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26.エピローグ(ジェイド)
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エバーガーデニア王国の王家には言い伝えがあった。
世界は始め、竜と神の争いがあった。
竜は破れ、神が勝った。
神の時代は長く続いたが、人々は力を蓄え王を作った。
王は神から世界を自分たちに任せるように頼み、神は王を信頼し国を預けた。
だが、神は王へ言った。
「王は王でしかない。託した力はいずれ全ての人々に分け与えよ」
聡明である王は約束した。
しかしながら、王は自身の力に固執し、身内を贔屓して、権力に執着した。
それを憂いた神は大雨を降らせた。
世界が全て覆いつくされる様な大雨を。
リセットするつもりで、神の考えを理解している人だけ残した。
そのつもりだった。
けれど、人々はまた同じことを繰り返した。
雨がダメならば、今度は日照りを。
灼熱の試練。
けれど、苦しむ人々の姿を見て、思わず神は地上に舞い降りてきた。
その姿は巫女だった。
巫女は雨を自由に降らせて、人々を救った。
神は不干渉でありたかったが、王の権力をけん制した。
巫女は王が反省したのを見て、去って行った。
だが、もう一度、巫女が来たのであれば、
巫女を怒らせてはならない。怒らせれば、怒りの炎で世界が焼き尽くされるだろう。
巫女を悲しませてはならなない。悲しませれば、悲しみの洪水で世界が沈むだろう。
そして、願わくば、巫女である神と縁を結び・・・権力を確実なものするのだ。
決して、今度は巫女である神を逃がすことなく・・・・・・モノにするのだ。
「あっ、雨だ・・・」
乾ききったエバーガーデニア王国の国民が空を見ていると、雨が降った。人々は雨水を蓄えるために必死にバケツや桶を外に出した。
ミシェルが出ていってからしばらく経ってようやく降った雨。何人かの自称雨乞いの巫女が祈ったのが伝わったのかどうなのか、10回に1回、20回に1回程度雨が降った。その雨の頻度は彼女達の成果なのか、それとも神が作った頻度なのか、それは人にはわからない。
ゴロゴロゴロッ・・・・・・
「なんの音だ?」
「これって・・・」
ゴロゴロゴロゴローーンッ
カミナリだ。
カミナリが鳴った。
ミシェルがいなくなったエバーガーデニア王国に初めてカミナリが鳴った。
その光とその音は人々に恐怖をもたらした。
「そういえば・・・いや・・・」
ジェイドは裏路地でカミナリを見て、なぜかミシェルを思い出す。ジェイドにはカミナリよりも間近で見るミシェルの泣き顔の方が嫌だった。
ジェイドは王から王家の言い伝えを聞いていない。もし、ジェイドがその言い伝えを知っていて、ミシェルを手放さなければ、誰が幸せで、誰が不幸せだったのか。
それは誰にもわからない。
でも、多くの人が望んだ物を手に入れたのだろう。
晴れを望んだエバーガーデニア王国。
雨を望んだガラハラ王国。
となれば、自分の選択肢を幸せにするもしないも本人と周り次第。
少しずつ王の時代が終わり、人の時代が産声をあげようとしているのだから。
FIN
世界は始め、竜と神の争いがあった。
竜は破れ、神が勝った。
神の時代は長く続いたが、人々は力を蓄え王を作った。
王は神から世界を自分たちに任せるように頼み、神は王を信頼し国を預けた。
だが、神は王へ言った。
「王は王でしかない。託した力はいずれ全ての人々に分け与えよ」
聡明である王は約束した。
しかしながら、王は自身の力に固執し、身内を贔屓して、権力に執着した。
それを憂いた神は大雨を降らせた。
世界が全て覆いつくされる様な大雨を。
リセットするつもりで、神の考えを理解している人だけ残した。
そのつもりだった。
けれど、人々はまた同じことを繰り返した。
雨がダメならば、今度は日照りを。
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けれど、苦しむ人々の姿を見て、思わず神は地上に舞い降りてきた。
その姿は巫女だった。
巫女は雨を自由に降らせて、人々を救った。
神は不干渉でありたかったが、王の権力をけん制した。
巫女は王が反省したのを見て、去って行った。
だが、もう一度、巫女が来たのであれば、
巫女を怒らせてはならない。怒らせれば、怒りの炎で世界が焼き尽くされるだろう。
巫女を悲しませてはならなない。悲しませれば、悲しみの洪水で世界が沈むだろう。
そして、願わくば、巫女である神と縁を結び・・・権力を確実なものするのだ。
決して、今度は巫女である神を逃がすことなく・・・・・・モノにするのだ。
「あっ、雨だ・・・」
乾ききったエバーガーデニア王国の国民が空を見ていると、雨が降った。人々は雨水を蓄えるために必死にバケツや桶を外に出した。
ミシェルが出ていってからしばらく経ってようやく降った雨。何人かの自称雨乞いの巫女が祈ったのが伝わったのかどうなのか、10回に1回、20回に1回程度雨が降った。その雨の頻度は彼女達の成果なのか、それとも神が作った頻度なのか、それは人にはわからない。
ゴロゴロゴロッ・・・・・・
「なんの音だ?」
「これって・・・」
ゴロゴロゴロゴローーンッ
カミナリだ。
カミナリが鳴った。
ミシェルがいなくなったエバーガーデニア王国に初めてカミナリが鳴った。
その光とその音は人々に恐怖をもたらした。
「そういえば・・・いや・・・」
ジェイドは裏路地でカミナリを見て、なぜかミシェルを思い出す。ジェイドにはカミナリよりも間近で見るミシェルの泣き顔の方が嫌だった。
ジェイドは王から王家の言い伝えを聞いていない。もし、ジェイドがその言い伝えを知っていて、ミシェルを手放さなければ、誰が幸せで、誰が不幸せだったのか。
それは誰にもわからない。
でも、多くの人が望んだ物を手に入れたのだろう。
晴れを望んだエバーガーデニア王国。
雨を望んだガラハラ王国。
となれば、自分の選択肢を幸せにするもしないも本人と周り次第。
少しずつ王の時代が終わり、人の時代が産声をあげようとしているのだから。
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おゆう様
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