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15.過ぎた身分、中庸なき凶兆(ジェイド)
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楽しそうに飲み食いをするエバーガーデニア王国の人々。
戦争さえなければ、その潤った土地では人の手を加えなくても、人々が暮らしていくには十分な食料が収穫できる。けれど、大臣は毎日毎日昇る暑い日差しの太陽に少しずつ畏怖を覚え始めた。
「ジェイド様」
「んあっ?」
部屋に充満する酒気。大臣はカーテンを開けて、窓を開けていく。
「うううんっ・・・」
すると、部屋の涼しい風が酒気をのせて出ていき、新鮮なカラッとした暖かい空気が部屋に入ってくると、ジェイドは背伸びをした。
「少し、飲まれ過ぎでは?」
「ああ・・・」
頭が回っていない空返事。
ジェイドは王子であり、この国の頭脳であり要である。大臣自身は酒気を含んでいない脳の一部であるがゆえに、その状態を危惧していた。
「報告があります。エニバース湖の水が半分ほど干上がってきました」
「んあ? 半分だろ? 大丈夫、大丈夫。あそこはたまに氾濫するんだから、いいことじゃないか」
Is the glass half empty or half full?
よく使われる慣用句である。
グラスに入った水が半分だったとき、その事象についての感想が、半分しかないと考える人は悲観的な人、半分もあると考える人は楽観的な人だと組み分けして判断できると言った言葉だ。
しかし、今回のことはコップではない。だから、大臣は少しムっと来た。
「私の記憶する限り、エニバース湖が半分・・・いいえ、七割を切ったことは記憶にありませんが・・・」
「んーたしか、あったぞーーうん、あった、あったはずだ」
「いつですか・・・?」
「うーん・・・・・・」
大臣はジェイドに気づかれないようにため息をついた。ジェイドは酔っぱらっていて再びうとうとしているので、それに全く気が付かない。
「視察に行かれませんか?」
「ああんっ!?」
今まで適当な答えしかしなかったジェイドだったが、自分に都合の悪い面倒ごとだと思った彼は、凄い剣幕で大臣を睨んだ。
「今日はどうされるおつもりで?」
「ふっ、パーティーに決まっているだろうが。ふふふっ、可愛い女を見つけたんだ・・・」
大臣は外を見る。
「残念ですが、今日はあいにくの天気のようですよ」
外を見ると、久しぶりにエバーガーデニア王国に暗雲が立ち込めていた。
「はあああっ!? くそがぁ・・・・・・おい、衛兵を呼べっ。あの女が帰って来たに違いないっ!! ・・・そっこく・・・追い出・・・んにゃんにゃ・・・・・・」
出入口を指さしながら、ジェイドは寝てしまった。
「良かった・・・」
雨が降って来たのを見て、大臣は再び窓を閉めようとすると、外に見える人たちも雨が降ったので不機嫌そうな顔をしていた。大臣はジェイドに掛け布団をかけ、ジェイドの寝顔を見る。この頃の暴飲暴食でむくんだ顔は雨でパーティーを開けないために機嫌が悪そうだった。
「どっちが幸せでどっちが不幸せなのか・・・私にはわかりません。でも・・・」
ジェイドの部屋から大臣は出て、扉の向こうで、
「食べ・・・過ぎはよくありませんね、王子」
と呟いて、その場から去り、二度とその場所には戻らなかった。
戦争さえなければ、その潤った土地では人の手を加えなくても、人々が暮らしていくには十分な食料が収穫できる。けれど、大臣は毎日毎日昇る暑い日差しの太陽に少しずつ畏怖を覚え始めた。
「ジェイド様」
「んあっ?」
部屋に充満する酒気。大臣はカーテンを開けて、窓を開けていく。
「うううんっ・・・」
すると、部屋の涼しい風が酒気をのせて出ていき、新鮮なカラッとした暖かい空気が部屋に入ってくると、ジェイドは背伸びをした。
「少し、飲まれ過ぎでは?」
「ああ・・・」
頭が回っていない空返事。
ジェイドは王子であり、この国の頭脳であり要である。大臣自身は酒気を含んでいない脳の一部であるがゆえに、その状態を危惧していた。
「報告があります。エニバース湖の水が半分ほど干上がってきました」
「んあ? 半分だろ? 大丈夫、大丈夫。あそこはたまに氾濫するんだから、いいことじゃないか」
Is the glass half empty or half full?
よく使われる慣用句である。
グラスに入った水が半分だったとき、その事象についての感想が、半分しかないと考える人は悲観的な人、半分もあると考える人は楽観的な人だと組み分けして判断できると言った言葉だ。
しかし、今回のことはコップではない。だから、大臣は少しムっと来た。
「私の記憶する限り、エニバース湖が半分・・・いいえ、七割を切ったことは記憶にありませんが・・・」
「んーたしか、あったぞーーうん、あった、あったはずだ」
「いつですか・・・?」
「うーん・・・・・・」
大臣はジェイドに気づかれないようにため息をついた。ジェイドは酔っぱらっていて再びうとうとしているので、それに全く気が付かない。
「視察に行かれませんか?」
「ああんっ!?」
今まで適当な答えしかしなかったジェイドだったが、自分に都合の悪い面倒ごとだと思った彼は、凄い剣幕で大臣を睨んだ。
「今日はどうされるおつもりで?」
「ふっ、パーティーに決まっているだろうが。ふふふっ、可愛い女を見つけたんだ・・・」
大臣は外を見る。
「残念ですが、今日はあいにくの天気のようですよ」
外を見ると、久しぶりにエバーガーデニア王国に暗雲が立ち込めていた。
「はあああっ!? くそがぁ・・・・・・おい、衛兵を呼べっ。あの女が帰って来たに違いないっ!! ・・・そっこく・・・追い出・・・んにゃんにゃ・・・・・・」
出入口を指さしながら、ジェイドは寝てしまった。
「良かった・・・」
雨が降って来たのを見て、大臣は再び窓を閉めようとすると、外に見える人たちも雨が降ったので不機嫌そうな顔をしていた。大臣はジェイドに掛け布団をかけ、ジェイドの寝顔を見る。この頃の暴飲暴食でむくんだ顔は雨でパーティーを開けないために機嫌が悪そうだった。
「どっちが幸せでどっちが不幸せなのか・・・私にはわかりません。でも・・・」
ジェイドの部屋から大臣は出て、扉の向こうで、
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と呟いて、その場から去り、二度とその場所には戻らなかった。
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