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第十七章 楽園編
第百四十二話 ライブ開催
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再び3人はティアのもとへ戻ってきた。
夜。柔らかなランプの光の中、ソファーで本を読んでいるティアのすぐ側へ、3人は跪くように進み出る。
「早いわね。仕事が早いのは良いことよ。」
本から視線を外さずにティアはページをめくった。
「それで、処分できた?」
「主様。」
リシェラが一歩進み、震える声で口を開く。
「あの場所の人々は、ただ静かに幸せそうに暮らしておりました。
それを……なぜ処分しなくてはならないのでしょうか?」
ティアはその言葉にようやく本を閉じ、ゆっくりと視線を3人に向けた。
その瞳は、底の見えない蒼い炎。
「そう。
……あなた達は何を見て来たの?」
含みのある声が落ちてくる。
「まあいいわ。
どうしたらいいか困ってるんでしょう?
セリアに相談してみなさい。」
拒絶でも怒りでもなく、ただ淡々と“判断を保留した”声だった。
3人は深々と頭を下げた。
翌日。
ティアが学園に登校すると、教室の入り口でミミィが両拳を握りしめて待ち構えていた。
「ティア!!
今日こそ二級試験に合格してみせるから!!」
朝から全力の宣言に、教室の空気がピリッと締まる。
「え、あ……そ、そう。
ミミィ、頑張ってね。」
ティアは思わず苦笑しながら自分の席へ向かった。
放課後。
ミミィが二級試験を受けている間、ティアとアーシャは教室で待ちつつ夏休みの予定について話していた。
「ねえアーシャ、夏休みはどこ行く?」
「夏といえば海でしょ。
学園の別荘もあるらしいわよ。
ミミィと3人で行きたいね。」
「海か~。
いいわね、夏っぽい!
別荘で過ごすのも素敵だし。
3人で行けたら絶対楽しい。」
そんなふうに夢を膨らませていると、教室のドアが勢いよく開いた。
「ティア!!
アーシャ!!
やった!! 合格した!
二級合格したよ!!」
ミミィは満面の笑顔で2人に飛びついてきた。
「ほんと!? よかったねミミィ!」
「努力が報われたじゃない!」
ティアとアーシャも抱きしめ返し、3人でくるくる回るように喜び合う。
「これも……愛の力、かしら?」
アーシャがからかうように笑う。
「そ、そうかも……。
だって、ディアスが毎日練習に付き合ってくれたし……!」
ミミィは耳まで真っ赤だ。
二級試験に合格し、ミミィは大きく成長した。
これでティア達もようやく落ち着いて、アイドルライブに向けた準備を本格的に進められそうであった。
ティアはアダミルとセリアに頼んでいたライブ用衣装が、ついに完成したとの知らせを受けた。
その日の夕方、ティアの屋敷のリビングに、空間がゆがむ気配とともにアダミルが姿を現した。
「主よ!
お待たせしたのう!」
アダミルは満面の笑みで箱を掲げている。
「アダミル、今日は何を持ってきたの?」
「決まっておろう!
主のための特製アイドル衣装じゃ!
セリアが世界中のアイドル文化を調べ尽くしてくれたお陰で、最高傑作に仕上がったわい!」
セリアは横で静かに会釈する。
「素材、構造、意匠。
どれも主様に最適なバランスで調整してあります。」
アダミルが箱を開けると、赤と黒を基調とした輝く衣装が姿を見せた。
ブレザーには黒い大きなリボン。
ミニスカートには軽やかな二段フリル。
足元は光沢のある黒のロングブーツで統一され、ステージ映えするよう計算されている。
そして、ただの衣装ではない。
「もちろん、防御・魔法耐性は完璧じゃぞ。
舞台でどんな事態になっても安全じゃ。
さすが天才アダミル様じゃろ!」
ティアは衣装を手に持ち、目を輝かせた。
「すごい……想像以上の出来だわ!
本当にありがとう、セリア!アダミル!」
その場で試着し、鏡の前に立つ。
赤と黒のコントラストがティアの白い肌を際立たせ、ブーツのラインが脚を美しく見せる。
ティアはくるりと回り、スカートの揺れ具合を確かめた。
「完璧じゃ。」
アダミルがうんうんと満足げに頷き、セリアも穏やかに微笑む。
翌日、ティアはミミィとアーシャに衣装を手渡した。
二人は箱を開けるなり歓声を上げる。
「なにこれ!
かわいすぎる!」
「ティア、最高よ!
これならステージで輝けるわ!」
こうして三人の衣装は整い、ライブ準備は一気に本格化した。
レッスンを重ね、振り付けの最終調整、音響チェック……。
学園生活の合間を縫って努力を続ける日々。
そして、ついに。
ライブ当日が、やってきた。
ティアは胸の高鳴りを抑えられない。
ライブ当日は生徒会の協力もあり準備は順調に進み、観客の入場もスムーズに完了していた。
控え室では、ティアが整えた衣装を身につけた三人が最終準備をしている。
「う、うう~……緊張してきたぁぁ……!」
ミミィは小動物のように控え室の中をうろうろ歩き回り、落ち着かない様子だ。
「ミミィ、そんなに緊張しなくても大丈夫よ。
楽しむためのライブなんだから。」
ティアは優しく微笑み、ミミィの肩を軽くポン、と叩く。
「ミミィ、静かにして。
落ち着かないと、私まで歌詞を忘れそう。」
アーシャは冷静に歌詞カードを読み返しているが、その眉は心なし険しい。
「ご、ごめんってば~!」
そんなやり取りの中、ライブ開始の合図が入った。
「行こう、二人とも!」
ティアがドアを開けると、三人は舞台袖へ向かった。
そして。
幕がゆっくりと上がる。
光が差し込み、ティア、ミミィ、アーシャの姿がステージに現れるや否や――
「ティアーーーっ!かわいいぃ!!!」
「ミミィ最高ー!
「アーシャ様ぁぁ!」
観客席から爆発するような歓声が上がる。
ティアは少し驚きながらも、照れくさそうに微笑んだ。
その可愛さが、さらに観客のボルテージを上げる。
「皆さん、今日は来てくれてありがとうっ!」
ミミィの元気な挨拶を合図に、最初の楽曲が流れ出した。
数日前、三人は話し合って、一般的に知られているアイドルソングを選んだ。
そしてミミィとアーシャの強い希望により、ティアがセンターを務めることに。
ミニスカートのフリルが揺れ、ティアの黒いリボンが光にきらめく。
時折、ステップがズレそうになって「わっ」と小さく声を上げるティア。
それでもすぐ立て直す度に。
「ティア可愛すぎー!!」
観客がさらに沸き上がる。
アーシャはキレのあるダンスで魅せ、ミミィは元気いっぱいの笑顔で煽りまくる。
ライブは終始大盛況。
最後の曲が終わると、観客席から惜しみない拍手が巻き起こった。
その後の握手会では、三人とも練習したばかりのサインを書きまくり、笑顔を絶やさずファンと触れ合った。
控え室に戻ると。
「終わったぁぁぁ……!」
ミミィは椅子に座り、達成感のため息を漏らす。
「本当に楽しかったわ。」
ティアは満足げにほほえむ。
頬はほんのり赤い。
「みんな頑張った。」
珍しく満面の笑みを浮かべるアーシャ。
ライブ衣装から私服へ着替えた三人は、打ち上げにと飲食店へ向かった。
「では改めて――
ライブ成功、お疲れ様!!
かんぱーい!」
ミミィがグラスを掲げて叫ぶ。
「ミミィ、あなた途中で歌詞間違えてた。」
アーシャが冷静に突っ込む。
「え!?
あ、あれは……勢いよ……勢い!」
ティアはクスクスと笑った。
「でも、本当にミミィとアーシャが一緒で良かった。
三人で一つって感じだったわ。」
「ティアの人気、すごかったけどね。」
ミミィがぼそっと呟く。
「そんなことないわよ。
ミミィ推しもアーシャ推しもいっぱいいたもん。」
三人は笑い合い、初めてのライブの余韻に浸りながら楽しい夜を過ごした。
こうして彼女たちの記念すべき最初のライブは、大成功のうちに幕を閉じた。
夜。柔らかなランプの光の中、ソファーで本を読んでいるティアのすぐ側へ、3人は跪くように進み出る。
「早いわね。仕事が早いのは良いことよ。」
本から視線を外さずにティアはページをめくった。
「それで、処分できた?」
「主様。」
リシェラが一歩進み、震える声で口を開く。
「あの場所の人々は、ただ静かに幸せそうに暮らしておりました。
それを……なぜ処分しなくてはならないのでしょうか?」
ティアはその言葉にようやく本を閉じ、ゆっくりと視線を3人に向けた。
その瞳は、底の見えない蒼い炎。
「そう。
……あなた達は何を見て来たの?」
含みのある声が落ちてくる。
「まあいいわ。
どうしたらいいか困ってるんでしょう?
セリアに相談してみなさい。」
拒絶でも怒りでもなく、ただ淡々と“判断を保留した”声だった。
3人は深々と頭を下げた。
翌日。
ティアが学園に登校すると、教室の入り口でミミィが両拳を握りしめて待ち構えていた。
「ティア!!
今日こそ二級試験に合格してみせるから!!」
朝から全力の宣言に、教室の空気がピリッと締まる。
「え、あ……そ、そう。
ミミィ、頑張ってね。」
ティアは思わず苦笑しながら自分の席へ向かった。
放課後。
ミミィが二級試験を受けている間、ティアとアーシャは教室で待ちつつ夏休みの予定について話していた。
「ねえアーシャ、夏休みはどこ行く?」
「夏といえば海でしょ。
学園の別荘もあるらしいわよ。
ミミィと3人で行きたいね。」
「海か~。
いいわね、夏っぽい!
別荘で過ごすのも素敵だし。
3人で行けたら絶対楽しい。」
そんなふうに夢を膨らませていると、教室のドアが勢いよく開いた。
「ティア!!
アーシャ!!
やった!! 合格した!
二級合格したよ!!」
ミミィは満面の笑顔で2人に飛びついてきた。
「ほんと!? よかったねミミィ!」
「努力が報われたじゃない!」
ティアとアーシャも抱きしめ返し、3人でくるくる回るように喜び合う。
「これも……愛の力、かしら?」
アーシャがからかうように笑う。
「そ、そうかも……。
だって、ディアスが毎日練習に付き合ってくれたし……!」
ミミィは耳まで真っ赤だ。
二級試験に合格し、ミミィは大きく成長した。
これでティア達もようやく落ち着いて、アイドルライブに向けた準備を本格的に進められそうであった。
ティアはアダミルとセリアに頼んでいたライブ用衣装が、ついに完成したとの知らせを受けた。
その日の夕方、ティアの屋敷のリビングに、空間がゆがむ気配とともにアダミルが姿を現した。
「主よ!
お待たせしたのう!」
アダミルは満面の笑みで箱を掲げている。
「アダミル、今日は何を持ってきたの?」
「決まっておろう!
主のための特製アイドル衣装じゃ!
セリアが世界中のアイドル文化を調べ尽くしてくれたお陰で、最高傑作に仕上がったわい!」
セリアは横で静かに会釈する。
「素材、構造、意匠。
どれも主様に最適なバランスで調整してあります。」
アダミルが箱を開けると、赤と黒を基調とした輝く衣装が姿を見せた。
ブレザーには黒い大きなリボン。
ミニスカートには軽やかな二段フリル。
足元は光沢のある黒のロングブーツで統一され、ステージ映えするよう計算されている。
そして、ただの衣装ではない。
「もちろん、防御・魔法耐性は完璧じゃぞ。
舞台でどんな事態になっても安全じゃ。
さすが天才アダミル様じゃろ!」
ティアは衣装を手に持ち、目を輝かせた。
「すごい……想像以上の出来だわ!
本当にありがとう、セリア!アダミル!」
その場で試着し、鏡の前に立つ。
赤と黒のコントラストがティアの白い肌を際立たせ、ブーツのラインが脚を美しく見せる。
ティアはくるりと回り、スカートの揺れ具合を確かめた。
「完璧じゃ。」
アダミルがうんうんと満足げに頷き、セリアも穏やかに微笑む。
翌日、ティアはミミィとアーシャに衣装を手渡した。
二人は箱を開けるなり歓声を上げる。
「なにこれ!
かわいすぎる!」
「ティア、最高よ!
これならステージで輝けるわ!」
こうして三人の衣装は整い、ライブ準備は一気に本格化した。
レッスンを重ね、振り付けの最終調整、音響チェック……。
学園生活の合間を縫って努力を続ける日々。
そして、ついに。
ライブ当日が、やってきた。
ティアは胸の高鳴りを抑えられない。
ライブ当日は生徒会の協力もあり準備は順調に進み、観客の入場もスムーズに完了していた。
控え室では、ティアが整えた衣装を身につけた三人が最終準備をしている。
「う、うう~……緊張してきたぁぁ……!」
ミミィは小動物のように控え室の中をうろうろ歩き回り、落ち着かない様子だ。
「ミミィ、そんなに緊張しなくても大丈夫よ。
楽しむためのライブなんだから。」
ティアは優しく微笑み、ミミィの肩を軽くポン、と叩く。
「ミミィ、静かにして。
落ち着かないと、私まで歌詞を忘れそう。」
アーシャは冷静に歌詞カードを読み返しているが、その眉は心なし険しい。
「ご、ごめんってば~!」
そんなやり取りの中、ライブ開始の合図が入った。
「行こう、二人とも!」
ティアがドアを開けると、三人は舞台袖へ向かった。
そして。
幕がゆっくりと上がる。
光が差し込み、ティア、ミミィ、アーシャの姿がステージに現れるや否や――
「ティアーーーっ!かわいいぃ!!!」
「ミミィ最高ー!
「アーシャ様ぁぁ!」
観客席から爆発するような歓声が上がる。
ティアは少し驚きながらも、照れくさそうに微笑んだ。
その可愛さが、さらに観客のボルテージを上げる。
「皆さん、今日は来てくれてありがとうっ!」
ミミィの元気な挨拶を合図に、最初の楽曲が流れ出した。
数日前、三人は話し合って、一般的に知られているアイドルソングを選んだ。
そしてミミィとアーシャの強い希望により、ティアがセンターを務めることに。
ミニスカートのフリルが揺れ、ティアの黒いリボンが光にきらめく。
時折、ステップがズレそうになって「わっ」と小さく声を上げるティア。
それでもすぐ立て直す度に。
「ティア可愛すぎー!!」
観客がさらに沸き上がる。
アーシャはキレのあるダンスで魅せ、ミミィは元気いっぱいの笑顔で煽りまくる。
ライブは終始大盛況。
最後の曲が終わると、観客席から惜しみない拍手が巻き起こった。
その後の握手会では、三人とも練習したばかりのサインを書きまくり、笑顔を絶やさずファンと触れ合った。
控え室に戻ると。
「終わったぁぁぁ……!」
ミミィは椅子に座り、達成感のため息を漏らす。
「本当に楽しかったわ。」
ティアは満足げにほほえむ。
頬はほんのり赤い。
「みんな頑張った。」
珍しく満面の笑みを浮かべるアーシャ。
ライブ衣装から私服へ着替えた三人は、打ち上げにと飲食店へ向かった。
「では改めて――
ライブ成功、お疲れ様!!
かんぱーい!」
ミミィがグラスを掲げて叫ぶ。
「ミミィ、あなた途中で歌詞間違えてた。」
アーシャが冷静に突っ込む。
「え!?
あ、あれは……勢いよ……勢い!」
ティアはクスクスと笑った。
「でも、本当にミミィとアーシャが一緒で良かった。
三人で一つって感じだったわ。」
「ティアの人気、すごかったけどね。」
ミミィがぼそっと呟く。
「そんなことないわよ。
ミミィ推しもアーシャ推しもいっぱいいたもん。」
三人は笑い合い、初めてのライブの余韻に浸りながら楽しい夜を過ごした。
こうして彼女たちの記念すべき最初のライブは、大成功のうちに幕を閉じた。
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