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2話
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とりあえず1日目を終えて、1階にあった温泉に入って疲れを取る。
露天風呂まで完備されていて、星空の下で月を眺めながら浸かる温泉は、今までに感じたことの無いほどの癒しを与えてくれる。
しかも、自分1人しかいなくて独占状態という最高のシチュエーション。
歌なんかを歌いたくなったけれど、流石にそれはやめておくことにした。
十数分、十分に体が温まったところで温泉から上がり、着替えをしてカフェに寄ってから杏里の部屋を訪ねた。
苺のフレッシュジュースを片手に、今日のことを振り返りながら雑談をする。
お風呂上がりの牛乳ならぬ苺ジュースは、最高に美味しく感じた。
「ところで、話したいことって?」
「あ、うん」
ついに、話す時が来た。
姿勢を正して、杏里と向かい合う。
婚約者がいるのに奏多さんが好きだなんて言ったら、杏里はどんな目で私を見るだろう。
軽蔑? 驚き? 意外にも落ち着いた目?
1人であれこれと考えていてもなにも進まない。
話そうと思えば思うほど、心臓の鼓動の速度が速くなっていく。
「あ、あのね、私…………奏多さんのこと好きなの」
「やっぱり。そうだと思った」
ばれてた。
「でも、涼がいるし……」
「……恋は自由だと思うわ。気持ちに嘘はつけないもの」
意外だった。杏里がそんな風に言うなんて。もっと立場を考えないと、てきなことを優しい口調で言われるかと思ったのに。
「杏里は、好きな人いるの?」
「えっと……いるわ」
「誰? 私の知ってる人?」
「隣のクラス、の人」
てことは、涼ではないということで、失恋確定というわけになるのだけれど、本人に言った方がいいのかどうかはこれから考えることにする。
それよりも、杏里の好きな人なんだからきっと真面目で素敵な人なんだろうなと想像がついた。
隣のクラスかあ。
きっと名前を聞いても分からないから、あとで誰なのか見せてもらわないと。
「でも、桜が奏多さん好きになるなんてちょっと驚いた」
「どうして?」
「だって、あんなに涼くんのこと好きって言ってたから。婚約が決まった時なんか、本当に嬉しそうな顔してたし」
杏里の言う自分の姿を想像してみるけれど、どうも腑に落ちない。
でも、たしかにこの世界の涼なら……心惹かれるのも分からなくもない。
普通に見た目はいいし、人当たりも良いし、いつでも笑顔を絶やさずにその場をぱっと柔らかくするんだもの。
クラスメートたちをここ最近観察していたけれど、多分涼に片思いをしている様子の子だって何人か見受けられて、涼がそれに気付いているのか分からないけれど、こんな私と婚約じゃなくて涼を好いている、私なんかよりももっと女の子らしいほんわかとした人の方が、涼には合う気がするの。
「そういえば、今日朝以来涼に会ってないかも……」
「気になるの? 涼くんのこと」
「そんなことないよ。だって、涼のことは好きじゃないし」
「なんか、最近の桜、変わったよね。少し……男らしくなったっていうか」
もともとのこの世界の私って一体どんな人間だったのだろう。
でもきっと、もっと女の子らしく可愛らしくてお花が似合うような自分だったんだろうなと予想が付いた。
露天風呂まで完備されていて、星空の下で月を眺めながら浸かる温泉は、今までに感じたことの無いほどの癒しを与えてくれる。
しかも、自分1人しかいなくて独占状態という最高のシチュエーション。
歌なんかを歌いたくなったけれど、流石にそれはやめておくことにした。
十数分、十分に体が温まったところで温泉から上がり、着替えをしてカフェに寄ってから杏里の部屋を訪ねた。
苺のフレッシュジュースを片手に、今日のことを振り返りながら雑談をする。
お風呂上がりの牛乳ならぬ苺ジュースは、最高に美味しく感じた。
「ところで、話したいことって?」
「あ、うん」
ついに、話す時が来た。
姿勢を正して、杏里と向かい合う。
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軽蔑? 驚き? 意外にも落ち着いた目?
1人であれこれと考えていてもなにも進まない。
話そうと思えば思うほど、心臓の鼓動の速度が速くなっていく。
「あ、あのね、私…………奏多さんのこと好きなの」
「やっぱり。そうだと思った」
ばれてた。
「でも、涼がいるし……」
「……恋は自由だと思うわ。気持ちに嘘はつけないもの」
意外だった。杏里がそんな風に言うなんて。もっと立場を考えないと、てきなことを優しい口調で言われるかと思ったのに。
「杏里は、好きな人いるの?」
「えっと……いるわ」
「誰? 私の知ってる人?」
「隣のクラス、の人」
てことは、涼ではないということで、失恋確定というわけになるのだけれど、本人に言った方がいいのかどうかはこれから考えることにする。
それよりも、杏里の好きな人なんだからきっと真面目で素敵な人なんだろうなと想像がついた。
隣のクラスかあ。
きっと名前を聞いても分からないから、あとで誰なのか見せてもらわないと。
「でも、桜が奏多さん好きになるなんてちょっと驚いた」
「どうして?」
「だって、あんなに涼くんのこと好きって言ってたから。婚約が決まった時なんか、本当に嬉しそうな顔してたし」
杏里の言う自分の姿を想像してみるけれど、どうも腑に落ちない。
でも、たしかにこの世界の涼なら……心惹かれるのも分からなくもない。
普通に見た目はいいし、人当たりも良いし、いつでも笑顔を絶やさずにその場をぱっと柔らかくするんだもの。
クラスメートたちをここ最近観察していたけれど、多分涼に片思いをしている様子の子だって何人か見受けられて、涼がそれに気付いているのか分からないけれど、こんな私と婚約じゃなくて涼を好いている、私なんかよりももっと女の子らしいほんわかとした人の方が、涼には合う気がするの。
「そういえば、今日朝以来涼に会ってないかも……」
「気になるの? 涼くんのこと」
「そんなことないよ。だって、涼のことは好きじゃないし」
「なんか、最近の桜、変わったよね。少し……男らしくなったっていうか」
もともとのこの世界の私って一体どんな人間だったのだろう。
でもきっと、もっと女の子らしく可愛らしくてお花が似合うような自分だったんだろうなと予想が付いた。
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