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番外編 いつから
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僕の怪我がすっかり良くなった頃、久しぶりにエミリオさんが夕食にやってきた。
僕がいなくなったことで、カイルさんと何やらあったらしくて、しばらく出入り禁止だったとか。玄関でお出迎えをしようと、階段を降りて行くと2人の姿があった。
僕の姿を見て、エミリオさんが階段までかけてくる。
「エミリオさん、こんば……!」
最後まで言う前に、ぎゅっと抱きしめられた。
「ハルカくん!ごめんね!俺が余計なこといったから、思い余って家出だなんて。怖い思いしたんでしょ?本当にごめんね。」
びっくりしてジタバタしても、腕は解けない。
「えっ、エミリオさんのせいじゃありませんよ。あのっ放してください。」
「やだー。」
ゴンッ。
鈍い音は頭上から。視線を上げると、エミリオさんの頭にカイルさんの剣の鞘が見えた。痛そう。
「ハルカを放せ。」
襟元をぐっと後ろから引いて、僕からエミリオさんを剥がしてくれた。エミリオさんはグエッと、カエルの鳴くような声を出し、蹲ってしまったが、カイルさんに抱きしめられた僕にはその姿は見えなかった。
「ただいま、ハルカ。」
「お仕事お疲れ様でした。お帰りなさい。」
僕もぎゅっと抱きつく。
「だぁって~、2人とも好き合ってるのに、お互いの気持ちに鈍くて、もどかしかったんだもーん。」
あの日、ケリーさんに僕の不在を知らされたカイルさんは、一緒に探しに行こうとしたエミリオさんに副官として、代理を押し付けてきたらしい。
その時に、エミリオさんが「俺のせいかも……。」と青ざめて呟いたことが引っかかり、後から追求して、僕とのやりとりを知ったとのことだった。
「もん、言うな。気持ち悪い。」
「ちょっと刺激したら、面白、いや、進展するかなぁって思って。」
「やり方が他にあるだろう。取り返しのつかないことになるところだったんだぞ。」
カイルさんはまだ怒っているようで、声が低い。面白いって、明らかに言いましたね、エミリオさん。
でも、周りの人たちの気持ちも考えずに、自分の気持ちにも蓋をして行動したのは僕自身だ。
「カイルさん、エミリオさんのせいじゃなくて、僕が考えなしだっただけですから。ごめんなさい。」
「ハルカはもう謝らなくていい。」
「そーだよー。自分の気持ちにも気づかない、にぶちんのカイルが1番悪いんだよー。」
「お前……。」
カイルさんが心底呆れた声を出す。エミリオさんはにこにこして堪えてない。
「でもさ、いつから好きだったの?」
さらに、さらりと僕が聞けなかいようなことを質問する。それは僕も知りたいような。じっとカイルさんの顔を見ると、僕に向かって微笑んでくれた。
「いつからって。」
カイルさんがちょっと考えて、僕を見る。
「そうだな、いつの間にか、どうしようもなくなってた。保護すべき存在の域を超えてた。
しかし、ハルカはまだ子供だし、保護すべき渡り人だと、無意識に自制していたのかもしれん。今思えば、最初から好意を寄せてたんだな。」
「うん、最初からいつものカイルじゃなかったね。俺もカイルにようやくいい人ができたの嬉しかったよ。」
僕が恥ずかしくて何も言えないでいると、エミリオさんの珍しく真面目な声がした。エミリオさんを見ると、とても優しい顔でグラスを掲げていた。
2人はとても仲良しで、そんな存在がカイルさんにいることが嬉しい。
カイルさんもちょっと苦笑して、待っていたグラスをエミリオさんと合わせた。カチッと、きれいな高い音がした。
僕がいなくなったことで、カイルさんと何やらあったらしくて、しばらく出入り禁止だったとか。玄関でお出迎えをしようと、階段を降りて行くと2人の姿があった。
僕の姿を見て、エミリオさんが階段までかけてくる。
「エミリオさん、こんば……!」
最後まで言う前に、ぎゅっと抱きしめられた。
「ハルカくん!ごめんね!俺が余計なこといったから、思い余って家出だなんて。怖い思いしたんでしょ?本当にごめんね。」
びっくりしてジタバタしても、腕は解けない。
「えっ、エミリオさんのせいじゃありませんよ。あのっ放してください。」
「やだー。」
ゴンッ。
鈍い音は頭上から。視線を上げると、エミリオさんの頭にカイルさんの剣の鞘が見えた。痛そう。
「ハルカを放せ。」
襟元をぐっと後ろから引いて、僕からエミリオさんを剥がしてくれた。エミリオさんはグエッと、カエルの鳴くような声を出し、蹲ってしまったが、カイルさんに抱きしめられた僕にはその姿は見えなかった。
「ただいま、ハルカ。」
「お仕事お疲れ様でした。お帰りなさい。」
僕もぎゅっと抱きつく。
「だぁって~、2人とも好き合ってるのに、お互いの気持ちに鈍くて、もどかしかったんだもーん。」
あの日、ケリーさんに僕の不在を知らされたカイルさんは、一緒に探しに行こうとしたエミリオさんに副官として、代理を押し付けてきたらしい。
その時に、エミリオさんが「俺のせいかも……。」と青ざめて呟いたことが引っかかり、後から追求して、僕とのやりとりを知ったとのことだった。
「もん、言うな。気持ち悪い。」
「ちょっと刺激したら、面白、いや、進展するかなぁって思って。」
「やり方が他にあるだろう。取り返しのつかないことになるところだったんだぞ。」
カイルさんはまだ怒っているようで、声が低い。面白いって、明らかに言いましたね、エミリオさん。
でも、周りの人たちの気持ちも考えずに、自分の気持ちにも蓋をして行動したのは僕自身だ。
「カイルさん、エミリオさんのせいじゃなくて、僕が考えなしだっただけですから。ごめんなさい。」
「ハルカはもう謝らなくていい。」
「そーだよー。自分の気持ちにも気づかない、にぶちんのカイルが1番悪いんだよー。」
「お前……。」
カイルさんが心底呆れた声を出す。エミリオさんはにこにこして堪えてない。
「でもさ、いつから好きだったの?」
さらに、さらりと僕が聞けなかいようなことを質問する。それは僕も知りたいような。じっとカイルさんの顔を見ると、僕に向かって微笑んでくれた。
「いつからって。」
カイルさんがちょっと考えて、僕を見る。
「そうだな、いつの間にか、どうしようもなくなってた。保護すべき存在の域を超えてた。
しかし、ハルカはまだ子供だし、保護すべき渡り人だと、無意識に自制していたのかもしれん。今思えば、最初から好意を寄せてたんだな。」
「うん、最初からいつものカイルじゃなかったね。俺もカイルにようやくいい人ができたの嬉しかったよ。」
僕が恥ずかしくて何も言えないでいると、エミリオさんの珍しく真面目な声がした。エミリオさんを見ると、とても優しい顔でグラスを掲げていた。
2人はとても仲良しで、そんな存在がカイルさんにいることが嬉しい。
カイルさんもちょっと苦笑して、待っていたグラスをエミリオさんと合わせた。カチッと、きれいな高い音がした。
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