65 / 69
11話
2
しおりを挟む
「着いたよ」
連れて来られたところは、畑が一面に広がっていて、その敷地内にビニールハウスもあって広大な土地だった。
こんなところがあるなんて、全く知らなかった。
まだまだこの世界を探検したい思う。
「こっちこっち」
私たちに手を振る聖くんは、ビニールハウスに向かって歩き始める。
その後を追って私と杏里も歩き出した。
「ここ、入って」
「うん」
ハウスの中に入ると、男の人が1人いて中を見渡すと真っ赤な苺がたくさんなっていた。
まさに苺の天国。ここに住んでもいいくらい、最高の環境。
苺が果物じゃなくて、宝石に見えてくる。
「今日はよく来てくれたね」
「いえ、こちらこそありがとうございます」
「たくさん食べて行ってね。苺のお菓子もあとで持って来るからね」
「まあ、素敵ね。本当にありがとうございます」
「じゃあ、僕が苺の取り方教えるよ」
「うんっ」
杏里と聖くんと3人で横並びになって、まず1つを採る。そしてそれをそのまま口の中に入れる。
甘い。自然の優しい甘さが口の中に広まる。これ、本当に美味しい。
「すごい甘いわ。美味しいわね」
「でしょ? 僕この苺が1番好きなんだ」
「うん、私も」
1つ1つを丁寧に収穫して、十数個収穫したところでハウス内にある椅子に座って皆でそれを食べる。
何個食べても飽きない。苺に囲まれながら苺を食べる。なんて贅沢な時間。
「皆さん、苺のムースに苺のゼリー、苺のタルトに苺のグミはいかがですか?」
と、様々な苺のスイーツを持ってきてくれたのは先ほどの男の人で、見た目に美しい数種類のスイーツがテーブルの上に並べられる。
苺で埋め尽くされるテーブルの上。小人になって、この上を歩きたい。
「わあ、ありがとうございます。もう、幸せすぎます」
目の前に置かれた一口サイズの苺のタルトを手に取って口の中に入れる。バターの風味、苺の香り、クリームの甘み、全てが絶妙にマッチして心を満たす。
次に手にしたのは苺のグミ。可愛らしいサイズの真っ赤なグミ。
…………なんだろう、前にもこういうものを見たような気がする……。でも、思い出せない。
でもそれは、すごく大切なものだった気がするの。
苺をこれでもかというくらい堪能した1日は充実した日だった。
「お土産も貰っちゃって、本当に今日はありがとう」
「ううん、僕こそ苺好きな仲間と一緒に食べられてすごく嬉しいよ」
「私までこんなに頂いちゃって」
「ぜひ、ご家族皆で食べてみて」
「ええ」
苺の香りで満たされた車内にいると、あんなにたくさん食べたのにまたお腹が空いてくる。
聖くんを見ると笑顔を浮かべてこっちを見ていて、私も笑顔を返した。
「また遊ぼうね」
「うん、もちろん」
「本当に仲良いのね。羨ましいくらい」
「ふふっ、苺仲間だもんね、私たち」
「そうだね」
聖くんは、私たちをそれぞれの家まで送ってくれて、笑顔と共に帰っていった。
連れて来られたところは、畑が一面に広がっていて、その敷地内にビニールハウスもあって広大な土地だった。
こんなところがあるなんて、全く知らなかった。
まだまだこの世界を探検したい思う。
「こっちこっち」
私たちに手を振る聖くんは、ビニールハウスに向かって歩き始める。
その後を追って私と杏里も歩き出した。
「ここ、入って」
「うん」
ハウスの中に入ると、男の人が1人いて中を見渡すと真っ赤な苺がたくさんなっていた。
まさに苺の天国。ここに住んでもいいくらい、最高の環境。
苺が果物じゃなくて、宝石に見えてくる。
「今日はよく来てくれたね」
「いえ、こちらこそありがとうございます」
「たくさん食べて行ってね。苺のお菓子もあとで持って来るからね」
「まあ、素敵ね。本当にありがとうございます」
「じゃあ、僕が苺の取り方教えるよ」
「うんっ」
杏里と聖くんと3人で横並びになって、まず1つを採る。そしてそれをそのまま口の中に入れる。
甘い。自然の優しい甘さが口の中に広まる。これ、本当に美味しい。
「すごい甘いわ。美味しいわね」
「でしょ? 僕この苺が1番好きなんだ」
「うん、私も」
1つ1つを丁寧に収穫して、十数個収穫したところでハウス内にある椅子に座って皆でそれを食べる。
何個食べても飽きない。苺に囲まれながら苺を食べる。なんて贅沢な時間。
「皆さん、苺のムースに苺のゼリー、苺のタルトに苺のグミはいかがですか?」
と、様々な苺のスイーツを持ってきてくれたのは先ほどの男の人で、見た目に美しい数種類のスイーツがテーブルの上に並べられる。
苺で埋め尽くされるテーブルの上。小人になって、この上を歩きたい。
「わあ、ありがとうございます。もう、幸せすぎます」
目の前に置かれた一口サイズの苺のタルトを手に取って口の中に入れる。バターの風味、苺の香り、クリームの甘み、全てが絶妙にマッチして心を満たす。
次に手にしたのは苺のグミ。可愛らしいサイズの真っ赤なグミ。
…………なんだろう、前にもこういうものを見たような気がする……。でも、思い出せない。
でもそれは、すごく大切なものだった気がするの。
苺をこれでもかというくらい堪能した1日は充実した日だった。
「お土産も貰っちゃって、本当に今日はありがとう」
「ううん、僕こそ苺好きな仲間と一緒に食べられてすごく嬉しいよ」
「私までこんなに頂いちゃって」
「ぜひ、ご家族皆で食べてみて」
「ええ」
苺の香りで満たされた車内にいると、あんなにたくさん食べたのにまたお腹が空いてくる。
聖くんを見ると笑顔を浮かべてこっちを見ていて、私も笑顔を返した。
「また遊ぼうね」
「うん、もちろん」
「本当に仲良いのね。羨ましいくらい」
「ふふっ、苺仲間だもんね、私たち」
「そうだね」
聖くんは、私たちをそれぞれの家まで送ってくれて、笑顔と共に帰っていった。
0
あなたにおすすめの小説
「幼馴染は、安心できる人で――独占する人でした」
だって、これも愛なの。
恋愛
幼い頃の無邪気な一言。
「お兄様みたいな人が好き」――その言葉を信じ続け、彼はずっと優しく隣にいてくれた。
エリナにとってレオンは、安心できる幼馴染。
いつも柔らかく笑い、困ったときには「無理しなくていい」と支えてくれる存在だった。
けれど、他の誰かの影が差し込んだ瞬間、彼の奥に潜む本音が溢れ出す。
「俺は譲らないよ。誰にも渡さない」
優しいだけじゃない。
安心と独占欲――その落差に揺さぶられて、エリナの胸は恋に気づいていく。
安心できる人が、唯一の人になるまで。
甘く切ない幼馴染ラブストーリー。
女王は若き美貌の夫に離婚を申し出る
小西あまね
恋愛
「喜べ!やっと離婚できそうだぞ!」「……は?」
政略結婚して9年目、32歳の女王陛下は22歳の王配陛下に笑顔で告げた。
9年前の約束を叶えるために……。
豪胆果断だがどこか天然な女王と、彼女を敬愛してやまない美貌の若き王配のすれ違い離婚騒動。
「月と雪と温泉と ~幼馴染みの天然王子と最強魔術師~」の王子の姉の話ですが、独立した話で、作風も違います。
本作は小説家になろうにも投稿しています。
私を嫌っていた冷徹魔導士が魅了の魔法にかかった結果、なぜか私にだけ愛を囁く
魚谷
恋愛
「好きだ、愛している」
帝国の英雄である将軍ジュリアは、幼馴染で、眉目秀麗な冷血魔導ギルフォードに抱きしめられ、愛を囁かれる。
混乱しながらも、ジュリアは長らく疎遠だった美形魔導師に胸をときめかせてしまう。
ギルフォードにもジュリアと長らく疎遠だったのには理由があって……。
これは不器用な魔導師と、そんな彼との関係を修復したいと願う主人公が、お互いに失ったものを取り戻し、恋する物語
【本編完結】王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!
こさか りね
恋愛
私、フェアリエル・クリーヴランドは、ひょんな事から前世を思い出した。
そして、気付いたのだ。婚約者が私の事を良く思っていないという事に・・・。
婚約者の態度は前世を思い出した私には、とても耐え難いものだった。
・・・だったら、婚約解消すれば良くない?
それに、前世の私の夢は『のんびりと田舎暮らしがしたい!』と常々思っていたのだ。
結婚しないで済むのなら、それに越したことはない。
「ウィルフォード様、覚悟する事ね!婚約やめます。って言わせてみせるわ!!」
これは、婚約解消をする為に奮闘する少女と、本当は好きなのに、好きと気付いていない王子との攻防戦だ。
そして、覚醒した王子によって、嫌でも成長しなくてはいけなくなるヒロインのコメディ要素強めな恋愛サクセスストーリーが始まる。
※序盤は恋愛要素が少なめです。王子が覚醒してからになりますので、気長にお読みいただければ嬉しいです。
※本編完結しました。
※後日談を更新中です。
人質王女の恋
小ろく
恋愛
先の戦争で傷を負った王女ミシェルは顔に大きな痣が残ってしまい、ベールで隠し人目から隠れて過ごしていた。
数年後、隣国の裏切りで亡国の危機が訪れる。
それを救ったのは、今まで国交のなかった強大国ヒューブレイン。
両国の国交正常化まで、ミシェルを人質としてヒューブレインで預かることになる。
聡明で清楚なミシェルに、国王アスランは惹かれていく。ミシェルも誠実で美しいアスランに惹かれていくが、顔の痣がアスランへの想いを止める。
傷を持つ王女と一途な国王の恋の話。
治療係ですが、公爵令息様がものすごく懐いて困る~私、男装しているだけで、女性です!~
百門一新
恋愛
男装姿で旅をしていたエリザは、長期滞在してしまった異国の王都で【赤い魔法使い(男)】と呼ばれることに。職業は完全に誤解なのだが、そのせいで女性恐怖症の公爵令息の治療係に……!?「待って。私、女なんですけども」しかも公爵令息の騎士様、なぜかものすごい懐いてきて…!?
男装の魔法使い(職業誤解)×女性が大の苦手のはずなのに、ロックオンして攻めに転じたらぐいぐいいく騎士様!?
※小説家になろう様、ベリーズカフェ様、カクヨム様にも掲載しています。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
セイレーンの家
まへばらよし
恋愛
病気のせいで結婚を諦めていた桐島柊子は、叔母の紹介で建築士の松井卓朗とお見合いをすることになった。卓朗は柊子の憧れの人物であり、柊子は彼に会えると喜ぶも、緊張でお見合いは微妙な雰囲気で終えてしまう。一方で卓朗もまた柊子に惹かれていく。ぎこちなくも順調に交際を重ね、二人は見合いから半年後に結婚をする。しかし、お互いに抱えていた傷と葛藤のせいで、結婚生活は微妙にすれ違っていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる