18 / 59
第18話 いたずらっ子
しおりを挟む
「どうした、食わないのか?」
「え、あ、はい……」
固まったベアトリーチェの様子から、ようやくダンテも彼女が意識していることに気づく。
だが、ダンテは胸の奥から湧き上がって来たいたずら心に従い、何も気付かないふりをしてじっと待つ。
「た、食べますっ」
ベアトリーチェは緊張しているのか、言わなくてもいいことを宣言してからバゲットサンドにかぶりつく。
もちろん食べたのはダンテが食べたのとは反対側で、間接キスをしないように注意していた。
ベアトリーチェは少々苦労しながら噛み千切った後で、モクモクと咀嚼し始める。
緊張していることを隠そうとしているのか、つんと澄ました横顔をダンテに見せているのだが、頬が紅潮しているため隠しきれていない。
「…………」
「…………」
ダンテはそんなベアトリーチェの横顔を眺め――にんまりと意地の悪そうな笑みを浮かべる。
「次は俺だな」
ダンテはベアトリーチェの手からバゲットサンドを奪うと、わざわざベアトリーチェが口をつけた個所をかじり取った。
「ん~~~っ」
ギリギリ自制心が勝ったのか、ベアトリーチェは口に物を入れたまましゃべるなんてはしたないことは我慢できたのだが、代わりに空になった手のひらをペチペチとダンテの肩口に叩きつける。
「なんだ? 食っていいって言ったよな? ん?」
ダンテは、ベアトリーチェの反撃などどこ吹く風とばかりに、平然とした様子でそう言ってのける。
ベアトリーチェはしばらくダンテを恨めし気に睨んでいたのだが、急いで口を動かしてバゲットサンドを飲み下した。
「ダンテさんっ」
「なんだ?」
「い、い、いまっ! か、か、か、かんせ……」
ベアトリーチェはその単語を口にすることすら恥ずかしいのか、何度も言いよどむ。
そこらに居る生娘ですらここまで過剰な反応をすることはないため、どうやら彼女は純情の前にいくつも超がくっついている、かなり初心な少女であった様だ。
ダンテはひとしきりそんな少女の慌てふためく様子を眺め、嗜虐心を満足させたところで、ふと気づく。
自分のやっていることが、興味のある女の子にちょっかいをかけるガキと同程度の行動であったことに。
ただ、ダンテ自身それを認められるほど素直な性根をしていなかったので、
「ああ、そういうことか。気にしてなくて悪かったな」
なんて今気づいた体を取る。
「ほ、本当ですか?」
「本当だ」
ぷくっと頬を膨らませたベアトリーチェは、疑わしそうにダンテの目をにらみつける。
琥珀色の瞳と、琥珀とサファイアの瞳。
二つの視線が絡み合ったまま時間は過ぎていき、そろそろダンテの表情筋に限界が訪れようとしたところで、ベアトリーチェは何かを確信したかのように大きくうなずく。
「嘘ですね」
「なんでそう、思う?」
ダンテは言葉の端を震わせてしまったが、噴き出してしまうことだけはなんとか耐えきった。
「ダンテさんの目が嘘ついてます。私そういうの良くわかるんです」
目ではなく口元を見ていればもっとよく分かったかもしれないが、いずれにせよベアトリーチェは目を見るだけで、詐欺師の嘘でも見破ることができる様だった。
――それが、ダンテの詐欺師としてのプライドを刺激する。
「そうか。それで、俺がそんな嘘をついてなんの得をするんだ?」
「はい?」
普通、嘘を見破られたら観念するか逆上するか悪あがきに嘘を重ねるのだが、そんな先のない反応をしてしまったら詐欺師としては三流以下である。
ダンテは小さく笑みを浮かべながら更に言葉を重ねていく。
「嘘をつく時、人間は必ずなにか利を得ようとする。結婚してほしい、一夜の快楽が欲しい、金が欲しい、評価が欲しい。とにかくなにかが欲しいときに人は嘘をつく」
「え? え?」
ベアトリーチェが戸惑っても止めはしない。
一番簡単に相手を騙す方法は、とにかく冷静になる暇を与えないことだからだ。
「お前に嘘をついて困らせて、俺が得た利益はなんだ?」
「そ、それは……」
ダンテはベアトリーチェに体を寄せ、彼女の手を取ってバゲットサンドを握らせる。
「ああ、お前に気があるのならいいのかもな」
「ふえぇぇっ!?」
「そうだろ? だってお前を味わえたんだから……」
ベアトリーチェの全身が一瞬にしてゆでだこの様に真っ赤に染まる。
更には目をぐるぐると回し、口からはあわあわと意味のない言葉を垂れ流す。
「なあ?」
ベアトリーチェの両手を左手でかるく押さえ、空いている右手を彼女の頬に添える。
体の半分以上を押さえられてしまっては、ダンテを突き飛ばして逃げることなど不可能だった。
「だだだ、だんてしゃんっ!?」
「お前の吐息は、どれくらい甘い?」
「ひゃいっ!? ひゃへぇ!? とととちゅぜんなななにゃにをぉ!?」
もはやベアトリーチェは混乱の極みといった状態で、正常な思考など不可能であった。
そんなベアトリーチェにかまうことなく、ダンテはゆっくりと顔を寄せていき……。
「ぷっ……くくくくっ」
いい加減こらえきれなくなって吹き出してしまう。
「くはっ……お前、なんて顔だよ。つーか、噛みすぎだろ。ははははっ」
一度決壊してしまえばもう後は流れ出るだけ。しかも本人に我慢する気がないこともあり、笑い声はどんどん大きくなっていく。
最終的にダンテは腹を抱えて大笑いを始めてしまった。
「むぅ~~……」
そこまでされれば、純情に過ぎるベアトリーチェでもからかわれていたことに気づく。
不機嫌そうに唇を尖らせ、床で笑い転げているダンテを睨みつける。
「ダンテさんのいじわるっ。もうっ! もうっっ!!」
そんな風に過剰反応すればするほどダンテの笑い声は大きくなっていった。
「……あー、笑いすぎて腹が痛い」
「それって酷くないですか?」
「すまんすまん」
ダンテは謝りつつ、バゲットサンドの切れ端を口に放り込む。
もちろん、謝罪したうえで自分のかじった箇所を千切り取った欠片だ。
「……しかし美味いな」
「そうですね」
パンは小麦とライ麦を配合した香ばしい味わいのする逸品で、学校付近では決して手に入らない代物だ。
ガイザル帝国の首都であるガディスグラード、その中心近くに位置するこの区画は、腐っても貴族たちが生活する場所である。
パンであれば小麦を使った白パン、ベーコンであれば胡椒をふんだんに使ったぜいたく品と、高価な代物しか売っていなかった。
「どこで買ってきたんだ?」
ダンテはここ最近ずっと勉強をしていたため、部屋にこもりきりだった。
食事も保存性の高い黒パンにチーズか干し肉と、味は二の次で安くて腹が満たせればよい程度のものばかりだったのだ。
そこそこの値段でここまで美味しければ、アルに命じて買ってこさせようと考えていた。
「もっときちんと心を込めて謝ってくれたら教えてあげますっ」
ベアトリーチェはまだ怒っているのか、ツンとそっぽを向いている。
いつものダンテからすると、あんな子どもじみたイタズラをするのは珍しい。
それだけベアトリーチェに気を許しているのだが、そんなことなど彼女が知る由もなかった。
「それはさっきの続きをすればいいのか?」
「違いますっ」
過剰な反応をされ、またもダンテは忍び笑いを漏らす。
それがベアトリーチェの癇に障ったのか、彼女の頬がぷくっと膨れる。
「分かった分かった、降参だ。すまなかった、反省してる。これでいいか?」
敗北を受け入れたダンテは、両手をあげて頭の上でひらひらとふる。
ベアトリーチェはそんなダンテの瞳を怪しむ様にしばらくの間じっと見つめ、仕方ないなぁと言った感じでため息をついた。
「ちょっとだけ反省してるみたいですね、もう」
「ちょっとじゃないさ。本気で反省してるから変な事はしてないだろ」
「はーいはい、そうですねー」
あからさまに信じていませんといった感じの返答であり、ベアトリーチェもいささか遠慮がなくなってきている。
二人の心の距離は、確実に近くなってきていた。
「……少し入り組んだところにあるので、今度買いに行く時に案内してあげましょうか?」
「ふむ……」
ダンテはアンジェリカにアプローチをかけているので、ベアトリーチェと二人でいるところを誰かに見られてしまっては都合が悪い。
「明日ならどうだ?」
明日はちょうど日曜日であり、ダンテとアンジェリカの関係もまだ薄い。
それならば例え知られても影響は小さいと考えたからだった。
だが、ベアトリーチェは渋い顔をして首を横に振る。
「都合が悪いのか?」
「はい」
だって、と続けたベアトリーチェの顔は、心底いやだとばかりに歪んでいた。
「舞踏会がありますから」
「え、あ、はい……」
固まったベアトリーチェの様子から、ようやくダンテも彼女が意識していることに気づく。
だが、ダンテは胸の奥から湧き上がって来たいたずら心に従い、何も気付かないふりをしてじっと待つ。
「た、食べますっ」
ベアトリーチェは緊張しているのか、言わなくてもいいことを宣言してからバゲットサンドにかぶりつく。
もちろん食べたのはダンテが食べたのとは反対側で、間接キスをしないように注意していた。
ベアトリーチェは少々苦労しながら噛み千切った後で、モクモクと咀嚼し始める。
緊張していることを隠そうとしているのか、つんと澄ました横顔をダンテに見せているのだが、頬が紅潮しているため隠しきれていない。
「…………」
「…………」
ダンテはそんなベアトリーチェの横顔を眺め――にんまりと意地の悪そうな笑みを浮かべる。
「次は俺だな」
ダンテはベアトリーチェの手からバゲットサンドを奪うと、わざわざベアトリーチェが口をつけた個所をかじり取った。
「ん~~~っ」
ギリギリ自制心が勝ったのか、ベアトリーチェは口に物を入れたまましゃべるなんてはしたないことは我慢できたのだが、代わりに空になった手のひらをペチペチとダンテの肩口に叩きつける。
「なんだ? 食っていいって言ったよな? ん?」
ダンテは、ベアトリーチェの反撃などどこ吹く風とばかりに、平然とした様子でそう言ってのける。
ベアトリーチェはしばらくダンテを恨めし気に睨んでいたのだが、急いで口を動かしてバゲットサンドを飲み下した。
「ダンテさんっ」
「なんだ?」
「い、い、いまっ! か、か、か、かんせ……」
ベアトリーチェはその単語を口にすることすら恥ずかしいのか、何度も言いよどむ。
そこらに居る生娘ですらここまで過剰な反応をすることはないため、どうやら彼女は純情の前にいくつも超がくっついている、かなり初心な少女であった様だ。
ダンテはひとしきりそんな少女の慌てふためく様子を眺め、嗜虐心を満足させたところで、ふと気づく。
自分のやっていることが、興味のある女の子にちょっかいをかけるガキと同程度の行動であったことに。
ただ、ダンテ自身それを認められるほど素直な性根をしていなかったので、
「ああ、そういうことか。気にしてなくて悪かったな」
なんて今気づいた体を取る。
「ほ、本当ですか?」
「本当だ」
ぷくっと頬を膨らませたベアトリーチェは、疑わしそうにダンテの目をにらみつける。
琥珀色の瞳と、琥珀とサファイアの瞳。
二つの視線が絡み合ったまま時間は過ぎていき、そろそろダンテの表情筋に限界が訪れようとしたところで、ベアトリーチェは何かを確信したかのように大きくうなずく。
「嘘ですね」
「なんでそう、思う?」
ダンテは言葉の端を震わせてしまったが、噴き出してしまうことだけはなんとか耐えきった。
「ダンテさんの目が嘘ついてます。私そういうの良くわかるんです」
目ではなく口元を見ていればもっとよく分かったかもしれないが、いずれにせよベアトリーチェは目を見るだけで、詐欺師の嘘でも見破ることができる様だった。
――それが、ダンテの詐欺師としてのプライドを刺激する。
「そうか。それで、俺がそんな嘘をついてなんの得をするんだ?」
「はい?」
普通、嘘を見破られたら観念するか逆上するか悪あがきに嘘を重ねるのだが、そんな先のない反応をしてしまったら詐欺師としては三流以下である。
ダンテは小さく笑みを浮かべながら更に言葉を重ねていく。
「嘘をつく時、人間は必ずなにか利を得ようとする。結婚してほしい、一夜の快楽が欲しい、金が欲しい、評価が欲しい。とにかくなにかが欲しいときに人は嘘をつく」
「え? え?」
ベアトリーチェが戸惑っても止めはしない。
一番簡単に相手を騙す方法は、とにかく冷静になる暇を与えないことだからだ。
「お前に嘘をついて困らせて、俺が得た利益はなんだ?」
「そ、それは……」
ダンテはベアトリーチェに体を寄せ、彼女の手を取ってバゲットサンドを握らせる。
「ああ、お前に気があるのならいいのかもな」
「ふえぇぇっ!?」
「そうだろ? だってお前を味わえたんだから……」
ベアトリーチェの全身が一瞬にしてゆでだこの様に真っ赤に染まる。
更には目をぐるぐると回し、口からはあわあわと意味のない言葉を垂れ流す。
「なあ?」
ベアトリーチェの両手を左手でかるく押さえ、空いている右手を彼女の頬に添える。
体の半分以上を押さえられてしまっては、ダンテを突き飛ばして逃げることなど不可能だった。
「だだだ、だんてしゃんっ!?」
「お前の吐息は、どれくらい甘い?」
「ひゃいっ!? ひゃへぇ!? とととちゅぜんなななにゃにをぉ!?」
もはやベアトリーチェは混乱の極みといった状態で、正常な思考など不可能であった。
そんなベアトリーチェにかまうことなく、ダンテはゆっくりと顔を寄せていき……。
「ぷっ……くくくくっ」
いい加減こらえきれなくなって吹き出してしまう。
「くはっ……お前、なんて顔だよ。つーか、噛みすぎだろ。ははははっ」
一度決壊してしまえばもう後は流れ出るだけ。しかも本人に我慢する気がないこともあり、笑い声はどんどん大きくなっていく。
最終的にダンテは腹を抱えて大笑いを始めてしまった。
「むぅ~~……」
そこまでされれば、純情に過ぎるベアトリーチェでもからかわれていたことに気づく。
不機嫌そうに唇を尖らせ、床で笑い転げているダンテを睨みつける。
「ダンテさんのいじわるっ。もうっ! もうっっ!!」
そんな風に過剰反応すればするほどダンテの笑い声は大きくなっていった。
「……あー、笑いすぎて腹が痛い」
「それって酷くないですか?」
「すまんすまん」
ダンテは謝りつつ、バゲットサンドの切れ端を口に放り込む。
もちろん、謝罪したうえで自分のかじった箇所を千切り取った欠片だ。
「……しかし美味いな」
「そうですね」
パンは小麦とライ麦を配合した香ばしい味わいのする逸品で、学校付近では決して手に入らない代物だ。
ガイザル帝国の首都であるガディスグラード、その中心近くに位置するこの区画は、腐っても貴族たちが生活する場所である。
パンであれば小麦を使った白パン、ベーコンであれば胡椒をふんだんに使ったぜいたく品と、高価な代物しか売っていなかった。
「どこで買ってきたんだ?」
ダンテはここ最近ずっと勉強をしていたため、部屋にこもりきりだった。
食事も保存性の高い黒パンにチーズか干し肉と、味は二の次で安くて腹が満たせればよい程度のものばかりだったのだ。
そこそこの値段でここまで美味しければ、アルに命じて買ってこさせようと考えていた。
「もっときちんと心を込めて謝ってくれたら教えてあげますっ」
ベアトリーチェはまだ怒っているのか、ツンとそっぽを向いている。
いつものダンテからすると、あんな子どもじみたイタズラをするのは珍しい。
それだけベアトリーチェに気を許しているのだが、そんなことなど彼女が知る由もなかった。
「それはさっきの続きをすればいいのか?」
「違いますっ」
過剰な反応をされ、またもダンテは忍び笑いを漏らす。
それがベアトリーチェの癇に障ったのか、彼女の頬がぷくっと膨れる。
「分かった分かった、降参だ。すまなかった、反省してる。これでいいか?」
敗北を受け入れたダンテは、両手をあげて頭の上でひらひらとふる。
ベアトリーチェはそんなダンテの瞳を怪しむ様にしばらくの間じっと見つめ、仕方ないなぁと言った感じでため息をついた。
「ちょっとだけ反省してるみたいですね、もう」
「ちょっとじゃないさ。本気で反省してるから変な事はしてないだろ」
「はーいはい、そうですねー」
あからさまに信じていませんといった感じの返答であり、ベアトリーチェもいささか遠慮がなくなってきている。
二人の心の距離は、確実に近くなってきていた。
「……少し入り組んだところにあるので、今度買いに行く時に案内してあげましょうか?」
「ふむ……」
ダンテはアンジェリカにアプローチをかけているので、ベアトリーチェと二人でいるところを誰かに見られてしまっては都合が悪い。
「明日ならどうだ?」
明日はちょうど日曜日であり、ダンテとアンジェリカの関係もまだ薄い。
それならば例え知られても影響は小さいと考えたからだった。
だが、ベアトリーチェは渋い顔をして首を横に振る。
「都合が悪いのか?」
「はい」
だって、と続けたベアトリーチェの顔は、心底いやだとばかりに歪んでいた。
「舞踏会がありますから」
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません
れぐまき
恋愛
公爵令嬢セシリアは皇太子との婚約発表舞踏会で、とある男爵令嬢を見かけたことをきっかけに、自分が『宝石の絆』という乙女ゲームのライバルキャラであることを知る。
「…私、間違ってませんわね」
曲がったことが大嫌いなオーバースペック公爵令嬢が自分の信念を貫き通す話
…だったはずが最近はどこか天然の主人公と勘違い王子のすれ違い(勘違い)恋愛話になってきている…
5/13
ちょっとお話が長くなってきたので一旦全話非公開にして纏めたり加筆したりと大幅に修正していきます
5/22
修正完了しました。明日から通常更新に戻ります
9/21
完結しました
また気が向いたら番外編として二人のその後をアップしていきたいと思います
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる