拾われた後は

なか

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14.ご挨拶しました

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   2人の世界とは?と思ったけど、気づかなかったとはいえ、お客さん無視してたから失礼なことをしてしまった。

   離れていったカイルさんの手。もっと触っててほしいと反射的に思ったのは、やはり1人で不安だったからかな。
   すり込みだっけ。生まれた雛鳥が初めて見た動くものを母親だと思うっていう習性を思い出す。


「何、意味のわからないことを言っている。」

   いつもと違う低い声。

「だあって~。」

「気持ち悪い。」

   一刀両断。ピシリと言うカイルさんは初めての感じ。僕のことは子犬か雛鳥かくらいの扱いだから、優しいのだろうか。

「えー理不尽!俺にそのかわいい子紹介してくれないの?」

  ドアからこちらに近づいてきて、腰を屈めて目線を合わせてくれる。

「はじめまして。俺はエミリオ。カイルのお友だちだよ。」

   にこっと笑った顔は、なんというか、やはり甘くて、女性にモテそうだ。爽やかだけど、イタリアとかスペインの人ってイメージ。

「はじめまして、相川遥です。」

  ソファから降りてぺこりと頭を下げる。

「アイカワハルカ?」

「ハルカが名前です。」

   昨日もカイルさんと同じやりとりをしたことを思い出して、くすっと笑ってしまう。
   急に後ろから腰を引かれ、ぽすんとソファに座るかたちになる。犯人はもちろんカイルさんだ。
   立って挨拶したらダメだったのかな?と思い、右側にいるカイルさんを見上げる。

「近い。」

   きょとんとする僕を見て、カイルさんの顔を見て、エミリオさんは爆笑した。


   エミリオさんの笑いが治った頃、マリアさんがお茶を持ってきてくれた。笑い上戸なのか涙を拭きながら、マリアさんにお礼を言っている。

「少佐のお夕飯はご用意しますか?」

「お願いね。」
「いや。」

   2人の声が重なる。なんだか遠慮なくものを言い合える仲みたいだ。

「食べてくよ。今日もきれいだね。夜のデートに出かけようよマリア。」

「遠慮致します。では失礼します。」

 マリアさんはさらりと交わして去っていった。エミリオさんはがっかりしている。

「つれないなぁ。」

「お前は何しにきたんだ。」

   呆れたようにカイルさんが言うと、エミリオさんは戻ってきて向かいのソファに座った。

「そんなのマリアちゃんとハルカちゃんに会いにでしょ。」

「え?僕?ハルカちゃん?」

「そうだよー。」

「あの、僕、男です。」

「え?」


   
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