118 / 119
終章 ロバ耳王子と16歳と約束と
41、偶像は偶像のままで
しおりを挟む
(エレン視点)
ただ俺の女神を守りたかった。
ただ俺の初恋の人をあの男に渡したくなかった。
一緒に居るだけで幸せで、その銀の花が咲く深く青い瞳に見つめられると愛しい気持ちが溢れた。
自身の存在意義を知った時。
ラニちゃんの笑顔が守れるなら、きっとその為に俺の歌があったんだと思った。
「エレン。帰ろう」
ローレライ様の歌が響き、ファルハ王は何処かへと消え、シルビオが俺に手を差し出す。
その手が触れそうになった瞬間、あの男の手の感触がまとわり付き、叫んだ。
「やだッ…。やっ…!」
怖くて怖くて堪らなかった。
身体が恐怖で震えて、身体が誰かに触れられるのを拒絶する。
「エレン。自分で歩ける? 君を保護するから」
シルビオが触れようとした手を引っ込めて、毛布を俺に手渡すと、エリオットについて、船を降りるように促す。
その表情は同情的だった。
シルビオは何時でも優しい友人で、助けてくれたのに触れる事すら拒否した俺を許してくれた。
「ごめんなさい。ありがとう…」
「ッ……」
だから、謝罪と感謝を告げると、同情的だった表情が葛藤に変わり、諦めたように口を開いた。
「……フィルバート殿下が君を心配している。君が無事に帰ってくるのを待ってる」
それだけ告げるとシルビオは船の中へと消えていった。
俺はエリオットについて船を降りながら嘲笑を浮かべて、首を横に振る。
フィルバート殿下が心配なんかしてくれる筈がない。
俺はあの優しい人をこっ酷く振ったのだから。
だから、きっとこれは夢に違いない。
陸に戻ると身体が怯える暇もなく、温かな腕に抱き締められていた。
ホトホトと肩に空から降る雨と違い、温かな雨が降りしきる。
その人は普段は強気な翡翠の瞳を涙に濡らし、トロリととろけるような優しい笑みを俺に浮かべた。
「エレン。無事で…、無事で良かったっ…。生きてて良かった」
その言葉はとても温かくて、その体温はあの男のものとは違い、包み込むようで。
自然とホロホロと涙が落ちた。
泣くとフィルは何処か痛いのかとわたわたと俺を心配してくれて、その優しさが嬉しくて、その温もりに身体を預けた。
◇
(ラニ視点)
階段を登ってくる音がする。
その特徴的な靴音に耳を傾けながら、ライを見やる。
ライは俺を抱きしめて、優しく微笑みが時々殺気が滲んでいる。
「ライ…」
「やはり、俺が…」
「僕にも決着をつけさせてよ」
そう肩をすくめると、ライは困ったような顔を浮かべる。
おそらく、本人は僕にあの男をもう二度と近づけさせたくないんだろう。
でも、僕は一言物申したい。
僕の中で、もうあの出来事は過去にしたいんだ。
きっと第一王子もそれを望んで、自身の傷を隠していたのだから。
靴音は近付き、ついには音が止まり、目の前にあの男が姿を現した。
服は海水に濡れ、浅黒い肌に張り付いている。
「俺のローレライ」
鳶色の瞳を欲に染め、偶像を求めて僕に手を伸ばす。
「触れるな」
しかし、その手をライがピアノ線でギリギリと上に吊し上げ、夕陽色の瞳でファルハ王を睨んだ。
ライの目とかちあうとファルハ王は激しい怒りを露わにして腰に帯剣していた短剣を抜く。
「それは俺のローレライだ。貴様こそ誰に許可を得て、触れているッ!!」
その言葉に心の底から呆れて思わず、ため息がこぼれる。
ああ、本当にこの男は……。
「僕はおじさんのローレライじゃないよ。モアナ王国第六十四王子のラニ。十一番目の王子の息子で、漁師の家の子」
「ラニか。俺のローレライはラニというのか」
全く人の話をきちんと聞かないこの男は本当に何処までも自分本位だ。
自分に都合のいい事しか耳に入らない。
ローレライだって、本当は存在なんてしない。
だって、この人が想っているローレライはこの人があの日の僕を見て、作り出した偶像なのだから。
そして僕はその偶像になってやる気はない。
「僕。おじさんの事嫌いなんだよね。おじさん、僕の家族に酷い事したし、そもそも、好みじゃないんだ」
僕はにっこりと、そう告げて、ついでにライに向けられていた短剣を下ろさせる。
短剣を下ろさせる為にファルハ王の手に触れると、ファルハ王は短剣を落とし、僕の手を撫でてくるもんだから僕はすかさず叩き落とす。
「僕の好みはね。少し上の大人で、夕陽色の瞳と紅茶色の髪の大人の色気溢れる美人さんなんだ。ずっと、僕の事を想ってくれて、時には暴走してやり過ぎちゃう困った人で、でも優しくて困った時には必ず助けてくれる。問題が解決しなくても僕の話を親身にちゃんと聞いてくれる人なんだ」
「俺はお前の事をずっと想っていた。本当に心の底から愛する相手はお前だけだ。ローレライ。俺の下に来い。それがお前の幸せだ」
きちんと話を聞かないおじさんにも分かるように懇切丁寧に僕の好みの人を説明したのに全く聞いてくれないので、悲しくて思わず眉を下げる。
ダメだね、このおじさん。
正直、この手は使いたくなかったけど、しょうがない。
僕はライの頰に手を添えて、チュッとライの唇にちゅうをした。
他人の前でやるのは恥ずかしくて、ぶわりっと頰が染まる。
チラリとおじさんを見ると、絶望しているのが見えて、やっと伝わった事に安堵して、してやったりとニッと笑う。
「そういう事なので、悪しからず!」
ブチギレて自身の手が切れる事も躊躇わず、おじさんは無理矢理拘束から抜け出し、拾った短剣を僕に振る。
「俺のラニに触るなと言った筈だが?」
しかし、短剣が僕に届く前にライのピアノ線がおじさんの首を絞め、吊るした。
案外、呆気ない決着に僕は思う。
こんなのを恐れていたなんてアホらしい。
僕の中に巣食うあの獣はもういない。
ただ俺の女神を守りたかった。
ただ俺の初恋の人をあの男に渡したくなかった。
一緒に居るだけで幸せで、その銀の花が咲く深く青い瞳に見つめられると愛しい気持ちが溢れた。
自身の存在意義を知った時。
ラニちゃんの笑顔が守れるなら、きっとその為に俺の歌があったんだと思った。
「エレン。帰ろう」
ローレライ様の歌が響き、ファルハ王は何処かへと消え、シルビオが俺に手を差し出す。
その手が触れそうになった瞬間、あの男の手の感触がまとわり付き、叫んだ。
「やだッ…。やっ…!」
怖くて怖くて堪らなかった。
身体が恐怖で震えて、身体が誰かに触れられるのを拒絶する。
「エレン。自分で歩ける? 君を保護するから」
シルビオが触れようとした手を引っ込めて、毛布を俺に手渡すと、エリオットについて、船を降りるように促す。
その表情は同情的だった。
シルビオは何時でも優しい友人で、助けてくれたのに触れる事すら拒否した俺を許してくれた。
「ごめんなさい。ありがとう…」
「ッ……」
だから、謝罪と感謝を告げると、同情的だった表情が葛藤に変わり、諦めたように口を開いた。
「……フィルバート殿下が君を心配している。君が無事に帰ってくるのを待ってる」
それだけ告げるとシルビオは船の中へと消えていった。
俺はエリオットについて船を降りながら嘲笑を浮かべて、首を横に振る。
フィルバート殿下が心配なんかしてくれる筈がない。
俺はあの優しい人をこっ酷く振ったのだから。
だから、きっとこれは夢に違いない。
陸に戻ると身体が怯える暇もなく、温かな腕に抱き締められていた。
ホトホトと肩に空から降る雨と違い、温かな雨が降りしきる。
その人は普段は強気な翡翠の瞳を涙に濡らし、トロリととろけるような優しい笑みを俺に浮かべた。
「エレン。無事で…、無事で良かったっ…。生きてて良かった」
その言葉はとても温かくて、その体温はあの男のものとは違い、包み込むようで。
自然とホロホロと涙が落ちた。
泣くとフィルは何処か痛いのかとわたわたと俺を心配してくれて、その優しさが嬉しくて、その温もりに身体を預けた。
◇
(ラニ視点)
階段を登ってくる音がする。
その特徴的な靴音に耳を傾けながら、ライを見やる。
ライは俺を抱きしめて、優しく微笑みが時々殺気が滲んでいる。
「ライ…」
「やはり、俺が…」
「僕にも決着をつけさせてよ」
そう肩をすくめると、ライは困ったような顔を浮かべる。
おそらく、本人は僕にあの男をもう二度と近づけさせたくないんだろう。
でも、僕は一言物申したい。
僕の中で、もうあの出来事は過去にしたいんだ。
きっと第一王子もそれを望んで、自身の傷を隠していたのだから。
靴音は近付き、ついには音が止まり、目の前にあの男が姿を現した。
服は海水に濡れ、浅黒い肌に張り付いている。
「俺のローレライ」
鳶色の瞳を欲に染め、偶像を求めて僕に手を伸ばす。
「触れるな」
しかし、その手をライがピアノ線でギリギリと上に吊し上げ、夕陽色の瞳でファルハ王を睨んだ。
ライの目とかちあうとファルハ王は激しい怒りを露わにして腰に帯剣していた短剣を抜く。
「それは俺のローレライだ。貴様こそ誰に許可を得て、触れているッ!!」
その言葉に心の底から呆れて思わず、ため息がこぼれる。
ああ、本当にこの男は……。
「僕はおじさんのローレライじゃないよ。モアナ王国第六十四王子のラニ。十一番目の王子の息子で、漁師の家の子」
「ラニか。俺のローレライはラニというのか」
全く人の話をきちんと聞かないこの男は本当に何処までも自分本位だ。
自分に都合のいい事しか耳に入らない。
ローレライだって、本当は存在なんてしない。
だって、この人が想っているローレライはこの人があの日の僕を見て、作り出した偶像なのだから。
そして僕はその偶像になってやる気はない。
「僕。おじさんの事嫌いなんだよね。おじさん、僕の家族に酷い事したし、そもそも、好みじゃないんだ」
僕はにっこりと、そう告げて、ついでにライに向けられていた短剣を下ろさせる。
短剣を下ろさせる為にファルハ王の手に触れると、ファルハ王は短剣を落とし、僕の手を撫でてくるもんだから僕はすかさず叩き落とす。
「僕の好みはね。少し上の大人で、夕陽色の瞳と紅茶色の髪の大人の色気溢れる美人さんなんだ。ずっと、僕の事を想ってくれて、時には暴走してやり過ぎちゃう困った人で、でも優しくて困った時には必ず助けてくれる。問題が解決しなくても僕の話を親身にちゃんと聞いてくれる人なんだ」
「俺はお前の事をずっと想っていた。本当に心の底から愛する相手はお前だけだ。ローレライ。俺の下に来い。それがお前の幸せだ」
きちんと話を聞かないおじさんにも分かるように懇切丁寧に僕の好みの人を説明したのに全く聞いてくれないので、悲しくて思わず眉を下げる。
ダメだね、このおじさん。
正直、この手は使いたくなかったけど、しょうがない。
僕はライの頰に手を添えて、チュッとライの唇にちゅうをした。
他人の前でやるのは恥ずかしくて、ぶわりっと頰が染まる。
チラリとおじさんを見ると、絶望しているのが見えて、やっと伝わった事に安堵して、してやったりとニッと笑う。
「そういう事なので、悪しからず!」
ブチギレて自身の手が切れる事も躊躇わず、おじさんは無理矢理拘束から抜け出し、拾った短剣を僕に振る。
「俺のラニに触るなと言った筈だが?」
しかし、短剣が僕に届く前にライのピアノ線がおじさんの首を絞め、吊るした。
案外、呆気ない決着に僕は思う。
こんなのを恐れていたなんてアホらしい。
僕の中に巣食うあの獣はもういない。
26
あなたにおすすめの小説
転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった
angel
BL
つまらないことで死んでしまったボクを不憫に思った神様が1つのゲームを持ちかけてきた。
『転生先で王様になれたら元の体に戻してあげる』と。
生まれ変わったボクは美貌の第一王子で兄弟もなく、将来王様になることが約束されていた。
「イージーゲームすぎね?」とは思ったが、この好条件をありがたく受け止め
現世に戻れるまでノラリクラリと王子様生活を楽しむはずだった…。
完結しました。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
神様の手違いで死んだ俺、チート能力を授かり異世界転生してスローライフを送りたかったのに想像の斜め上をいく展開になりました。
篠崎笙
BL
保育園の調理師だった凛太郎は、ある日事故死する。しかしそれは神界のアクシデントだった。神様がお詫びに好きな加護を与えた上で異世界に転生させてくれるというので、定年後にやってみたいと憧れていたスローライフを送ることを願ったが……。
転生したら嫌われ者No.01のザコキャラだった 〜引き篭もりニートは落ちぶれ王族に転生しました〜
隍沸喰(隍沸かゆ)
BL
引き篭もりニートの俺は大人にも子供にも人気の話題のゲーム『WoRLD oF SHiSUTo』の次回作を遂に手に入れたが、その直後に死亡してしまった。
目覚めたらその世界で最も嫌われ、前世でも嫌われ続けていたあの落ちぶれた元王族《ヴァントリア・オルテイル》になっていた。
同じ檻に入っていた子供を看病したのに殺されかけ、王である兄には冷たくされ…………それでもめげずに頑張ります!
俺を襲ったことで連れて行かれた子供を助けるために、まずは脱獄からだ!
重複投稿:小説家になろう(ムーンライトノベルズ)
注意:
残酷な描写あり
表紙は力不足な自作イラスト
誤字脱字が多いです!
お気に入り・感想ありがとうございます。
皆さんありがとうございました!
BLランキング1位(2021/8/1 20:02)
HOTランキング15位(2021/8/1 20:02)
他サイト日間BLランキング2位(2019/2/21 20:00)
ツンデレ、執着キャラ、おバカ主人公、魔法、主人公嫌われ→愛されです。
いらないと思いますが感想・ファンアート?などのSNSタグは #嫌01 です。私も宣伝や時々描くイラストに使っています。利用していただいて構いません!
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる