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魔法の実験
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気がつくと俺は白い空間にいた。
……ここはどこなんだ?……確か…ギルド長室でギルアスさんとエレンさんと話した後、ギルドの休憩室で就寝準備をして寝たはず……なら、ここは漫画なんかでよくある『夢の中』ってやつか?
そんなことを考えていると、前方の少し離れたところにテーブルと向かい合って椅子に座っている男女が現れた。
「……ねぇ、あなた。大切な話をしてもいいかしら?これからのことに関わることよ。」
「これからに関わること、か……確かに重要だな。…で、その話っていうのは?」
……俺のことは見えてないんだな。少し離れてはいるけど、見えない距離じゃないからな。
「そ、その……実は……」
「ん?どうしたんだ?」
「…………あ、赤ちゃんがいるのよ……私とあなたの赤ちゃんが……私のお腹に……」
「!!!本当か!?本当なのか!?」
おお!お二人さんおめでとうさん!
「ハハハ…俺達の…子供か……俺が父親になるのか……」
「ええ!本当に嬉しいわ!」
男性は手で顔を覆っているが、笑顔なのが一目で分かった。女性も幸せそうに笑ってるな。
「……だが…厄介事が増えるのも事実か……」
……?厄介事?何か特別な事情があるのか?
「…ええ……私達はこの子を守れるかしら…?もし…守りきれなかったら……」
「大丈夫だ。そりゃ、守りきれなかったらバッドエンドになるだろうが……逆に言えば守りきりさえすればハッピーエンドなんだ。俺がお前も、勿論お腹の子も守ってやる。だから大丈夫だ。」
……むちゃくちゃカッコいい事言うじゃないか!うん!是非、この人達には幸せになって欲しいな!どんな事情があるのか分からないけど……二人とも頑張れ!
「………………ん……朝か……」
次に気が付けばギルドの休憩室だった。
「…にしても、あの夢は何だったんだろうな?何か意味があるのか?」
予知夢とかそういう類いの夢なら、必ず意味があるよな……何かを伝えたかったのか?てか、根本的な話、あの人らは誰なんだ?俺の知り合いにはいないぞ?
俺はベッドに座って色々考えてみたが……結局何も分からなかった。
「……まぁ、何か意味があるなら『その時』になったら分かるよな?さすがにヒントがあれだけってことはないだろうし。」
…………ないよな?…うん、そうだと思おう。
俺は色々考えた後、支度をして食堂に向かった。
「…………スゥゥ……ハァァ……よし、行くか。」
ギルドの食堂はバイキング形式で自分で食べたい料理を食べたいだけ取れる。そのバイキング形式なのはいいと思う。けどな……ここは冒険者ギルドの食堂だ。つまり、冒険者だらけだ。で、冒険者は気さくで軽くて豪快な人がめちゃくちゃいる。なかなかの頻度で料理を取ってるといきなり話しかけてきたりするんだよな。……要するに、コミュ障の俺にとってはかなりの攻撃だ。だから、俺は食堂に入る前に深呼吸をして気合いをいれた。
食堂の扉の取っ手を握る。
「………………やっぱ無理だな……」
結局無理なんかい!
俺は自分で自分にツッコんだ。
あれだけ、準備万端!って感じの雰囲気出しといて結局無理とか……情けないな……けど、無理なもんは無理なんだ……
「よう、ヒビキ。おはようさん。こんな所で何してるんだ?」
「おはようございます、ギルアスさん。いや…中に入ろうとは思うんですけど……中に入るとよく話しかけられるじゃないですか?なので、さっき入ろうとして取っ手を握ってはみたんですけど……やっぱり無理でした。」
「…ハァ……ったくお前は……まぁ…入ろうと取っ手を握っただけ頑張った方か……」
ギルアスさんは呆れたようにため息をついて、そんなことを言う。……俺、ギルアスさんの中で自分がどんな評価されてんのか気になったんだけど……まぁ、いいか。ギルアスさんの言う通り、この世界に来る前だと入ろうともしなかっただろうからな。入ろうとしただけ、頑張ったさ。……完全に自己満足だけどな。……何でこの世界に来て頑張り始めたかって?まぁ、ずっとギルアスさんに甘えるわけにはいかないし、自立しなきゃいけないからな。それに……エレンさんとパーティーを組むなら、エレンさんもコミュ障だし……まぁ、そこは男として少しでもリードできたらいいな、って思ったんだ。
「ほら、一緒に行ってやるから中に入るぞ。」
「はい。ありがとうございます。」
「待ってぇぇぇ!私も一緒にぃぃぃ!」
……うん、皆予想なんかしなくても分かったよな?そうです……エレンさんの声です……
エレンさんが結構な勢いで走ってくる。……どこかのタイミングで転ける気がするな……
「…あっ……」
あっ!やっぱり躓いた!
俺は魔法を発動した。イメージは反重力だ。重力に逆らってプカプカと浮くイメージをした。
「…え?う、浮いてる!?なにこれ!?」
魔法はきちんと発動して、エレンさんは転ける前にプカプカとその場で浮いている。……俺はそのまま風魔法を発動させようとしたが、やっぱり止めた。イメージが反重力だからな。重力に逆らって浮きはするが、動かすことは出来ないから風魔法を発動しようとした。けど…昨日、森に入って魔物を討伐してる時にエレンさんが「魔法を使いながら別の魔法を発動させると必ず失敗するからしたって無駄なんだよね。これは何百年にも渡って研究されてきたけど、誰一人として成功させることは出来なかったからね。確実だよ。」って言ってたんだよな。
「………えっと……これ、ヒビキだよね?もう大丈夫だよ?」
「……エレンさん…少し実験してもいいですか?」
「え?う、うん…いいけど……何するの?」
……多分、魔法を同時に使えないのはイメージがあやふやになるからだよな?なら、パソコンでウィンドウを同時に並べるイメージで魔法を使えば魔法も同時に使えるんじゃないか?
俺はそう考えて、ウィンドウを同時に並べるイメージで魔法を発動した。……一つ目のウィンドウは浮遊魔法、二つ目のウィンドウは風魔法……
「……よし!成功だ!」
俺の予想通り、浮遊魔法と風魔法の同時展開が成功した。
「……ま、まさかこれって…」
エレンさんが驚いた顔をしている。
エレンさんは魔法使いだから、魔力の流れで二つ同時に魔法を使ったのが分かったのか?
「……エレンが何に驚いてるかは『今は』聞かない。早くメシ食ってギルド長室に行くぞ。」
「わ、分かりました。」
俺達はエレンさんに掛けた風魔法と浮遊魔法を解除して食堂に入った。
……さっき、ギルアスさん…『今は』を強調してたよな……うぅ…後で質問攻めにされるなぁ……
……ここはどこなんだ?……確か…ギルド長室でギルアスさんとエレンさんと話した後、ギルドの休憩室で就寝準備をして寝たはず……なら、ここは漫画なんかでよくある『夢の中』ってやつか?
そんなことを考えていると、前方の少し離れたところにテーブルと向かい合って椅子に座っている男女が現れた。
「……ねぇ、あなた。大切な話をしてもいいかしら?これからのことに関わることよ。」
「これからに関わること、か……確かに重要だな。…で、その話っていうのは?」
……俺のことは見えてないんだな。少し離れてはいるけど、見えない距離じゃないからな。
「そ、その……実は……」
「ん?どうしたんだ?」
「…………あ、赤ちゃんがいるのよ……私とあなたの赤ちゃんが……私のお腹に……」
「!!!本当か!?本当なのか!?」
おお!お二人さんおめでとうさん!
「ハハハ…俺達の…子供か……俺が父親になるのか……」
「ええ!本当に嬉しいわ!」
男性は手で顔を覆っているが、笑顔なのが一目で分かった。女性も幸せそうに笑ってるな。
「……だが…厄介事が増えるのも事実か……」
……?厄介事?何か特別な事情があるのか?
「…ええ……私達はこの子を守れるかしら…?もし…守りきれなかったら……」
「大丈夫だ。そりゃ、守りきれなかったらバッドエンドになるだろうが……逆に言えば守りきりさえすればハッピーエンドなんだ。俺がお前も、勿論お腹の子も守ってやる。だから大丈夫だ。」
……むちゃくちゃカッコいい事言うじゃないか!うん!是非、この人達には幸せになって欲しいな!どんな事情があるのか分からないけど……二人とも頑張れ!
「………………ん……朝か……」
次に気が付けばギルドの休憩室だった。
「…にしても、あの夢は何だったんだろうな?何か意味があるのか?」
予知夢とかそういう類いの夢なら、必ず意味があるよな……何かを伝えたかったのか?てか、根本的な話、あの人らは誰なんだ?俺の知り合いにはいないぞ?
俺はベッドに座って色々考えてみたが……結局何も分からなかった。
「……まぁ、何か意味があるなら『その時』になったら分かるよな?さすがにヒントがあれだけってことはないだろうし。」
…………ないよな?…うん、そうだと思おう。
俺は色々考えた後、支度をして食堂に向かった。
「…………スゥゥ……ハァァ……よし、行くか。」
ギルドの食堂はバイキング形式で自分で食べたい料理を食べたいだけ取れる。そのバイキング形式なのはいいと思う。けどな……ここは冒険者ギルドの食堂だ。つまり、冒険者だらけだ。で、冒険者は気さくで軽くて豪快な人がめちゃくちゃいる。なかなかの頻度で料理を取ってるといきなり話しかけてきたりするんだよな。……要するに、コミュ障の俺にとってはかなりの攻撃だ。だから、俺は食堂に入る前に深呼吸をして気合いをいれた。
食堂の扉の取っ手を握る。
「………………やっぱ無理だな……」
結局無理なんかい!
俺は自分で自分にツッコんだ。
あれだけ、準備万端!って感じの雰囲気出しといて結局無理とか……情けないな……けど、無理なもんは無理なんだ……
「よう、ヒビキ。おはようさん。こんな所で何してるんだ?」
「おはようございます、ギルアスさん。いや…中に入ろうとは思うんですけど……中に入るとよく話しかけられるじゃないですか?なので、さっき入ろうとして取っ手を握ってはみたんですけど……やっぱり無理でした。」
「…ハァ……ったくお前は……まぁ…入ろうと取っ手を握っただけ頑張った方か……」
ギルアスさんは呆れたようにため息をついて、そんなことを言う。……俺、ギルアスさんの中で自分がどんな評価されてんのか気になったんだけど……まぁ、いいか。ギルアスさんの言う通り、この世界に来る前だと入ろうともしなかっただろうからな。入ろうとしただけ、頑張ったさ。……完全に自己満足だけどな。……何でこの世界に来て頑張り始めたかって?まぁ、ずっとギルアスさんに甘えるわけにはいかないし、自立しなきゃいけないからな。それに……エレンさんとパーティーを組むなら、エレンさんもコミュ障だし……まぁ、そこは男として少しでもリードできたらいいな、って思ったんだ。
「ほら、一緒に行ってやるから中に入るぞ。」
「はい。ありがとうございます。」
「待ってぇぇぇ!私も一緒にぃぃぃ!」
……うん、皆予想なんかしなくても分かったよな?そうです……エレンさんの声です……
エレンさんが結構な勢いで走ってくる。……どこかのタイミングで転ける気がするな……
「…あっ……」
あっ!やっぱり躓いた!
俺は魔法を発動した。イメージは反重力だ。重力に逆らってプカプカと浮くイメージをした。
「…え?う、浮いてる!?なにこれ!?」
魔法はきちんと発動して、エレンさんは転ける前にプカプカとその場で浮いている。……俺はそのまま風魔法を発動させようとしたが、やっぱり止めた。イメージが反重力だからな。重力に逆らって浮きはするが、動かすことは出来ないから風魔法を発動しようとした。けど…昨日、森に入って魔物を討伐してる時にエレンさんが「魔法を使いながら別の魔法を発動させると必ず失敗するからしたって無駄なんだよね。これは何百年にも渡って研究されてきたけど、誰一人として成功させることは出来なかったからね。確実だよ。」って言ってたんだよな。
「………えっと……これ、ヒビキだよね?もう大丈夫だよ?」
「……エレンさん…少し実験してもいいですか?」
「え?う、うん…いいけど……何するの?」
……多分、魔法を同時に使えないのはイメージがあやふやになるからだよな?なら、パソコンでウィンドウを同時に並べるイメージで魔法を使えば魔法も同時に使えるんじゃないか?
俺はそう考えて、ウィンドウを同時に並べるイメージで魔法を発動した。……一つ目のウィンドウは浮遊魔法、二つ目のウィンドウは風魔法……
「……よし!成功だ!」
俺の予想通り、浮遊魔法と風魔法の同時展開が成功した。
「……ま、まさかこれって…」
エレンさんが驚いた顔をしている。
エレンさんは魔法使いだから、魔力の流れで二つ同時に魔法を使ったのが分かったのか?
「……エレンが何に驚いてるかは『今は』聞かない。早くメシ食ってギルド長室に行くぞ。」
「わ、分かりました。」
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