11 / 162
第二章 魔王と勇者
第十一話 制服が可愛い魔王と勇者ロディアス
しおりを挟む
ギルド勤務初日
朝の光が差し込むギルド正面玄関。
ティア・クレメントは新調した制服に身を包み、受付カウンターへ向かった。
白いブラウスにネイビーのショートジャケット、膝上のプリーツミニスカート。足元は白いハイソックスに黒のパンプス、その甲には銀色のギルド紋章が輝いている。
彼女の動きは控えめで品があるが、所作の一つひとつに計算が潜んでいた。
(受付嬢は、全冒険者の依頼履歴、能力、出入り情報……そして彼らの人脈まで把握できる。
街の裏表を見抜くには、最高の立場ですわ)
「ティア、新人さんね?」
先輩受付嬢が笑顔で声をかけてくる。
「はい、本日から配属されました。
よろしくお願いします」
柔らかな口調で頭を下げながら、ティアの視線は自然にカウンター越しの依頼掲示板、さらにそれを覗く冒険者たちへと滑っていく。
⸻
一方、その同じ時間――別室では四人の臣下が冒険者登録を受けていた。
セリアは金色の髪を高く結い、淡い鎧姿。
手際よく書類を記入する姿は、他の冒険者からも「できる女」として一目置かれる。
カインは必要最低限の受け答えのみで登録を終え、腰の剣を軽く叩くと人混みから離れた壁際に立った。
リシェルとルシェルの双子は、同じ淡緑色の軽装を身に纏い、まるで舞台役者のように息の合った動きで書類を記入する。
二人の視線は常に人々の反応を拾い、耳は街の噂を逃さない。
(彼らは外で動く。酒場や路地裏、遠征先……人間の素顔は外でこそ見えるもの。
私は内側から、彼らは外側から。
包囲網を組み立てる)
ティアはカウンター奥から、その光景を静かに見つめていた。
⸻
配置と役割
• ティア(ユスティティア):ギルドの受付嬢として全情報を収集。
冒険者や依頼人、街役人の出入りまで監視可能。
• セリア:主力戦闘担当。
依頼を通じて教団の戦力や戦術を探る。
• カイン:護衛兼潜入要員。
依頼で辺境や地下遺跡を調査。
• リシェル&ルシェル:情報収集専門。
酒場や市内での噂話、商人や旅人からの情報を網羅。
⸻
夕刻、業務を終えたティアはギルドが用意してくれた自室で制服のジャケットを脱ぎ、窓際で軽く伸びをした。
「……これで、街の情報は私たちの掌に流れ込みますね。」
その呟きに、戻ってきたセリアが少し呆れた笑みを向ける。
「やっぱり……制服だけが理由じゃなかったんですね」
「もちろん、可愛い制服はお気に入りだけれど」
そう言ってティアは小さく笑みを浮かべた。
その笑顔は受付嬢らしい柔らかさを保ちつつも、魔王としての冷たい輝きを隠しきれないものだった。
セリアの任務
セリアは街の外れ、廃工場のような建物の地下へと忍び込んでいた。
中は薄暗く、空気は鼻を突く甘ったるい匂いで満ちている。
棚には紫色の粉末が詰まった瓶がずらりと並び、奥ではローブ姿の男たちが怪しげな器具を操っていた。
(……間違いない。
邪神教団の資金源のひとつ、最近地上で秘密裏に取引されている麻薬ドラッグね。
怪しい奴らを尾行してきたら、こんな所で作られていたなんて。)
セリアは物音を立てないよう、ゆっくりと後ずさりする。
外に出ると、夜風が肺の中の淀んだ空気を洗い流す。
「どうするべきか、主様に報告しなければ……。
証拠を押さえるのは、それからですわ」
⸻
カインの任務
カインは小さな村に立ち寄り、村長から依頼を受けた。
「最近、森の魔物が……おかしいんだ。牙が伸び、目が赤く光って……」
森へ入ると、異様に大きな狼の変異体が現れた。
「……これが噂の変異か」
カインは拳を叩き込み、一瞬でその巨体を倒す。
倒れた魔物の体表には黒い斑点と、異様な魔力の痕跡があった。
「……普通の魔物じゃねぇな。
何者かによって凶暴化させられたようだな。
これも教団が絡んでいるかもしれない。
主様に知らせたほうがいい」
⸻
双子の任務
リシェルとルシェルは、別の街で宿を取っていた。
その夜、路地裏から女性の悲鳴が響く。
「助けて!」
駆けつけると、黒尽くめの男たちが若い女性を縛り捕らえていた。
「お兄さんたち、夜道での散歩にしては趣味が悪すぎない?」
リシェルが皮肉を飛ばす。
「悪いけど、その娘は返してもらうわ」
ルシェルが杖を構える。
黒尽くめたちは短剣を抜いたが、瞬きする間もなく全員が地面に転がっていた。
助けた女性を安全な所まで送り届けた後、姉妹は視線を交わす。
「やっぱり、噂は本当みたいね」
「最近、若い女性を攫う集団がいる……主様に報告しましょう」
翌日、ティアはギルドのカウンターで依頼書を整理していた。
扉が勢いよく開き、屈託のない笑顔の青年が現れる。
「おーっす! 新顔の受付嬢さんだな?」
鍛えられた体、背中に背負う大剣、そして異様に眩しい笑顔。
「俺はロディアス・クラウンだ。」
「……いらっしゃいませ。
声量はもう少し控えめにしてくださると助かります。」
「ははっ、悪い悪い!
でも声はデカい方が元気が出るだろ?」
ティアは内心でため息をつきながらも、依頼書を受け取る。
だが、ロディアスの瞳が一瞬だけ鋭く細まった。
「……あんた、何か……変わった気配がするな」
「まぁ、変わってるのは性格くらいですわ」
ティアは涼しい顔で返し、その場をやり過ごした。
ーーなんだ、この人…ーー
その日の夜、ギルド裏の静かな部屋に臣下が集まる。
ユスティティアはギルドの地下に秘密裏に部屋を作ったのだ。
双子が先に口を開いた。
「訪れた街で黒尽くめの男たちが若い女性を攫っていました。
最近、巷で若くて綺麗で可愛い女性を拉致する集団が横行していると噂になっていました。」
「黒尽くめの男達を倒して少し調べたんですけど、教団の人間みたいです。
その後到着した警備隊の者達が話しているのを聞いちゃいました。」
ティアは顎に指を当て、静かに頷く。
「2人とも良くやったわ。
……ならば、内部から探るのが早いですわね」
「まさか、主様……」
セリアが声を上げる。
「ええ。私が囮になります。
若くて綺麗で可愛いなんて!
私が適任よね?」
「……。」
⸻
ある日の深夜。
ティアは仕事を終え、石畳の路地を歩いていた。
その影から、黒尽くめの男たちが滑り出る。
「……さあ、大人しくしてくれよ。」
背後にも二人。逃げ場はない。
「……待ってましたわ。」
小さく呟く。
ティアの口元の口角は少しあがった。
手際よく手を取られると
荒々しく縛られ、布で口を塞がれる。
ーー手際がいい、慣れてるようねーー
彼らは何も知らない――自らが捕えたのが、魔王であることを。
冷たい鉄の感触が手首に食い込み、動くたびに鎖が小さく鳴った。
ティアは薄暗い地下室の壁に両手を繋がれ、足首にも枷をつけられていた。湿った石の匂いが鼻を刺し、奥では女たちのすすり泣く声が響く。
その部屋には、十数人の若い女性たちが同じように鎖で繋がれていた。肌には鞭の跡や痣があり、怯えた瞳がこちらを伺っている。
「へへっ……新入りか。ずいぶんと可愛い顔してんなぁ」
扉を開けて入ってきた黒尽くめの男が、下卑た笑みを浮かべる。
ティアは一瞬で男の弱点を探りながら、わざと怯えた表情を作った。
「……お願い、私……何も悪いことしてないの。お家に帰りたい……」
小さく震える声に、男はにやつきながら近づく。
「安心しな、お前はすぐにいい旦那の元へ――いや、いい客の元へ送ってやるよ」
その言葉を、ティアは心の中で冷静に反芻する。(……人身売買。資金源はこれですわね)
⸻
数日後。
ティアは弱々しい被害者を演じながら、男たちの会話を注意深く拾っていた。
数日が過ぎる頃には、二つの確信を得ていた。
一つ――この拠点では攫った若い女性を奴隷として売り捌き、巨額の資金を得ている。
二つ――それと並行して、近く行われる「邪神復活の儀」に大量の女性を生贄として捧げる計画が進んでいる。
(……やはり、奴らはただの人攫いではありませんわね)
ティアの唇に、鎖の影に隠れるような微笑が浮かんだ。
⸻
勇者パーティー、突入
その夜、地上から地鳴りのような衝撃音が響いた。
「な、なんだ!?」
拠点の男たちが慌てて外へ飛び出す。次の瞬間、鉄の扉が爆音と共に吹き飛び、土埃の中から大柄な人影が現れた。
「おらぁぁぁ! 今日からここは閉店だぁ!」
豪快な声と共に飛び込んできたのは、あの男――勇者ロディアス・クラウン。背中の大剣を片手で振り回し、黒尽くめの男たちを次々と吹き飛ばす。
「ロディアス! 奥にも敵がいます!」
天真爛漫な魔法使いアリスが火球を放ち、通路を制圧する。
「はいよ! マイク、そっちの通路頼む!」
「おう、任せとけ!」槍を構えたマイクが笑いながら突進する。
「まったく……若いのは元気じゃな」バレスティーが呟き、詠唱の杖から結界を張る。
混乱の中、ティアの前にロディアスが立ち、鎖を一撃で叩き切った。
「大丈夫か、お嬢さん!」
ティアは驚いたふりをして小さく頷く。
「……ありがとう、ございます……」
だがその瞳の奥には、次の一手を描く冷静な光が宿っていた。
朝の光が差し込むギルド正面玄関。
ティア・クレメントは新調した制服に身を包み、受付カウンターへ向かった。
白いブラウスにネイビーのショートジャケット、膝上のプリーツミニスカート。足元は白いハイソックスに黒のパンプス、その甲には銀色のギルド紋章が輝いている。
彼女の動きは控えめで品があるが、所作の一つひとつに計算が潜んでいた。
(受付嬢は、全冒険者の依頼履歴、能力、出入り情報……そして彼らの人脈まで把握できる。
街の裏表を見抜くには、最高の立場ですわ)
「ティア、新人さんね?」
先輩受付嬢が笑顔で声をかけてくる。
「はい、本日から配属されました。
よろしくお願いします」
柔らかな口調で頭を下げながら、ティアの視線は自然にカウンター越しの依頼掲示板、さらにそれを覗く冒険者たちへと滑っていく。
⸻
一方、その同じ時間――別室では四人の臣下が冒険者登録を受けていた。
セリアは金色の髪を高く結い、淡い鎧姿。
手際よく書類を記入する姿は、他の冒険者からも「できる女」として一目置かれる。
カインは必要最低限の受け答えのみで登録を終え、腰の剣を軽く叩くと人混みから離れた壁際に立った。
リシェルとルシェルの双子は、同じ淡緑色の軽装を身に纏い、まるで舞台役者のように息の合った動きで書類を記入する。
二人の視線は常に人々の反応を拾い、耳は街の噂を逃さない。
(彼らは外で動く。酒場や路地裏、遠征先……人間の素顔は外でこそ見えるもの。
私は内側から、彼らは外側から。
包囲網を組み立てる)
ティアはカウンター奥から、その光景を静かに見つめていた。
⸻
配置と役割
• ティア(ユスティティア):ギルドの受付嬢として全情報を収集。
冒険者や依頼人、街役人の出入りまで監視可能。
• セリア:主力戦闘担当。
依頼を通じて教団の戦力や戦術を探る。
• カイン:護衛兼潜入要員。
依頼で辺境や地下遺跡を調査。
• リシェル&ルシェル:情報収集専門。
酒場や市内での噂話、商人や旅人からの情報を網羅。
⸻
夕刻、業務を終えたティアはギルドが用意してくれた自室で制服のジャケットを脱ぎ、窓際で軽く伸びをした。
「……これで、街の情報は私たちの掌に流れ込みますね。」
その呟きに、戻ってきたセリアが少し呆れた笑みを向ける。
「やっぱり……制服だけが理由じゃなかったんですね」
「もちろん、可愛い制服はお気に入りだけれど」
そう言ってティアは小さく笑みを浮かべた。
その笑顔は受付嬢らしい柔らかさを保ちつつも、魔王としての冷たい輝きを隠しきれないものだった。
セリアの任務
セリアは街の外れ、廃工場のような建物の地下へと忍び込んでいた。
中は薄暗く、空気は鼻を突く甘ったるい匂いで満ちている。
棚には紫色の粉末が詰まった瓶がずらりと並び、奥ではローブ姿の男たちが怪しげな器具を操っていた。
(……間違いない。
邪神教団の資金源のひとつ、最近地上で秘密裏に取引されている麻薬ドラッグね。
怪しい奴らを尾行してきたら、こんな所で作られていたなんて。)
セリアは物音を立てないよう、ゆっくりと後ずさりする。
外に出ると、夜風が肺の中の淀んだ空気を洗い流す。
「どうするべきか、主様に報告しなければ……。
証拠を押さえるのは、それからですわ」
⸻
カインの任務
カインは小さな村に立ち寄り、村長から依頼を受けた。
「最近、森の魔物が……おかしいんだ。牙が伸び、目が赤く光って……」
森へ入ると、異様に大きな狼の変異体が現れた。
「……これが噂の変異か」
カインは拳を叩き込み、一瞬でその巨体を倒す。
倒れた魔物の体表には黒い斑点と、異様な魔力の痕跡があった。
「……普通の魔物じゃねぇな。
何者かによって凶暴化させられたようだな。
これも教団が絡んでいるかもしれない。
主様に知らせたほうがいい」
⸻
双子の任務
リシェルとルシェルは、別の街で宿を取っていた。
その夜、路地裏から女性の悲鳴が響く。
「助けて!」
駆けつけると、黒尽くめの男たちが若い女性を縛り捕らえていた。
「お兄さんたち、夜道での散歩にしては趣味が悪すぎない?」
リシェルが皮肉を飛ばす。
「悪いけど、その娘は返してもらうわ」
ルシェルが杖を構える。
黒尽くめたちは短剣を抜いたが、瞬きする間もなく全員が地面に転がっていた。
助けた女性を安全な所まで送り届けた後、姉妹は視線を交わす。
「やっぱり、噂は本当みたいね」
「最近、若い女性を攫う集団がいる……主様に報告しましょう」
翌日、ティアはギルドのカウンターで依頼書を整理していた。
扉が勢いよく開き、屈託のない笑顔の青年が現れる。
「おーっす! 新顔の受付嬢さんだな?」
鍛えられた体、背中に背負う大剣、そして異様に眩しい笑顔。
「俺はロディアス・クラウンだ。」
「……いらっしゃいませ。
声量はもう少し控えめにしてくださると助かります。」
「ははっ、悪い悪い!
でも声はデカい方が元気が出るだろ?」
ティアは内心でため息をつきながらも、依頼書を受け取る。
だが、ロディアスの瞳が一瞬だけ鋭く細まった。
「……あんた、何か……変わった気配がするな」
「まぁ、変わってるのは性格くらいですわ」
ティアは涼しい顔で返し、その場をやり過ごした。
ーーなんだ、この人…ーー
その日の夜、ギルド裏の静かな部屋に臣下が集まる。
ユスティティアはギルドの地下に秘密裏に部屋を作ったのだ。
双子が先に口を開いた。
「訪れた街で黒尽くめの男たちが若い女性を攫っていました。
最近、巷で若くて綺麗で可愛い女性を拉致する集団が横行していると噂になっていました。」
「黒尽くめの男達を倒して少し調べたんですけど、教団の人間みたいです。
その後到着した警備隊の者達が話しているのを聞いちゃいました。」
ティアは顎に指を当て、静かに頷く。
「2人とも良くやったわ。
……ならば、内部から探るのが早いですわね」
「まさか、主様……」
セリアが声を上げる。
「ええ。私が囮になります。
若くて綺麗で可愛いなんて!
私が適任よね?」
「……。」
⸻
ある日の深夜。
ティアは仕事を終え、石畳の路地を歩いていた。
その影から、黒尽くめの男たちが滑り出る。
「……さあ、大人しくしてくれよ。」
背後にも二人。逃げ場はない。
「……待ってましたわ。」
小さく呟く。
ティアの口元の口角は少しあがった。
手際よく手を取られると
荒々しく縛られ、布で口を塞がれる。
ーー手際がいい、慣れてるようねーー
彼らは何も知らない――自らが捕えたのが、魔王であることを。
冷たい鉄の感触が手首に食い込み、動くたびに鎖が小さく鳴った。
ティアは薄暗い地下室の壁に両手を繋がれ、足首にも枷をつけられていた。湿った石の匂いが鼻を刺し、奥では女たちのすすり泣く声が響く。
その部屋には、十数人の若い女性たちが同じように鎖で繋がれていた。肌には鞭の跡や痣があり、怯えた瞳がこちらを伺っている。
「へへっ……新入りか。ずいぶんと可愛い顔してんなぁ」
扉を開けて入ってきた黒尽くめの男が、下卑た笑みを浮かべる。
ティアは一瞬で男の弱点を探りながら、わざと怯えた表情を作った。
「……お願い、私……何も悪いことしてないの。お家に帰りたい……」
小さく震える声に、男はにやつきながら近づく。
「安心しな、お前はすぐにいい旦那の元へ――いや、いい客の元へ送ってやるよ」
その言葉を、ティアは心の中で冷静に反芻する。(……人身売買。資金源はこれですわね)
⸻
数日後。
ティアは弱々しい被害者を演じながら、男たちの会話を注意深く拾っていた。
数日が過ぎる頃には、二つの確信を得ていた。
一つ――この拠点では攫った若い女性を奴隷として売り捌き、巨額の資金を得ている。
二つ――それと並行して、近く行われる「邪神復活の儀」に大量の女性を生贄として捧げる計画が進んでいる。
(……やはり、奴らはただの人攫いではありませんわね)
ティアの唇に、鎖の影に隠れるような微笑が浮かんだ。
⸻
勇者パーティー、突入
その夜、地上から地鳴りのような衝撃音が響いた。
「な、なんだ!?」
拠点の男たちが慌てて外へ飛び出す。次の瞬間、鉄の扉が爆音と共に吹き飛び、土埃の中から大柄な人影が現れた。
「おらぁぁぁ! 今日からここは閉店だぁ!」
豪快な声と共に飛び込んできたのは、あの男――勇者ロディアス・クラウン。背中の大剣を片手で振り回し、黒尽くめの男たちを次々と吹き飛ばす。
「ロディアス! 奥にも敵がいます!」
天真爛漫な魔法使いアリスが火球を放ち、通路を制圧する。
「はいよ! マイク、そっちの通路頼む!」
「おう、任せとけ!」槍を構えたマイクが笑いながら突進する。
「まったく……若いのは元気じゃな」バレスティーが呟き、詠唱の杖から結界を張る。
混乱の中、ティアの前にロディアスが立ち、鎖を一撃で叩き切った。
「大丈夫か、お嬢さん!」
ティアは驚いたふりをして小さく頷く。
「……ありがとう、ございます……」
だがその瞳の奥には、次の一手を描く冷静な光が宿っていた。
14
あなたにおすすめの小説
俺! 神獣達のママ(♂)なんです!
青山喜太
ファンタジー
時は、勇者歴2102年。
世界を巻き込む世界大戦から生き延びた、国々の一つアトランタでとある事件が起きた。
王都アトスがたったの一夜、いや正確に言えば10分で崩壊したのである。
その犯人は5体の神獣。
そして破壊の限りを尽くした神獣達はついにはアトス屈指の魔法使いレメンスラーの転移魔法によって散り散りに飛ばされたのである。
一件落着かと思えたこの事件。
だが、そんな中、叫ぶ男が1人。
「ふざけんなぁぁぁあ!!」
王都を見渡せる丘の上でそう叫んでいた彼は、そう何を隠そう──。
神獣達のママ(男)であった……。
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
異世界でカイゼン
soue kitakaze
ファンタジー
作者:北風 荘右衛(きたかぜ そうえ)
この物語は、よくある「異世界転生」ものです。
ただ
・転生時にチート能力はもらえません
・魔物退治用アイテムももらえません
・そもそも魔物退治はしません
・農業もしません
・でも魔法が当たり前にある世界で、魔物も魔王もいます
そこで主人公はなにをするのか。
改善手法を使った問題解決です。
主人公は現世にて「問題解決のエキスパート」であり、QC手法、IE手法、品質工学、ワークデザイン法、発想法など、問題解決技術に習熟しており、また優れた発想力を持つ人間です。ただそれを正統に評価されていないという鬱屈が溜まっていました。
そんな彼が飛ばされた異世界で、己の才覚ひとつで異世界を渡って行く。そういうお話をギャグを中心に描きます。簡単に言えば。
「人の死なない邪道ファンタジーな、異世界でカイゼンをするギャグ物語」
ということになります。
建国のアルトラ ~魔界の天使 (?)の国造り奮闘譚~
ヒロノF
ファンタジー
死後に転生した魔界にて突然無敵の身体を与えられた地野改(ちの かい)。
その身体は物理的な攻撃に対して金属音がするほど硬く、マグマや高電圧、零度以下の寒さ、猛毒や強酸、腐食ガスにも耐え得る超高スペックの肉体。
その上で与えられたのはイメージ次第で命以外は何でも作り出せるという『創成魔法』という特異な能力。しかし、『イメージ次第で作り出せる』というのが落とし穴! それはイメージ出来なければ作れないのと同義! 生前職人や技師というわけでもなかった彼女には機械など生活を豊かにするものは作ることができない! 中々に持て余す能力だったが、周囲の協力を得つつその力を上手く使って魔界を住み心地良くしようと画策する。
近隣の村を拠点と定め、光の無かった世界に疑似太陽を作り、川を作り、生活基盤を整え、家を建て、魔道具による害獣対策や収穫方法を考案。
更には他国の手を借りて、水道を整備し、銀行・通貨制度を作り、発電施設を作り、村は町へと徐々に発展、ついには大国に国として認められることに!?
何でもできるけど何度も失敗する。
成り行きで居ついてしまったケルベロス、レッドドラゴン、クラーケン、歩く大根もどき、元・書物の自動人形らと共に送る失敗と試行錯誤だらけの魔界ライフ。
様々な物を創り出しては実験実験また実験。果たして住み心地は改善できるのか?
誤字脱字衍字の指摘、矛盾の指摘大歓迎です! 見つけたらご報告ください!
2024/05/02改題しました。旧タイトル
『魔界の天使 (?)アルトラの国造り奮闘譚』
2023/07/22改題しました。旧々タイトル
『天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭な肉体と便利スキル『創成魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~』
この作品は以下の投稿サイトにも掲載しています。
『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n4480hc/)』
『ノベルバ(https://novelba.com/indies/works/929419)』
『アルファポリス(https://www.alphapolis.co.jp/novel/64078938/329538044)』
『カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16818093076594693131)』
神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由
瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。
神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
元チート大賢者の転生幼女物語
こずえ
ファンタジー
(※不定期更新なので、毎回忘れた頃に更新すると思います。)
とある孤児院で私は暮らしていた。
ある日、いつものように孤児院の畑に水を撒き、孤児院の中で掃除をしていた。
そして、そんないつも通りの日々を過ごすはずだった私は目が覚めると前世の記憶を思い出していた。
「あれ?私って…」
そんな前世で最強だった小さな少女の気ままな冒険のお話である。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる