39 / 119
第二章 ローレライとロバ耳王子と陰謀と
8、どーゆうコトかな?
しおりを挟む
全くもって下ろす気のないシルビオにこれはお祭りで逸れた事を本気で怒ってるのかもしれないと、ロバ耳がペタンと倒れる。
下りるのを諦めて、ギュッと自身の手を胸の前で握り、大人しく叱られ待ちをしていると、ふわりと柔らかな椅子の上に下ろされた。
「出してくれ」
やっと地に足(正しくは馬車の床)ついたと思ったら学園からシルビオに拉致られて、揺られて馬車の中。
ー 僕は本当に何処に連れてかれるんだ!?
誘拐犯(シルビオ)が本当に何がしたいのか分からない。
纏ってる格好からして仕事中である事は分かるけども。
「ラニ」
「ひゃいっ!?」
いきなり、名前を呼ばれてビクッと飛び上がり、上擦った声で反射で返事する。
手が伸びてきたので拳骨か!?とギュッと目をつむる。
しかし、伸びてきた手は頬に触れ、確認するように手に触れた。
「怪我は? 痛い所はある?」
「け、怪我?? 痛い所??? な、い…、ないです」
「本当に?」
「う、嘘ついてどうするの?」
肩から力が抜けるように長く安堵のため息がシルビオの口から溢れる。
「本当に無事でよかった…」
皇子とは違い、慣れた手つきで優しく僕の頭を撫でて、裏表のない優しい顔がシルビオの顔に浮かぶ。
「ごめんね。怖かったよね」
シルビオのその二言で、やっとシルビオの気持ちがきちんと見えて、はたと気付く。
何時もと違いピシッとした騎士の正装は所々ボタンが雑に嵌められていて、髪もちょっとボサボサ。
シルビオはお祭りでの出来事を聞いて、ここまで急いで来たんだとその姿から見て取れた。
「ありがとう。僕は大丈夫だよ」
シルビオは護衛の責任者として、皇子の不利益にならない為に必死に駆けつけてくれたのかもしれない。
それでも、その優しさが嬉しくて、申し訳なくて、大丈夫と笑い掛ける。
「シルビオも騎士のお兄さんも悪くないよ。僕が逸れて、僕が騙されてお姉さんについていっちゃったんだ」
「…それはまさか自分の所為にしろって言ってるの? 一瞬でも護衛対象から目を離した事自体が問題で、俺の失態…」
「ほら、僕は手を繋いでないと学園でもふらっと消えちゃうしね。僕はちゃんとここに居るし、怪我もしてない。今度はきちんと僕が逸れないようにするから…」
だから頼むから騎士のお兄さん達を怒らないで欲しい。
シルビオも悪くないよ。
僕がただ甘かっただけ。
僕がこの国では何かあったら問題になる要人だという事を忘れていたのが悪い。
ロバ耳生えただけで大事だったもんね。
「ごめんなさい。でも、心配して駆けつけてくれて嬉しかったよ」
何時も連行という名の送迎で握っているシルビオの手を握る。
「本当にありがとう」
手袋の上からでも分かる剣だこでゴツゴツした手に更に包むように手を重ねて、その手の温かさに笑みが溢れる。
微笑むとシルビオの紫紺の瞳が揺れ、シルビオのもう片方の手が頬に触れ、僕のロバ耳に触れた。
「ラニラニは…」
「うん」
「このロバ耳が治って、4年後、卒業したら国に帰るんだっけ」
「…そうだね。最悪ロバ耳が治ってなくても国には帰して欲しいし、シルビオ達だって国に帰って欲しいでしょ?」
「何故?」
「な、何故?! シルビオ達は僕にモアナとレーヴとの橋渡し、外交官的なものを期待してるんでしょ!?」
僕は将来漁師だけどねっ!と付け加えて、頬膨らませ、プイッと顔を逸らす。
シルビオなら感情の読めない笑顔を浮かべて、何か意味深な言葉を返して来るんだろうと思ったが、シルビオは黙って何かを考えていた。
もしや、まだ落ち込んでいるのだろうか?と考えて、しょうがないなと口を開く。
「シルビオ。本当に大丈夫だからねっ!拐われそうになったのだってこれが初めてじゃないし、平気」
「………は?」
本当に心身共に大丈夫な事を伝えようと僕的には発した言葉だった。
だけど、シルビオから返って来たのは怒りと困惑混じりの「は?」である。
そして何時ものように感情の読めない笑みを浮かべて、ガッと肩を掴んだ。
「これが初めてじゃない…ってどーゆう事かなー?」
「え、えーと。えーとぉ。あっ!そういえば、この馬車は何処に向かってるの?僕、地味にそれが怖いんだけども」
「話を逸らさないでねー、ラニラニ。ここまで言ったのなら、オニーサンに全部話そっかー。」
「過去のっ、過去の事だから!! い、一回だけだし、その時だってライモンド先生がっ!!」
完全に失言だったと心から後悔し、これ以上言ったら不味いと口をつぐむが時すでに遅し。大分、曝露してしまっていた。
「ラニラニ」
にぃっこりと、とても良い笑顔を浮かべ、シルビオの人差し指がツゥーっと僕の顎下を滑るように撫でる。
あははっと笑って誤魔化し、目を逸らそうとしたが、顎下を撫でていた指がグイッと僕の顎を持ち上げる。
僕の瞳の色と混じりそうな程近くなった紫紺の瞳にタラタラと冷や汗をかく。
「今の君の護衛は俺だよ。君を守るのはライモンド先生じゃなくて、俺」
「いやいやいや、シルビオは皇子の護衛で」
「俺は2人の護衛。確かにメインはフィルっちだけど、君は俺の護衛対象。俺の…ね?」
僕はこの日程シルビオを怖いと思った事はない。
とても圧のある可愛い「ね?」を僕は生まれてこの方聞いた事がない。
「ね?」の中に「逃がさない」という執念を感じたのは何故だろう?
僕はやっぱり、シルビオが一番怖い。
正直、拐われ掛けた時より今の方がよっぽど怖い。
その後、僕は馬車が目的地に着くまで曝露された。
このまま言わないならラニラニの移動手段はこれから姫抱き(公開処刑)だという全く持って夢もロマンもない宣言をされ、泣く泣く全て吐かされたんだっ…。
下りるのを諦めて、ギュッと自身の手を胸の前で握り、大人しく叱られ待ちをしていると、ふわりと柔らかな椅子の上に下ろされた。
「出してくれ」
やっと地に足(正しくは馬車の床)ついたと思ったら学園からシルビオに拉致られて、揺られて馬車の中。
ー 僕は本当に何処に連れてかれるんだ!?
誘拐犯(シルビオ)が本当に何がしたいのか分からない。
纏ってる格好からして仕事中である事は分かるけども。
「ラニ」
「ひゃいっ!?」
いきなり、名前を呼ばれてビクッと飛び上がり、上擦った声で反射で返事する。
手が伸びてきたので拳骨か!?とギュッと目をつむる。
しかし、伸びてきた手は頬に触れ、確認するように手に触れた。
「怪我は? 痛い所はある?」
「け、怪我?? 痛い所??? な、い…、ないです」
「本当に?」
「う、嘘ついてどうするの?」
肩から力が抜けるように長く安堵のため息がシルビオの口から溢れる。
「本当に無事でよかった…」
皇子とは違い、慣れた手つきで優しく僕の頭を撫でて、裏表のない優しい顔がシルビオの顔に浮かぶ。
「ごめんね。怖かったよね」
シルビオのその二言で、やっとシルビオの気持ちがきちんと見えて、はたと気付く。
何時もと違いピシッとした騎士の正装は所々ボタンが雑に嵌められていて、髪もちょっとボサボサ。
シルビオはお祭りでの出来事を聞いて、ここまで急いで来たんだとその姿から見て取れた。
「ありがとう。僕は大丈夫だよ」
シルビオは護衛の責任者として、皇子の不利益にならない為に必死に駆けつけてくれたのかもしれない。
それでも、その優しさが嬉しくて、申し訳なくて、大丈夫と笑い掛ける。
「シルビオも騎士のお兄さんも悪くないよ。僕が逸れて、僕が騙されてお姉さんについていっちゃったんだ」
「…それはまさか自分の所為にしろって言ってるの? 一瞬でも護衛対象から目を離した事自体が問題で、俺の失態…」
「ほら、僕は手を繋いでないと学園でもふらっと消えちゃうしね。僕はちゃんとここに居るし、怪我もしてない。今度はきちんと僕が逸れないようにするから…」
だから頼むから騎士のお兄さん達を怒らないで欲しい。
シルビオも悪くないよ。
僕がただ甘かっただけ。
僕がこの国では何かあったら問題になる要人だという事を忘れていたのが悪い。
ロバ耳生えただけで大事だったもんね。
「ごめんなさい。でも、心配して駆けつけてくれて嬉しかったよ」
何時も連行という名の送迎で握っているシルビオの手を握る。
「本当にありがとう」
手袋の上からでも分かる剣だこでゴツゴツした手に更に包むように手を重ねて、その手の温かさに笑みが溢れる。
微笑むとシルビオの紫紺の瞳が揺れ、シルビオのもう片方の手が頬に触れ、僕のロバ耳に触れた。
「ラニラニは…」
「うん」
「このロバ耳が治って、4年後、卒業したら国に帰るんだっけ」
「…そうだね。最悪ロバ耳が治ってなくても国には帰して欲しいし、シルビオ達だって国に帰って欲しいでしょ?」
「何故?」
「な、何故?! シルビオ達は僕にモアナとレーヴとの橋渡し、外交官的なものを期待してるんでしょ!?」
僕は将来漁師だけどねっ!と付け加えて、頬膨らませ、プイッと顔を逸らす。
シルビオなら感情の読めない笑顔を浮かべて、何か意味深な言葉を返して来るんだろうと思ったが、シルビオは黙って何かを考えていた。
もしや、まだ落ち込んでいるのだろうか?と考えて、しょうがないなと口を開く。
「シルビオ。本当に大丈夫だからねっ!拐われそうになったのだってこれが初めてじゃないし、平気」
「………は?」
本当に心身共に大丈夫な事を伝えようと僕的には発した言葉だった。
だけど、シルビオから返って来たのは怒りと困惑混じりの「は?」である。
そして何時ものように感情の読めない笑みを浮かべて、ガッと肩を掴んだ。
「これが初めてじゃない…ってどーゆう事かなー?」
「え、えーと。えーとぉ。あっ!そういえば、この馬車は何処に向かってるの?僕、地味にそれが怖いんだけども」
「話を逸らさないでねー、ラニラニ。ここまで言ったのなら、オニーサンに全部話そっかー。」
「過去のっ、過去の事だから!! い、一回だけだし、その時だってライモンド先生がっ!!」
完全に失言だったと心から後悔し、これ以上言ったら不味いと口をつぐむが時すでに遅し。大分、曝露してしまっていた。
「ラニラニ」
にぃっこりと、とても良い笑顔を浮かべ、シルビオの人差し指がツゥーっと僕の顎下を滑るように撫でる。
あははっと笑って誤魔化し、目を逸らそうとしたが、顎下を撫でていた指がグイッと僕の顎を持ち上げる。
僕の瞳の色と混じりそうな程近くなった紫紺の瞳にタラタラと冷や汗をかく。
「今の君の護衛は俺だよ。君を守るのはライモンド先生じゃなくて、俺」
「いやいやいや、シルビオは皇子の護衛で」
「俺は2人の護衛。確かにメインはフィルっちだけど、君は俺の護衛対象。俺の…ね?」
僕はこの日程シルビオを怖いと思った事はない。
とても圧のある可愛い「ね?」を僕は生まれてこの方聞いた事がない。
「ね?」の中に「逃がさない」という執念を感じたのは何故だろう?
僕はやっぱり、シルビオが一番怖い。
正直、拐われ掛けた時より今の方がよっぽど怖い。
その後、僕は馬車が目的地に着くまで曝露された。
このまま言わないならラニラニの移動手段はこれから姫抱き(公開処刑)だという全く持って夢もロマンもない宣言をされ、泣く泣く全て吐かされたんだっ…。
17
あなたにおすすめの小説
転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった
angel
BL
つまらないことで死んでしまったボクを不憫に思った神様が1つのゲームを持ちかけてきた。
『転生先で王様になれたら元の体に戻してあげる』と。
生まれ変わったボクは美貌の第一王子で兄弟もなく、将来王様になることが約束されていた。
「イージーゲームすぎね?」とは思ったが、この好条件をありがたく受け止め
現世に戻れるまでノラリクラリと王子様生活を楽しむはずだった…。
完結しました。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
神様の手違いで死んだ俺、チート能力を授かり異世界転生してスローライフを送りたかったのに想像の斜め上をいく展開になりました。
篠崎笙
BL
保育園の調理師だった凛太郎は、ある日事故死する。しかしそれは神界のアクシデントだった。神様がお詫びに好きな加護を与えた上で異世界に転生させてくれるというので、定年後にやってみたいと憧れていたスローライフを送ることを願ったが……。
転生したら嫌われ者No.01のザコキャラだった 〜引き篭もりニートは落ちぶれ王族に転生しました〜
隍沸喰(隍沸かゆ)
BL
引き篭もりニートの俺は大人にも子供にも人気の話題のゲーム『WoRLD oF SHiSUTo』の次回作を遂に手に入れたが、その直後に死亡してしまった。
目覚めたらその世界で最も嫌われ、前世でも嫌われ続けていたあの落ちぶれた元王族《ヴァントリア・オルテイル》になっていた。
同じ檻に入っていた子供を看病したのに殺されかけ、王である兄には冷たくされ…………それでもめげずに頑張ります!
俺を襲ったことで連れて行かれた子供を助けるために、まずは脱獄からだ!
重複投稿:小説家になろう(ムーンライトノベルズ)
注意:
残酷な描写あり
表紙は力不足な自作イラスト
誤字脱字が多いです!
お気に入り・感想ありがとうございます。
皆さんありがとうございました!
BLランキング1位(2021/8/1 20:02)
HOTランキング15位(2021/8/1 20:02)
他サイト日間BLランキング2位(2019/2/21 20:00)
ツンデレ、執着キャラ、おバカ主人公、魔法、主人公嫌われ→愛されです。
いらないと思いますが感想・ファンアート?などのSNSタグは #嫌01 です。私も宣伝や時々描くイラストに使っています。利用していただいて構いません!
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる