城へ特攻。
城内、王宮、そして地下。
「お前たちは遣り過ぎた。このミミズフロンティアが天罰を下す!」
宣伝を忘れず王城内を制圧。全城門を崩落。
大人しくなった王族たちを縛り上げ拷問。
白状した地下倉庫に案内させ悪い道具類を破壊。
破壊した幾つかが起動し異界の魔物が数体現われたが3者でリンチ。
済みません帰ります帰りますからぁと言ったので止めは刺さずに見送った。なのでドロップは無し。
他のお宝はそのまま放置。
南部の障壁全てが消えたのを確認。
人質、近辺の村や集落にリゼルナッツを配布。
「今回限りの施しだ。北部の戦火も直に鎮火するだろう。
我は山神様の御遣いミミズフロンティア。地道に生きよ。
苦境に耐えたその身体で大地を耕せ。ではさらばだ」
スフィンスラーへ転移でお風呂。

「……」
人型全員絶句。

「ピーカー君…?」
「はい?」
「止めてくれたのでは?」
「止めましたよ。肉塊と化したのは全部悪い人です。
北部軍はちゃんと残しました」
「そう…ですか…」

誰も何も言えなかった。もうやってしまった事だから。
ミミズフロンティアが神格化する日も近い。のか?
いやまてよ。

「ク、クワン君。鑑定してもいいかな」
「どうぞ」

鑑定結果。
種族:鳩神
特性:豊穣(彼女の糞を肥やしに加えると…凄い事に)

「神様に成ってもうとるやないのーー」
「えーー!!??」
「あーあ」
カタリデだけが冷静だった。
「じゃが輝いておらぬではないか」
「それはあれよ。成った瞬間ソラリマさん装備してたから。その時光らなかったのはピーカー君が無効化してたから。ピーカー君無しで次に装備した時輝く。
ここでは駄目。ホテル全体が輝くわ。
確認するなら迷宮内。セットだと別のスキル。神域への突入許可スキル。神域の私室はもう出来てる。行けば感じ取れる筈。
装備制限が有るからパックとローブは多分無理。素の状態で何処まで許容されるか試すしかない。
この神格化はソラリマさん有りき。分割されたから豊穣だけが付いて寿命もそのまま変わらず。
装備すると不死身よ」
「あたし…遣ってしまったようで…」
「まだいいわよ。確認はゆっくりで。本体は豊穣付いただけよ。装備状態の光を消すならピーカー君を入れるか。
砕いてない無属性魔石を丸々1個持ち続けること」

速攻で無魔石をクワンに献上。

「ここでは止めて。魔石じゃ足りないかも知れないから。
同じ神の資質を持つピーカー君だから出来た事かも」
「次にスフィンスラーへ行った時確認してみよう。取り敢えず皆様でクワンを拍手で讃えましょう」
「ましょう!」

祝福の拍手に照れる鳩。生まれてしまった者は仕方無し。


夕食後。
「気になるのはクワンの糞」
「何が起きるんだろうね」
「…人前では恥ずかしいので嫌です」

「出せなんて言わないって」
「言わない言わない」
ロイドが。
「試すにしてもロロシュ邸内は危険です。肥料を作って別の場所。無人地帯で何が起きても良いような」
「そこを探すのが先か」
「だねぇ」

どっか良い場所無いかなと皆でぼんやり考えながら夜は更け行く。




--------------

18日は完全フリー。
鰻釣り行く人。買い物。ブラブラ散策。

自分たちはスタフィー号で沖。
停泊してフィーネが鮪漁に入った後。デッキ船首側にパラソルとチェアーセットを置き。ギターをポロポロと。

ロイドが熱い珈琲を運んでくれた。
「有り難う」と感謝を込めてキスでお礼。
「嬉しいお礼です」
「愛と感謝かな」

船内に戻る後ろ姿を見届けまた目を空や海に向けた。

「過去かぁ」
「出ない時は出ない。便秘と同じ」
カタリデの冗談に素直に笑った。
「人間に成った時にお返ししてやろう」
「楽しみに待ってるわ」

ギターを横に。
腕組み枕にチェアーに身体を預け目を閉じた。

波の音と髪と肌を触る気持ちの良い潮風。
「風か…。大草原を渡る、一陣の風…」

ふと思い出す最初の記憶。
「目覚めるとそこは大草原のど真ん中……」

「スリムな体型と冒険者風の装い……」
??
「身長は現世と然程変わらず170前後……」
???
「顔は贅沢は言わない……」
????
「重たい長剣と、長錫の杖……」
?????
「ジョブで言えば魔法剣士……?」
「何それ」
「蠅で生まれる前。中域突入前に俺が描いてた妄想。
あれは…もしや…」
「妄想…じゃない」

慌ててデッキ床に画板を複数並べ絵の具を用意。
サラサラとイメージを手当たり次第に殴り書き。

「ごめん。出して。人物の上に」
「おぉ」
カタリデを出して宙に浮かせた。
「…これよ。この人がグズルード。彼だけ突出して強かったから良く覚えてる」
「俺はグズルード…だった…」

3世代前の自分とご対面。

ロイドも慌てて船内から駆け付けた。
「これが、3世代前のスターレン。それと杖を見て」
「杖?…あ」
該当品をバッグから取り出した。
「古代樹の杖…」

「あぁ~でもアッテンハイムに在る原本はかなりむか…」
「女神がベルさんに特注した。杖を過去に飛ばして。
でもベルさんは俺の為に。勇者が触れるように準備。
カタリデの許可者と言う鍵を残した。態々欠陥品の杖を残したのも」
「女神ちゃん…あんた何がしたいのよ」
「もしかしたら原本の杖に触れるか使うかすれば記憶が甦るかも知れない。女神が入室を反対しなかったのは出した杖を誰かに奪わせ破棄する為。
ならば当然そこには」
「何か来るわね」
「来ますね。誰か強力な刺客が」

誰だろう…。今は何も浮かびはしない。
夕食後に情報共有してラフドッグの夏期休暇は終了。




--------------

19日の朝。
帰宅後に始まったのは待っていたシュルツへのフィーネの謝罪。

土下座までは行かなくとも深々とお辞儀。
「御免為さいシュルツ。止めるべき私が。守るべき私が煽ってしまって。後でスタンに怒られてから。どれだけ危険な事だったか漸く気付いた。もう姉なんて呼べないよねこれじゃ」
当人のシュルツはケロッと。
「お姉様はお姉様です。これからもずっと。私が選んだ事です。相手がお兄様で救われました。
その結果が有るだけです」
「うん…」
「もうあの話は止めましょう。お話をしていると御爺様のお耳に届いてしまうので。…ですが」
「ですが?」

「週に一度位の添い寝はお許し下さい。こちらに居る間だけは」
「うん。解った」

後ろのプリタとファーナが首を捻る。
「何か」
「有ったのですか?」
「何でもないの。私が見当違いな間違いを冗談半分で教えてしまったのよ」
「そうでしたか」
「成程」

その2人が淹れてくれたお茶で一息。全員がリビング席に並んだ。

シュルツが席を立ちバッグを触った。
「お兄様とのデート中に立ち寄ったルーナリオンの浜辺で町民の方に伺いました所。現地の水着は殆ど自作だそうで急遽皆様用の水着をご用意しました。
水温は低め。風もやや涼しく。日が落ちれば寒中水泳状態だと思い生地は厚め。肌の保護面積は広め。色気と呼べる物は有りません」
「なんじゃ寒いのか。夏なのに」
「南極大陸が近いからかなってシュルツと話してた」
「むぅ。あっちで泳ごうと思っておったのに」
「楽しみは減ったけどあんまし低水温で泳いだ経験無いから丁度いい半分訓練みたいな感じで行こう」
「うむ」

「男性用も上着を用意してあります。試着の不備は明後日までには間に合わせますので教えて下さい」
「ありがとシュルツ」
「はいお姉様」

「折角皆居るし上で早速試着しよう。明日の準備っても服装だけだし」

総意で上のドレスルームへ。


男性更衣室では男2人。

「境界線を見失った俺たちには」
「なんか新鮮だ」

装着完了。

「…相変わらずピッタリ」
「下は短パンだが上が…」
「「やっぱ見られてるな」」
何もかも手遅れでした。

新作水着は暖かく。ちょい臍出しのグレー統一。
「本格的な訓練では」
「常用出来るなこれ」
丈夫な生地でずっと長期で使えそう。

下のシュルツに不備無しと伝え休暇組は解散。

アローマはレイルたちの送迎でお付き合い。
ソプランは城。ロイドは裏庭のプリタの元へ。

リビングにはシュルツとフィーネとペッツだけとなり。シュルツに絵を見せながらグズルードの話をした。
「三代前のお兄様…。そしてアッテンハイムで差し向けられる刺客…。あ、お兄様!ペリーニャ様から無形の短剣を取り返して下さい。最も危険です」
「「あ!」」

「それだ。なんで気付かなかった」
「向こう行くにはまだ早いわね」
「落ち着こう。ペリーニャ本人を操る要素は完全ではないが引き離せた。
短剣を彼女から受け取れる人物は多くない。
俺が渡した物だ。他に見せるとも思えない。剣は常にバッグの中」
「ふぅー。シュルツが居てくれてホント助かったわ」
「どう致しまして」

「まーたギリギリ綱渡り」
「毎度の事ですね」
「クワッ」
「ニャ~」

忘れずメモして置こう。
私も覚えて置きます。また説得に行きましょう。それじゃないと倒せそうにない魔物が居たとか。
うん。それいいな。

皆の言葉に救われた気がした。

従者2人が戻った所で短剣の話をして本棟の水竜様像に旅の無事報告と最近の乱れた生活を謝罪し祈った。




--------------

王族関係者用の控え室。

美しい水色のドレスに身を包んだダリア姫と。
対面のエルラダさん。
彼女の視力は8割方回復。今は薄いグラサンをして娘の姿を上から下まで見ては触ってそっと抱き締めた。

「素敵な女性に成って。王子様に迎えられるだなんて…。
奪い取られたあの日には想像も出来なかったわ」
「お母さん…」
泣きそうになる娘を見て。
「お化粧が崩れてしまう。泣くのは私の仕事」
「はい…」

娘を離し。奥に控えていたライザーに歩み寄り。
「貴族や王家の作法などの覚えが無くご無礼を」
綺麗な一礼。
「いえ。ダリアの母なら私の義理の母。足を踏まれても無礼など有り得ません」
「お優しいのですね」
ライザーの方がタジタジ。何故かエルラダさんの気品が上を行く。
「お言葉は胸に」

「殿下。一つ我が儘を申し上げて宜しいでしょうか」
「何なりと」

「時々でも。月に一度位でも。娘と食事をさせて頂けませんでしょうか」
「それは勿論。毎日でも構いません。城からカメノス邸へも行けます。城からガードナーデ家へも行けます。
私は年の半分をウィンザートと言う東町で駐留する身。
ダリアの時間は如何様にでもお使い下さい」

「感謝致します」
深々と礼で返した。

俺たちは唯の見守り役。
特に口を挟む事も無ければ開く必要も無い。

そんな中でダリアが俺とフィーネの前に立ち。深々とお辞儀した。

「私を救って頂き。それからの日々はとても幸せで。
とても楽しくて。どんなに感謝してもし切れません。
長く気に掛けて貰い。今度は母まで救出して頂けました。
私は何も返せては居りません。何をすればお返し出来るのかも浮かびません。
どうしたら良いのでしょうか」

「全力で幸せに成れ。それが俺たちへの礼」
「何も要らないわ。私たちが勝手にやった事。微塵も気にせず前を向いて。お母さんとの時間を取り戻すの」
「はい…」
遂に涙が零れ落ちた。
「あ~だから泣いちゃ駄目だって」
「あら大変。お式まで時間が無いわ。急いで直しましょう」
「はい…」

少し遅れての開式。

王太子とメルシャンの時と同様に水竜教総本堂背面の本殿が開かれ王宮からの道を歩む主役の2人。

沿道に並ぶのは王城関係者とニーダ時代に救出に携わったメメット隊と俺たち。勇者隊としての参加は俺たち夫婦とロイドと従者2人で充分。

レイルとプレマーレはロロシュ邸内で新旧従者たちと楽しくわいわい。

沿道奥に王族。その脇にエルラダさん。
彼女だけが椅子に座り。その背にはペルシェが控える。

その直ぐ手前に俺たちが配置した。

主役が本殿に入り。成立の鐘が響き儀式を終えて出た。

王宮へと戻る。ここまででエルラダさんに変化は無い。
顔色血色共に良好。

少し気になり彼女に寄り添い肩に手を置いた。
「ご気分は」
「良好です。胸の痛みも無く。只少々興奮を」
「そうでしたか」

王宮に入る間際。こちらを心配そうに振り返ったダリアに向かって大きく手を振った。

安心した表情で王宮へと入った。

「陛下。少々興奮されて居られる様子。このまま私が中へ運んでも宜しいでしょうか」
「勿論だ。そうしてくれ」

「お姫様運びでも宜しいですか?」
「…別の意味での興奮が」
「光栄ですが平常心を。私が犯人に成ってしまします故」
「努力致します。ではお言葉に甘えまして」
「はい。失礼を」

フィーネを隣に。ペルシェを背後にエルラダさんを宴会場の席まで運んだ。

ダリアから近く。良く見える特別席へと下ろした。

「ダリア姫。少し興奮しただけだから大丈夫」
「はい」

その卓の背面卓席に自分たちが座り。
メメット隊は更に下座でド緊張気味。

昼食会が始まりライザー殿下の挨拶。
ダリアの挨拶。陛下と王妃の送る言葉。

注意深くエルラダさんから目を離さずに見守った。

滞り無く会食の儀が終了。エルラダさんが参加する簡易式はここまで。

会場中の皆がホッと胸を撫でた。
俺の背に浮くカタリデも。
「思ったよりも回復してるみたいね」
「みたいだね」
「良かったぁ」

お疲れ気味のエルラダさんを陛下の許可を取り転移でカメノス邸へと送り届けた。

序でに薬の打ち合わせに参加して無事に婚礼式終了。

アルシェからもう少し緑苔が欲しいと要求。
探して生えてたら取って来ますと帰宅に至る。


自宅のリビングテーブルに突っ伏す5人。
「気を遣うってこう言うことかぁ」
「疲れたねぇ」
「ご本人よりも気を張っていたようで」
「見てただけなのに」
「緊張しました…」

クワンは元気に。
「緑苔拾って来まーす」
「宜しくぅ~」
と皆が見送った。

生きてるって素晴らしい。
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