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うわあ、可愛い。
まるで、どこかの外国のようなお洒落でアンティークな街並みが目の前に広がる。
煉瓦でできた道路や建物に、街に飾られている赤、黄、オレンジなどの色とりどりの花々。
内心ではこの風景に心を躍らせつつ、あくまでも今までも何度も来ているかのように振る舞う。
「何か見たいところはある?」
「……特にないけれど、街の中を歩きたいわ」
この街に何があるかも分からないのにどこに行きたいかなんて言えるわけもなく、とりあえずこの街の雰囲気を楽しみたい。
夢だった。
こういう街並みの場所を旅行するのが。
まさかこういう形で来れるとは、夢にも思っていなかったけれど。
「そうだね。どこか寄りたいところがあったら言って」
「ええ、ありがとう」
美味しそうなパン屋、お洒落なものが飾られている雑貨屋、可愛らしい服を飾っている服屋、気になるものがたくさんあって、目移りしてしまう。
どうせなら、1人で来て全てのお店を見たかった。
「ねえ、喉乾かない?」
「そう言われると、乾いた気がする」
「じゃあ、ジュースでも買おうか」
生の果物をミキサーで砕いた100%のジュースのお店がすぐそこにある。
絶対、間違いなく美味しいやつ。
涼は迷うことなくそのお店に向かう。
「何の味がいい?」
「苺が、いいわ」
そう言うと、涼は口角を上げてこっちを見た。
「ははっ。やっぱり、苺。昔から苺があれば苺だったもんなあ」
「な、そんな笑うことないじゃない」
「ごめんごめん」
なにがツボなのか、涼はくすくすと笑いを堪えている。
だけど、そこには馬鹿にしているとかそんなマイナスなものは微塵も感じず、さらっとしていて嫌味がない。
目が、優しいの。
私を見る目が、柔らかいの。ピンク色というか、オレンジ色というか、パステルカラーで春の日のお昼時の穏やかな時間の中にいるような。
そんな目で見られたら…………。
「って、なに考えてんのよ」
「ん?」
「な、なんでもない」
今までの涼の意地悪な顔を思い浮かべて、自分の中にぽわんと浮かんだあり得ない感情を消去する。
だいたい、涼には好きな人がいる。私がもし涼を好きになって時点で、失恋確定なんだ。
「あれ、桜?」
「杏里、偶然だね。…………その方は?」
杏里の隣にいるのは、まさに私の理想を詰め込んだ見た目をした男の人だった。
「いとこよ。同じ学校に通ってるけれど、確かに、学年が違うから会わないわよね」
「はじめまして。奏多です」
「は、はじめまして。杏里の友人の桜です」
声までもが、やや高めで甘めの理想的なもの。
さっきまで涼のことが気になる自分がいたことが、急にバカバカしく感じてしまう。
「桜の婚約者の涼です、よろしく」
こ、婚約者なんてそんなこと、なんで言っちゃうの。
「で、でもまだ正式じゃない……と思うの」
「なあに、どうしたの桜。そんなこと言うなんて」
「えっと、あの……」
「桜、行こうか」
涼は私の手を掴むと、一礼をしてその場を去る。さっき歩いていたよりも大分スピードを上げて歩く涼に、脚が絡まりそうになる。
「ちょっ、ちょっと待って」
私の言葉を聞いて、ぴたっと動作を止めた。
「あ、……ごめん」
どこか動揺したその姿に、私はもしかしたらと1つの考えが思い浮かんだ。
まるで、どこかの外国のようなお洒落でアンティークな街並みが目の前に広がる。
煉瓦でできた道路や建物に、街に飾られている赤、黄、オレンジなどの色とりどりの花々。
内心ではこの風景に心を躍らせつつ、あくまでも今までも何度も来ているかのように振る舞う。
「何か見たいところはある?」
「……特にないけれど、街の中を歩きたいわ」
この街に何があるかも分からないのにどこに行きたいかなんて言えるわけもなく、とりあえずこの街の雰囲気を楽しみたい。
夢だった。
こういう街並みの場所を旅行するのが。
まさかこういう形で来れるとは、夢にも思っていなかったけれど。
「そうだね。どこか寄りたいところがあったら言って」
「ええ、ありがとう」
美味しそうなパン屋、お洒落なものが飾られている雑貨屋、可愛らしい服を飾っている服屋、気になるものがたくさんあって、目移りしてしまう。
どうせなら、1人で来て全てのお店を見たかった。
「ねえ、喉乾かない?」
「そう言われると、乾いた気がする」
「じゃあ、ジュースでも買おうか」
生の果物をミキサーで砕いた100%のジュースのお店がすぐそこにある。
絶対、間違いなく美味しいやつ。
涼は迷うことなくそのお店に向かう。
「何の味がいい?」
「苺が、いいわ」
そう言うと、涼は口角を上げてこっちを見た。
「ははっ。やっぱり、苺。昔から苺があれば苺だったもんなあ」
「な、そんな笑うことないじゃない」
「ごめんごめん」
なにがツボなのか、涼はくすくすと笑いを堪えている。
だけど、そこには馬鹿にしているとかそんなマイナスなものは微塵も感じず、さらっとしていて嫌味がない。
目が、優しいの。
私を見る目が、柔らかいの。ピンク色というか、オレンジ色というか、パステルカラーで春の日のお昼時の穏やかな時間の中にいるような。
そんな目で見られたら…………。
「って、なに考えてんのよ」
「ん?」
「な、なんでもない」
今までの涼の意地悪な顔を思い浮かべて、自分の中にぽわんと浮かんだあり得ない感情を消去する。
だいたい、涼には好きな人がいる。私がもし涼を好きになって時点で、失恋確定なんだ。
「あれ、桜?」
「杏里、偶然だね。…………その方は?」
杏里の隣にいるのは、まさに私の理想を詰め込んだ見た目をした男の人だった。
「いとこよ。同じ学校に通ってるけれど、確かに、学年が違うから会わないわよね」
「はじめまして。奏多です」
「は、はじめまして。杏里の友人の桜です」
声までもが、やや高めで甘めの理想的なもの。
さっきまで涼のことが気になる自分がいたことが、急にバカバカしく感じてしまう。
「桜の婚約者の涼です、よろしく」
こ、婚約者なんてそんなこと、なんで言っちゃうの。
「で、でもまだ正式じゃない……と思うの」
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「えっと、あの……」
「桜、行こうか」
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どこか動揺したその姿に、私はもしかしたらと1つの考えが思い浮かんだ。
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