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特殊カードの秘密
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ノワールの元のレベルは、26、H P 60、MP 32、スキルは、ライト、ヒール、鞭使いの3つだと聞いた。
今は、スキルも含めて、全てリセットがかかっている筈である。
「ラピさん、彼女の場合の職業はどうなるのかな?」
「あくまで、レベルリセットのかかるのは、魔物と戦う能力値だけです。なので、彼女は小さなメイド長ですよ。」
「そうなんだ! 面白いね」
「原則として、SR以上で無いと、魔物を倒す者。つまり冒険者にはなれません。彼女のレアリティは、SR以上ですね」
ラピスは、意気揚々と説明していたが、はたと気づく。
「アキラさん、そういえば、ヴァイオレット達全員のレアリティとか見ましたか?」
ラピスは彼女も確認していない事を思い出してアキラに言った。
あの時のガチャは消えてしまっているので、詳細を確認する事ができない。倉庫にある武器装備を確認して、唖然とした。
PSR 我儘な王女 ヴァィオレット用武器装備一式
(PSR 4枚分、SR 2枚分含まれます。装備は個別の展開されます)
今度は、アキラ達が驚く番だった。
「やられた。特殊とはそういう意味なのか……」ラピスが大声で唸った。
これだけの高レアリティのカードを複数枚も送り込んでくるとは……特殊な設定で必要なアクティブポイントは、青天井のはずだ。
今のラピスには出来ない。アクティブポイントが足りない。
アキラにちょっかいを出して来ているのはわかる。そんな事をしたら、自分の保護対象にアクティブポイントが使えなくなるのに?
「ラピさん、ノワールさんの育成始めますよ」
アキラが話しかけようとした時には、彼女の気配は無くなっていた。
※
ノワールは馬車に乗り、北の平原へ向かって移動した。ヴァイオレット一行やアリアも、監視のため同行している。
北の野原にある高台が観客席となり、ノワールのレベル上げを見守るピクニックのような光景が広がった。
今回、フェニックスが簡易的な観戦席を設けた。馬車に積んであった折りたたみ式の机と椅子を、手際よく組み立てていく。
しばらくして、アダムがステラとリリィを馬車に乗せて到着した。リリィはステラに給仕の仕方を教えながら、二人で作ったサンドウィッチやお茶を準備している。
「これ、ステラが作ったの?」セレナは興味津々で、その様子を見ている。隙あらば摘み食いしそうな勢いだ。
「はい、リリィさんと一緒に作りました。料理の仕方も教えてもらって、たくさんの調味料も使ってます」
ステラは嬉しそうに答えた。どうやらヴァイオレット王女一行は、食器だけでなく調理道具や食材までも運んできたようだ。
「私たちにはこだわりがあるんです。それに、ヴァイは好き嫌いが激しくて。さあ、こちらへどうぞ」リリィが皆を案内する。
その頃、ノワールはルナの背中に乗り、鞭を振り回していた。小さな女の子が犬の背中に乗り、鞭を振り回している様子は、どこか奇妙だ。
しかし、どうやら鞭がうまく振れないようで、バシバシとルナに当たってしまっている。ルナが嫌がっているのは、このせいらしい。
「頑張れ!」
「ノワール、今だ!」
「狙いを定めろ!」
まるで子供の運動会のような応援が飛び交う中、ノワールは楽しげに戦っている。
しかし、ルナはスライムの攻撃を避けつつ、ノワールが攻撃しやすい位置に移動しながら、鞭に打たれ続けている。
そこで、ヒールを使って自らを治療しつつ、体を光らせて猛烈にアピールしている。
「ルナさん、ご褒美をあげるから頑張って!」ヴァイオレットの声援を受けると、ルナの動きは一気に鋭くなった。
「ほんと、現金ね……」セレナは呆れたように笑った。
次第に、ノワールとルナの連携が取れてきた。ルナがノワールに指示を出しているようで、時には鞭を短剣に持ち替え、すれ違いざまにスライムを突き刺す場面も見られる。
ノワールも徐々に鞭の扱いに慣れ、クラッキング音が響くようになった。ルナはその音が苦手なようで、少し嫌そうな顔をしていた。
スライムのHPがやや高いのか、ノワールが一撃で倒せないこともある。さらに、スライムの数も以前より増えており、野原には倍近くのスライムが現れていた。
アキラは1匹のスライムを鑑定した。
スライム
•HP: 12
•MP: 6
やはり、HPが増えている。ノワールは同じスライムに複数回攻撃を加え、なんとか倒している。
やがて、野原から魔物の反応が消えた。倒したか、逃げたかのどちらかだろう。
スライムを10匹倒しました
経験値 10P獲得
ノワールはレベル2になりました
50ゴールドを得ました
ノワール
レベル: 2
HP: 14/14
MP: 3/3
ヴァイオレットやアリアは、興味深そうに戦闘の様子を眺めていた。ノクスは、ルナに乗った自分の過去を思い出すかのように、懐かしげな表情を浮かべている。
「休憩にしましょう!」アキラの声に、ルナは待ってましたとばかりに駆け戻ってくる。
早速、報酬を求めて目を輝かせているルナに、ヴァイオレットが高級な干し肉を渡した。
好き嫌いの激しいルナだが、これには満足したようで、喜んで食べている。
「貰いすぎだよ、ルナ!」とセレナが注意すると、ルナは落ち込んでいるふりをして、さらに干し肉を口に運んでいた。
一方、戻ってきたノワールを心配して、アリアとアゼリアが世話を焼いている。
「ノワール、きっとお腹が減っているはず。食べる子は育つよ。このサンドウィッチ、スパイスが効いてて美味しいわ」
セレナは、いつの間にか好奇心に負けて、つまみ食いをしていたらしい。
普段は小食で控えめなノワールも、空腹には勝てず、立場を忘れて無心に大量の食事を平らげていた。
皆で少し早めの昼食をとりながら、今後のことについて話し合っていた。
「すいません。アキラさん、島を探索してもいいでしょうか?」フェニックスが要望を出す。
「はい、構いませんよ。何か気にかかることでも?」
「ちょっと……」彼は口を濁した。
「フェニックス、隠し事をする必要はないわ」ヴァィオレットは、彼の真剣な態度に気づいた。
「アキラさん、あの島についてですが、昔、お母様の兵隊が常駐していたらしいの」
「そうなんですか? 残っていたものは勝手に使わせてもらってます。ただ、書類等は全て持ち去られてまして」
アキラは少し苦笑いを浮かべた。
「そうですか? 構いませんよ。調査させてください。結果は報告しますから」
フェニックスの真剣な眼差しに、皆が少し緊張した。
「野菜畑と薬草畑は見てもいいよ」セレナが話すと、場に笑いが起こった。
「それでは、ノワールさん、魔物の森に入りますよ。ルナが乗せてくれますから」
ルナは反対の雄叫びをあげようとしたが、ヴァィオレットに高級干し肉をぶらぶらされ、一瞬で買収されてしまっていた。
「よろしくお願いします。ルナさん」
小さなノワールはぎこちなく言った。
「じゃあ、森に行く組、島に行く組、ホテルに戻る組に分かれましょう」
アリアが森に行く組に加わり、島にはヴァィオレット、フェニックス、アゼリアが、それ以外はホテルに戻って仕事をすることになった。
※
「それでは森に向かいましょう」
ルナが、ノワールを乗せて森に向かって、全速力で走り出した。
今は、スキルも含めて、全てリセットがかかっている筈である。
「ラピさん、彼女の場合の職業はどうなるのかな?」
「あくまで、レベルリセットのかかるのは、魔物と戦う能力値だけです。なので、彼女は小さなメイド長ですよ。」
「そうなんだ! 面白いね」
「原則として、SR以上で無いと、魔物を倒す者。つまり冒険者にはなれません。彼女のレアリティは、SR以上ですね」
ラピスは、意気揚々と説明していたが、はたと気づく。
「アキラさん、そういえば、ヴァイオレット達全員のレアリティとか見ましたか?」
ラピスは彼女も確認していない事を思い出してアキラに言った。
あの時のガチャは消えてしまっているので、詳細を確認する事ができない。倉庫にある武器装備を確認して、唖然とした。
PSR 我儘な王女 ヴァィオレット用武器装備一式
(PSR 4枚分、SR 2枚分含まれます。装備は個別の展開されます)
今度は、アキラ達が驚く番だった。
「やられた。特殊とはそういう意味なのか……」ラピスが大声で唸った。
これだけの高レアリティのカードを複数枚も送り込んでくるとは……特殊な設定で必要なアクティブポイントは、青天井のはずだ。
今のラピスには出来ない。アクティブポイントが足りない。
アキラにちょっかいを出して来ているのはわかる。そんな事をしたら、自分の保護対象にアクティブポイントが使えなくなるのに?
「ラピさん、ノワールさんの育成始めますよ」
アキラが話しかけようとした時には、彼女の気配は無くなっていた。
※
ノワールは馬車に乗り、北の平原へ向かって移動した。ヴァイオレット一行やアリアも、監視のため同行している。
北の野原にある高台が観客席となり、ノワールのレベル上げを見守るピクニックのような光景が広がった。
今回、フェニックスが簡易的な観戦席を設けた。馬車に積んであった折りたたみ式の机と椅子を、手際よく組み立てていく。
しばらくして、アダムがステラとリリィを馬車に乗せて到着した。リリィはステラに給仕の仕方を教えながら、二人で作ったサンドウィッチやお茶を準備している。
「これ、ステラが作ったの?」セレナは興味津々で、その様子を見ている。隙あらば摘み食いしそうな勢いだ。
「はい、リリィさんと一緒に作りました。料理の仕方も教えてもらって、たくさんの調味料も使ってます」
ステラは嬉しそうに答えた。どうやらヴァイオレット王女一行は、食器だけでなく調理道具や食材までも運んできたようだ。
「私たちにはこだわりがあるんです。それに、ヴァイは好き嫌いが激しくて。さあ、こちらへどうぞ」リリィが皆を案内する。
その頃、ノワールはルナの背中に乗り、鞭を振り回していた。小さな女の子が犬の背中に乗り、鞭を振り回している様子は、どこか奇妙だ。
しかし、どうやら鞭がうまく振れないようで、バシバシとルナに当たってしまっている。ルナが嫌がっているのは、このせいらしい。
「頑張れ!」
「ノワール、今だ!」
「狙いを定めろ!」
まるで子供の運動会のような応援が飛び交う中、ノワールは楽しげに戦っている。
しかし、ルナはスライムの攻撃を避けつつ、ノワールが攻撃しやすい位置に移動しながら、鞭に打たれ続けている。
そこで、ヒールを使って自らを治療しつつ、体を光らせて猛烈にアピールしている。
「ルナさん、ご褒美をあげるから頑張って!」ヴァイオレットの声援を受けると、ルナの動きは一気に鋭くなった。
「ほんと、現金ね……」セレナは呆れたように笑った。
次第に、ノワールとルナの連携が取れてきた。ルナがノワールに指示を出しているようで、時には鞭を短剣に持ち替え、すれ違いざまにスライムを突き刺す場面も見られる。
ノワールも徐々に鞭の扱いに慣れ、クラッキング音が響くようになった。ルナはその音が苦手なようで、少し嫌そうな顔をしていた。
スライムのHPがやや高いのか、ノワールが一撃で倒せないこともある。さらに、スライムの数も以前より増えており、野原には倍近くのスライムが現れていた。
アキラは1匹のスライムを鑑定した。
スライム
•HP: 12
•MP: 6
やはり、HPが増えている。ノワールは同じスライムに複数回攻撃を加え、なんとか倒している。
やがて、野原から魔物の反応が消えた。倒したか、逃げたかのどちらかだろう。
スライムを10匹倒しました
経験値 10P獲得
ノワールはレベル2になりました
50ゴールドを得ました
ノワール
レベル: 2
HP: 14/14
MP: 3/3
ヴァイオレットやアリアは、興味深そうに戦闘の様子を眺めていた。ノクスは、ルナに乗った自分の過去を思い出すかのように、懐かしげな表情を浮かべている。
「休憩にしましょう!」アキラの声に、ルナは待ってましたとばかりに駆け戻ってくる。
早速、報酬を求めて目を輝かせているルナに、ヴァイオレットが高級な干し肉を渡した。
好き嫌いの激しいルナだが、これには満足したようで、喜んで食べている。
「貰いすぎだよ、ルナ!」とセレナが注意すると、ルナは落ち込んでいるふりをして、さらに干し肉を口に運んでいた。
一方、戻ってきたノワールを心配して、アリアとアゼリアが世話を焼いている。
「ノワール、きっとお腹が減っているはず。食べる子は育つよ。このサンドウィッチ、スパイスが効いてて美味しいわ」
セレナは、いつの間にか好奇心に負けて、つまみ食いをしていたらしい。
普段は小食で控えめなノワールも、空腹には勝てず、立場を忘れて無心に大量の食事を平らげていた。
皆で少し早めの昼食をとりながら、今後のことについて話し合っていた。
「すいません。アキラさん、島を探索してもいいでしょうか?」フェニックスが要望を出す。
「はい、構いませんよ。何か気にかかることでも?」
「ちょっと……」彼は口を濁した。
「フェニックス、隠し事をする必要はないわ」ヴァィオレットは、彼の真剣な態度に気づいた。
「アキラさん、あの島についてですが、昔、お母様の兵隊が常駐していたらしいの」
「そうなんですか? 残っていたものは勝手に使わせてもらってます。ただ、書類等は全て持ち去られてまして」
アキラは少し苦笑いを浮かべた。
「そうですか? 構いませんよ。調査させてください。結果は報告しますから」
フェニックスの真剣な眼差しに、皆が少し緊張した。
「野菜畑と薬草畑は見てもいいよ」セレナが話すと、場に笑いが起こった。
「それでは、ノワールさん、魔物の森に入りますよ。ルナが乗せてくれますから」
ルナは反対の雄叫びをあげようとしたが、ヴァィオレットに高級干し肉をぶらぶらされ、一瞬で買収されてしまっていた。
「よろしくお願いします。ルナさん」
小さなノワールはぎこちなく言った。
「じゃあ、森に行く組、島に行く組、ホテルに戻る組に分かれましょう」
アリアが森に行く組に加わり、島にはヴァィオレット、フェニックス、アゼリアが、それ以外はホテルに戻って仕事をすることになった。
※
「それでは森に向かいましょう」
ルナが、ノワールを乗せて森に向かって、全速力で走り出した。
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