34 / 35
34.番外編 団長
しおりを挟む
side団長
「スヴェイン。よくなったようで安心したぞ」
従弟であるスヴェインが明日から隊に復帰するという知らせを受けて、団長として、彼を見舞いに訪れた。
案の定、レティシア嬢も一緒だった。彼女がスヴェインのそばを離れることなど、ほとんどない。
「ご心配をおかけし、いろいろ手をまわしてくださってありがとうございます」
スヴェインが深々と頭を下げる。彼の姿勢は丁寧すぎて、むしろ居心地が悪く感じるほどだった。
「お、おお、なんだ畏まって。いつも通りの口調でいいぞ」
軽く手を振り、苦笑を浮かべる。形式張る従弟の様子に、むずがゆい思いを抱えた。
スヴェインが、捕虜になった時には、血の気が引くおもいだった。
その後、レティシア嬢が、ソレイユに乗って駆け出した時は、さらにひどく血の気が引いた。令嬢がドレスのまま馬にまたがるか普通。危険な場所にためらいなくいくなんて、寿命が縮むかと思った。
レティシア・ロラン子爵令嬢
スヴェインからレティシア嬢を婚約者として紹介されたときは、真っ赤に照れるスヴェインを見て、無骨な従兄弟もこんな顔をするのだと笑いを堪えきれなかった。
レティシア嬢は10歳も年下だが、そんな彼女がスヴェインを慕う姿は、微笑ましいどころか可愛らしいとさえ感じた。
しかし意外にも婚約者の方がスヴェインにベタぼれだった。
それこそ、この俺に嫉妬して敵意を向けるほどに……。いや、俺は、婚約者を作っていないだけで、女しか好きじゃないというのに。
スヴェインの飼っているウサギの件からだったな、あれ? と思い始めたのは。とにかく、なぜ知っているんだというほどの情報を持ち、スヴェインに不利にならないよう、また、喜んでくれるよう水面下で動く。
しかし、なぜか俺にそれを報告してきて、俺を巻き込む。俺とて従弟のために動くのは嫌ではないが、スヴェインにばれないようにしてくれというから、気苦労が半端ない。
「レティシア嬢、望み通りだな」
第二王子に呼ばれたことすらスヴェインには伝えていないだろう、すましたレティシア嬢に声をかける。
結局、王は退位、王太子は廃嫡。
あの時の話の通り、極寒の地へと旅だった。側妃は、心労がたたったのか、療養が必要となり、共には行かなかったが、王宮から離れ療養地へと向かった。
「なんのことです」
涼しげな顔で返される。
言うなってことだな。苦笑する。
この有能な婚約者は、第二王子にも一歩も引かず、ヒヤヒヤした。
敵国の兵士の最後は、悲惨だったらしい。
そばにいたものが、トラウマになるほどに……レティシア嬢は、恐ろしい毒草を用意したな。
むしろ、なんでそんなものを知っていたんだ? いつ、だれに使おうと思っていたのか……。俺なわけないよな。
……やはり、敵に回してはいけない。
三人でお茶をすることになり、席に着いた。
もうすぐ、卒業を迎えるレティシア嬢は、卒業パーティーや結婚式の話に花を咲かせている。その瞳は輝き、頬は紅潮している。
楽しそうに語る姿につられて柔らかい笑みがこぼれる。こうしていれば可愛いのに。
「しかし、王子殿下が、サンクトゥス・エテルナ教会を式場として準備してくださるとはな」
スヴェインが感慨深気に言った。ああ、楽しみにしておくといいといった礼だな。
「ステンドグラスが美しく、『聖なる永遠』という二つ名があるあの教会で結婚した人は幸せに暮らせるとか。予約は10年先までいっぱいと聞いていたので諦めていましたので、まさかと思いましたけど。さすが王族ですわ」
「あぁ、教会での何かの行事を1つ中止にしたと言ったな。ありがたいことだ」
子供が生まれるとすぐに未来の式場として予約する高位貴族が多いと聞く。さすがのレティシア嬢も、年月は、どうすることもできなかったらしい。
レティシア嬢への礼、それに自分をかばったスヴェインへの礼……このくらいはあの王子ならやるだろう。
王族の行事は金がかかる無駄なものも多いしな。この機会に削減しようとでも思ったのだろう。ともかく嬉しそうでよかった。
「美しいステンドグラスにレティシアのドレス姿、想像するだけで美しい。皆に自慢したいような、誰にも見せたくないような。やっぱり見せたくないなぁ、閉じ込めておきたい位だ」
「私こそスヴェイン様を閉じ込めておきたいですわ。そうなると、普通の扉ではダメですわね。檻? 頑丈な檻が必要だわ」
「ははは、檻は嫌だな」
「そうですか? では、檻は辞めましょう。ふふふ」
・・・笑うところが一つでもあったか?
レティシア嬢は本気でやりそうだから、怖いんだよ。
「そういえば、二人は結婚式の後、どこかに新婚旅行に行く予定か?」
話題を変えるように問いかけた。
「そうだな。俺には任務もあるし、隊から長くは離れられない」
スヴェインは残念そうに言った。
「それでも、少しくらい羽を伸ばしてこい。こんな時くらいしか、のんびりできないだろうからな」
俺の言葉にスヴェインは小さく笑いレティシア嬢に尋ねる。
「レティはどこに行きたい?」
レティシア嬢がその笑顔をじっと見つめ、ふと口を開いた。
「スヴェイン様と一緒なら、どこへ行っても楽しいですわ。たとえ、それが戦場でも」
……冗談なのか、本気なのか、判断がつかない。
その無邪気な笑顔が、逆に恐ろしく感じられる。
はぁ……、俺の気苦労はまだまだ続きそうだな。
END
「スヴェイン。よくなったようで安心したぞ」
従弟であるスヴェインが明日から隊に復帰するという知らせを受けて、団長として、彼を見舞いに訪れた。
案の定、レティシア嬢も一緒だった。彼女がスヴェインのそばを離れることなど、ほとんどない。
「ご心配をおかけし、いろいろ手をまわしてくださってありがとうございます」
スヴェインが深々と頭を下げる。彼の姿勢は丁寧すぎて、むしろ居心地が悪く感じるほどだった。
「お、おお、なんだ畏まって。いつも通りの口調でいいぞ」
軽く手を振り、苦笑を浮かべる。形式張る従弟の様子に、むずがゆい思いを抱えた。
スヴェインが、捕虜になった時には、血の気が引くおもいだった。
その後、レティシア嬢が、ソレイユに乗って駆け出した時は、さらにひどく血の気が引いた。令嬢がドレスのまま馬にまたがるか普通。危険な場所にためらいなくいくなんて、寿命が縮むかと思った。
レティシア・ロラン子爵令嬢
スヴェインからレティシア嬢を婚約者として紹介されたときは、真っ赤に照れるスヴェインを見て、無骨な従兄弟もこんな顔をするのだと笑いを堪えきれなかった。
レティシア嬢は10歳も年下だが、そんな彼女がスヴェインを慕う姿は、微笑ましいどころか可愛らしいとさえ感じた。
しかし意外にも婚約者の方がスヴェインにベタぼれだった。
それこそ、この俺に嫉妬して敵意を向けるほどに……。いや、俺は、婚約者を作っていないだけで、女しか好きじゃないというのに。
スヴェインの飼っているウサギの件からだったな、あれ? と思い始めたのは。とにかく、なぜ知っているんだというほどの情報を持ち、スヴェインに不利にならないよう、また、喜んでくれるよう水面下で動く。
しかし、なぜか俺にそれを報告してきて、俺を巻き込む。俺とて従弟のために動くのは嫌ではないが、スヴェインにばれないようにしてくれというから、気苦労が半端ない。
「レティシア嬢、望み通りだな」
第二王子に呼ばれたことすらスヴェインには伝えていないだろう、すましたレティシア嬢に声をかける。
結局、王は退位、王太子は廃嫡。
あの時の話の通り、極寒の地へと旅だった。側妃は、心労がたたったのか、療養が必要となり、共には行かなかったが、王宮から離れ療養地へと向かった。
「なんのことです」
涼しげな顔で返される。
言うなってことだな。苦笑する。
この有能な婚約者は、第二王子にも一歩も引かず、ヒヤヒヤした。
敵国の兵士の最後は、悲惨だったらしい。
そばにいたものが、トラウマになるほどに……レティシア嬢は、恐ろしい毒草を用意したな。
むしろ、なんでそんなものを知っていたんだ? いつ、だれに使おうと思っていたのか……。俺なわけないよな。
……やはり、敵に回してはいけない。
三人でお茶をすることになり、席に着いた。
もうすぐ、卒業を迎えるレティシア嬢は、卒業パーティーや結婚式の話に花を咲かせている。その瞳は輝き、頬は紅潮している。
楽しそうに語る姿につられて柔らかい笑みがこぼれる。こうしていれば可愛いのに。
「しかし、王子殿下が、サンクトゥス・エテルナ教会を式場として準備してくださるとはな」
スヴェインが感慨深気に言った。ああ、楽しみにしておくといいといった礼だな。
「ステンドグラスが美しく、『聖なる永遠』という二つ名があるあの教会で結婚した人は幸せに暮らせるとか。予約は10年先までいっぱいと聞いていたので諦めていましたので、まさかと思いましたけど。さすが王族ですわ」
「あぁ、教会での何かの行事を1つ中止にしたと言ったな。ありがたいことだ」
子供が生まれるとすぐに未来の式場として予約する高位貴族が多いと聞く。さすがのレティシア嬢も、年月は、どうすることもできなかったらしい。
レティシア嬢への礼、それに自分をかばったスヴェインへの礼……このくらいはあの王子ならやるだろう。
王族の行事は金がかかる無駄なものも多いしな。この機会に削減しようとでも思ったのだろう。ともかく嬉しそうでよかった。
「美しいステンドグラスにレティシアのドレス姿、想像するだけで美しい。皆に自慢したいような、誰にも見せたくないような。やっぱり見せたくないなぁ、閉じ込めておきたい位だ」
「私こそスヴェイン様を閉じ込めておきたいですわ。そうなると、普通の扉ではダメですわね。檻? 頑丈な檻が必要だわ」
「ははは、檻は嫌だな」
「そうですか? では、檻は辞めましょう。ふふふ」
・・・笑うところが一つでもあったか?
レティシア嬢は本気でやりそうだから、怖いんだよ。
「そういえば、二人は結婚式の後、どこかに新婚旅行に行く予定か?」
話題を変えるように問いかけた。
「そうだな。俺には任務もあるし、隊から長くは離れられない」
スヴェインは残念そうに言った。
「それでも、少しくらい羽を伸ばしてこい。こんな時くらいしか、のんびりできないだろうからな」
俺の言葉にスヴェインは小さく笑いレティシア嬢に尋ねる。
「レティはどこに行きたい?」
レティシア嬢がその笑顔をじっと見つめ、ふと口を開いた。
「スヴェイン様と一緒なら、どこへ行っても楽しいですわ。たとえ、それが戦場でも」
……冗談なのか、本気なのか、判断がつかない。
その無邪気な笑顔が、逆に恐ろしく感じられる。
はぁ……、俺の気苦労はまだまだ続きそうだな。
END
944
あなたにおすすめの小説
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!
ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。
相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。
結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。
現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう…
その時に前世の記憶を取り戻すのだった…
「悪役令嬢の兄の婚約者って…」
なんとも微妙なポジション。
しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。
真実の愛のお相手様と仲睦まじくお過ごしください
LIN
恋愛
「私には真実に愛する人がいる。私から愛されるなんて事は期待しないでほしい」冷たい声で男は言った。
伯爵家の嫡男ジェラルドと同格の伯爵家の長女マーガレットが、互いの家の共同事業のために結ばれた婚約期間を経て、晴れて行われた結婚式の夜の出来事だった。
真実の愛が尊ばれる国で、マーガレットが周囲の人を巻き込んで起こす色んな出来事。
(他サイトで載せていたものです。今はここでしか載せていません。今まで読んでくれた方で、見つけてくれた方がいましたら…ありがとうございます…)
(1月14日完結です。設定変えてなかったらすみません…)
〈完結〉伯爵令嬢リンシアは勝手に幸せになることにした
ごろごろみかん。
恋愛
前世の記憶を取り戻した伯爵令嬢のリンシア。
自分の婚約者は、最近現れた聖女様につききっきりである。
そんなある日、彼女は見てしまう。
婚約者に詰め寄る聖女の姿を。
「いつになったら婚約破棄するの!?」
「もうすぐだよ。リンシアの有責で婚約は破棄される」
なんと、リンシアは聖女への嫌がらせ(やってない)で婚約破棄されるらしい。
それを目撃したリンシアは、決意する。
「婚約破棄される前に、こちらから破棄してしてさしあげるわ」
もう泣いていた過去の自分はいない。
前世の記憶を取り戻したリンシアは強い。吹っ切れた彼女は、魔法道具を作ったり、文官を目指したりと、勝手に幸せになることにした。
☆ご心配なく、婚約者様。の修正版です。詳しくは近況ボードをご確認くださいm(_ _)m
☆10万文字前後完結予定です
東雲の空を行け ~皇妃候補から外れた公爵令嬢の再生~
くる ひなた
恋愛
「あなたは皇妃となり、国母となるのよ」
幼い頃からそう母に言い聞かされて育ったロートリアス公爵家の令嬢ソフィリアは、自分こそが同い年の皇帝ルドヴィークの妻になるのだと信じて疑わなかった。父は長く皇帝家に仕える忠臣中の忠臣。皇帝の母の覚えもめでたく、彼女は名実ともに皇妃最有力候補だったのだ。
ところがその驕りによって、とある少女に対して暴挙に及んだことを理由に、ソフィリアは皇妃候補から外れることになる。
それから八年。母が敷いた軌道から外れて人生を見つめ直したソフィリアは、豪奢なドレスから質素な文官の制服に着替え、皇妃ではなく補佐官として皇帝ルドヴィークの側にいた。
上司と部下として、友人として、さらには密かな思いを互いに抱き始めた頃、隣国から退っ引きならない事情を抱えた公爵令嬢がやってくる。
「ルドヴィーク様、私と結婚してくださいませ」
彼女が執拗にルドヴィークに求婚し始めたことで、ソフィリアも彼との関係に変化を強いられることになっていく……
『蔦王』より八年後を舞台に、元悪役令嬢ソフィリアと、皇帝家の三男坊である皇帝ルドヴィークの恋の行方を描きます。
【完結済】王女に夢中な婚約者様、さようなら 〜自分を取り戻したあとの学園生活は幸せです! 〜
鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
王立学園への入学をきっかけに、領地の屋敷から王都のタウンハウスへと引っ越した、ハートリー伯爵家の令嬢ロザリンド。婚約者ルパートとともに始まるはずの学園生活を楽しみにしていた。
けれど現実は、王女殿下のご機嫌を取るための、ルパートからの理不尽な命令の連続。
「かつらと黒縁眼鏡の着用必須」「王女殿下より目立つな」「見目の良い男性、高位貴族の子息らと会話をするな」……。
ルパートから渡された「禁止事項一覧表」に縛られ、ロザリンドは期待とは真逆の、暗黒の学園生活を送ることに。
そんな日々の中での唯一の救いとなったのは、友人となってくれた冷静で聡明な公爵令嬢、ノエリスの存在だった。
学期末、ロザリンドはついにルパートの怒りを買い、婚約破棄を言い渡される。
けれど、深く傷つきながら長期休暇を迎えたロザリンドのもとに届いたのは、兄の友人であり王国騎士団に属する公爵令息クライヴからの婚約の申し出だった。
暗黒の一学期が嘘のように、幸せな長期休暇を過ごしたロザリンド。けれど新学期を迎えると、エメライン王女が接触してきて……。
※10万文字超えそうなので長編に変更します。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる