クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず

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パーティー会場にて

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北条さんとゲームで同じギルドだったことが分かってから、更に色々と話し込んでしまった。

「じゃあ、俺はそろそろ戻りますね。」

「ええ、引き止めてしまってごめんなさい。」

「いえいえ!俺も楽しかったですから。」

「私もよ。機会があればまた話しましょう。」

「ええ、是非。」

寝ているスイを抱っこして、部屋に張っていた結界を解き、部屋の外に出るとギルアスさんが壁にもたれ掛かって首をコックリコックリしていた。

「あの……ギルアスさん。お待たせしました。」

「ん、おお…遅かったな。」

「すみません、つい色々話してしまいました。」

「そうか…」

まあ……ギルアスさんからしたら何を話していたのかは気になるだろうけど……さすがに『MMORPGについて話していました』とは言えないからな。

「まあ、とりあえずもう少しで夕食だからな。スイも起こして準備するぞ。」

「分かりました。」

ということで、一度部屋に戻って支度をすることになった。

「スイー起きろよー。起きないと置いていっちゃうぞー。」

「うぅ……むにゃむにゃ……」

ダメだこりゃ……まったく起きない……

「ギリギリまで寝かしとくしかなさそうだな。」

ギルアスさんが少し苦笑いしながら、ベッドに寝ているスイの頭を撫でた。

「そうですね。」

「あぁ、そうだ。ヒビキ、明日は鍛冶ギルドに行ってその剣についてもう一度調べてもらおう。」

「鍛冶ギルドですか?」

そんなのもあるのか……てか、ごめん……レヴィン……すっかり忘れてた……

「ああ、鍛冶職人は鍛冶ギルドに登録しないと武器屋に作った武器を卸せないんだ。で、職人が作ったBランク以上の属性武器や付与がかかった武器も鍛冶ギルドに登録しないと武器屋に卸すことはできないんだ。それ以下なら問題ないんだがな。」

「なるほど……そして呪いの武器も鍛冶ギルドが管理しているんですね?」

Bランク以上の属性武器や付与がかかった武器をギルドに登録しないといけないのは犯罪なんかに悪用された時に犯人の足取りを追いやすくするため……だろうな。まあ、そのランク付けの基準は俺には分からないけど。

「ああ、だから一度鍛冶ギルドで調べてもらうんだ。」

「分かりました。」





そうして、明日の予定も決まり、少し雑談していると夕食の時間になった。

まだ半分寝ているスイを抱っこして、ギルアスさんとホール会場に向かう。今日の夕食は立食パーティーになっている。討伐に参加するメンバーの顔合わせも兼ねているので勇者達や伯爵家の騎士団上層部、王都に到着している冒険者等々……やたらと人が集まる予定だ。

勇者組は北条さんが俺のことを説明してくれるらしく、少なくとも騒ぎになることはない……と思う。

「あっ!ヒビキ!一緒に行こー!」

「ヒビキはん、ちゃんとアタシも仲間入れてや~」

「もちろんですよ。じゃあ、行きましょうか。」

道すがらエレンさんとリンファさんに会ったので二人も一緒に会場へ向かうことになった。

会場に入ると既にちらほらと人がいた。服装からして冒険者だな。

「人……多いですね……」

つい、そんなことをボヤくとギルアスさんが苦笑いした。

「お前なぁ……言っとくがこれからまだまだ増えるからな?」

「で、ですよね……」

まあ……頑張るしかないか……





俺達が会場に入って少し時間が経つと、人はみるみる増え、今では結構な数の人がいる。スイも目が覚めたみたいで今はギルアスさんと会場をうろうろしてる。

「ね、ねぇ……ヒビキ。」

「エレンさん?どうかしましたか?」

「…………めっちゃ人増えたね……」

「ですね……」

顔を近付けて小声で話しかけてきたエレンさんと会場の隅っこで会場を眺める。

俺が何かする訳じゃないけど……人が多いってだけでなんか緊張してきたな……

「ヒ~ビ~キ~はーん!」

「はあっ!?」

「おっと…リンファさん?どうかしましたか?」

ジャンプして飛び付いてきたリンファさんを軽く受け止めて問いかけた。エレンさんも驚いたのか、声をあげた。

てか、リンファさん…なんかテンション高くね?なんでだ?

「どうしたちゃうわ!アンタ……アンタ…………」

「え、えっと……どうしました……?」

溜められた言葉に、何か変なことをしたかとドキドキしながらさっきと同じような言葉で問いかけた。

「めっっっっちゃ!カッコよく決まっとるやーーーーん!」

「…………はい……?」

普段と服装が違ってキッチリしてるからな、印象は違うのかもしれないな。

「あ、ありがとうございます。リンファさんもよく似合ってますよ、そのドレス。お化粧もされてるんですね。」

「そ、そやろか?化粧は使用人がやってくれてん。正直ドレスはなぁ…あんま着いひんし自信なかってんけどヒビキはんがそう言うてくれるんやったら、何時間も着せ替え人形になった甲斐があるわ。」

リンファさんはそう言うと意地悪っ子のような笑みを浮かべて、俺の腕にしがみついてきた。

「えっと…リンファさん?どうかしました?」

「なんか料理取りに行かん?美味しいもんもいっぱいあんねん!でな!アタシ、めっちゃお腹空いてんねん。で、ドレス着とったら動きにくいからヒビキはんに取ってもらおう思うて。」

「付き合うのは構いませんよ。ただ……いいんですか?まだ勇者達も来てませんし、グレイスさん達もまだですよ?」

俺は貴族社会のことはよく知らないが…さすがに主役とこの屋敷の人より先はよくないような……

「やっぱアカンかぁ……」

残念そうに肩を落としたリンファさんを横目にスイを見ていると使用人さんの大きな声が響いた。

「ルイファ伯爵家の皆様のご入場です!」

会場は拍手で包まれた。よし、次は北条さん達1組の登場か。ボロがでないようにしないとな。


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