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メインストーリーガチャ
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アキラたちが家に着いた頃には、すっかり深夜になっていた。宿を出るとき、ステラが「眠い」と言ってソファでうとうとし始めたので、セレナが背負おうとした。
しかしステラは「アキラがいい」と言って彼の足にしがみついたため、アキラがおんぶすることに。
ステラは背中で揺られながら、満足げに目を閉じている。夜道にはラピスの放つ不愉快な雰囲気が漂っていた。
「あ、森の警備の時間だ!」セレナとルナは声をかけ合い、駆け出していく。
「ノクスはダメだよ。」アキラは、後を追おうとする彼女を優しく制した。
家に着いてもステラはアキラにしがみついたままだったが、アキラの部屋には入れられないので、ノクスと二人がかりで引き剥がし、寝かしつけた。
「普段はしっかりしてるんだけどなぁ」とアキラが呟くと、
「甘えたい相手だからですよ」ノクスはそう言いながら、ステラの髪を優しく撫でた。
ノクスが眠りに落ちたのを確認すると、ステラは、窓際に立ち、遠くの森を眺めた。口元に微笑みをたたえながら。
※
部屋に戻り、確認作業を終えたら、いよいよガチャタイムだ。ガチャを引くと眠くなってしまうため、いつもベッドに入ってから引くようにしている。
デイリーミッションは問題なし。ウィークリーは未踏エリアのみが残っているが、町に行けば達成できそうだ。
「ラビさん、これ以上人が増えると、食料が不足しそうです。ガチャはしばらく控えようかと思います」
「問題ありません。次の町レベルアップまでは時間がかかりますしね。でも、ストーリーのガチャだけは引きましょう。強いカードが手に入りますから」
「わかった」
ストーリー開幕ガチャ(PSRのみ、1回限定)のラインナップは5種類。獲得したカードの種類によってストーリーが大きく変化するらしい。
そんな注意書きを見て、少しだけ緊張が走った。
漆黒の魔女。ノクターナル
光の聖女。セラフィナ
紅血の吸血鬼。カルミナ
我儘な王女。ヴァイオレット
隠密の猫人。シエラ
アキラは、ラインナップを見て驚いた。
「え!吸血鬼は絶対まずいんじゃないかな。魔女もまあ、まずいでしょ。まるでダークファンタジーだな。それより、我儘王女とか、使えるの……」彼は混乱した。
「ラピさん、ラインナップがおかしくないですか?ラピさん!」ラピスの気配は感じるのだが、答えは返って来なかった。
アキラは、ガチャを引くのを躊躇い……
※
「アキラ、ガチャ引いちゃダメです!」
彼女は、マイクに向かって大声で話しかけたが届かない。なぜか、ノイズとなって声が消されているようだ。
天才の作っているシステムが、こんな時に不具合が発生するとは……故意か偶然か。
「やられた」まさかここで仕掛けてくるとは思わなかった。
奴は、魔物にスキルポイント付与をゲームバランスを崩さない範囲で与えている。 バランスを崩していると見做されれば無効、ペナルティが発生するはずだ。
ラピスも、達成報酬やイベントタイミングなどを調整している。許される範囲のアドバイスも。
そういった作業は、全てアクティブポイントを消化している。
お互い、ゲームの仕組みにおけるアクティブ領域への関与は出来ない。戦闘結果は無かった事に出来ないし、マップもNPCも変更出来ない。他にも……もちろんガチャ結果への介入も出来ない。
「いや、違う、奴じゃない!」
だいたい、ガチャカードの選択権は奴は持っていない。彼女が魔物の配置設定権が無いように。
「他のゲーム介入者なのか?」
考えてみれば、アリアもステラも怪しい。しかし、今のところ尻尾を掴めていない。
もしかしたら、第3者なのかも知れない。
ストーリー開幕ガチャは、アキラを助ける為に設定した。アキラのレベルアップによりアクティブポイントが貯まったのでPSR確定の配布を決めたのだった。
準備したカードは、3枚。つまり、2枚追加されている。一度、ガチャ設定したカードは、本人しか外すことができないから追加したのだろうが、その2枚がどのようなカードで何の意味を持つのだろうか。
「敵か、味方か?」
何はともあれ、アキラの強運に望みをかけるしかない。
※
彼女が、まず準備したカードは、漆黒の魔女ノクターナル。紅血の吸血鬼カルミナ。
この2枚は、中盤以降のメインストーリーにも絡み、サブストーリーにも登場する。最初、敵対するが、倒されて降伏して仲間になるパターンだ。
何故か規定違反にならずにガチャ設定できた。非常に強力なカードだし、ストーリーの進行に役に立つし、何よりアキラが彼女達に興味を湧くはずが無いのが良い。
もう一枚は、悩んで、隠密の猫人 シエラにした。PSRにもガチャ設定するのにかかるコストがカードによって大きく違っている。
最低3枚は設定する必要があるのだが、無駄に、宿屋作成にアクティブコストをかけ過ぎた。シエラはコスト的に安かった……決して、猫女と狼女の喧嘩を楽しみにしたの事では無い。
そんな訳で、残り2枚 光の聖女セラフィナ。我儘な王女ヴァイオレット。この2枚については、彼女の設定では無い。
彼女はこの2枚のカードをデータベースにアクセスして調べた。「カード一覧 PSR」を何度見ても見当たらず、「カード一覧 SR」にも無かった。
大体、彼女はこのゲームの主要キャラクターやPSRカードは頭に入っているのだ。
「セラフィナはカード化されていないはず。ストーリーには殆ど絡んでこないし。それに、ヴァィオレットは……」ふとカード一覧データベースのタグに、目を落とした。いや、こんなランクのタグは無かったはず……
「カード一覧 特殊」
※
ログインしました。バトルモード13日目。
ログインボーナスを獲得しました。
フロンティアモード6日目
フロンティアモード開始ボーナス(6日目)
•ガチャチケット:10連チケット
•緊急食料:30人分
メインストーリー開始条件を満たしています。メインストーリー開始まで、あと2日。
何故か、体が震えて寒気で目が覚めた。いつもガチャを引くと、気絶したように眠ってしまう。
二度寝しようとして、ノックとかけられた声で覚醒する。昨日とは違い、ベッドに誰かが寝た形跡は無かった。
「アキラ様、朝食のご用意ができています。ダイニングで皆様お待ちです」
しかしステラは「アキラがいい」と言って彼の足にしがみついたため、アキラがおんぶすることに。
ステラは背中で揺られながら、満足げに目を閉じている。夜道にはラピスの放つ不愉快な雰囲気が漂っていた。
「あ、森の警備の時間だ!」セレナとルナは声をかけ合い、駆け出していく。
「ノクスはダメだよ。」アキラは、後を追おうとする彼女を優しく制した。
家に着いてもステラはアキラにしがみついたままだったが、アキラの部屋には入れられないので、ノクスと二人がかりで引き剥がし、寝かしつけた。
「普段はしっかりしてるんだけどなぁ」とアキラが呟くと、
「甘えたい相手だからですよ」ノクスはそう言いながら、ステラの髪を優しく撫でた。
ノクスが眠りに落ちたのを確認すると、ステラは、窓際に立ち、遠くの森を眺めた。口元に微笑みをたたえながら。
※
部屋に戻り、確認作業を終えたら、いよいよガチャタイムだ。ガチャを引くと眠くなってしまうため、いつもベッドに入ってから引くようにしている。
デイリーミッションは問題なし。ウィークリーは未踏エリアのみが残っているが、町に行けば達成できそうだ。
「ラビさん、これ以上人が増えると、食料が不足しそうです。ガチャはしばらく控えようかと思います」
「問題ありません。次の町レベルアップまでは時間がかかりますしね。でも、ストーリーのガチャだけは引きましょう。強いカードが手に入りますから」
「わかった」
ストーリー開幕ガチャ(PSRのみ、1回限定)のラインナップは5種類。獲得したカードの種類によってストーリーが大きく変化するらしい。
そんな注意書きを見て、少しだけ緊張が走った。
漆黒の魔女。ノクターナル
光の聖女。セラフィナ
紅血の吸血鬼。カルミナ
我儘な王女。ヴァイオレット
隠密の猫人。シエラ
アキラは、ラインナップを見て驚いた。
「え!吸血鬼は絶対まずいんじゃないかな。魔女もまあ、まずいでしょ。まるでダークファンタジーだな。それより、我儘王女とか、使えるの……」彼は混乱した。
「ラピさん、ラインナップがおかしくないですか?ラピさん!」ラピスの気配は感じるのだが、答えは返って来なかった。
アキラは、ガチャを引くのを躊躇い……
※
「アキラ、ガチャ引いちゃダメです!」
彼女は、マイクに向かって大声で話しかけたが届かない。なぜか、ノイズとなって声が消されているようだ。
天才の作っているシステムが、こんな時に不具合が発生するとは……故意か偶然か。
「やられた」まさかここで仕掛けてくるとは思わなかった。
奴は、魔物にスキルポイント付与をゲームバランスを崩さない範囲で与えている。 バランスを崩していると見做されれば無効、ペナルティが発生するはずだ。
ラピスも、達成報酬やイベントタイミングなどを調整している。許される範囲のアドバイスも。
そういった作業は、全てアクティブポイントを消化している。
お互い、ゲームの仕組みにおけるアクティブ領域への関与は出来ない。戦闘結果は無かった事に出来ないし、マップもNPCも変更出来ない。他にも……もちろんガチャ結果への介入も出来ない。
「いや、違う、奴じゃない!」
だいたい、ガチャカードの選択権は奴は持っていない。彼女が魔物の配置設定権が無いように。
「他のゲーム介入者なのか?」
考えてみれば、アリアもステラも怪しい。しかし、今のところ尻尾を掴めていない。
もしかしたら、第3者なのかも知れない。
ストーリー開幕ガチャは、アキラを助ける為に設定した。アキラのレベルアップによりアクティブポイントが貯まったのでPSR確定の配布を決めたのだった。
準備したカードは、3枚。つまり、2枚追加されている。一度、ガチャ設定したカードは、本人しか外すことができないから追加したのだろうが、その2枚がどのようなカードで何の意味を持つのだろうか。
「敵か、味方か?」
何はともあれ、アキラの強運に望みをかけるしかない。
※
彼女が、まず準備したカードは、漆黒の魔女ノクターナル。紅血の吸血鬼カルミナ。
この2枚は、中盤以降のメインストーリーにも絡み、サブストーリーにも登場する。最初、敵対するが、倒されて降伏して仲間になるパターンだ。
何故か規定違反にならずにガチャ設定できた。非常に強力なカードだし、ストーリーの進行に役に立つし、何よりアキラが彼女達に興味を湧くはずが無いのが良い。
もう一枚は、悩んで、隠密の猫人 シエラにした。PSRにもガチャ設定するのにかかるコストがカードによって大きく違っている。
最低3枚は設定する必要があるのだが、無駄に、宿屋作成にアクティブコストをかけ過ぎた。シエラはコスト的に安かった……決して、猫女と狼女の喧嘩を楽しみにしたの事では無い。
そんな訳で、残り2枚 光の聖女セラフィナ。我儘な王女ヴァイオレット。この2枚については、彼女の設定では無い。
彼女はこの2枚のカードをデータベースにアクセスして調べた。「カード一覧 PSR」を何度見ても見当たらず、「カード一覧 SR」にも無かった。
大体、彼女はこのゲームの主要キャラクターやPSRカードは頭に入っているのだ。
「セラフィナはカード化されていないはず。ストーリーには殆ど絡んでこないし。それに、ヴァィオレットは……」ふとカード一覧データベースのタグに、目を落とした。いや、こんなランクのタグは無かったはず……
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※
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メインストーリー開始条件を満たしています。メインストーリー開始まで、あと2日。
何故か、体が震えて寒気で目が覚めた。いつもガチャを引くと、気絶したように眠ってしまう。
二度寝しようとして、ノックとかけられた声で覚醒する。昨日とは違い、ベッドに誰かが寝た形跡は無かった。
「アキラ様、朝食のご用意ができています。ダイニングで皆様お待ちです」
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