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第二章 藍と学校
135. 夜の名残り The Remains of the Night
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「――“雨”と“雷”さ。
……つまり、雨と雷だ。」
……話終わったゲアーターの前にはもう人はいなかった。……生きた人は一人も――。
ただ彼らの影だけが暗く地面にこびりついていた。逃げ惑いのたうち回ったであろう彼らの影が――。
「これは……“雷神エレクトラ”を怒らせた罰……。
そしてアイのお兄様の逆鱗に触れたのがオマエラの罪だ……。」
◇◆◇
……こうして、後に“マンソンジュ軍士官学校林間学校襲撃事件”と呼ばれるこの事件は幕を下ろした――
――多くの人々に、大きな変化をもたらして……。
ある者たちのこころには“友”を、
ある者のこころには“勇気”を、
ある者のこころには“変わらぬ信仰”を、
ある者のこころには“疑うことを覚えた信仰”を、
ある者のこころには“愛情の痛み”を、
ある者のこころには“変わらぬ愛情”を――
――そして……ある者のこころには“変わってしまった友情”を――。
◇◆◇
あれから多くの事があった。
まずマンソンジュ軍士官学校の教員採用制度に問題があると、辺境伯派と敵対する公王派からの追及、そして士官学校に子弟を通わせている貴族たちからも大きな突き上げがあった。
これは言わずもがな、教官内に多くの新生ロイヤル帝国との内通者がいたからである。
『“強いの者こそ正義”という採用方針では、力を持つ悪しき者がのさばるだけだ。』
とは公王派の議員の言だ。
特に公王派が……そして公王自身がひどく激怒したのは、公王の娘であるラアル・ツエールカフィーナ・フォン・ファンタジア王女の身をやすやすと危険に晒したことだった。
そして辺境伯派の中からも、
『たかがエルフ一匹に屠られる教官など“強いものこそ正義”という根本から破綻している。』
と多くの反発があった。
ミルヒシュトラーセ家のアイ・ミルヒシュトラーセと王族であるファンタジア家のラアル・ファンタジアの身が危険にさらされたのには思惑があった。
そもそも直前にミルヒシュトラーセ家の次期当主候補の一人である、シュベスター・エレクトラーヴナ・フォン・ミルヒシュトラーセが襲撃されるという大事件があったにも関わらず、例年通り林間学校を敢行させたのは、シュベスター母であり、アイの元母親である、エレクトラ・ミルヒシュトラーセだった。
では何故彼女は自分の家の者であり、この国の中枢を担うミルヒシュトラーセ家のアイと王女であるラアルをわざわざ危険に晒すようなことを指示したのか。
それはエレクトラにとってはラアル・ファンタジアが死んだほうが都合が良かったからだ。そもそも公王の娘が自分のお膝元であるマンソンジュ軍士官学校に居るという事実だけで目障りだった。
幾らでもラアルから公王へ辺境伯派の内情を漏らされる可能性があるからだ。
そして、その目障りな対立派閥である公王の娘が勝手に死んでくれるなら、アイなどついでに死んでも散華しても……エレクトラには“どうでもいいこと”だった。
いくらサクラとその息子であるアイに憎悪の念を抱いているエレクトラとはいえ、アニムス・アニムスを騙り政治的に利用価値があり、こころをもつものしゅけーであり軍事的にも有用なアイの事を死んでもいいと思ったのには理由があった。
――それはアイの妹の存在だった。
……アイの妹をこれまでのアイとエゴペーへの教育のミスを踏まえて、アイよりも使える存在にできるとふんだエレクトラはアイを見限ったのだった。
ナウチチェルカへは生徒を護るために内通者の教官たちや新生ロイヤル帝国の忠実なる騎士たち多勢を相手取ったことに対する賞賛があった一方で、生徒全員をを護りきれなかった不出来なエルフという罵声も浴びせられた。
一方でこの騒動で祭り上げられた者たちもいた。
王女であるにも関わらず、自らの危険を顧みず他の生徒を護るために戦ったラアルは、“ファンタジアの聖女”と誰よりも輝かしく称えられた。
その存在理由をきちんと果たした不知火陽炎不知火陽炎連合のかげろうとはるひ。そしてクレジェンテ・カタルシス。
平民であるイダやアルタークはその活躍に対して貴族たちほどは賞賛されなかった。
……そして事前に襲撃の情報を知っていたにも関わらず、国へその事実を報告しなかったイダは今も拘留されている。
そしてアイは愛情の心で“恵みの雨”ど多くの生徒を救ったこと、王女の命を護ったこと、砂漠の黒死病と悪名高き反政府組織のリーダー……ザミール・カマラードを一人で引き付け、撃退したことから、ラアルと並び“ミルヒシュトラーセの聖女”と称えられた。
称えられてしまい、更にアイ自身をみるものは減り、自らの中で理想化したアイを抱く物が増え……さらに偶像化されてしまった。
そうしてアイの意思とは関係なく、ラアルを護った公王派の象徴として、若しくは辺境伯派の強さを証明する偶像として利用しようと画策する者が以前にも増して多くなった。
当人のアイは……
――アイは眠り続けていた。
◇◆◇
「……アイ……早く目を覚ましてくれ。お前が居ないと私は……。
――私はお前を“見ていたい”んだ。」
アイの眠り続ける病室で、シュベスターが小さな手を両の手で包みこんで言葉を零す。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイちゃん……。貴方が居ないと、私はほんとうにあの家で独りになっちゃうよ……?
――私は貴方に“与えてもらって”ばかり。」
エゴペーがアイの小さな頭を柔らかく撫でながら呟く。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイ……シュベスターもエゴペーもお前を心配して最近元気がないんだ……。
――俺もお前と“居たい”よ。」
ゲアーターが柔らかな頬をやさしく撫でながら伝えようとする。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
エレクトラとオイディプスがアイを心配して病室に顔を出すことはなかった。
勿論眠っているアイもそんな事は知っていた。
◇◆◇
「……アイ様。貴方がいない世界は、太陽を亡った地獄のようです。
――あの紅葉の日に、幼きあの誓いを守らせてはくれませんか……?《貴方を生涯をかけて護る》という誓いを――」
かげろうがアイの小さな手を取って口づける。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「……アイくんさぁ……自分の番をほっぽって眠りこけてるなんて……ホントに良いご身分だよね……。
これだから金持ちは――。……なんてね。もう聖別の儀の時みたいに非道い事言わないし、あの放課後みたいに非道いこともしないよ。
だから、早く目を覚ましてね……じゃないと……私はこの世界を――」
はるひがアイの烏珠の翠髪を梳きながら何かを言いかける。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイちゃん……早く目を覚ましてよ。まだ君にあの時……トイレで非道い事を言ったことをちゃんと謝れてないのに……。
君のいない学校なんて、家族のいない家みたいだ……。
アイちゃん、僕は君のことが……。」
クレジェンテが自分の手を擦りながら告白する。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイたん……キミはほんとうに無茶ばっかりして、困った教え子だよ……。……キミは周りが騒ぎ立てるような救世主なんかじゃない……ただの人間だよ……。ボクのおばあちゃんみたいにやさしくて……かわいくて……ただの、ただのかわいいかわいいボクの教え子さ……。
だから早く……目を覚まして……またボクに笑いかけてよ。いつもみたいに、『チェルせんせー!』って呼んで……駆け寄ってきてよ……いつもみたいに、仔犬みたいにさ……。」
ナウチチェルカはアイの手を取り自分の顔のタトゥーを、“探究者の証”を撫でさせる。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
――そして、アイの二人の親友が、部屋を訪れる。
……アルタークとラアルが部屋に、アイの眠り続ける、愛しい人が眠り続けるその部屋に……訪れた――。
ーーーーー
明日からの三連休(10/11-10/13)毎日投稿します!!
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ただ彼らの影だけが暗く地面にこびりついていた。逃げ惑いのたうち回ったであろう彼らの影が――。
「これは……“雷神エレクトラ”を怒らせた罰……。
そしてアイのお兄様の逆鱗に触れたのがオマエラの罪だ……。」
◇◆◇
……こうして、後に“マンソンジュ軍士官学校林間学校襲撃事件”と呼ばれるこの事件は幕を下ろした――
――多くの人々に、大きな変化をもたらして……。
ある者たちのこころには“友”を、
ある者のこころには“勇気”を、
ある者のこころには“変わらぬ信仰”を、
ある者のこころには“疑うことを覚えた信仰”を、
ある者のこころには“愛情の痛み”を、
ある者のこころには“変わらぬ愛情”を――
――そして……ある者のこころには“変わってしまった友情”を――。
◇◆◇
あれから多くの事があった。
まずマンソンジュ軍士官学校の教員採用制度に問題があると、辺境伯派と敵対する公王派からの追及、そして士官学校に子弟を通わせている貴族たちからも大きな突き上げがあった。
これは言わずもがな、教官内に多くの新生ロイヤル帝国との内通者がいたからである。
『“強いの者こそ正義”という採用方針では、力を持つ悪しき者がのさばるだけだ。』
とは公王派の議員の言だ。
特に公王派が……そして公王自身がひどく激怒したのは、公王の娘であるラアル・ツエールカフィーナ・フォン・ファンタジア王女の身をやすやすと危険に晒したことだった。
そして辺境伯派の中からも、
『たかがエルフ一匹に屠られる教官など“強いものこそ正義”という根本から破綻している。』
と多くの反発があった。
ミルヒシュトラーセ家のアイ・ミルヒシュトラーセと王族であるファンタジア家のラアル・ファンタジアの身が危険にさらされたのには思惑があった。
そもそも直前にミルヒシュトラーセ家の次期当主候補の一人である、シュベスター・エレクトラーヴナ・フォン・ミルヒシュトラーセが襲撃されるという大事件があったにも関わらず、例年通り林間学校を敢行させたのは、シュベスター母であり、アイの元母親である、エレクトラ・ミルヒシュトラーセだった。
では何故彼女は自分の家の者であり、この国の中枢を担うミルヒシュトラーセ家のアイと王女であるラアルをわざわざ危険に晒すようなことを指示したのか。
それはエレクトラにとってはラアル・ファンタジアが死んだほうが都合が良かったからだ。そもそも公王の娘が自分のお膝元であるマンソンジュ軍士官学校に居るという事実だけで目障りだった。
幾らでもラアルから公王へ辺境伯派の内情を漏らされる可能性があるからだ。
そして、その目障りな対立派閥である公王の娘が勝手に死んでくれるなら、アイなどついでに死んでも散華しても……エレクトラには“どうでもいいこと”だった。
いくらサクラとその息子であるアイに憎悪の念を抱いているエレクトラとはいえ、アニムス・アニムスを騙り政治的に利用価値があり、こころをもつものしゅけーであり軍事的にも有用なアイの事を死んでもいいと思ったのには理由があった。
――それはアイの妹の存在だった。
……アイの妹をこれまでのアイとエゴペーへの教育のミスを踏まえて、アイよりも使える存在にできるとふんだエレクトラはアイを見限ったのだった。
ナウチチェルカへは生徒を護るために内通者の教官たちや新生ロイヤル帝国の忠実なる騎士たち多勢を相手取ったことに対する賞賛があった一方で、生徒全員をを護りきれなかった不出来なエルフという罵声も浴びせられた。
一方でこの騒動で祭り上げられた者たちもいた。
王女であるにも関わらず、自らの危険を顧みず他の生徒を護るために戦ったラアルは、“ファンタジアの聖女”と誰よりも輝かしく称えられた。
その存在理由をきちんと果たした不知火陽炎不知火陽炎連合のかげろうとはるひ。そしてクレジェンテ・カタルシス。
平民であるイダやアルタークはその活躍に対して貴族たちほどは賞賛されなかった。
……そして事前に襲撃の情報を知っていたにも関わらず、国へその事実を報告しなかったイダは今も拘留されている。
そしてアイは愛情の心で“恵みの雨”ど多くの生徒を救ったこと、王女の命を護ったこと、砂漠の黒死病と悪名高き反政府組織のリーダー……ザミール・カマラードを一人で引き付け、撃退したことから、ラアルと並び“ミルヒシュトラーセの聖女”と称えられた。
称えられてしまい、更にアイ自身をみるものは減り、自らの中で理想化したアイを抱く物が増え……さらに偶像化されてしまった。
そうしてアイの意思とは関係なく、ラアルを護った公王派の象徴として、若しくは辺境伯派の強さを証明する偶像として利用しようと画策する者が以前にも増して多くなった。
当人のアイは……
――アイは眠り続けていた。
◇◆◇
「……アイ……早く目を覚ましてくれ。お前が居ないと私は……。
――私はお前を“見ていたい”んだ。」
アイの眠り続ける病室で、シュベスターが小さな手を両の手で包みこんで言葉を零す。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイちゃん……。貴方が居ないと、私はほんとうにあの家で独りになっちゃうよ……?
――私は貴方に“与えてもらって”ばかり。」
エゴペーがアイの小さな頭を柔らかく撫でながら呟く。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイ……シュベスターもエゴペーもお前を心配して最近元気がないんだ……。
――俺もお前と“居たい”よ。」
ゲアーターが柔らかな頬をやさしく撫でながら伝えようとする。
勿論眠っているアイには届かない。
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エレクトラとオイディプスがアイを心配して病室に顔を出すことはなかった。
勿論眠っているアイもそんな事は知っていた。
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「……アイ様。貴方がいない世界は、太陽を亡った地獄のようです。
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かげろうがアイの小さな手を取って口づける。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「……アイくんさぁ……自分の番をほっぽって眠りこけてるなんて……ホントに良いご身分だよね……。
これだから金持ちは――。……なんてね。もう聖別の儀の時みたいに非道い事言わないし、あの放課後みたいに非道いこともしないよ。
だから、早く目を覚ましてね……じゃないと……私はこの世界を――」
はるひがアイの烏珠の翠髪を梳きながら何かを言いかける。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイちゃん……早く目を覚ましてよ。まだ君にあの時……トイレで非道い事を言ったことをちゃんと謝れてないのに……。
君のいない学校なんて、家族のいない家みたいだ……。
アイちゃん、僕は君のことが……。」
クレジェンテが自分の手を擦りながら告白する。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
「アイたん……キミはほんとうに無茶ばっかりして、困った教え子だよ……。……キミは周りが騒ぎ立てるような救世主なんかじゃない……ただの人間だよ……。ボクのおばあちゃんみたいにやさしくて……かわいくて……ただの、ただのかわいいかわいいボクの教え子さ……。
だから早く……目を覚まして……またボクに笑いかけてよ。いつもみたいに、『チェルせんせー!』って呼んで……駆け寄ってきてよ……いつもみたいに、仔犬みたいにさ……。」
ナウチチェルカはアイの手を取り自分の顔のタトゥーを、“探究者の証”を撫でさせる。
勿論眠っているアイには届かない。
◇◆◇
――そして、アイの二人の親友が、部屋を訪れる。
……アルタークとラアルが部屋に、アイの眠り続ける、愛しい人が眠り続けるその部屋に……訪れた――。
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