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お母さんの言葉で、今日は図書館に来ることになった。図書館は流石に向こうの世界にもあったものだし、涼も今日はそれほど驚いている様子はなく、自分のではない宿題に真剣に向き合っている。
勉強内容は特に向こうとも変わらず、むしろあっちの方が少し難しく感じるほどで、涼は手を止めずに次々に問題を解いていく。
そういえば、向こうの世界ではこうして2人で勉強するということはなく、こんな姿を今までに見た事が無かった。
こっちの世界の涼とはもちろん図書館なんて来たことはないし。
涼は目の前の宿題に集中しているのに、私はその宿題をしている涼の顔を見てしまう。
まつげ意外と長いんだな、とか、凹凸のはっきりした顔だな、とか……シャーペンを持つ指も長くて奇麗で、こっちの世界の涼は運動をやっていたせいかあまり手に関しては奇麗じゃなかったけれど、今目の前にいる涼は、どこを見ても洗練されている。
本当に、同じなのは顔の作りと背くらいだけ……。
「桜?」
「あ、ううん」
声を潜めて2人にしか聞こえない声でやりとりをするのだけれど、それがなんだかこそばゆい。
「どこか分からないところある?」
「大丈夫」
「そっか」
そう言うと、再び宿題に集中し始めた。
分かる。こんなに奇麗で、性格だって悪く無くて、好きだという気持ちを真っすぐにぶつけてくれる人を好きなる気持ち。
私の幼馴染の涼だって、初めからこんなんだったら絶対に好きになってた。
というか……目の前の涼が好きなのは多分おしとやかであろう私で、私なのだけれど私ではない。
…………そうか、私じゃないんだ。
決して、この今の私じゃない。
涼が好きなのは同じ世界にいた女の子らしい桜で、多分まだその桜の面影を私を通して見ているから私のことが好きだと言っているけれど、そのうちきっと私のことは好きではなくなる。
だって、私は桜であって桜じゃない。
その事実は、今まで比べ物にならないほど私に空虚感を覚えさせた。
もし、またあの世界に2人で戻ってしまったら、私は婚約をやっぱり破棄しないといけない。いや、もしかしたら世界が正常に戻るかもしれないから破棄しない方がいい?
どうしたらいいのか、分からない。
婚約って1度破棄した後にまた復活できるものなの?
でも、こっちの世界では同じ人と結婚することだってあるし、出来るのかな……。
「桜? 何か悩んでる? 分からないところある?」
「あ、ううん。大丈夫」
勉強内容は特に向こうとも変わらず、むしろあっちの方が少し難しく感じるほどで、涼は手を止めずに次々に問題を解いていく。
そういえば、向こうの世界ではこうして2人で勉強するということはなく、こんな姿を今までに見た事が無かった。
こっちの世界の涼とはもちろん図書館なんて来たことはないし。
涼は目の前の宿題に集中しているのに、私はその宿題をしている涼の顔を見てしまう。
まつげ意外と長いんだな、とか、凹凸のはっきりした顔だな、とか……シャーペンを持つ指も長くて奇麗で、こっちの世界の涼は運動をやっていたせいかあまり手に関しては奇麗じゃなかったけれど、今目の前にいる涼は、どこを見ても洗練されている。
本当に、同じなのは顔の作りと背くらいだけ……。
「桜?」
「あ、ううん」
声を潜めて2人にしか聞こえない声でやりとりをするのだけれど、それがなんだかこそばゆい。
「どこか分からないところある?」
「大丈夫」
「そっか」
そう言うと、再び宿題に集中し始めた。
分かる。こんなに奇麗で、性格だって悪く無くて、好きだという気持ちを真っすぐにぶつけてくれる人を好きなる気持ち。
私の幼馴染の涼だって、初めからこんなんだったら絶対に好きになってた。
というか……目の前の涼が好きなのは多分おしとやかであろう私で、私なのだけれど私ではない。
…………そうか、私じゃないんだ。
決して、この今の私じゃない。
涼が好きなのは同じ世界にいた女の子らしい桜で、多分まだその桜の面影を私を通して見ているから私のことが好きだと言っているけれど、そのうちきっと私のことは好きではなくなる。
だって、私は桜であって桜じゃない。
その事実は、今まで比べ物にならないほど私に空虚感を覚えさせた。
もし、またあの世界に2人で戻ってしまったら、私は婚約をやっぱり破棄しないといけない。いや、もしかしたら世界が正常に戻るかもしれないから破棄しない方がいい?
どうしたらいいのか、分からない。
婚約って1度破棄した後にまた復活できるものなの?
でも、こっちの世界では同じ人と結婚することだってあるし、出来るのかな……。
「桜? 何か悩んでる? 分からないところある?」
「あ、ううん。大丈夫」
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