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王城の喧騒から離れ、私は今、この世で最も静かで、最も高級な空間にいた。
アレクセイ・フォン・ルークス公爵家の馬車の中である。
黒塗りの車体には防音魔法が施されているのか、外の音は一切聞こえない。
内装は深紅のベルベット張り。
座り心地は最高級のソファ以上で、貧乏性な私は、お尻が沈み込みすぎて落ち着かないことこの上ない。
そして、目の前には『氷の公爵』アレクセイ様が座っている。
「…………」
無言だ。
先ほどの大広間での甘い言葉はどこへやら、彼は腕を組み、不機嫌そうな顔で窓の外を眺めている。
銀色の髪が街灯の光を受けてキラキラと輝き、絵画のように美しいのだが、発している冷気がすごい。
(き、気まずい……!)
私は膝の上で手を組み合わせ、縮こまっていた。
冷静になって考えてみれば、私はとんでもないことをしてしまったのではないだろうか。
王弟殿下の馬車に、断罪されたばかりの平民(元・貴族、現・無職)が同乗しているのだ。
やはり、さっきの「猫の世話」というのは、助け舟を出すための方便だったに違いない。
ジェラルド殿下の手前、私を連れ出す口実が必要だっただけだ。
(そうだわ。公爵様が私ごときを本気で相手にするはずがない。これはあくまで、人道支援的な救済措置……)
そう結論づけた時だった。
ふいに、アレクセイ様がこちらを向いた。
「……寒くないか?」
「へ?」
氷のような声かと思いきや、心配そうな響きが含まれていた。
「あ、いえ、大丈夫で……」
「顔色が悪い。やはり王城の空気が悪かったせいだな。あの場所は毒気が多すぎる」
彼はそう呟くと、自分の肩にかけていた漆黒のマントを外し、バサリと私に被せた。
ふわりと、高級な香木の香りが包み込む。
温かい。というより、マントの生地が上質すぎて重い。
「あ、あの! 公爵様のマントをお借りするわけには!」
「いいから着ていろ。風邪を引かれたら……猫が悲しむ」
「あ、猫」
そうだった。猫だ。
このマントは私のためではなく、これから世話をする猫の専属飼育員(予定)の健康管理のためだ。
納得した私は、ありがたくマントに包まることにした。
「ありがとうございます。その……猫ちゃんは、どのような子なのですか?」
沈黙に耐えられず、私は話題を振ってみた。
すると、アレクセイ様の表情がわずかに緩んだ。
あくまで「わずかに」だが、氷河期から雪解け時期くらいには変化した。
「白い。小さい。そして、よく食べる」
「まあ、可愛いですね」
「ああ。だが、警戒心が強くてな。私以外の人間には懐かない。使用人たちが近づくとシャーッと威嚇する」
「それは困りましたね。私で大丈夫でしょうか?」
私が不安げに尋ねると、アレクセイ様は私をじっと見つめた。
その瞳の奥に、熱っぽい光が宿っているような気がして、私はドキリとする。
「お前なら大丈夫だ。……お前は、動物に好かれる匂いがする」
「に、匂いですか? すみません、ハーブの香りが強すぎましたか?」
私は慌てて自分の袖の匂いを嗅いだ。
ガレス団長に渡した胃薬の残り香がついているかもしれない。
「違う。そういう意味ではない。……安心する、という意味だ」
アレクセイ様は咳払いを一つすると、視線を逸らした。
耳が少し赤い気がするが、きっと車内が暖かいせいだろう。
「ところで、ラミリア」
「はい」
「私の屋敷での待遇についてだが」
おっと、雇用条件の話だ。
私は瞬時に「仕事モード」に切り替えた。
背筋を伸ばし、真剣な眼差しで公爵を見据える。
「はい、伺います。猫のお世話係としての給与形態、勤務時間、休日の有無。それから、もし猫に怪我をさせてしまった場合の免責事項について、契約書を作成していただければ幸いです」
「……契約書?」
アレクセイ様が怪訝な顔をする。
「はい。口約束ではトラブルの元になりますから。私は今日で婚約破棄された身ですので、住み込みで働かせていただけるなら、お給料は相場の八掛け……いえ、半額でも構いません」
衣食住が保証されるなら、タダ働きでもいいくらいだ。
なにせ、今の私は実家にも戻りづらい「傷物」の令嬢なのだから。
しかし、アレクセイ様はなぜか深く溜息をついた。
そして、長い指でこめかみを揉み始めた。
「……お前は、本当に……」
「え? 条件が高すぎましたか? では、賄い付きで月給は銅貨5枚でどうでしょう?」
「違う。そうじゃない」
彼は苦虫を噛み潰したような顔で私を見た。
「金などいくらでも使え。屋敷のものは全てお前のものだと思えばいい。契約など必要ない。お前が望むなら、国の半分を買ってやってもいい」
「えええ!?」
国家予算レベルの無茶振りが来た。
冗談にしては規模が大きすぎる。
やはり『氷の公爵』のユーモアセンスは独特だ。
「冗談がお上手ですね、公爵様」
「…………」
アレクセイ様はまた黙り込んでしまった。
どうやら、私のリアクションが薄かったのが不満らしい。
難しい人だ。
そうこうしているうちに、馬車の速度が緩んだ。
窓の外を見ると、巨大な鉄の門がゆっくりと開いていくのが見える。
王城に匹敵するほどの広大な敷地。
手入れされた庭園。
そして、闇夜に浮かび上がる白亜の邸宅。
アレクセイ公爵邸に到着だ。
「着いたぞ。降りる準備を」
「はい」
馬車が玄関ポーチに横付けされ、御者が扉を開ける。
私はマントを返そうとしたが、アレクセイ様は「着ていろ」と手で制し、先に馬車を降りた。
そして、ごく自然な動作で私に手を差し出す。
「さあ」
「あ、ありがとうございます……」
恐縮しながら彼の手を取り、地面に降り立った瞬間。
「「「おかえりなさいませ!! 旦那様!! そして――」」」
地響きのような声が轟いた。
「ひゃっ!?」
私は思わず飛び上がった。
目の前には、ずらりと整列した使用人たち。
執事、メイド、料理人、庭師……総勢50名はいるだろうか。
全員が背筋を伸ばし、最敬礼で私たちを出迎えている。
そして、彼らは一斉に顔を上げ、私を見て目を輝かせた。
「「「ようこそお待ちしておりました!! ラミリア様!!!」」」
その声の熱量がすごい。
まるで、待ちに待った救世主を迎えるかのようだ。
先頭に立っていた初老の執事が、涙ぐみながら進み出てきた。
「お待ちしておりました、ラミリア様。私は当家執事のセバスチャンと申します。貴方様のお噂はかねがね……」
「え? 噂?」
「はい。『王城の裏番長』『歩く事務処理マシーン』『全労働者の女神』……数々の異名は我々の耳にも届いております」
「変な二つ名が広まっている!?」
いつの間にそんな不名誉な呼び名が定着していたのか。
私は赤面した。
「旦那様から『今日、大切な人を連れて帰る』と連絡があった時は、まさかあのラミリア様がいらっしゃるとは……! 感激でございます!」
セバスチャンだけでなく、後ろに控えるメイドたちも「あの人が!」「胃薬の聖女様よ!」「これでうちのブラックな職場環境も改善されるわ!」とひそひそ話しているのが聞こえる。
……ん?
今、ブラックな職場環境って言わなかった?
「セバスチャン、話が長い」
アレクセイ様が不機嫌そうに割って入った。
「はっ、申し訳ございません。あまりに嬉しくて」
「ラミリアは疲れている。最高の部屋と、最高の食事と、最高の風呂を用意しろ。湯加減は41度、ラベンダーのオイルを垂らせ。食事は消化の良いポトフだ」
「承知いたしました。全て準備万端でございます」
アレクセイ様の細かすぎる指示に、セバスチャンは完璧な笑顔で応える。
私は呆気に取られていた。
公爵様、私の好みの湯加減まで知っているの?
情報収集能力が高すぎて怖い。
「行くぞ、ラミリア」
「あ、はい!」
再び手を取られ、私はレッドカーペットが敷かれた玄関ホールへとエスコートされた。
煌びやかなシャンデリア。
磨き抜かれた大理石の床。
王宮よりもセンスが良く、そして温かい雰囲気だ。
(ここが、私の新しい職場……)
緊張と期待で胸が高鳴る。
猫の世話係として、精一杯働こう。
そしていつか、銅貨5枚分の働きを認めてもらおう。
そう決意する私の横で、アレクセイ様がボソリと呟いたのを、私は聞き逃さなかった。
「……逃がさないからな」
その声が、甘い独占欲に満ちていたことも、鈍感な私はまだ気づいていなかったのである。
アレクセイ・フォン・ルークス公爵家の馬車の中である。
黒塗りの車体には防音魔法が施されているのか、外の音は一切聞こえない。
内装は深紅のベルベット張り。
座り心地は最高級のソファ以上で、貧乏性な私は、お尻が沈み込みすぎて落ち着かないことこの上ない。
そして、目の前には『氷の公爵』アレクセイ様が座っている。
「…………」
無言だ。
先ほどの大広間での甘い言葉はどこへやら、彼は腕を組み、不機嫌そうな顔で窓の外を眺めている。
銀色の髪が街灯の光を受けてキラキラと輝き、絵画のように美しいのだが、発している冷気がすごい。
(き、気まずい……!)
私は膝の上で手を組み合わせ、縮こまっていた。
冷静になって考えてみれば、私はとんでもないことをしてしまったのではないだろうか。
王弟殿下の馬車に、断罪されたばかりの平民(元・貴族、現・無職)が同乗しているのだ。
やはり、さっきの「猫の世話」というのは、助け舟を出すための方便だったに違いない。
ジェラルド殿下の手前、私を連れ出す口実が必要だっただけだ。
(そうだわ。公爵様が私ごときを本気で相手にするはずがない。これはあくまで、人道支援的な救済措置……)
そう結論づけた時だった。
ふいに、アレクセイ様がこちらを向いた。
「……寒くないか?」
「へ?」
氷のような声かと思いきや、心配そうな響きが含まれていた。
「あ、いえ、大丈夫で……」
「顔色が悪い。やはり王城の空気が悪かったせいだな。あの場所は毒気が多すぎる」
彼はそう呟くと、自分の肩にかけていた漆黒のマントを外し、バサリと私に被せた。
ふわりと、高級な香木の香りが包み込む。
温かい。というより、マントの生地が上質すぎて重い。
「あ、あの! 公爵様のマントをお借りするわけには!」
「いいから着ていろ。風邪を引かれたら……猫が悲しむ」
「あ、猫」
そうだった。猫だ。
このマントは私のためではなく、これから世話をする猫の専属飼育員(予定)の健康管理のためだ。
納得した私は、ありがたくマントに包まることにした。
「ありがとうございます。その……猫ちゃんは、どのような子なのですか?」
沈黙に耐えられず、私は話題を振ってみた。
すると、アレクセイ様の表情がわずかに緩んだ。
あくまで「わずかに」だが、氷河期から雪解け時期くらいには変化した。
「白い。小さい。そして、よく食べる」
「まあ、可愛いですね」
「ああ。だが、警戒心が強くてな。私以外の人間には懐かない。使用人たちが近づくとシャーッと威嚇する」
「それは困りましたね。私で大丈夫でしょうか?」
私が不安げに尋ねると、アレクセイ様は私をじっと見つめた。
その瞳の奥に、熱っぽい光が宿っているような気がして、私はドキリとする。
「お前なら大丈夫だ。……お前は、動物に好かれる匂いがする」
「に、匂いですか? すみません、ハーブの香りが強すぎましたか?」
私は慌てて自分の袖の匂いを嗅いだ。
ガレス団長に渡した胃薬の残り香がついているかもしれない。
「違う。そういう意味ではない。……安心する、という意味だ」
アレクセイ様は咳払いを一つすると、視線を逸らした。
耳が少し赤い気がするが、きっと車内が暖かいせいだろう。
「ところで、ラミリア」
「はい」
「私の屋敷での待遇についてだが」
おっと、雇用条件の話だ。
私は瞬時に「仕事モード」に切り替えた。
背筋を伸ばし、真剣な眼差しで公爵を見据える。
「はい、伺います。猫のお世話係としての給与形態、勤務時間、休日の有無。それから、もし猫に怪我をさせてしまった場合の免責事項について、契約書を作成していただければ幸いです」
「……契約書?」
アレクセイ様が怪訝な顔をする。
「はい。口約束ではトラブルの元になりますから。私は今日で婚約破棄された身ですので、住み込みで働かせていただけるなら、お給料は相場の八掛け……いえ、半額でも構いません」
衣食住が保証されるなら、タダ働きでもいいくらいだ。
なにせ、今の私は実家にも戻りづらい「傷物」の令嬢なのだから。
しかし、アレクセイ様はなぜか深く溜息をついた。
そして、長い指でこめかみを揉み始めた。
「……お前は、本当に……」
「え? 条件が高すぎましたか? では、賄い付きで月給は銅貨5枚でどうでしょう?」
「違う。そうじゃない」
彼は苦虫を噛み潰したような顔で私を見た。
「金などいくらでも使え。屋敷のものは全てお前のものだと思えばいい。契約など必要ない。お前が望むなら、国の半分を買ってやってもいい」
「えええ!?」
国家予算レベルの無茶振りが来た。
冗談にしては規模が大きすぎる。
やはり『氷の公爵』のユーモアセンスは独特だ。
「冗談がお上手ですね、公爵様」
「…………」
アレクセイ様はまた黙り込んでしまった。
どうやら、私のリアクションが薄かったのが不満らしい。
難しい人だ。
そうこうしているうちに、馬車の速度が緩んだ。
窓の外を見ると、巨大な鉄の門がゆっくりと開いていくのが見える。
王城に匹敵するほどの広大な敷地。
手入れされた庭園。
そして、闇夜に浮かび上がる白亜の邸宅。
アレクセイ公爵邸に到着だ。
「着いたぞ。降りる準備を」
「はい」
馬車が玄関ポーチに横付けされ、御者が扉を開ける。
私はマントを返そうとしたが、アレクセイ様は「着ていろ」と手で制し、先に馬車を降りた。
そして、ごく自然な動作で私に手を差し出す。
「さあ」
「あ、ありがとうございます……」
恐縮しながら彼の手を取り、地面に降り立った瞬間。
「「「おかえりなさいませ!! 旦那様!! そして――」」」
地響きのような声が轟いた。
「ひゃっ!?」
私は思わず飛び上がった。
目の前には、ずらりと整列した使用人たち。
執事、メイド、料理人、庭師……総勢50名はいるだろうか。
全員が背筋を伸ばし、最敬礼で私たちを出迎えている。
そして、彼らは一斉に顔を上げ、私を見て目を輝かせた。
「「「ようこそお待ちしておりました!! ラミリア様!!!」」」
その声の熱量がすごい。
まるで、待ちに待った救世主を迎えるかのようだ。
先頭に立っていた初老の執事が、涙ぐみながら進み出てきた。
「お待ちしておりました、ラミリア様。私は当家執事のセバスチャンと申します。貴方様のお噂はかねがね……」
「え? 噂?」
「はい。『王城の裏番長』『歩く事務処理マシーン』『全労働者の女神』……数々の異名は我々の耳にも届いております」
「変な二つ名が広まっている!?」
いつの間にそんな不名誉な呼び名が定着していたのか。
私は赤面した。
「旦那様から『今日、大切な人を連れて帰る』と連絡があった時は、まさかあのラミリア様がいらっしゃるとは……! 感激でございます!」
セバスチャンだけでなく、後ろに控えるメイドたちも「あの人が!」「胃薬の聖女様よ!」「これでうちのブラックな職場環境も改善されるわ!」とひそひそ話しているのが聞こえる。
……ん?
今、ブラックな職場環境って言わなかった?
「セバスチャン、話が長い」
アレクセイ様が不機嫌そうに割って入った。
「はっ、申し訳ございません。あまりに嬉しくて」
「ラミリアは疲れている。最高の部屋と、最高の食事と、最高の風呂を用意しろ。湯加減は41度、ラベンダーのオイルを垂らせ。食事は消化の良いポトフだ」
「承知いたしました。全て準備万端でございます」
アレクセイ様の細かすぎる指示に、セバスチャンは完璧な笑顔で応える。
私は呆気に取られていた。
公爵様、私の好みの湯加減まで知っているの?
情報収集能力が高すぎて怖い。
「行くぞ、ラミリア」
「あ、はい!」
再び手を取られ、私はレッドカーペットが敷かれた玄関ホールへとエスコートされた。
煌びやかなシャンデリア。
磨き抜かれた大理石の床。
王宮よりもセンスが良く、そして温かい雰囲気だ。
(ここが、私の新しい職場……)
緊張と期待で胸が高鳴る。
猫の世話係として、精一杯働こう。
そしていつか、銅貨5枚分の働きを認めてもらおう。
そう決意する私の横で、アレクセイ様がボソリと呟いたのを、私は聞き逃さなかった。
「……逃がさないからな」
その声が、甘い独占欲に満ちていたことも、鈍感な私はまだ気づいていなかったのである。
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