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第44話 籠に入れられたカナリアは、初めて世界の広さを知る
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「ん……」
頭が重い。頬がヒリヒリするし、お腹や首筋もズキズキ痛む。
「……うだ。窓もしっかり塞いでおけ!」
焦点の合わない視界の中、赤茶けた服を着た男が大声で指示を出している。
何人かがせわしなく歩き回る足音や、金づちで何かを叩く音がひっきりなしに聞こえてきて私の耳を苛んだ。
「な……に?」
「おお、目が覚めたか」
呻く私の声が男の耳に届いたのか、男は切って張り付けた様に不自然な笑みを浮かべながら近づいてくる。
私はそんな男から逃げようと体を動かそうとして――自分が縛られている事にようやく気付く。
そして思い出す。私がごろつき二人組に連れ去られたことを。
「わ、私……。私をどうするつもりなのっ!?」
「……まあ、今のところ傷つけるつもりはない。俺たち商人が、大事な商品に傷をつけて値段を下げる様な事をするはずないだろ?」
……商人? この人は商人なの?
それに今この人は、私の事を商品って……。ということはこの人は奴隷商人か何か?
「……私、これでも一応グラジオス……殿下お付きの楽士なんですけど。アッカマン商会とも契約してるの。こんな事してただですむと思うの? 今なら無かった事にしてあげるから、私を解放して」
こんな脅しが通じる相手とも思えなかったが、一応言うだけは言っておく。
そうしながら私は周囲をこっそり盗み見た。
私が今捕まっている場所は、倉庫か何かの様で、天井近くに採光用の窓があるところを見ると、半分地下にあるような倉庫に見える。
数人の男の人たちが内と外からその窓を板か何かで塞いでいて、恐らく私を閉じ込めるための処置ではないかと思う。つまりこの男は普段人身売買を行うような設備を持っていないという事になる。
賞金、などというごろつきたちの言葉頭をよぎる。
それと合わせて考えれば、この男はもしかしたら普段は別の事をやっていたのだが、何か理由があって、突然私を狙い始めたのかもしれなかった。
「……いや、言うねえ、お前さんも。よくそこまで口が回るもんだ。さすがは歌姫だ」
「聞いてなかったの?」
「聞いていたさ。……おい、早く塞げ! さぼってんじゃねえぞ」
男は私とまともに取り合おうともせず、部下らしき人達を怒鳴りつける。
……順調に、私の逃げ場はなくなってきているみたいだった。
単純に大声を上げる? ううん、ダメ。口を塞がれて終わりだ。状況はもっと悪くなる。
だったら、この男と会話を繰り返して何とかして多くの情報を得て脱出の手がかりを掴むんだ。
このままだと確実に想像すらしたくない未来が待ってるから……。
「こ、こんな立派な倉庫を持ってるし、人も居るじゃない。勿体ないとか思わないわけ?」
「ほうほう、その通りだ」
「それと私を交換だなんて、割に合わないでしょ!? 商人ならそう思わないの?」
「くっくっくっ……」
言葉をいくら重ねても、男はただ面白そうにするだけで何の情報もくれないしまともに相手もしてくれなかった。
この頭のキレ様から察するに、外では相応の地位を築き上げたひとかどの人物だろう。
だからこそ、分からなかった。なぜこんな事をするのかが。
「ねえ、なんでこんな事をするの、教えて。私にできる事があったら協力するから。だから私を帰してよ……」
お願い、という最後の言葉は奥歯でギリギリ噛み潰した。
出来る限り、弱みは見せたくない。自分がどうなるのか分からなくて、どれだけ怖くても。
「……お前さんが協力、ねえ」
始めて男の瞳に感情が宿る。だがその色は――。
「ほぉ~。なら今すぐアッカマンとの契約を切って、俺と手を組んで、アッカマンの野郎を叩き潰しちゃくんねえか?」
憎悪。
「それは……」
「無理だろう?」
男はしゃがみ込むと、乱暴な手つきで私の髪を掴み、自分の視線と私の視線が同じ高さになる様に私を吊り上げた。
「ぐっ」
――痛い。頭の皮膚が引きちぎれそうなほどに。
でも私はぐっと堪えて男を睨み返す。
「俺はな、お前のせいでアッカマンの野郎に叩き潰されたんだよ。分かるか? お前が歌なんぞで客の関心を引いて、俺らの客、契約、全てを取っていきやがったんだ!」
それまでの顔が嘘であったかのように、男は激しい感情を私にぶつける。
「今まで積み上げて来た全てがおじゃんだ! 一人の客も来やしねえ。アッカマン商会の印が入った商品ならば目を引くし信用できるからと、ずっと契約してきた貴族たちも全てアッカマンに乗り換えやがった。全部だ! 全部失った!!」
恐らく男はアッカマン商会とはライバルの商会だったのだろう。それが私をきっかけにして完全に叩き潰されてしまったのだ。
その恨みがどこに行くかは……当然広告塔の私に決まっていた。
「……貴方も同じことをすればいいんじゃないの? 吟遊詩人とか貴族の楽士を雇ったり、有名な劇俳優さんを広告塔にするとか……」
「やったさ、そんな事。だがな、どうやってもお前さんには敵わないのさ。一人の吟遊詩人が歌える歌は、多くてもせいぜい十曲程度。後はその場の人間を題材に、即興で適当な伴奏を付けながら詩を吟じるのがせいぜいだ。だがお前さんは格が違う。色んな曲を何十曲何百曲と歌いやがる。しかも一つとして同じような毛色の物がねえ」
普通、作曲者や作詞家が同じなら、どうしても癖というのが出来てしまう。
自分一人で作曲や作詞を行う吟遊詩人ならば、どうしても似通った歌になってしまうのだ。
大量に積み重なったアニソンという文化を用いている私に、そういう点で適わないのは当たり前だった。
「だから潰すしかねえじゃねえか」
「でも、私を潰しても貴方がこの国に居られないんじゃ本末転倒じゃない」
「ふんっ」
男は私の髪を掴んでいた手をパッと放す。
当然、私の体は重力に引かれて落下し、勢いよく床とぶつかった。
新たな痛みが体と頭に生まれるが、歯を食いしばって堪える。
「お前さんは、国外でも人気らしいな」
私の中で真っ先に思い浮かんだのはルドルフさまだった。でも彼はこんな犯罪めいた手段を好むとは思えない。
「連合諸国から引く手数多だそうじゃないか。連日のように講演依頼や雇い入れたいという手紙が舞い込んでるって聞いてるぜ。部屋一つが手紙で埋まるなんて噂もあるそうだ」
……それは知らなかった。グラジオスか、もしかしたらグラジオスに余計な事をしてほしくないカシミールやヴォルフラム四世王辺りが止めているのかもしれない。
「そういう貴族連中なら喜んで金を出すだろうぜ。そして貴族様に取り入って、その国で再起をかける」
「外交……問題になるんじゃないの? グラジオスが助けに来ないはずないでしょ」
「お前、屋敷の中でずっと囲われるとか考えないのか? 一生日の光を見ないお姫様っつー奴隷が何人居たと思う?」
それに対して私は返す言葉が無かった。
確かに、売られてしまったらもうどうしようもないだろう。
逃げ出してもそこは異国で、味方してくれる人は誰も居ない。連れ戻されるかのたれ死ぬのが関の山だ。
「まあ、お前さんのガキ臭い体を弄んで傷つけるのが趣味って変態貴族に売るこたねえから安心しろや。顧客を長い事満足させ続けられたら、俺らにも利益があるからな」
もう私は男の言葉を聞いてなどいなかった。
ただただ、過去の迂闊な自分を責めていた。
ここは安全な日本じゃないって分かってたのに。いつもはグラジオスとかハイネが一緒に居てくれたから、危ない目に会わなかっただけなんだ。
今まで危ない目に会わなかったからこの町は安全なんだって勘違いしてた。
わざわざエマが注意までしてくれたのに、ストレスが溜まっていたとか買い食いしたいとか、そんなくだらない理由で安全性を軽く見てしまったのだ。
私は、馬鹿だ。
後悔しても、もう遅いけれど。
「……自分の立場ってもんをしっかり理解したみてえだな」
男は満足げに頷いてから仕事の終わった部下を呼びつけ、ナイフを握らせながら私の監視を命じた。
「じゃあ、数日後にはこの国ともおさらばだ。この空気をしっかり楽しんでおけ。どの国に行くにしても、ここよりは寒くなるからな」
男は言葉を残し、倉庫から去って行ってしまう。
後に残ったのは、ただのだだっ広いだけの薄暗い空間と、見張りの男一人だけだった。
頭が重い。頬がヒリヒリするし、お腹や首筋もズキズキ痛む。
「……うだ。窓もしっかり塞いでおけ!」
焦点の合わない視界の中、赤茶けた服を着た男が大声で指示を出している。
何人かがせわしなく歩き回る足音や、金づちで何かを叩く音がひっきりなしに聞こえてきて私の耳を苛んだ。
「な……に?」
「おお、目が覚めたか」
呻く私の声が男の耳に届いたのか、男は切って張り付けた様に不自然な笑みを浮かべながら近づいてくる。
私はそんな男から逃げようと体を動かそうとして――自分が縛られている事にようやく気付く。
そして思い出す。私がごろつき二人組に連れ去られたことを。
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「……まあ、今のところ傷つけるつもりはない。俺たち商人が、大事な商品に傷をつけて値段を下げる様な事をするはずないだろ?」
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「……私、これでも一応グラジオス……殿下お付きの楽士なんですけど。アッカマン商会とも契約してるの。こんな事してただですむと思うの? 今なら無かった事にしてあげるから、私を解放して」
こんな脅しが通じる相手とも思えなかったが、一応言うだけは言っておく。
そうしながら私は周囲をこっそり盗み見た。
私が今捕まっている場所は、倉庫か何かの様で、天井近くに採光用の窓があるところを見ると、半分地下にあるような倉庫に見える。
数人の男の人たちが内と外からその窓を板か何かで塞いでいて、恐らく私を閉じ込めるための処置ではないかと思う。つまりこの男は普段人身売買を行うような設備を持っていないという事になる。
賞金、などというごろつきたちの言葉頭をよぎる。
それと合わせて考えれば、この男はもしかしたら普段は別の事をやっていたのだが、何か理由があって、突然私を狙い始めたのかもしれなかった。
「……いや、言うねえ、お前さんも。よくそこまで口が回るもんだ。さすがは歌姫だ」
「聞いてなかったの?」
「聞いていたさ。……おい、早く塞げ! さぼってんじゃねえぞ」
男は私とまともに取り合おうともせず、部下らしき人達を怒鳴りつける。
……順調に、私の逃げ場はなくなってきているみたいだった。
単純に大声を上げる? ううん、ダメ。口を塞がれて終わりだ。状況はもっと悪くなる。
だったら、この男と会話を繰り返して何とかして多くの情報を得て脱出の手がかりを掴むんだ。
このままだと確実に想像すらしたくない未来が待ってるから……。
「こ、こんな立派な倉庫を持ってるし、人も居るじゃない。勿体ないとか思わないわけ?」
「ほうほう、その通りだ」
「それと私を交換だなんて、割に合わないでしょ!? 商人ならそう思わないの?」
「くっくっくっ……」
言葉をいくら重ねても、男はただ面白そうにするだけで何の情報もくれないしまともに相手もしてくれなかった。
この頭のキレ様から察するに、外では相応の地位を築き上げたひとかどの人物だろう。
だからこそ、分からなかった。なぜこんな事をするのかが。
「ねえ、なんでこんな事をするの、教えて。私にできる事があったら協力するから。だから私を帰してよ……」
お願い、という最後の言葉は奥歯でギリギリ噛み潰した。
出来る限り、弱みは見せたくない。自分がどうなるのか分からなくて、どれだけ怖くても。
「……お前さんが協力、ねえ」
始めて男の瞳に感情が宿る。だがその色は――。
「ほぉ~。なら今すぐアッカマンとの契約を切って、俺と手を組んで、アッカマンの野郎を叩き潰しちゃくんねえか?」
憎悪。
「それは……」
「無理だろう?」
男はしゃがみ込むと、乱暴な手つきで私の髪を掴み、自分の視線と私の視線が同じ高さになる様に私を吊り上げた。
「ぐっ」
――痛い。頭の皮膚が引きちぎれそうなほどに。
でも私はぐっと堪えて男を睨み返す。
「俺はな、お前のせいでアッカマンの野郎に叩き潰されたんだよ。分かるか? お前が歌なんぞで客の関心を引いて、俺らの客、契約、全てを取っていきやがったんだ!」
それまでの顔が嘘であったかのように、男は激しい感情を私にぶつける。
「今まで積み上げて来た全てがおじゃんだ! 一人の客も来やしねえ。アッカマン商会の印が入った商品ならば目を引くし信用できるからと、ずっと契約してきた貴族たちも全てアッカマンに乗り換えやがった。全部だ! 全部失った!!」
恐らく男はアッカマン商会とはライバルの商会だったのだろう。それが私をきっかけにして完全に叩き潰されてしまったのだ。
その恨みがどこに行くかは……当然広告塔の私に決まっていた。
「……貴方も同じことをすればいいんじゃないの? 吟遊詩人とか貴族の楽士を雇ったり、有名な劇俳優さんを広告塔にするとか……」
「やったさ、そんな事。だがな、どうやってもお前さんには敵わないのさ。一人の吟遊詩人が歌える歌は、多くてもせいぜい十曲程度。後はその場の人間を題材に、即興で適当な伴奏を付けながら詩を吟じるのがせいぜいだ。だがお前さんは格が違う。色んな曲を何十曲何百曲と歌いやがる。しかも一つとして同じような毛色の物がねえ」
普通、作曲者や作詞家が同じなら、どうしても癖というのが出来てしまう。
自分一人で作曲や作詞を行う吟遊詩人ならば、どうしても似通った歌になってしまうのだ。
大量に積み重なったアニソンという文化を用いている私に、そういう点で適わないのは当たり前だった。
「だから潰すしかねえじゃねえか」
「でも、私を潰しても貴方がこの国に居られないんじゃ本末転倒じゃない」
「ふんっ」
男は私の髪を掴んでいた手をパッと放す。
当然、私の体は重力に引かれて落下し、勢いよく床とぶつかった。
新たな痛みが体と頭に生まれるが、歯を食いしばって堪える。
「お前さんは、国外でも人気らしいな」
私の中で真っ先に思い浮かんだのはルドルフさまだった。でも彼はこんな犯罪めいた手段を好むとは思えない。
「連合諸国から引く手数多だそうじゃないか。連日のように講演依頼や雇い入れたいという手紙が舞い込んでるって聞いてるぜ。部屋一つが手紙で埋まるなんて噂もあるそうだ」
……それは知らなかった。グラジオスか、もしかしたらグラジオスに余計な事をしてほしくないカシミールやヴォルフラム四世王辺りが止めているのかもしれない。
「そういう貴族連中なら喜んで金を出すだろうぜ。そして貴族様に取り入って、その国で再起をかける」
「外交……問題になるんじゃないの? グラジオスが助けに来ないはずないでしょ」
「お前、屋敷の中でずっと囲われるとか考えないのか? 一生日の光を見ないお姫様っつー奴隷が何人居たと思う?」
それに対して私は返す言葉が無かった。
確かに、売られてしまったらもうどうしようもないだろう。
逃げ出してもそこは異国で、味方してくれる人は誰も居ない。連れ戻されるかのたれ死ぬのが関の山だ。
「まあ、お前さんのガキ臭い体を弄んで傷つけるのが趣味って変態貴族に売るこたねえから安心しろや。顧客を長い事満足させ続けられたら、俺らにも利益があるからな」
もう私は男の言葉を聞いてなどいなかった。
ただただ、過去の迂闊な自分を責めていた。
ここは安全な日本じゃないって分かってたのに。いつもはグラジオスとかハイネが一緒に居てくれたから、危ない目に会わなかっただけなんだ。
今まで危ない目に会わなかったからこの町は安全なんだって勘違いしてた。
わざわざエマが注意までしてくれたのに、ストレスが溜まっていたとか買い食いしたいとか、そんなくだらない理由で安全性を軽く見てしまったのだ。
私は、馬鹿だ。
後悔しても、もう遅いけれど。
「……自分の立場ってもんをしっかり理解したみてえだな」
男は満足げに頷いてから仕事の終わった部下を呼びつけ、ナイフを握らせながら私の監視を命じた。
「じゃあ、数日後にはこの国ともおさらばだ。この空気をしっかり楽しんでおけ。どの国に行くにしても、ここよりは寒くなるからな」
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