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不安
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「本日はお迎えいただきありがとうございます」
私は今日のパーティーのエスコートのため、迎えに来てくれた方に礼をする。相手の姿が見えただけで、私の心臓の脈打つ音が響いた
さらさらと煌めく金髪に澄んだ青空の色の瞳を持ち、白と金の衣装を身に纏った彼は、この国の第二王子であり私の婚約者、ジーク=ヴィクラムだ
「エミリア、今日はいつにも増して綺麗だね」
以前ならば頬を染めて喜び、腕を絡めに行ったりしていただろうがこの言葉はあくまで社交辞令、お世辞に過ぎない。
殿下が心を込めて言う相手はリアトリスだけだから喜んでも悲しくなるだけ、と喜びそうになる自分を必至で抑えこみ微笑む
「お褒め頂き光栄ですわ、殿下」
なるべく言葉を発さずお礼を言う。喋り過ぎると余計なことを言ってしまいそうなのだ
「…では行こうか」
「はい」
腕を差し出してくれるので、私はそこに手を添え歩き始めた
私の心臓がさらにうるさく鳴り響く
殿下と一緒に居られるという嬉しさもあるけれど、それ以上に緊張が大きい理由だろう
自分が何かを仕出かすかもしれない不安、周りの方、特に殿下からの言動への恐怖、殿下とリアトリスが話しているところを見てしまった時の悲しさ。
色々な感情が渦巻いて、私の身体はさらに強張る
そんな様子に気づいてくれたのか、殿下が声をかけてくれる
「大丈夫?エミリア。顔色があまり良くないみたいだけど、緊張してる?」
「そう、ですね…初めてでもないのに緊張しているみたいですわ」
ーー一緒に居られるのは嬉しいのに、悲しい。上手く笑えない。顔を見れば、泣き出してしまいそう
その本心を言えるわけもなく、まっすぐ続く一本道の先を見つめ、弱々しく微笑みながら言う。
「…特に心配することなんてない。エミリアはいつも通り堂々としていればいい」
「はい、そうですわね…」
いつも通りできればいい。いつもみたいに未来の王子妃として相応しく見えるよう、胸を張って歩けばいい。
それはわかっている。でも、それ以上に不安が襲ってくる
ーー殿下とリアトリスの一緒にいる姿を見たくない。それを見てしまった時、私は暴走して自分を抑えられなくなるかもしれない。
私は普段、物語を知る前からわがままだったわけではない。そのおかげか、侍女やメイドからは慕われているし学園には友人だっている。
ただ、それは殿下が関わっていない時の話
殿下が私以外の女性と話していたり、授業でペアになったりしているだけで、私は嫉妬の視線を送り、キレた。目線で牽制したりもした。彼は私のだ、と。
普段は隠せる感情も、殿下が関わるだけで急に制御ができなくなる
だから、今回のパーティーも不安なのだ。
たとえ冷静になった今でも制御が出来ず、大切な人たちに迷惑をかけてしまうのではないかと。
いつもなら一緒にいるときは私から話しかけ、楽しく談話しているところなのに、色々な感情が襲って来て、何も話せない。怖くて、泣きそうで、顔を見ることさえできない。
ーーああ、どうか、何も起こりませんように。
会場に着くまでは自分の腕につけられた透明のブレスレットを見つめ、ただただ願った。
会場に着き中へ入ると、一気に目線が集まり道が開く。
私は緊張していることを悟られぬよう、姿勢を正し、前を見つめて堂々と歩く。
少しあたりを見渡す。リアトリスがいるかを確認したかったのだ。軽く見渡しただけだからはっきりとはわからないが、来ていないらしい。
普通は王子が最後に入ることになっているので、今来ていない人々は休んでいるはずだ
私はホッと息を吐く
だが、同時に疑問が浮かんだ
ーーなぜ、来ていないのだろう。記憶が曖昧だから確信をもって言えるわけではないけれど、このパーティーにヒロインは参加していたはずだ
そう考えているうちに、先生の挨拶が終わっていた
隣に立っていたジーク様が私に手を差し出す
「エミリア、私と踊っていただけませんか?」
「喜んで」
私は顔を見ないように、目を合わせないようにしながら微笑み、手を重ねた
ーーファーストダンスを踊ることも嫌なのかしら
顔を見ていないからわからないけれど、もしそうなのだとしたら、私は立ち直れないかもしれない
ダンスが始まるのだから、とその考えを頭から追い出すと、音楽が流れるのを待った
音楽が流れるとステップを踏み、踊り始める
音楽は緩やかでダンスがあまり得意ではない私としては助かった
足を踏まないよう気をつけつつ笑顔を忘れないように踊っていると、殿下から声をかけられた
「ねえ、エミリア」
「なんでしょうか、殿下」
「…怒ってる?」
「…なぜそう思われるのですか?」
足元を確認しながら踊る。足を踏まずステップを間違えないよう注視しているという理由もある
「だって、今日一度も目を合わせてないだろう?」
「気のせいでは?」
「それだけじゃない。いつもより口数少ないし距離が遠い」
「殿下の考えすぎかと」
「ほら、その殿下呼びもだよ」
「…それは、たかが婚約者が名前で呼ぶのはあまり良くないかと思いまして」
「婚約者だからこそ、名前で呼ぶべきなんじゃないの?」
「…」
何も言い返せなくなる。好きではない女から名前呼びされたくないと考えました、なんて言えるわけがない
「ねえ、怒ってるなら言って?私が悪ければ謝るから」
「…だから、怒ってなどおりませんわ。全て殿下の考えすぎです」
顔を見てないからわからないけど、ムスッとしたような気がする
「…なら目を合わせて話して?もっと近づいて踊って?」
「私はこの距離がちょうど良いと思っておりますわ」
「私はこれでは踊り辛い」
そう言うと、殿下に腕をぐっと引っ張られ足がふらつき、胸の中へポスッと入る。反射的に顔を見てしまった
「やっと目を合わせてくれた」
とても甘い笑みを浮かべて言われ、私の心臓は爆発しそうなほどに鳴り響き、顔に熱が集まるのがわかる
だがすぐに悲しみだけでなく怒りが沸き起こり、熱が冷めるのがわかった
ーーどうして好きでもない人にこんなことをするの。思わせぶりな態度はとらないでほしい。手を貸すと決めたときから悲しいのに、さらに苦しくなるじゃないか
私は涙が出そうになるのをぐっとこらえると、殿下の胸の中から逃れ目をそらし、距離をとった
「…怒ってないなら、嫌いになった?」
少し悲しそうな声に聞こえた
私はせっかく目をそらしたと言うのに、再び顔を上げて目を合わせた
「それは、それだけは絶対にございません‼︎私が殿下を嫌いになることなど、ありえません‼︎」
しっかりと目を見つめて言う
それだけは、ちゃんと知っていて欲しいから。たとえ殿下が私を好きでなくても、私が殿下を嫌いになるなんて、好きじゃなくなるなんて絶対にないのだ。
「…そう、ならよかった」
そう言って安心したように微笑んでくれた。
その微笑みを見て、私もつられて笑った。今までの作り笑いではない、心からの笑顔で
それと同時に、音楽が止まった。
ーー楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうわね。
「エミ…」
「殿下、音楽が終わったことですし、他の方を誘いに行かれては?沢山の方々が殿下がお誘いしてくださるのを待っていますわよ?」
私は殿下の言葉を遮った。これ以上一緒にいても、きっと悲しくなるだけだから。
「…ああ、そうだね」
そう言うと、殿下は誘いを待っている女性たちの元へ向かった
私はその状況を冷静に見ていた。
今までなら、殿下が他の女性を誘っていたり踊っていたりするところを見ると、仕方がないとわかっているから手を出したりなどはしなかったが、心は嫉妬で燃えていた
ーーこうやって、リアトリスのことも冷静に見られたらいいのに
友人のもとへ行こうと歩き出したところで、男性からダンスを誘われた。いつも断るわけでもないし、断る理由もないのでそれを受けた
ダンスの輪の中へ入ると、踊り始める。
殿下はダンスが上手いので失敗することは滅多にないのだが、他の方は大抵殿下より劣っているので注意を払わなければすぐに足を踏みそうになる
もちろんそれがバレないようにも気をつけている
ダンスを踊っていると、会場の扉の開く音が聞こえた。こんな遅くに誰が来たのだろうと、扉の方へ目を向けると、フワリと広がる肩くらいで切りそろえられたピンクの髪に同じく優しいピンクの瞳を持ち、フリルが沢山あしらわれたゴールドの煌めくドレスを身に纏った少女が入ってきた
ーーああ、そういうことだったのね。来ていないと思っていたけれど、遅れただけだったのね
間違いない。彼女は、私が殿下との距離に嫉妬し暴言を吐き、まだきていない未来では殿下の愛する人となった人。
そう、彼女の名は、
ーーリアトリス=アルテスト。
私は今日のパーティーのエスコートのため、迎えに来てくれた方に礼をする。相手の姿が見えただけで、私の心臓の脈打つ音が響いた
さらさらと煌めく金髪に澄んだ青空の色の瞳を持ち、白と金の衣装を身に纏った彼は、この国の第二王子であり私の婚約者、ジーク=ヴィクラムだ
「エミリア、今日はいつにも増して綺麗だね」
以前ならば頬を染めて喜び、腕を絡めに行ったりしていただろうがこの言葉はあくまで社交辞令、お世辞に過ぎない。
殿下が心を込めて言う相手はリアトリスだけだから喜んでも悲しくなるだけ、と喜びそうになる自分を必至で抑えこみ微笑む
「お褒め頂き光栄ですわ、殿下」
なるべく言葉を発さずお礼を言う。喋り過ぎると余計なことを言ってしまいそうなのだ
「…では行こうか」
「はい」
腕を差し出してくれるので、私はそこに手を添え歩き始めた
私の心臓がさらにうるさく鳴り響く
殿下と一緒に居られるという嬉しさもあるけれど、それ以上に緊張が大きい理由だろう
自分が何かを仕出かすかもしれない不安、周りの方、特に殿下からの言動への恐怖、殿下とリアトリスが話しているところを見てしまった時の悲しさ。
色々な感情が渦巻いて、私の身体はさらに強張る
そんな様子に気づいてくれたのか、殿下が声をかけてくれる
「大丈夫?エミリア。顔色があまり良くないみたいだけど、緊張してる?」
「そう、ですね…初めてでもないのに緊張しているみたいですわ」
ーー一緒に居られるのは嬉しいのに、悲しい。上手く笑えない。顔を見れば、泣き出してしまいそう
その本心を言えるわけもなく、まっすぐ続く一本道の先を見つめ、弱々しく微笑みながら言う。
「…特に心配することなんてない。エミリアはいつも通り堂々としていればいい」
「はい、そうですわね…」
いつも通りできればいい。いつもみたいに未来の王子妃として相応しく見えるよう、胸を張って歩けばいい。
それはわかっている。でも、それ以上に不安が襲ってくる
ーー殿下とリアトリスの一緒にいる姿を見たくない。それを見てしまった時、私は暴走して自分を抑えられなくなるかもしれない。
私は普段、物語を知る前からわがままだったわけではない。そのおかげか、侍女やメイドからは慕われているし学園には友人だっている。
ただ、それは殿下が関わっていない時の話
殿下が私以外の女性と話していたり、授業でペアになったりしているだけで、私は嫉妬の視線を送り、キレた。目線で牽制したりもした。彼は私のだ、と。
普段は隠せる感情も、殿下が関わるだけで急に制御ができなくなる
だから、今回のパーティーも不安なのだ。
たとえ冷静になった今でも制御が出来ず、大切な人たちに迷惑をかけてしまうのではないかと。
いつもなら一緒にいるときは私から話しかけ、楽しく談話しているところなのに、色々な感情が襲って来て、何も話せない。怖くて、泣きそうで、顔を見ることさえできない。
ーーああ、どうか、何も起こりませんように。
会場に着くまでは自分の腕につけられた透明のブレスレットを見つめ、ただただ願った。
会場に着き中へ入ると、一気に目線が集まり道が開く。
私は緊張していることを悟られぬよう、姿勢を正し、前を見つめて堂々と歩く。
少しあたりを見渡す。リアトリスがいるかを確認したかったのだ。軽く見渡しただけだからはっきりとはわからないが、来ていないらしい。
普通は王子が最後に入ることになっているので、今来ていない人々は休んでいるはずだ
私はホッと息を吐く
だが、同時に疑問が浮かんだ
ーーなぜ、来ていないのだろう。記憶が曖昧だから確信をもって言えるわけではないけれど、このパーティーにヒロインは参加していたはずだ
そう考えているうちに、先生の挨拶が終わっていた
隣に立っていたジーク様が私に手を差し出す
「エミリア、私と踊っていただけませんか?」
「喜んで」
私は顔を見ないように、目を合わせないようにしながら微笑み、手を重ねた
ーーファーストダンスを踊ることも嫌なのかしら
顔を見ていないからわからないけれど、もしそうなのだとしたら、私は立ち直れないかもしれない
ダンスが始まるのだから、とその考えを頭から追い出すと、音楽が流れるのを待った
音楽が流れるとステップを踏み、踊り始める
音楽は緩やかでダンスがあまり得意ではない私としては助かった
足を踏まないよう気をつけつつ笑顔を忘れないように踊っていると、殿下から声をかけられた
「ねえ、エミリア」
「なんでしょうか、殿下」
「…怒ってる?」
「…なぜそう思われるのですか?」
足元を確認しながら踊る。足を踏まずステップを間違えないよう注視しているという理由もある
「だって、今日一度も目を合わせてないだろう?」
「気のせいでは?」
「それだけじゃない。いつもより口数少ないし距離が遠い」
「殿下の考えすぎかと」
「ほら、その殿下呼びもだよ」
「…それは、たかが婚約者が名前で呼ぶのはあまり良くないかと思いまして」
「婚約者だからこそ、名前で呼ぶべきなんじゃないの?」
「…」
何も言い返せなくなる。好きではない女から名前呼びされたくないと考えました、なんて言えるわけがない
「ねえ、怒ってるなら言って?私が悪ければ謝るから」
「…だから、怒ってなどおりませんわ。全て殿下の考えすぎです」
顔を見てないからわからないけど、ムスッとしたような気がする
「…なら目を合わせて話して?もっと近づいて踊って?」
「私はこの距離がちょうど良いと思っておりますわ」
「私はこれでは踊り辛い」
そう言うと、殿下に腕をぐっと引っ張られ足がふらつき、胸の中へポスッと入る。反射的に顔を見てしまった
「やっと目を合わせてくれた」
とても甘い笑みを浮かべて言われ、私の心臓は爆発しそうなほどに鳴り響き、顔に熱が集まるのがわかる
だがすぐに悲しみだけでなく怒りが沸き起こり、熱が冷めるのがわかった
ーーどうして好きでもない人にこんなことをするの。思わせぶりな態度はとらないでほしい。手を貸すと決めたときから悲しいのに、さらに苦しくなるじゃないか
私は涙が出そうになるのをぐっとこらえると、殿下の胸の中から逃れ目をそらし、距離をとった
「…怒ってないなら、嫌いになった?」
少し悲しそうな声に聞こえた
私はせっかく目をそらしたと言うのに、再び顔を上げて目を合わせた
「それは、それだけは絶対にございません‼︎私が殿下を嫌いになることなど、ありえません‼︎」
しっかりと目を見つめて言う
それだけは、ちゃんと知っていて欲しいから。たとえ殿下が私を好きでなくても、私が殿下を嫌いになるなんて、好きじゃなくなるなんて絶対にないのだ。
「…そう、ならよかった」
そう言って安心したように微笑んでくれた。
その微笑みを見て、私もつられて笑った。今までの作り笑いではない、心からの笑顔で
それと同時に、音楽が止まった。
ーー楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうわね。
「エミ…」
「殿下、音楽が終わったことですし、他の方を誘いに行かれては?沢山の方々が殿下がお誘いしてくださるのを待っていますわよ?」
私は殿下の言葉を遮った。これ以上一緒にいても、きっと悲しくなるだけだから。
「…ああ、そうだね」
そう言うと、殿下は誘いを待っている女性たちの元へ向かった
私はその状況を冷静に見ていた。
今までなら、殿下が他の女性を誘っていたり踊っていたりするところを見ると、仕方がないとわかっているから手を出したりなどはしなかったが、心は嫉妬で燃えていた
ーーこうやって、リアトリスのことも冷静に見られたらいいのに
友人のもとへ行こうと歩き出したところで、男性からダンスを誘われた。いつも断るわけでもないし、断る理由もないのでそれを受けた
ダンスの輪の中へ入ると、踊り始める。
殿下はダンスが上手いので失敗することは滅多にないのだが、他の方は大抵殿下より劣っているので注意を払わなければすぐに足を踏みそうになる
もちろんそれがバレないようにも気をつけている
ダンスを踊っていると、会場の扉の開く音が聞こえた。こんな遅くに誰が来たのだろうと、扉の方へ目を向けると、フワリと広がる肩くらいで切りそろえられたピンクの髪に同じく優しいピンクの瞳を持ち、フリルが沢山あしらわれたゴールドの煌めくドレスを身に纏った少女が入ってきた
ーーああ、そういうことだったのね。来ていないと思っていたけれど、遅れただけだったのね
間違いない。彼女は、私が殿下との距離に嫉妬し暴言を吐き、まだきていない未来では殿下の愛する人となった人。
そう、彼女の名は、
ーーリアトリス=アルテスト。
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